とある異聞の銃器製造(ガンメイカー)   作:双月ノエル

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お久しぶりです。
実に2ヶ月、いや、今月で3ヶ月目になりますね。
そんな長きに渡る休載期間中、溢れ出るインスピレーションなどとは裏腹に全く進まぬ筆に苛つきを感じずにはいられませんでした。
少々間が空いてしまったので、今回かなり文字数が少ないですが、御了承のほどを。


入学と、報告と

突然現れた駆動鎧(パワードスーツ)の少女。

煌貴と不要能力(フェイト・グリーフ)は警戒しつつ、どうにか蒼甫を救出しようと目論む。

然し、少女はこちらを一瞥すると、何をするわけでもなく去って行った。

色々と引っかかる事は多いが、それは後でなんとでもなる。今は蒼甫の救出が先だ。

 

 

それからの日々はあっという間に過ぎて行った。

学園都市に対する過激派ーーーその中でもかなりの勢力である組織の一部を潰せたというだけで、世に与える影響は大きかった。

『異能』の開発はこのようなテロ組織すらも用意に潰せる、とアピールしてみせたのだ。

実際、最近の反学園都市派の活動は沈静化してきているらしい。……またいつ動き出すかはわからないが。

蒼甫の怪我も、一日入院しただけでほぼ完治した。これは蒼甫曰く、能力のおかげらしい。病気なんかも普通よりかなり早く治るからラッキーなどと笑っていた。

そして時は過ぎ、4月。

いよいよ煌貴の学園都市での、『学生』としての生活が始まろうとしていた。

 

「お兄ちゃん、入るよ?……わ、すごい似合ってるね。うん、なんか気持ち悪いくらい似合ってる。まるでオーダーメイド品みたい……」

 

長点上機学園の制服は所謂ブレザーだ。紺色のジャケットの左胸には長点上機の校章が刺繍されており、結構一般的なデザインと言える。然し、煌貴がそれを着ると、不思議と映えるのだ。

自分でもなぜこんなに似合うのかがよくわからないが、一々気にしない事にした。

そう言う由季も、長点上機の制服を着ている。

元々勉強は兄妹揃ってできる方ではあったため、無理を通して高等部に入学する事となったのだ。

本当のところは学園長の手違いで中等部の枠が埋まってしまったことが原因なのだが。

高等部は前に学園長が話していた通り、わざわざ入試に来る者が少なく、ほとんど中等部からの繰り上がりなため、人間関係を上手く築けるなら誰が高等部に入ろうといいのだ。

 

「ほら、早く行こっ」

 

由季は既に玄関の外にいた。

煌貴も素早く手鏡で身なりをチェックすると、急いで外に出た。

 

 

「ーーー検索結果、表示します」

「やっぱり、あそこが関係していたのね……」

「そりゃそうだろ、元辿ればあいつはあそこのモンだしな」

「ま、私が手を加えてるので並のチューンじゃ勝てないとは思いますが」

「……はぁ」

 

 

今年度、長点上機学園に入学したのは、千夜兄妹を除き50人程度らしい。後は中等部からの繰り上がり組だ。他校に入学者を取られているというのはあながち嘘ではないようだ。

……などと考えていると長ったらしい入学式が終わり、それぞれの教室に案内される。

1-4、というプレートのかかった室内は、授業をするのに最低限必要なものしか用意されておらず、少し味気なかった。

 

「えー、今日から君たちは長点上機学園、その生徒となる。まあ大体が中等部からの繰り上がり組だとは思うが、一応新顔もいるようだし自己紹介をしておく。ワタシは1年の教務主任をしている小川次郎だ。よろしく頼むよ」

 

担任と思わしき教師が壇上で話をする。

新顔、というのは煌貴を含めてだろう。

多分後3人ほどこのクラスに新顔はいたはずだ。

他は全員、中等部から上がってきた、ということになる。

交友関係なんかを引き継いできているため、なんとかしてその輪に加わらなければ、青春を謳歌するどころか、友人の一人も作れずに高校生活を終わるという事も考えられる。

然し、煌貴の懸念していたほど、その輪に加わる事は難しくなかった。

入学式、そして簡単なオリエンテーリングを終えると、生徒同士の交友の時間が設けられていた。

その間に煌貴は質問攻めにあっていたため、多少なりとも話す人はできた。

 

 

夕刻、買い物帰りに不要能力から、例の駆動鎧について話があると言われ、スペースのアジトーーーではなくファミレスへ来ていた。

 

「……なんでファミレスなんだ」

「それは俺も同意だ」

 

と、蒼甫は頷くと頼んでいたサーロインステーキを5分の1ほどにカットし、食べる。

焼き加減は見た限りミディアムだが、多分火が通り過ぎている。蒼甫が口に入れた瞬間、顔をしかめたからだ。

どんなものであれ、見た目は完璧でも、中身が伴わなければ意味がないのだ。

 

「いいじゃない、丁度ご飯時だったし」

「いや、こっちは今し方夕飯のための買い物を済ませたところだったんだが……」

 

そんなことは御構い無し、と言わんばかりに煌貴以外の3人は各々オーダーした料理を食べていく。

最初に食べ終わったのは蒼甫。次が不要能力、最後にーーー

 

「あ、そういやまだ名前、聞いてなかったな」

「ふぇ!?ひどいですよ千夜さん……じゃなかった煌貴くん!」

 

確か不要能力にアジトの内部を案内された時に、インカムを渡してくれたのは覚えている。多分、それから自己紹介をしようとしたところで、蒼甫の通信が入り、煌貴は由季を見つけるために動いたのだ。

 

「えぇと、私がスペースの戦況オペレータ兼メカニック……の白城(しらき)さらです。改めてよろしくお願いします。因みに煌貴くんの一つ上ですから!」

 

何故か一個上ということを強調された。

煌貴の身長が170程度、対してさらは見た目150後半というところだ。

少しでも先輩として優位に立ちたかったのだろうと決定付けると、すぐさま話を戻す。

 

「例の駆動鎧、どうだったんだ?」

「『赤き翼』」

「大企業の一つでーーー貿易業を主としているな」

「それで、軍なんかに物資を補給したりもするのよね」

 

聞かれてはならない事なのか、言葉を濁しているが、大体言っている事はこうだ。

 

“あの駆動鎧は赤き翼の商品だ”

 

かなり大雑把なではあるが、言いたい事はこんな感じだろう。

赤き翼は駆動鎧まで手がけているのか、などと煌貴が思っていると、急に不要能力が立ち上がった。

 

「それじゃあ、また。今度はあそこで、じっくりと……ね」

 

それだけ言い残すと、さっさとレジへと向かって行く。

その後をさらが追い、蒼甫も続く。

取り敢えず今回はあの駆動鎧が赤き翼の商品である、ということを伝えたかったのだろう。ファミレスに集まったのは他のメンバーが腹が減っていたというのと、周りの話し声のお陰で少しは話しやすいと判断したからだろう。ただ、飯を食いにきたというだけではないはず。そう信じたい。

そんなことを思っていると、既に会計は済んだらしく、不要能力を先頭に店から出て行くのが見えた。

煌貴も早く寮に帰らなくてはならないことを思い出した。

 

「夕飯……!」

 

急ぎ買い物袋を掴むと、出口へと向かう。

まずは、飯だ。

後のことはそれから考えれば良い。

そう思いつつ、煌貴も帰路へついた。




最近Vitaを買いました。艦これ楽しみです。
そんなこんなで無事投稿。
テンポ悪いですが日常パートはこんなもんでは。
BGMはTЁЯRAでEDENでも。
楽園と言うのは、意外と今住んでいるところなのかもしれない。
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