「ムゥン!!」
「ぐっ!」
紅魔館の廊下で接敵した
「どうだ!我が薬が造り上げたこの身体!」
「そんなことやって、体壊しても知りませんよ!」
「問題はない!既に副作用が無いことは確認済みだッ!!」
陸斗の能力は『
彼が持つ浮遊する二枚の盾に敵から受けた衝撃を溜め込み、それを跳ね返すというものだった。パラサイト時代の彼は盾ではなく体に溜め込んでいたが、盾の方が使いやすいと言うことで今の形になっている。
「貴様は不便になったな!以前は盾などいらなかっただろう!」
「これはこれで便利なんだよ!」
博士の一撃を吸収し、拳にのせて跳ね返す。
が、その動きにあわせて博士が拳をぶつけてくる。
「な!?」
「威力は同じかもしれんが、拳での
予想外の出来事に陸斗は一瞬動きが鈍る。
それを博士は逃さなかった。
「貴様の防御などッ!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!!!」
乱打を叩き込まれた陸斗は、吹き飛ばされ地面に倒れ込んだ。
「っ!…助けに入らないと…!」
彼らの戦いを少し離れた場所で見ていたのはレミリアと永琳、フランドールだった。
本当は最初から参戦する気だったレミリアと永琳だが、陸斗から一対一でやりたいと言われたので遠巻きに見ていたのだ。
「駄目よ、レミリア。」
「だが、このままでは…!」
レミリアは二人の戦いに割って入ろうとするが、永琳に止められる。
「これは、彼の戦いよ。私達が入れるようなものでは無いわ。」
「だから黙って見ていろと?」
「御姉様……。」
苛立つレミリアをフランは気にかけている。
フランは戦いが始まってすぐに駆けつけてきた。本当は咲夜もいたのだが、彼女は美鈴のところへ行っている。
「…駄目だ、見ていられない!」
「ダメッ!」
レミリアをフランが押し止める。
「離しなさいフラン!」
「まだ待って、御姉様!」
「だけど…!」
「彼、何か考えがあるみたいだから!」
「ンッン~♪清々しい気分だ。1つ歌でも歌ってみようか。」
博士は鼻歌を歌いながら陸斗に近付く。
「あんた、音痴でしょうに……聞きたくないですよ。」
陸斗はふらふらと立ち上がる。
「いくら○ョ○ョの大ファンだからって、台詞パクるのはどうかと思いますよ。」
「フン、いくらでも言うがいい!」
博士は陸斗を指差す。
「先ほどの私の乱打で盾は割れている!もう貴様は防ぐことは出来まい!」
陸斗の足元には縦に割れてしまった盾が二つ転がっている。
「…そうですね、もうこの盾には頼れません。」
陸斗は力なく笑う。
「だから、終わりにしましょう。」
「敗けを認めるか、守護者よ。」
博士が拳を強く握る。
「ならば、我の最大の一撃で終わらせよう!」
力強く握られた拳が、唸りをあげて陸斗に叩き込まれる。
その拳は、陸斗の胸を直撃した。
「……中々に楽しめたぞ、守護者。」
地面に再び倒れた守護者を見下ろし、博士は身を翻す。
「さて、次は永琳殿を……。」
そう言って一歩踏み出した瞬間だった。
「甘い!甘いぞ、博士ッ!!」
「な、何ィッ!?」
地面に伏していた陸斗が急に起き上がり、拳を博士に叩き込む。
「まだ動けるとは…しかしこれ以上は…!」
「『震えるぞハート、燃え尽きるほどヒート!!』」
「そ、その台詞は!」
漫画で読み、アニメでも聞いたその台詞に、博士は驚く。
「まさか……それが使えるのか!」
「喰らえ!俺の拳ィ!!」
「そこは技名をグボアァ!!」
陸斗の拳が博士の顔面を穿ち、決着となった。
「はぁ…はぁ……俺の勝ち、ですね。」
「むぅ……悔しいが敗けを認めよう。」
地面に倒れた博士の体は、先ほどとは違い、廊下であったときの老人の体だった。
「老体をもう少しは労れないのか。」
「ご冗談を、あなたを老人などと言ったら他の若者が可哀想ですよ。」
「言ってくれる…。」
博士は苦笑いをしながら言う。
「最後の一撃、防いでいたのか?」
「いつから、俺が2枚しか盾を持ってないと?」
そう言って陸斗は服の間から盾を取り出す。
「…三枚目か。」
「そうです。騙されましたね。」
陸斗はニヤリと笑う。
「…私の敗けだな、何もかも。」
その言葉を最後に、博士は気を失った。
「…流石に俺も…キツ…。」
陸斗の方も限界を迎えたらしく、地面に倒れかける。
しかし、倒れることはなく、誰かに抱き締められる。
「…レ、レミリアさん?!」
「無茶しすぎだ馬鹿者!」
レミリアに怒鳴られる。
「いくら不死身とは言え、あんな戦いをすればどうなるかわかっているでしょう!」
レミリアも言い分に反論も出来ない。
「……すいません。」
「まったく、しばらく休め。」
陸斗を抱えたまま、レミリアはふわりと浮き上がる。
「空いてる部屋があったはずだ。そこまで送ってやる。」
「そんな、悪いですって!」
「怪我人は黙ってて!」
暴れようとする陸斗を押さえ込み、レミリアは部屋に向かっていった。
「……貴女のお姉さんって、もしかして……。」
「……どうだろ?」
レミリアがいなくなったあと、博士を拘束しながら永琳とフランは中庭で休んでいた。
「彼処まで心配するって、よっぽどよ?」
「だよね、いつの間にそんな仲に……。」
そう思いながらフランが手を顎につけた時、巨大な地響きが人里の方から鳴り響いた。
「な、何!?」
「何の音!?」
二人はこの時、知るよしもなかった。
人里を舞台に、激闘が繰り広げられていることを。
「クッソ!おい巫女!無事か!」
「問題ないわ!ってか名前で呼びなさいよ!」
人里で戦っていたのは捕食者こと焔と霊夢だった。
その相手は…
「ククク…随分と弱くなったんじゃないかい?
赤黒い眼を爛々と開き、口を歪に歪ませた女だった。
時を同じくして
「いい加減喋ったらどうだ?」
捕食者達とは別の場所で、零が戦って…いや、一方的に戦闘を行っていた。
「…わ、悪いけどそうは行かないのよ。」
その相手である紫は、肩で息をしながら弾幕を張る。
「無駄だ。」
その弾幕を、零は一瞬で吹き飛ばす。
「ぐぅっ!?」
「いい加減にしろよ。」
零はその手に持つ新たなる武器、神威を紫に向けて言い放つ。
「早くしねえと、本気でぶっ殺しちまうからな。」
「何故、そこまで執着するのかしら?」
「決まってんだろ。」
紫の問いに対し、零は答える。
「俺が知る限り、お前しかあり得ねえんだよ。
続く
どうもー、フォーウルム。
博士はネタキャラにしました。
いつかはいれたいと思っていた台詞なので後悔はしていません。
次回は人里での戦いの決着と、異変の真相についてです。
お楽しみに!
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