モンスターハンター:クロスサバイブ   作:Wandarel

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ずっと昔のこと。
とあるハンター二人が村へと訪れた。
二人はある村の生き残りであった。
やがて彼らは愛し合い、子供が生まれた。
三人の子供はいつしか大きくなり、戦いの地へと赴く。
今、その英雄の証を刻まん。


プロローグ「契約の印」

狩り

それは命懸けの生存競争。

生きるか死ぬか、それも分からない。

だが、そんな事を気にもしない二人の少年達がいた。

家の二階から飛び降りて、元気に走り回る少年たち。

???「兄貴、ようやく俺たちも戦いに行けるな!」

???「落ち着けダンテ。気持ちはわかるがはしゃぎすぎだ。」

ダンテ「なこと言ったって兄貴だって今日を楽しみにしてたろバージル!」

バージル「ふん、お前ほど騒がしくはしてないさ。」

ダンテ・スパーダ。銀髪の少年でちょっと短絡的なお調子者な性格。

優しさも人一倍あり、兄や姉からは愚かなバカと言われてる。

運が極端に良い。

バージル・スパーダ。ダンテの兄であり、冷静で物事をはっきりと区別をつける性格。

現実的な部分多く、弟や姉から頭の固い効率厨と呼ばれてる。

運が極端に悪い。

この二人はこののどかな村のジャンボ村で育った。

姉であるメアリは四年ほど前にハンターとなって一人前となり、ドンドルマのギルドに入ったらしい。

だが、走り回っていたダンテとバージルの首根っこを掴んで二人の頭をぶつけさせた男がいた。

???「騒ぐのはそこまでだクソガキ共。」

ダンテ「お、親父………。」

バージル「いつからそこにいた……。」

二人が悶絶しながらも父親と呼んだ男は

デイビッド・スパーダ。ジャンボ村の教官を務めており、長女メアリ、長男バージル、次男ダンテにCQCなど、狩りやサバイバルに必要な事を一から全てを叩き込んだスパルタ教官。

ボウガン関連の心得は全て会得しており、その腕は未知数。

なお、教官のくせに時々抜けてたりお茶目な部分もあるため息子、娘の三人からなめられてる。

デイビッドを踏み入れるんだぞ。遊びじゃないんだ。」

ダンテ「わ〜ってるっての。」

バージル「同じくだ。少なくともダンテと一緒にしないでくれ。」

ダンテ「なんだと!」

デイビッド「そう言って昨日からソワソワしてて山に行って炭鉱で大声で叫んでたの俺は知ってるからな。」

バージル「……ちっ。」

ダンテ「なんだよ兄貴もやっぱり楽しみにしてたじゃんか!」

そんな事を言いながら、ジャンボ村の広場に集まる。

村長は新天地の開拓とやらに行っており今は村にはいないが、その代理として竜人族のお姉さんこと、リューナがハンターを中心とした村の発展をしている。

リューナ「ようやくこの日が来たわね、ダンテ、バージル。」

ダンテ「おっす、リューナの姉御!」

バージル「お久しぶりです、リューナさん。」

リューナ「ふふ、二人共まだ完全に村を出るわけじゃないんでしょう?」

バージル「えぇ、俺たちはまだ未熟。しばらくは近隣の密林でのサバイバル生活からでしょうね。」

ダンテ「まぁー、親父との国際条約があるからなぁ。ほんとは今すぐにでも世界に羽ばたきたいんだけどなぁ。」

バージル「ふっ、経験無く表に出ても犬死するだけだ。だからお前は愚かなバカと言われるんだ。」

ダンテ「やってみなきゃわかんねぇだろ。挑戦もなしにちまちまとしてるなんてつまらねぇぜ。だから兄貴は頭の固い効率厨って言われんだよ。」

バージル「………。」

ダンテ「…………。」

バージル「……表に出ろダンテ。たまにはお前の遊びに付き合ってやろう。」

ダンテ「そうこなくっちゃな、バージル兄ちゃんよ!」

二人が拳を構えた時に、二人に回し蹴りが入る。

デイビッド「兄弟揃って馬鹿な事するな。ったく、メアリの時は苦労しなかったんだがな……。」

二人にたんこぶが出来るほどの破壊力をしている教官の蹴りは凄まじいものだった。

???「ガハハハ!派手にやられたな坊主共!」

船大工の親方のゲンヤ。このジャンボ村で船の造船などを携わっている人だ。

ダンテ「ったく、親父には手加減ってのを知って欲しいね。」

ゲンヤ「バージル坊、腕相撲やってみるか!」

バージル「あいにく今日は新米ハンターとしての準備周りだゲンヤさん。今度こそ勝ちますよアンタに。」

ゲンヤ「ガーッハッハッハっ!ワシはまだまだお前さんらにゃ負けんぞ!」

次に二人は工房へと赴いた。

ダンテ「おっす!ヘクばぁ!」

バージル「お久しぶりです、ヘクさん。」

ヘク「ほっ!よく来たね!アンタ達もようやくハンターの門出かい!」

デイビッド「こいつらはまだまだひよっこだ。」

ヘク「お前やナオミもあの時はひよっこだったろうに。」

ヘクさんが笑いながらそう言うと、デイビッドはバツが悪そうに唸った。

ヘク「そんじゃ、明日にはマイハウスに最低限の武器は入れておくから決めておきなさいな、二人共!」

ダンテ「OK!」

バージル「了解した。」

そして、三人はある程度の挨拶回りを終えて夕方にマイハウスへと戻った。

ナオミ「あら、おかえり三人共。」

件の母、ナオミ・スパーダ。片手剣の使い手で、ジャンボ村のハンターの一人。容姿はかなり若く見える。調合のプロでジャンボ村の調合屋のあるじであるロルドの元で修行して会得した「錬金術」の使い手だ。

ダンテ「ただいまー、おふくろー。」

バージル「親父がボロクソに言われてたな。」

デイビッド「なんだとぉ、俺はこう見えても立派なソルジャーだったんだぞ?」

ナオミ「はいはい、その話は何回も聞きましたから。」

ダンテ「そういや、親父とおふくろはなんでジャンボ村から出ないんだ?」

デイビッド「そりゃ、ベテランのハンターがここを離れたらいかんだろう?」

ナオミ「それもあるけど、本当はジャンボ村にお世話になったからその恩返しがしたいんでしょ?」

デイビッド「む……。」

バージル「ふっ、需要のないツンデレか。」

デイビッド「なんだとぉバージル!」

ナオミ「はいはい、そんな事いいからさっさと食べましょう。今日はオッタマケーキよ!」

ダンテ「うっひょぉ、オッタマケーキなんて久しぶりだぜ!」

バージル「ドッキリゾットガチャはもう勘弁して欲しいがな。」

わいわいと食事をしていた時だった。

ダンテ「そういや、武器はヘクばぁがくれるって言ってたけどこの家に送られるのか?」

デイビッド「いや、お前達にはこことは別の家に住んでもらう。」

ダンテ&バージル「は?」

ナオミ「ほんとは私もあんまりだと思ったんだけど、二人には明日から別の家に住んでもらうわ!」

バージル「………待て、ということはもしかして。」

ダンテ「飯を食い終わったら……。」


ダンテとバージルは実家のすぐ近くの空き家に住むことになった。

バージル「薄情者め……。」

ダンテ「まぁそう言うなよバージル。」

二人にはちょっとした約束があった。

例え家族でも名前で呼び会おうというルールがあったからこそ、だいたいお互いが名前で呼んでいる。

ダンテ「いいじゃねぇか!新しいスタートらしくてよ!」

バージル「もう少し楽をしていたかったんだがな。」

ダンテ「まぁ、何はともあれ起きたことは仕方ねぇよ。寝ようぜバージル!」

バージル「ふっ、そうだなダンテ。」

二人はその日はゆっくりと熟睡した。


翌日、だらだらと身体を起こして目を覚ました。

顔を洗い、歯を磨き、最低限の朝ごはんを食べていた。

ダンテ「……おふくろ、すんごい頑張ってたんだな。」

バージル「母は強しとよく言うだろう。」

そうこうしてると、玄関から一匹のアイルーが来た。

ダンテ「ん?迷子か?」

ルームサービス「初めまして、ダンテさん、バージルさん。ボクはこの家のルームサービスを任されたアイルーだニャ。」

バージル「ルームサービス?」

ルームサービス「食料になる物を持ってきてくれたらボク達が料理をして振る舞うニャ。」

ダンテ「おぉ、そいつぁいいじゃん。」

バージル「つまるところ、それ以外だと何かやることがあるのか?」

ルームサービス「もちろんだニャ。お二人の記録とかを記入したりとかもするニャ。お風呂の準備も忘れてなければちゃんとしておくニャ。」

バージル(忘れる時もあるのか……。)

ダンテ「ほぇー、超優秀じゃねぇか!」

バージル「待て、この手の奴は報酬金を莫大に要求してくることが多い。」

ルームサービス「そこら辺はご心配なくだニャ。ボクは昔ナオミさんとデイビッドさんに助けられたから、メアリさんやダンテさん、バージルさんの助けになりたくて無償でやってるニャ。気にすることないニャ。」

ダンテ「だってよバージル。」

バージル「……一応信用しておこう。」

そして、武器を見てみたが。

ダンテ「うーん、俺はこいつにしようかな。」

バージル「ならば俺はこれだ。」

ダンテは太刀を、バージルは操虫棍を選んだ。

バージルは左手にくっついたクルドローンを少し撫でた。

バージル「クルドローン、いずれはこいつも最強に仕上げてやる。」

ダンテ「俺もコイツでやってみるぜ!」

ルームサービス「お二人ともよく似合ってるニャ!」

二人が武器を携えダンテはレザー装備セットを、バージルがハンター装備セットを着込み、表通りに出た。

そして、密林へと向かおうとした時、ネコバァが来ていた。

最近ジャンボ村でも見かけるようになった人だ。

見た目は行商で来ている行商ばあちゃんに似ているが、ネコバァはオトモアイルーの斡旋などをしている。

ダンテ「ネコバァー!」

ネコバァや行商ばあちゃんとはもはや顔なじみである。

ネコバァ「おぅ、元気かいのー。ダンテ坊やにバージル坊やー。」

バージル「今日もオトモアイルーの斡旋か?」

ネコバァ「そんなとこじゃのー。……おぉ、そいえば坊やらもハンターになるんやったんかのー。」

ダンテ「そうだぜ!てなわけでアイルーいたら雇いたいぜ!」

ネコバァ「おーん………ちょうどよくあと二匹程はおるけどもなぁ……。」

バージル「……?」

疑問に思った次の瞬間、バージルの喉元に食らいつこうと飛びついて来たメラルー。

バージルは見事それを回避した。

だがすぐにメラルーがバージルに飛びかかる!

???「シャァァァッ!!」

ダンテ「バージル!!」

だが、バージルは避けなかった。

バージルの首から血が出る。

???「フーッ!!」

バージルが威嚇するメラルーを抱きしめた。

バージル「よくこんな姿になってまでそこのアイルーを守り続けた。怯える必要はもうあるまい。」

状況が慌ただしくて見えてなかったが、そのメラルーは目に傷があり、左耳が半分欠損しており、身体も傷だらけのメスだった。

???「………妹に手を出すニャ……!!」

まだ強く敵意が残っていたが、バージルはそれを気にしなかった。

すると、メラルーが飛び出してきた所からアイルーがひょこひょこと出てきた。

???「姉さん……この人たちは信用出来るニャ。」

アイルーがそういった時にメラルーがさらに吠える。

???「そういう風に思って裏切られた……貴方の為なんだニャ。」

ダンテ「おいおい、ネコバァコイツらって!」

ネコバァ「おーう、坊やらの思ってる通り意地の悪い奴らから助けたネコだねぇ。」

バージル「……その目、その表情……面白いなお前。」

???「…………。」

メラルーは警戒心を解いた。

アイルーの方がとてとてとダンテに近づいていく。

ダンテ「おぉー、よしよし。こんなとこまでよく頑張ったなお前ら。」

???「あ、ありがとニャ。」

ネコバァ「で、どうするべよ。この子ら?」

バージルとダンテはニヤリと笑って

バージル&ダンテ「雇う。」

と言った。

ネコバァ「ほなら、名前をつけてやってあげぇ。」

ダンテ「そうだなぁ……じゃあ、お前は今日から「ジャスミン」でどうだ!」

ジャスミン「おぉ!!いい名前だニャ!是非ともよろしくお願いするニャ、旦那さん!」

バージル「……妹の方は問題なさそうだな。お前はどうする?」

???「……好きな名前でどうぞニャ。」

バージル「ならばお前の名は「ヤツザキ」だ。文句はあるまい。」

ヤツザキ「……えぇ、もちろんだニャ。」

ジャスミン「ニャニャ!ヤツザキ姉さん、そんなこと言って本当はバージルさんに一目惚れだったニャ!」

ヤツザキ「そんなことありえないニャ。」

ダンテ「だってよバージル。」

バージル「ふん、真実かどうかは問わん。お前たちが強ければいい話だ。」

高圧的なように見えるバージルだが、本当は優しい事を知っているダンテはあえてそれを指摘しなかった。

バージル「さっそくだが、お前たちには今からクエストに同行してもらうが構わないか?」

ヤツザキ「問題ないニャ、ご主人。」

ジャスミン「問題ないニャ!」

二匹はものすごく張りきっていた。

ダンテ「そんじゃクエスト見に行くか!」

そして、酒場に向かった。

ダンテ「よう、パティ!」

パティ「こんにちは、ダンテさん、バージルさん。……あら、オトモアイルーさん!」

ヤツザキ「こんにちは……ニャ。」

ジャスミン「こんにちはですニャ!」

バージル「新米ハンターにふさわしいクエストはあるか?」

パティ「そうですね……これとかどうでしょう?」

時期は繁殖期。

出されたクエストは「草食竜の卵の納品」と「肉食竜の卵の納品」だった。

ダンテ「同時にこなしとくか。」

バージル「どうせこれくらいしかないだろうしな。」

パティ「まぁ、一人前になったらもっとクエスト増えるかと思いますよ。」

ダンテ「それなら頑張るしかねぇなバージル、ジャスミン、ヤツザキ!」

バージル「ふん、分かりきったことだなダンテ。」

ジャスミン「初のお仕事頑張るニャ!」

ヤツザキ「……ニャ。」

そして、密林へと二人で足を踏み込んだ。ここは父親のデイビッドと武者修行の一環で回ったことがある。故に色んなところの裏道や獣道なども知っている。

地図にはない場所もよく知ってるのも彼らの狩猟センスの高さが為すものだろう。

ダンテ、バージル達はベースキャンプからの裏道を使い、一気にエリア7へと着いた。

バージル「俺とヤツザキでエリア8の草食竜の卵を運ぶ。そしてエリア7の肉食竜の卵を運ぶ。これでどうだ?」

ダンテ「OK、任せな!いくぜジャスミン!」

ジャスミン「ハイですニャ!」

バージル「ヤツザキ、行くぞ。」

ヤツザキ「御意ニャ。」

二人は運良く、クエスト前情報で聞いていたクルルヤックの出現に警戒はしていたが、特に出くわすことはなかった。

ちなみに、本来納品はそれぞれ一個で十分だが、あえて二個取ったのは食料にする為であった。

そして、裏道を使って安全にベースキャンプへと帰還したものの、少々疲労で疲れた為、少し休むことにした。

その間に、ヤツザキとジャスミンが納品を終えており、あとは村に帰るのみだったのでだらけていた。

ダンテ「ふぅ……しかしこれで卵ゲットだなバージル。」

バージル「多少はいいものが食えるだろう。」

そう思っていたが、ダンテはバージルが持ってる卵が少し色が違うことに気づいた。

ダンテ「なぁ、バージル。それホントに草食竜の卵か?」

バージル「そのはずだが?」

ダンテ「なーんか紫っぽいというかなぁ。」

バージル「まぁ大丈夫だろう。さぁ、帰るぞヤツザキ。ダンテ。」

ダンテ「うーい。」

そう言って二人が同時に立ち上がった時だった。

ピキピキッ!

二人の持つ卵にヒビが入ったのだ。

ダンテ&バージル「……ん?」

徐々に動きながらヒビが大きくなっていってモンスターが生まれた。

ダンテの方は鳥竜種のランポスの幼体が。

バージルの方は飛竜種のイャンガルルガの幼体が生まれた。

ダンテ&バージル「………え?」

そう、二人はアイルー、メラルーだけでなくモンスターも育てることになったのだ。




ダンテ「……どーするよこれ。」
バージル「育てるしかなかろう。」
ヤツザキ「……先輩として教えるニャ。」
ジャスミン「お育てするニャー!」
次回
モンスターハンター:クロスサバイブ
第一話「小さき命」
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