これは、天才と言われた葛城のちょっとした回想である。
「ふむ……これはこうして…。」
「…何してんだぁ?」
俺は目の前で何かをしている男、紅 親に声をかける。
「これはこれは。サプライズの用意ですよご友人。」
親はこちらを向いてにこりと笑う。
「
「そうかい。難儀だねぇ。」
この男がつい最近まで敵だったというのが未だに信じられない。
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三年前
「相変わらず、馬鹿みてぇな火力してやがるな。」
辺り一面を火の海にしながらやってきたのは連合軍の主力と言われている男だ。
帝国内では『灼陽の魔人』などと呼ばれ恐れられている。
「おや?もしやもう疲れてしまったのですか?」
男の手から炎が溢れ出る。
「クッソ!」
体を横に勢いよく飛び出させ転がる。
体勢を立て直そうと上体を起こすと熱風が頬を撫でる。
「やりすぎ、って言葉を知らねえのか?」
「知っていますとも。ですが
頭がおかしいだろ、と勝手に毒づく。
この男は単騎で奇襲を仕掛けこちらの勢力の半分近くを削っている。
確か2万くらいいたはずなんだが……?
「これ以上の争いは無意味だと思いませんか?」
「うるせえよ、てか手ぇ先に出したのはてめぇだろうが!」
俺は右手で星を描き、左手の指を揃え、手刀をつくる。
「《五行水星・
水を纏った手を勢いよく振りぬく。
繰り出された水は刃を形成し、炎ごと男を切り裂く。
「素晴らしいですね、ご友人!」
しかし刃は男の炎に相殺される。
「《五行術式》。たしか陰陽道から生み出されたもので常人には扱えないものだったかと記憶していますが。」
「博識だな。」
俺が使っている《五行術式》は『火』『水』『木』『金』『土』の五つを扱うものだ。
本来はどれか一つに適性があり、後の四つを申し訳程度のレベルで扱えれば上出来なのだが。
「《五行土星・
右足を一歩踏み出すとそこから衝撃波が男に向かって伸びる。
そう、俺はすべての要素に適性があり、術式をフルで活用できる。
どうやら俺は数年に一度の天才らしい。
「なるほど、面白い技ですね。」
残念ながら回避され、男に致命傷は与えられなかった。
「今日はこれくらいにして帰ります。また踊りましょう、ご友人。」
「二度と会いたくねぇ。ってか俺はてめぇの友人じゃ……いねえな。」
言い返そうとしたが男はすでにそこから消えていた。
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「ご友人?どうかされましたか?」
「ん?ああ、なんでもねえよ。」
随分長い時間が経っていたようで親に心配される。
「そうですか?」
「心配ねぇよ。ってかそれなんだ?」
「サプライズですよ、それでは私はこれで。」
そう言って親はどこかへ行ってしまった。
何事もなければいいが。
続く
実装して欲しい兵装(元ネタの名前で募集)
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しめ縄
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千岩
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雷のような怒り
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楽団
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剣闘士