身体能力チート貰っても転生先が超次元だったら意味ないだろ! 作:村岡8bit
なんか日刊ランキングに載ってて戦慄しました。きょうしゅく
なにやら、俺がトイレへ吐瀉りに行っている間に一触即発的なイベントがあったらしい。ウォームアップをしている帝国部員のシュートが円堂目掛けて放たれたんだとか。そんでそれを円堂が普通にキャッチしたせいで、俺が戻って来た時にはギャラリーのどよめきがうるさくてしょうがなかった。
俺に変な期待かけんなよ。部長がすげぇなら副部長もすげぇみたいなのやめろ。マジで。
「これより、帝国学園対雷門中学の練習試合を始めます!」
審判よく通る声がフィールド上に響き渡った。
はぅぅ、緊張してきましたぁぁ。は?きっしょ。
「ではキャプテン、コイントスを」
そう言って審判がコイントスを促したが、帝国のキャプテンはそれをシカトして自分のポジションへ歩き出す。
なんだなんだ何してぇんだ。
「なっ……鬼道くん、コイントスを!」
「必要ない。好きに始めろ」
ほーん……そういうことね。おっけーおっけー。……いやおっけーじゃねぇよ。何なんだよあいつ。腹立つなぁ。なんでマントしてんの?そのゴーグルは何?何故している?
「挑戦です!これは我が雷門に対する、帝国の挑戦です!」
マイク越しの少しジャミった声、いつの間にか現れていた実況の……名前なんだっけ、たしか……いや無理思い出せん。
「私実況を務めさせて頂きます、将棋部の角間、角間と申します!」
あぁどうも。ご丁寧に自己紹介してもらっちゃったよ。角間ね。はい覚えた、絶対わすれないよ。多分。
「んだよ、あの鬼道とか言うやつ。すかしやがって」
「落ち着け、染岡。気を乱していてはプレーに支障が出る」
「そうだぞ染岡。気持ちは分かるがそういうのは全部プレーに出る。一旦心を鎮めろ。ところであのゴーグル野郎クソムカつくんだがどうする?処す?処す?」
「お前のほうが頭に来てんじゃねぇか!」
怒り狂う染岡を落ち着かせていたつもりが、いつの間にか俺がブチギレてしまっていた。なんでやねん!
「この調子なら、亭慈も大丈夫そうだな」
「いいや、違うね風丸。あいつ、あーやっていつも通りに振る舞ってるけど多分内心はガクブルだぜ」
「え?そうなのか?」
「亭慈は見栄っ張りだからなー」
「ちょ、てっめーら風丸に余計なこと言ってんじゃねーよ!」
半田と円堂が風丸に変なことを吹き込みやがった。いやまぁ事実なんだが。内心超ビビってるよ?俺。
「もう、目の前には日本一のチームが居るっていうのに、ちょっとは緊張とかしないわけ?」
ベンチの方では、呆れたように木野がため息をついている。なんかいつもため息してますね。あ、俺達のせいか。ガハハハ!
「皆自由だね〜」
木野の横に座っている優。いやお前が言うか?一番奔放だろお前。
「自由ですねー」
「きゃっ……どちらさまかな〜?」
「お隣失礼してます!新聞部の音無春奈です!取材に来ました!あっ、鹿目先輩!今の声すごく可愛かったですよぉ!」
「う、うるさいなぁ……」
それな。分かってるね君。コイツ可愛いよな。まぁ本人には絶対言わねーけど。ぜっっったいに言わねーけど。
「亭慈、試合が始まる。ポジションにつけ」
「え、もう?」
ちょっと心の準備が……って言っててもしょうがないか。
自分のポジションにつき、今一度チームのフォーメーション確認する。
染岡と豪炎寺のツートップで、普段FWのポジションにいる俺が一つ下がってセントラルハーフに来ている。まぁ妥当かな。
◆
しばらくもしない内に、審判のホイッスルによって試合の開始が合図された。
キックオフ。ボールは豪炎寺から染岡、そして俺へとパスが渡って来る。
「頼むぜ!亭慈!」
「よしきた、任せろ!」
あれよあれよと言う間に始まってしまったvs帝国学園。心の準備とか何もできてないけど、まぁなんとかなるやろ!速攻じゃい!
ボールをキープしたままフィールドを上がっていく。このままゴールまで一直線、って出来れば一番いいのだがそんな上手くいくはずもなく、帝国の選手が前に現れ行く手を阻んできた。
「ほいっ……と、染岡!」
相手のスライディングを上手いこと躱して、ゴール前まで上がっていた染岡にパス。染岡がそのままシュートの体勢に入る。
「喰らえ!ドラゴンクラッシュ」
どこからともなく現れた青い龍と共にシュートがゴール目掛けて放たれる。
「何!? クッ……」
相手が油断していたのか、はたまた染岡のシュートが速すぎたのか、相手のキーパーは染岡のシュートに反応しきれず、そのままゴール。なんというかあっけないな。
「ゴォォォル!ななななんと先制点を奪ったのは雷門中!染岡と亭慈の連携による目にも止まらぬ速攻で、あの日本一の中学校、帝国学園から1点をもぎ取りました!」
「染岡!ナイスシュート!」
「亭慈こそ!ナイスパスだったぜ!」
お互いを称えながら染岡とハイタッチをする。んー、快感。この瞬間が一番ドーパミンがドバる。
「すごいです染岡さん!あの帝国学園から先制点を奪っちゃうだなんて!」
「おうよ少林寺!エースストライカーの俺にかかればこんなもん朝飯前だぜ!」
「は?エースストライカーは俺だが?」
「んだと!?」
エースストライカーは俺だつってんだろうが!俺は副部長だぞ!お前よりも偉い!だから俺がエースストライカーだ!
「二人共、今は試合中だ。喧嘩をするなら後にしろ」
「豪炎寺……わりぃ」
「すまん……」
普通に怒られた。豪炎寺ごめんよ。
「それと、誰がエースストライカーなのかという話、もしや染岡と亭慈のどちらかで決着を付けようとは思っていないよな?」
そう言って不敵に微笑む豪炎寺。……こいつも大概だな。
「お~いお前らー!ポジションに戻れ〜!」
「んお、すぐ行く! ……いいか!豪炎寺がいようがいなかろうがエースストライカーは俺だ!異論は認めないかんな!」
そう吐き捨てて、自分のポジションへズカズカとした足取りで戻る。
さて、先制点はゲットした。このまま調子に乗って勝ち切ってしまいたいのだが……
ピーッという笛の音ともに再びキックオフ。ボールはフォワードの選手からゴーグル野郎、もとい鬼道へと渡り、こちらへと真っ直ぐ攻め入ってくる。
真っ直ぐ攻め入ってくる、それすなわち俺の居る場をめがけて鬼道が突っ込んできているということ。
「しょっぱなからキャプテンとバッティングかよ。ついてねー」
「先制点を取られたせいでうちの連中が気を立ててるみたいなんでね!悪いが本気でやらせてもおう! イリュージョンボール」
「へっ、んだよそれ、さっきまでは手ぇ抜いてたってこ―――どぅええええ!?ボール増えたぁ!?」
瞬きをしたら鬼道のドリブルするボールが3つに増えていた。何言ってんだって感じだけど俺がみた情景を一字一句違いなく伝えただけだ。
「ってやば! すまん皆!おもっくそ抜かれた! おい待てこのゴーグルマント野郎ー!待たねぇとそのドレッド一本一本解してサラストヘアにすんぞ!いいんか!?いいんかオイィ!」
「ハッ!弱い犬ほどよく吠えるとは正にこのことだな!」
ファー!(沸騰)
アイツマジでぶち負かす!
「落ち着け亭慈!ペースを乱されるな!」
「わかってるっての風丸!おれも考えなしに突っ込むほど馬鹿じゃねぇよ!」
だから、次に対面した時がお前の最後だ。……覚えとけよー!
ディフェンスの奴らを次々と躱していく鬼道、あっというまにゴール前までたどり着いてしまった。
「デスゾーン、開始……!」
「円堂!気を付けろ!」
「ああ!」
俺の警告に対し、円堂はパシリと手のひらに拳を叩きつけて呼応した。
鬼道がボールを蹴り上げ、それを3人の選手がジャンプしトライアングルの形で囲い、ボールを中心に捉えたまま回り出す。
「「「デスゾーン」」」
紫色のオーラを纏ったボールが円堂に向かって放たれた。デスゾーンて名前怖すぎないか……?
「行けるよな!?円堂!」
「おう!任せろ! ゴッドハンド」
金色に輝くゴッドハンドと怪しく紫色に光るのデスゾーン。光と闇が衝突する。
次第にボールの勢いは弱まり、円堂の手中へと何事もなかったかのように収まった。
「なっ……!?」
鬼道はまさか必殺シュートが止められるとは思っていなかったようで言葉も出ないようだ。
ざまーみろ!
円堂がしっかりとボールを両手でつかみ、相手のゴールを見据えて口を開く。
「さぁ!反撃開始だ!」
一旦ここで切ります。原作よりも汗がいっぱいの帝国学園でした。
主人公の活躍がない……どうしましょう。後編に期待ね!
感想評価お気に入り登録いただけたら泣いて喜びます。
次回更新は一週間以内
文字数
-
更新頻度落として増やせ
-
今のままでいい