ようやくヒマが出来たのでサッと書いて投稿。
最近は中々暇な時間が無いです・・・アニメ消化にすら追われる身・・・
今回は内容薄いかな?個人的には書いてて面白かったです
『セレクション』は急激に勢力を伸ばしてきたようなポッと出の会社などでは無かった。
歴史と、実績のある、大会社であった。
しかし、最近の業績はイマイチである。
それも全てはポッと出の、とある企業の所為である。
始まりはただの運送会社だった。
誰も気に留めはしない。何故なら、このようなポッと出の会社は潰れる事が多いからである。
「思いつきで始めたような会社じゃこの世界は生きていけない」
と密かに教えているのである。
この時に失敗して、その失敗を生かす事で、成長を遂げる企業は多い。
だが、アレは別格だった。
いつの間にか色々な方面に顔が効くようになり、いつの間にか全業界を牛耳る大企業になっていた。
まさに『鬼』である。
『セレクション』も、アレが進出してくるまでは業界最大手ーーーとまではいかないが、かなりの大企業であったことに間違いはない。
そもそも『セレクション』を立ち上げるきっかけとなったのは第二次世界大戦だった。
「出来るだけ多くの人を救いたい」
そんな意志で、当時船医だったマルタ・ライフォメールは軍の薬を全て盗み出し、3人の協力者と共に『セレクシア』を立ち上げた。
『セレクシア』は、『セレクション』と違い、医療関係を中心に事業を展開していった。
戦争中と言う事もあり、医者の派遣や、薬の販売など、何をしても儲かった。
戦争終了後は株にも手を出し始め、いつしか大企業に至るまでとなった。
しかし、アレの出現で『セレクシア』改め『セレクション』は業界から一歩引かざるを得なくなった。
奴らの成長は目覚しいものだった。
最初はただの一運送会社であったが、社長の人徳なのか多方面の会社と面識を持つようになり、運送会社を貿易会社へと発展させると、「必要な物を必要な場所へ」をモットーに貿易会社として立派な一流企業になった。
だが、奴らはそれで満足したりないのか、様々な事に手を出し始め、また、それも大成功を収めた。
そんな中
「忌々しい事だが、我々が奴らに負けているのは事実である。我々が奴らに勝つためにはこのビッグビジネスをモノにするしかない」
というマルタ・ライフォメール会長の指示の元、近々起こると予想されている第三次世界大戦に向けて薬品、そして生物兵器の開発をする事となった。
「撤収準備は出来た?よし、お前らは先に戻ってろ。まー自分がやられる事はないし……ここらで一回実証データ取っておきたかったんだろう?」
「よく気付くね、アンタ。気配り上手とかごますり野郎とか呼ばれない?」
はいはい、と適当に返しつつ、玲は護衛にも本部に戻るように指示をする。
しかし、などと言いながらチラチラと余所見をしているあたり早くこの場から離れたいのだろう。仕方ないので、いいから戻れ、と言ってやる。
すると返事をするや否や我先にと護衛達が護送用のトラックに群がる。
「さて、一番イキの良いのを選らんどいたけど。正直どうなる?」
「うん、微妙だね。こっちが百獣の王とするならあっちは百獣の覇王。獣の上に存在する王と、全ての存在の上に存在する王って感じかな」
「へぇ、お前が弱気な発言をするとはね。陰での俺様一番タイプだと思ってたが」
「あのさあ。一体私をどう思ってたわけ?」
などと談笑している間に『鬼』は全ての
その一歩で、天は鼓動し、地は躍動する。
「いいねいいね!こういうのだ!こういうのを待ってたんだよ!」
待ってましたと言わんばかりにパソコン画面を見つめていた耀は立ち上がり、『鬼』を見る。
そして、玲はその様子を見て即座に培養機の中に入った『王』を解き放つ。
ーーー其れは異形だった。
天を駆る翼に、地を駆る脚。基本は先程耀の言っていた百獣の王、つまりライオンがベースだが、この『王』は全く違うものとなっていた。
四肢は獲物を狩る事に特化しており、爪は人間程度なら瞬殺できるほど強靭なものだ。
そして、一番奇形なのが右肩だった。
そこは赤く腫れており、何かが鼓動するかの如くドクンドクンと脈打っている。
「さて、どうなるかね……」
玲が言った途端、『王』は『鬼』を狩る為に既に動いていた。
まずはその爪で、身体を割こうと飛びかかる。
まずその早さが異常だった。
瞬間速度ならば亜音速、否、光速と言えるまでの早さだった。
だが、『鬼』はそれに素早く反応し、爪を自らの拳で叩き折る。
しかしそれは囮。
本命は右肩に露出した腫瘍だ。
右腕を突き出す形で『王』はその右肩の封印を解く。
中から出てきたのは異物。
パァンという炸裂音が聞こえたと思った瞬間、『鬼』の脇腹をソレは抉っていた。
そう、触手だ。
『王』が力ならば触手はそれをサポートする速さ。
触手は最大で2M近くまで伸び、『鬼』を追い詰める。
『鬼』は反撃しようと触手に掴みかかるが、非常に素早く、中々捕まえる事が出来ない。
そして、『王』が動く。
『鬼』に牽制で触手を働かせると、一気に接近し、身体を捻らせながらのドロップキックを浴びせる。
咄嗟にガードするが、ミシリ、と嫌な音が鳴り、後ろに投げ飛ばされる『鬼』。
そこに、『王』はトドメを指すべく近づいて行った。
『王』の失敗は、完璧主義だった事だろう。
全てを自分で、満足のいくようにしなければ気が済まない。
そういう思考だったから、触手に任せず、自らの力で『鬼』を殺そうとしたのだろう。
それが、敗因だった。
「もっと背後を警戒させた方がいいな」
銀風が吹く。
滑らかな動きで『王』に忍び寄り、手に持った刀で左肩から首にかけて一閃する。
血が吹き出し、『王』は、死体へと成り下がった。
「助かったぜ……煌貴……」
『鬼』ーーー鬼柳 蒼甫は言う。
だが、煌貴は気にする事なく耀と玲へと歩み寄る。
「ーーーやっぱこうなるわけか。秋田 耀…だったか?アンタは逃げな。ここはアタシが何とかしてやる」
と言うと、玲は着ていたジャケットを脱ぎ捨て、シャツ一枚の身軽な姿になる。
「…しゃーないね。今回はこんなもんにしといてあげるよ。『鬼』をここまで追い詰める事ができる事もわかったし、十分な成果だ」
そう言うとさっさと耀は迎えのヘリに乗って、去ってしまう。
「いいのか?お前一人じゃ俺には勝てないと思うが」
煌貴は勝利を確信し、手に持つ日本刀を鞘へと仕舞い、居合いの体制を取る。
【ま、待て!コイツから嫌な気配がする……】
と、クロウの忠告が来たと同時に玲が動いた。
玲は左腕に爆炎を纏い、煌貴の頭部目掛けて振る。
煌貴は、それを軽く受け流し、左腕を切る。
はずだった。
突如、玲の左腕がブレる。
そして、拳が煌貴の頭部に当たったのと、煌貴が事態を理解したのは、ほぼ同時だった。
「ザマないね。わたしゃこの道十数年生きてるんだ。まだまだヒヨっ子に負けはしないよ」
と言い、玲は煌貴を適当な森に捨て去ると、小型端末ーーー所謂スマートフォンを取り出し、タッチパネルを慣れた手つきで操作する。
すると数分後には先程耀が乗ったヘリと同型の物が降下してくる。
玲はそれに乗ると、森の方に少し視線を向け、その場を去った。
余談ではあるが、この湖畔での作戦の戦死者は一人だけであった。
幸いにも『セレクション』側は兵士をそんなに連れていなかった為、犠牲になったのは雇われのスナイパーだけだったのだ。
そういえばアリサだとか千夜家の人とか出て来ませんね。
一応設定だけは出来てたりします。
次回は重要になるかも?
ではまた暇な時間が出来た時に。