グールの襲撃から3日後
杖と花が沢山供えてある墓に1つの影が近づく
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地面から変色した手が出てくると2体のグールが這いずりだし
勢いよく地面を掘り始めた
しばらくすると木の棺桶が見えてきグールが棺桶の蓋を外す
「お迎えに参りました」
黒のドレスに身を包んだ白髪の女は仮面を外しイーリヤのソバカスの頬に触れる
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イーリヤはゆっくり目を開けると自身に掛けた変身魔法を解除した
「レミィおはよう」
「おはよう御座いますフランお姉様」
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全身プラチナメイルの騎士団の部隊長スキュアは
村人に事情を訊きながらも部下達に村の修繕の指示を出していた
「死者は1名、魔法使いの10代半ばの女性ですか」
「はい、あの子が居なかったら俺達は今頃全員死んでますし村も残らなかった...」
村人は悔しそうに拳を握る
「この村を守った勇敢な少女に賛辞を贈ります、そして私達は到着に遅れた」
スキュアは顔の見えないヘルムを外し
秀麗な顔が露になり長い黒髪が腰まで滑り落ちた
「申し訳ありませんでした、亡くした少女に誓い黒の魔女は必ず我々騎士団が討伐します」
深く頭を下げ腰を折った礼に
村人は隊長の謝罪に慌てふためく
「黒の魔女は各地で暴れていると聞いてます、騎士団がいなかったら被害は相当な物だと言伝に聞きました」
周りで聞いていた村人達も村に駆けつけてくれ
村の修理に励んでくれる騎士団は好印象だった
「騎士団の皆さんも気を付けてください」
「お気遣い感謝します」
「魔女は敵では無い」
スキュアは下げた頭を声の聞こえた横に向け
村人は突然会話に入ってきた男を見て首をかしげる
「あんた誰だ?」
村人がそう呼びかけると今度は茶髪の少女が男の手を引っ張る
「ちょー!!鈴木さん空気を読むっすよ!!なんか明らかにシリアスな感じじゃないっすか!!」
「リオンお前はこの村までしか着いてこないと約束した、早くどこかに行け」
「冷たッ!?大体鈴木さん強がってますけど非力っすよねッ!?」
スキュアは鈴木の発言に待ったをかける
「そこの鈴木とやら、魔女が敵では無いとはどう言う事だ?」
「そのままの意味だ、真の敵はいつも仲間の中に紛れ込んでいる」
スキュアは鈴木を睨みつける
「魔女は敵だ、それも強大な」
「魔女は人の命までは奪わない、そして犯人はこの惨状を仲間のフリをして楽しんでいる」
「クボベッチョブッッッ!!!」
スキュアから頬を殴り飛ばされた鈴木は地面を擦りながら吹き飛んだ
「何が人の命を奪わないだ...魔女が暴れまわった場所では老若男女関係なく1人ずつ亡くなっているんだぞ...」
リオンはピクピクと地面で痙攣している鈴木を見てため息を漏らした
「流石にさっきの鈴木さんの発言はノンデリっす、殴られて当然っすね」
フンッと冷めた目でスキュアは踵を返した
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リオンはパシャパシャと水を足で蹴る
「で?魔女の件はどうするんすか?」
右頬が風船の様に腫れ上がった鈴木は川で腫れを冷やしていた
「昨日まで転生者を感知していた棺の中はアンデットの死骸だった、そして転生者の位置もここからそう遠くない」
「鈴木さんストーカーみたいっすね」
「曇らせTS転生者しか反応しないから安心しろ」
「ピンポイントすぎるっす...」
「リオンが転生者なのは洞窟で神託を得てから気付いたしな」
「その神託ってなんすか?」
ん?
鈴木さんがバッと川から顔を上げると
何故か私の方を見た
「近くの街に魔女が現れる可能性が高い」
「マジっすか!」
「あぁ、危険だからリオンお前はこの村に居ろ」
鈴木さんは私の事を何も出来ないお子ちゃまだと思っていますね?
いや確かに洞窟では喚き散らして鈴木さんから助けてもらったけど...
命の恩は返させて貰います!
「えへへぇ...鈴木さん?この世界を俺は◯◯◯◯ボールの世界だと思っていたんすよ?」
川にあった10メートルくらいの岩の前に腰を入れる
「せいッ!!」
ゴンッ
ガララララッ
正拳突きで岩を粉砕し満足気なリオンは
鈴木の腫れていない頬に軽くこぶしを当てた
「俺じゃあ戦力不足っすかね?」
「流石転生者だ、良いだろう」
鈴木はまた頬を冷やす為に川に顔をつけた
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【豆設定】
リオンの◯◯っすが口癖の訳
お嬢様育ちの佐藤莉音さん(没年14才)
最初は男らしく喋る事が出来なかったが
◯◯っすと付け加える事で男らしく喋る事が出来る様になった(本人談)