幻想郷と別世界からの来訪者   作:フォーウルム

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最近見たドラマの台詞


「人は皆死ぬもんだッ!」


わかる人いるのかな?







あ、ペース復帰します。








姿無き襲撃者/拳は学よりも強し

 

 

完全に不意打ちの奇襲。

一般人なら棒立ちのまま動けなかっただろうが、二人は違った。

妖夢は翼が倒れた方向から隠れるように竹の陰に、鈴仙は翼を抱えたまま地面に偶然あった窪みに隠れた。

 

「大丈夫ですか!?鈴仙さん!」

「私は大丈夫!それよりも!」

 

鈴仙が気にかけているのは翼の事だ。

 

「ねえ!翼ちゃん!翼ちゃ…」

 

鈴仙は見てしまった。瞳孔が開ききり、ピクリとも動かなくなってしまった少女を。

 

「鈴仙さん…!」

「そんな……そんなのって…!」

 

妖夢が顔を出そうとすると、そのすぐ傍の竹が抉れるように吹き飛んだ。

 

「くぅ…!?」

「妖夢ちゃん!」

 

鈴仙は一瞬迷い、そして翼を地面に横たえた。

 

「勝とう、妖夢ちゃん!」

「……はい!」

 

翼のことよりも、いまは目の前の敵に集中しなければならない。

二人は、それぞれの武器をとった。

 

 

 

 

「…場所わかりそう?」

「厳しいですね。音どころか気配すらわかりません。」

 

翼に奇襲を仕掛けた相手は何も動かない。

 

「私も。脳波が届かない。」

「ってことはかなりの腕前の狙撃主ですかね?」

「うん。もしくは隠密に特化した相手。」

 

鈴仙も妖夢も普段何もせずに過ごしていたわけではない。

互いに組手をし、改善点を見つけ、急な戦いに備えていた。

たまに零からアドバイスをもらって、二人でさらに極めたりもした。

だからこそ、ここで負けるわけにはいかない。

 

「「………。」」

 

息を潜め、敵の動きを探る。

 

カサリ

 

「「!!」」

 

風の音ではない、明らかな葉の音が聞こえ、二人は行動を起こす。

妖夢は楼観剣と白楼剣に手をかけ、霞むほどの速度で接近する。

鈴仙は零からもらっていた突撃銃を構え、妖夢の援護をしようと前を向いた。

瞬間、妖夢の体が横なぎに吹き飛んだ。

 

「がっ…?!」

「妖夢ちゃん!!」

 

目の前で赤い血を吹き出しながら倒れる親友に気を取られた鈴仙は……。

 

「っ!!」

 

右足に激痛を覚え、地面に倒れ込んだ。

 

「妖夢…ちゃ……ん。」

 

鈴仙は親友をを見る。

幸運か不運か、なんとか生きてはいるようだ。

それを確認した鈴仙は自身の足を見る。

太股の辺りから出血していた。

応急処置をしなければ、と思った鈴仙の思考は

 

 

 

急に現れた男に遮られる。

 

「!?」

「まだ動けるのか、お前。」

 

突如現れた男。

体にはマントのようなローブをはおり、その手には見たことの無い銃が握られている。

 

「…だ…れ……?」

「階級第八位、『監視員(オブザーバー)』。」

「…!?」

 

鈴仙は絶句する。

この実力で第八位なのか、と。

 

「驚いているのか?無理もないな。質問される前に教えてやろう。」

 

男は銃口を鈴仙に向け、言う。

 

「俺は元々『狙撃主』という称号を持っていた。だが、ある時アイツがやってきた。」

 

アイツとは翼の事だろうか?

 

「俺よりも優れた狙撃技術。俺にない飛行能力。瞬く間にやつが『狙撃主』を手に入れ、俺には『監視員』等というものが与えられた。」

 

男は悔しそうに呟く。

 

「アイツさえ…あのガキさえいなければ!俺はまだ『狙撃主』のままだった!」

 

男は声を荒げる。

 

「今までどれ程屈辱的だったか、どれ程悔しかったか、お前にはわからないだろう!いや、わかるはずがない!……だが、それも終わりだ。あいつは死んだ。俺が殺した。不本意だが、現場を見たお前らも消させてもらおう。」

 

銃口が鈴仙の頭を狙う。

 

「可哀想だが、これも俺の悲願のためだ。許せ。」

 

 

ガウンッ!!

引き金が引かれ、発砲音が鳴り響き、()()()()()()()()()

 

 

 

「は……?」

 

男は一瞬、何が起こったか理解できず、呆然と肘から先が吹き飛んだ腕を見つめていた。

 

「ッ!!」

 

そこから男の判断は早く、残った腕でフードを被った。

すると体が周りと同化するように透明になっていく。

しかし、それを許さないと言わんばかりに二回目の発砲があり、今度は男の足を吹き飛ばした。

 

「ばっ…馬鹿な!」

 

武器もなく、足も吹き飛ばされ動けない男は狙撃された方向を見る。

そこからやってきたのは……

 

「…詰めが甘いよ、監視員。」

 

身の丈に合わない狙撃銃を構えた少女___翼だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

監視員の止血をし、拘束したあと鈴仙と妖夢の応急処置を行った。

しばらくすると因幡てゐが他のウサギ達を率いて助けに来てくれた。

鈴仙は足だけであったが、妖夢は腹部にも傷があったので安静にさせている。

永遠亭の離れに男を拘束し、鈴仙と翼が監視することになった。

 

「…気分はどう?」

「最悪の気分だ。殺したはずのやつに形勢逆転で負けちまったんだからな。」

 

そう、完全に最初の不意打ちは確かに翼を倒していたはずだ。

鈴仙も翼の瞳孔が開ききったのを確認していた。

 

「…私たち式神はあのくらいなら回復できる。…個体差があって時間がかかるし、その間は死んでるのと同じ。」

「そっか……無事だったんだね。」

「…心配かけてごめんなさい。」

「ううん…いいの。」

 

鈴仙は安堵し、翼の頭を撫でる。

 

「んで、俺をどうする気だ?」

「…マスターに引き渡す。」

「…そうかよ。」

「抵抗しないんですか?」

「して何になる?最初の不意打ちが決まっただけ収穫はあった。悔いはねえよ。」

「…マスターは…」

「あ?」

 

死を覚悟している監視員に向かって、翼は言う。

 

「…マスターはあなたを殺さない。」

「……そうかよ。」

 

そう言って監視員はそれ以降口を開くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところ変わって紅魔館。

 

「今日は助かったぞ、永琳。」

「お安いご用よ。」

 

八意永琳は紅魔館に来ていた。

理由はレミリアの友人であるパチュリーの診察だ。

 

「いま飲んでる薬ならもう少し楽になるはずよ。」

「感謝する。」

「流石っすねぇ、先生は。」

 

二人の背後でそう言うのは守護者こと陸斗だ。

 

「陸斗君はなぜここに?」

「俺はここの防衛に。レミリアさん達なら大丈夫だと思うんですがねぇ。」

「……どうやらそうも行かないようだぞ。」

 

呑気な陸斗とは反対に、レミリアは警戒する。何故ならば…

 

「ほほう、これはこれは。八意殿にレミリア殿。それに…見覚えのあるやつがいるなぁ?」

「……博士(ドクター)…!」

 

見た目はかなり年がいっている老人だが、その雰囲気はかなりの圧だ。

 

「…美鈴はどうした?」

「問題ない、ただ眠っているだけだよレミリア殿。」

 

殺気を放つレミリアに臆せず、博士は続ける。

 

「薬学に精通しておられる八意殿だけに会うつもりだったが、お前がいたからなぁ。ここで潰させてもらうぞ、守護者!」

 

博士は懐から取り出した薬を一気に飲み干す。

体から煙が吹き出し、瞬く間に博士の体は筋肉の塊のようになった。

 

「はぁ?!」

「どうなってるのかしらね、あの体!」

「というか脳筋なのか!?」

 

博士の姿を初めて見る二人は驚愕する。

 

「ここは俺がやります!」

 

そんな二人の前に陸斗が躍り出る。

 

「来るかぁ!守護者!!」

「いいぜ、ぶっ倒してやる!」

 

こうして、紅魔館で二人の戦いが幕をあける。

 

 

 

 

 

 

続く

 

 

実装して欲しい兵装(元ネタの名前で募集)

  • しめ縄
  • 千岩
  • 雷のような怒り
  • 楽団 
  • 剣闘士
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