【求む】カオス転生でダークサマナーが就職する方法 作:塵塚怪翁
後日談開始です。
第27話 カーマと女子会と新しい目標
第27話 カーマと女子会と新しい目標
あの文字通り、酒池肉林のあの4人を相手にした饗宴のあった日から数ヶ月が経過した。
あれからの隆和は、何処か今までとは変わっていった。
それまでの人生の目的となっていた師匠の異界の攻略を果たしたと思えば、今度は複数人の女性と関係を持った事への責任感というかそういう物に今度は追われていた。
ただ、それを根は前世でもそうだったように何かしていないと落ち着かない性分と、それを自分でどうにか出来ないかというような衝動で常に動き回って解消しようしていた。
最初、困った隆和はどうにか出来ないかと相談を方々にして回った。
スキルの変化やその後の影響を診てもらったショタオジには、体質などには今のところ悪影響はないと言われたが異性関係の相談は別の人にしてくれと言われ断られた。
修行ではお世話になったネコマタには、「女の敵ニャ!こっちに来るんじゃないニャ!」と全力で威嚇された。
なのはの友人のちひろには、ガイア連合関係のその手の問題に関するサービスのパンフレットをにこやかに手渡されて無言で追い返された。
アイテム関係で色々とあった黒医者ニキの友人の女性技術者には、仲良くなれるようにと夜の大人の玩具霊装のパンフレットを多数渡された。
最後に、最近の掲示板の俺たちの間では伝説の『全裸足舐めを地方の組織の女性にさせた挙げ句、弟子と称して現地のJCを囲った』という噂で有名な四国のある男性にも人づての紹介で話を聞けた。
彼は電話口で噂に関しては一部大声で否定し、渋々とこう答えた。
やっぱり男が甲斐性を見せるべきなんじゃね?、と。
家に戻ってから隆和は、ガイア連合にある自分の口座の残高を見た。
その残高は、あの異界攻略で新調した自分となのはとトモエの装備代や最近になってあの4人に何か贈るべきだと考えたアクセサリー類の代金もあり、連合に加入した時より3分の1以下に落ち込んでいた。
かと言って、今の彼に出来るのは悪魔を殴り倒す事ぐらいである。
ガイア連合系の建設会社に就職する事も考えたが、今の一番の強みでもあるレベルの高さと引き換えにするのは収入の差の点で選択肢から消えるので諦めた。
仕方なく彼は今まで通り、ホテルの警備員業務を勤め、関西支部から回されてくる依頼や周りの人からの頼みの解決に出掛け、そして月に何度かは更に強くなるべく山梨の富士山異界に潜るという事を隆和はこの数ヶ月の間ひたすらにし続けていた。
富士の異界に関しては師匠の異界が無くなった以上、そこ以外に同格以上の悪魔の出る場所が無かったためである。唯一、トラポート持ちで伝手のあった腐百合ネキは臨時収入が増えてホクホク顔だったが。
そして、彼自身は知らない裏で事態は進んでいた。
†
あれから、隆和の周囲はと言うと人間関係も含め大きく変化していた。
そしてそれを新加入したばかりのカーマは、酒の肴にはちょうどいいなと思いつつ相変わらず光の死んだ目で新しい契約者の右往左往する様子を見物して楽しんでいた。
ただ、姿が子供の姿であるのでTPOに合わせ酒ではなく甘いものになっていた。
今の契約者は、とても面白いと彼女は考えていた。
気に入っている、と言っても良い。
たからこそ、加護という形で他の神に取られないようマーキングもしている。
普通の人間がマーラないしカーマの加護を受けたら下手をしたら色欲の権化になってそれ以外考えられなくなってもおかしくないのに、あの4人の女だけを相手にしてあの男は自分からその手の店などには行かずに自制しているのだ。
一人こちら側のもいるがそこらでは見かけない程の容貌と素質の女たちだし、人数差があるのでそうしている面もあるのだろうが、あの薬でも決めているかのような激しい夜の行為に耐えて自分から望んでいるようだしと彼女自身の参加はご遠慮するがまあ大丈夫だろうとカーマは考えていた。
そして、その四人の女が今、彼女の目の前でカーマにとってはとても楽しい話をしていた。
場所は、いつも彼らが行為をしている千早名義の隣の部屋である。隆和は普通にホテルでの業務に行っているためここにはいない。
まずは、高橋なのは。
ガイア連合でも指折りの火力の魔法を放つ転生者の女性だ。
彼女は先日、隆和から贈られた呪殺無効の付与されたシンプルな金の指輪を左手の薬指に大事そうに付けている。
次は、トモエ。
主人に敵対する相手は神でも斬るつもりでいる隆和の専用シキガミだ。
彼女は先日、隆和から贈られた呪殺無効の付与されたシンプルな黒のチョーカーと新調された改造ミニスカ巫女服を誇らしげに身に付けている。
次に、天ヶ崎千早。
山梨支部の内部監査部門の所属で、関西支部の立て直しに現在尽力している転生者の女性幹部だ。
彼女も先日、隆和から贈られた呪殺無効の付与されたハート型の鍵の飾りの付いた黒のチョーカーを大事そうに付け、無意識に何度も触っている。
最後に、華門和。
天ヶ崎千早に保護され、血族の隆和に家の総代の名義を名乗って貰っているアメノウズメの転生者の現地民の少女だ。
今は千早の秘書となり、彼女に従う者たちは住んでいる屋敷を【華門神社】として組織を立てて活動を開始した。
その彼女も、先日、隆和から贈られた呪殺無効の付与されたシンプルな銀の指輪を左手の薬指に大事そうに付けている。
これらの服飾の数々の形状は、隆和が贈る際に尋ねた彼女らからのオーダーによるものであった。
用意してあったケーキと紅茶が配り終えられると、口火を切ったのは仕事でも仕切ることが多い千早であった。
なおケーキ自体は、ジュネス内のメイド喫茶店『アリスのエプロン』で千早が買ってきたものである。
「さて、今回集まって貰ったんは、隆和はんとの事もあるんやけどな。
今後の事についてに関する打ち合わせや。
まず、前提として【ガイア連合は来るべき終末を生き残るのに備える】。
これを目的として集まった集団や。
だから、うちらもこの目標について情報を合わせておく必要があるっちゅう事なんや」
「それは【わたし達】なら、共通の認識のはずなの。
コレ…トモエはともかく、和ちゃんはどうなの?」
「わたくしとしては、皆様より一歩引いた立場ですので従うつもりでございます。
もちろん神社の皆も、千早様が考えておられる計画に乗るつもりでございます」
「計画?」
「それを説明するために集まって貰ったんや」
千早は『華門神社異界化計画』と書かれた書類を取り出し、テーブルに乗せた。
興味深げにそれをパラパラと読み込むなのはに、千早は尋ねた。
「ところで、なのははんの家族の備えはどうなってるん?」
「ん? わたしの方はもう終わっているよ。
確保した山梨のシェルターに母がもう移り住んでいるの」
「ああ。確か、山梨の結界の側に出来た街で喫茶店やっているんやっけ?
確か、『翠』だったような?」
「そうよ。
わたしの家は、母の桃子が一人だけで兄弟もいないから楽なの。
元々は大阪で店を開いていたんだけど、説得して引っ越して貰ったの」
「そういや噂になっとったで? 『山梨にあの翠屋がある』って」
「うちのお母さん、50過ぎてるのに30代にしか見えないから大変なの。
…って、わたしの事情はもういいの。そっちの方こそどうなの?」
「うちのおとんなら、ウシジマさんが何とかしてくれるように話はつけてあるから大丈夫や。
むしろ、隆和はんの方を心配しとったわ。
うちが何とかする言うといたから心配あらへん」
「……親に紹介とかしたの?」
「もともと、隆和はん自身が昔からの付き合いや仕事の依頼とかで面識があるんよ。
うちとの関係も、おとんも複数面倒見とる女性もいるさかい何も言わせへんよ。
隆和はんとの関係も仕事も、どっちも大切やからこそ今回の計画もあるんよ。
まあ、これを見てみい」
千早は、計画書の骨子のページを開いて見せて話し出した。
カーマも含めて、皆が興味深そうに見ている。
「要は、強固な異界を作って核シェルターの代わりにして生き残ろうというものや。
実際、各支部は大型核シェルターとして、派出所も一部は簡易シェルターに出来るように設計されとる。
それには各種組織の結界の技術も使われて、ヒノエ島みたいに異界のように出来る場所もある。
そもそも、異界はこっちの世界とは切り離された空間や。
中の環境を整えて過ごせるようにすれば、理論上は大丈夫や」
「理論上なの?」
「神社にした場所も、あの娘らが暮らしてた霊地の場所やから平気や。
その辺はショタオジにも確認して大丈夫、言うとる。
なんや、自分でも試した事があるような口ぶりやったけど」
「あのー?」
そこまで説明して、今までケーキを食べて見物していたカーマが千早に訝しげに尋ねた。
「何や、カーマはん?」
「その神社の場所に異界を発生させるようですけどー、異界の主はどうするんですー?」
「結界で異界と同等にした後は、カーマはんにお願いしよかと思っとったんやけど」
「嫌ですよー、そんなの。
契約だから彼には従いますけど、誰かの下で働くなんて本当は心の底から嫌なんです。
そもそも、そこにうってつけの娘がいるじゃないですか」
「え?」
カーマの指差した先には、華門和がいた。
彼女本人は静かに話を聞いていたが、突然指差されて驚いている。
「わたくしですか?」
「そう。貴女、あのアメノウズメの転生体ですよね?
それなら、霊格を上げて強くなったらうってつけじゃないですか」
「うってつけ、ですか?」
「そうでーす。
本体はまだメシア教にどこぞに封印されてるみたいだけど、貴女がいるじゃないですかー。
アメノウズメと言えばストリップの舞の話が有名だけど、境を守る道祖神の女神や宮殿を守る女神と同一視されていますよ。
そっちの方がふさわしいでしょー?」
「それ、確かにそうやけどそないに上手くいくやろか?」
「それこそ、私は知りませんー。
彼をこき使えばいいんじゃないですかー。
私も付いていきますけど、実際に現場で動く事になるのは彼なんですから」
肩をすくめてそう答えるカーマに、考え込む千早。
そこに、なのはが声を掛けた。
「とりあえず、隆和くんにも相談してからでいいんじゃない?
ほら、ケーキを食べましょう」
「ふう、そうやね。隆和はんの意見も聞かないと」
「そうですね。隆和さまのご意向もお聞きしませんと」
そして、皆が食べ始めた時に、それまで黙々とケーキを食べていたトモエが千早に聞いた。
「あの」
「トモエはんもか、何や?」
「それで、私は何を斬ればいいんでしょう?」
「……はあ。それは隆和はんに聞いてや」
「はい。判りました」
素直に頷いたトモエにガックリとした千早を見て、カーマはコロコロと笑っていた。
†
仕事から戻って来てこの計画の事を聞かされた隆和は、千早が進め他の女性陣が全員この計画を了承しているのを知り憤慨した。
どうして教えてくれなかったのか、と。
しかしそれは、計画自体が出来上がったのが昨日である事や意見はこれから聞く所だったなど説明され、さらに、男である彼が議論で彼女らに勝てるはずもなく、しっかりと翌日を休日にしていた彼女らに久々の1対4の夜戦に持ち込まれ奉仕され搾り取られ納得させられていた。
それをまた見物しているカーマは思う。
今回の契約者は本当に見ていて飽きないなぁ、と。
後書きと設定解説
・仲魔
名前:カーマ
性別:女性(切替可能)
識別:幻魔カーマ
ステータス:レベル25
耐性:火炎弱点・破魔無効・呪殺耐性・魅了無効
スキル:天扇弓(敵全体・大威力の銃属性攻撃)
魅了突き(敵単体・中威力の銃属性攻撃。低確率で魅了付与)
ムドオン(敵単体・中確率で即死付与)
ディアラマ(味方単体・大回復)
アムリタ(味方単体・状態異常を全て回復)
真・夢幻の具足(障害物を無視した移動が出来る。
使用すると味方の隣接距離に移動も可能)
詳細:
隆和の愛神を主張して封魔管に居座る契約悪魔
マーラ様から褒美として贈られたいい感じに調整された劣化分霊
元の霊器と転生者が思い浮かべる姿からFGOの少女の姿に変化した
ファースに変態技術者が施した反逆不可の強固な契約はしつこく残った
隆和のスキル全開の強力な麻薬のような性行為には内心では引いている
次は、早めに。
もし、読んでくださった方がいるならありがとうございます。