リコリス・リコイル 運命を切り開く者たち 【リメイク】 作:hayato0121
「ただいま〜って、まだ誰も帰ってきてないか・・・・」
一真さんとの稽古を終えてリコリコに戻ってきた俺は、鍵のかかった入り口の扉を開けて店の中に入るが電気は消えていて中には誰もいない。
恐らくみんなまだ任務から戻っていないのだろう・・・・
んじゃま、いつでもお店が再開できるように準備しときますかね・・・・
そう考えた俺はリコリコの制服に着替えて店の中の掃除を始めた。
掃除を終えると先生がいつでもコーヒーを淹れられるようにコーヒー豆など必要な物を用意して俺はみんなが帰ってくるのを店のカウンター席に座りながら待っていた。
カランカラン!
するとお店の扉が開いて真っ先に千束が入ってきた。
「あぁ千束、おかえ・・・・り?」
すると千束は一言も話さずにムスッと機嫌の悪そうな表情をしたまま店の更衣室へと入っていった。
「俺、なんかしましたかね?」
「気にするな、少し不貞腐れているだけだ」
「はぁ・・・・」
後から入ってきた先生に俺が悪いことをしたのか聞いてみるが、どうやら千束は今回の任務の狙いを聞いてからずっと俺の予想通り不貞腐れてしまっているらしい。
「井ノ上さんもおかえり。任務お疲れ様」
「はい。蓮さんもお疲れ様です」
井ノ上さんやミズキさんと続々と他のメンバー達もお店の中に入ってきたので挨拶するが、井ノ上さんも少し納得のいかないと思っているのだろう。そんな表情をしているのがすぐにわかった。
「お前が逢沢蓮か?」
「ん?」
するとそこへ金髪で長い髪の少女が俺の側にやってきた。
誰だこの子?
「えっと、君は?」
「今回の依頼人だ」
「え?」
俺の質問に先生が代わりに答えてくれた。
「じゃあ君が?」
「あぁ、『ウォールナット』だ」
「えぇ!? でもウォールナットって確か随分前からいるハッカーだって・・・・君って何歳?」
「秘密だ」
「えぇ・・・・」
秘密って・・・・それにその大人びた口調・・・・明らかに子供ではないだろうけど・・・・何歳かめっちゃ気になる。
「とにかくこれからしばらく世話になる。じゃあな・・・・」
「あっ、あぁ・・・・」
そう言ってウォールナットを名乗る少女は店の奥の部屋へと姿を消した。
その後は店の制服に着替えた千束と井ノ上さんだったが、千束は未だにカウンター席でうつ伏せになって不貞腐れていた。
「いい加減に機嫌を直したらどうだ?」
「事前に教えといてくれても良かったんじゃないですかね?」
「だってアンタ芝居下手だし・・・・寧ろたきなと一緒に自然なリアクションしてもらった方がいいじゃない・・・・ほぉら、こういう・・・・」
「ん? あっ、あぁ!? なに撮ってんの! いつ撮ったの!」
ミズキは千束がボロ泣きしている画像を千束に見せると千束は慌ててその画像を消そうとミズキに迫りそのスマホを取り上げようとするがミズキは中々スマホを取らせてくれなかった。
「ハァ・・・・2人ともそのくらいで・・・・」
「やっぱり『いのち大事に!』って方針無理がありませんか?」
俺が2人を止めようとした時に井ノ上さんが話に割り込んできた。
「あの時、キチンと2人で動けば今回のような結果にはならなかったはずです!」
「でも、そうされたらわたしが困ったんだよね・・・・」
「目の前で人が死ぬのをほっとけないでしょ?」
「わたし達リコリスは殺人が許可されています! 敵の心配なんて・・・・」
井ノ上さんめっちゃ怒ってるなぁ・・・・まぁ確かに護衛するならバラバラにならずに一緒に行動するのがベストだけど、千束と井ノ上さんの性格を考えると絶対に今回のような手当てする側と先を急ごうとする側の2つに意見が分かれるよな。
ていうかもしかして、先生はそうなるってわかってて千束達だけに護衛をさせて俺を任務から外したのか?
だとしたら先生って中々の策士だな。
そんな事を考えていると千束が両手でパンって一回叩いた。
「あの人達も、今回は敵だっただけだよ。 誰も死ななかったんだから良かった良かった」
「そういう話じゃないと思います・・・・」
「ほら2人とももうやめろ。私達も騙すような作戦をして悪かった」
そう言って先生は団子が入るくらい大きな試験管3つの中に餡こなどそれぞれ3種類の団子を入れて千束達に渡した。
「あ〜!先生甘いもので買収するつもり?」
「いらないか?」
「う〜、食べます・・・・」
そう言って千束は先生が作った団子を早速一本取って食べ始めた。
あっさり買収されてんじゃん。
「そういえば蓮の方はどうだったの?」
「え?」
すると突然千束が俺に話がふってきた。
「先生から聞いたよ。あたし達とは別の任務だったんでしょ? そっちはどうだったの?」
「あっ、あぁそれね・・・・いつものことだよ。DAからの協力要請・・・・まぁなんの問題もなく解決したけどな」
「そっかぁ、さっすが蓮! ハァ・・・・蓮がこっちに来てくれてたらなぁ・・・・」
ふぅ・・・・なんとか誤魔化せたか?
俺が全部知ってて任務にいなかったって知ったら千束の奴は絶対またダダを捏ねるに決まってる。
絶対にバレないようにしないと・・・・
「たきな、座敷に座布団だしてきて」
「はい」
「俺も手伝うよ」
千束は井ノ上さんに座布団を出すように頼んだので俺もそれを手伝うことにした。
てか自分は団子食べて他の人にやらせるとか随分と偉い身分だなおい!
「相変わらず切り替え早いわね」
ミズキさん、俺も全くもって同意見です。
「そんなに俺達の方針が気に入らないか?」
「はい。確実に相手を殺していればここまで面倒なことにはならなかったと思います」
俺は井ノ上さんの手伝いをしながら今日の任務の話をしていた。
まぁ確かに相手が生きてるか死んでるかで任務に大きく影響してくるのは事実なんだよなぁ・・・・
「でも・・・・」
「ん?」
「前に蓮さんが言ってたこともわかる気がするんです。私達が誰かを殺すことで悲しみ人がいる。確かにその通りだと思います。けどいざ任務になるとそんなことを気にしてる余裕はなくて・・・・」
井ノ上さん、俺が言ってたこと覚えててくれたんだな。
「まぁな・・・・でも、それでも俺も千束も任務だからとか仕方ないからとか、そんな理由で諦めたくないんだ。だから井ノ上さんにはこれからも苦労をかけると思うけど、よろしく頼むよ」
「・・・・ハァ・・・・わかりました」
「悪いな」
「おい」
すると俺や井ノ上さんとは別の声が頭上から聞こえてきたので見上げてみると、そこには座敷の上の段を陣取っていたウォールナットの姿があった。
「・・・・そこにいたのか?」
「悪いか? 話が終わったならとっとと閉めてくれ」
「え? あぁ・・・・」
そう言って俺はゆっくりと引き戸を閉めた。
「ん!?」
「千束? どうした?」
そこへ団子を持ってやってきた千束が俺が閉めた引き戸を開こうとするが中にいたウォールナットが抵抗してるのか中々開かなかった。
「なんかいたよ今!」
「ウチで暫く匿ってくれって、あんまり散らかすんじゃないよ!」
千束の疑問に対して店の方にいるミズキさんがウォールナットがここにいる理由を説明してくれた。
そういえば俺がウォールナットと話してる時、千束は更衣室にいたから知らなかったのか。
「それで君、ここに住むの?」
「お前らの仕事を手伝う条件で、言っとくけど格安なんだからな」
「金取るのかよ」
千束とウォールナットの話を聞いていた俺は思わずツッコんでしまった。
「それなら、この写真の男を見つけて」
そう言って千束は以前沙保里さんから送られてきた画像に写った男を探すようにウォールナットに頼んでいた。
「千束ちゃ〜ん!」
「ん?」
するとお店の方から吉さんこと吉松さんの声が聞こえてきたので呼ばれた千束はお店の方へ行くと忙しいと言ってすぐこっちに戻ってきた。
「今日から仲間ね。名前は?」
「ウォールナット・・・・」
「ちょいちょいちょいちょい! そいつは死んだんでしょ? 本当の名前を教えなさい」
「・・・・クルミ」
「日本語になっただけじゃん! そっちの方が良く似合ってるよ。よろしくクルミ!」
「よろしく千束」
「なら俺は蓮でいいよ。よろしくクルミ」
「よろしく蓮」
千束がウォールナット、いやクルミに抱きつくと互いにこれから挨拶していたので一応俺もそれに加わった。
「出といでよ、一緒に団子食べよう。たきなも・・・・」
「イッたぁ・・・・」
「「え?」」
「え?」
何に驚いたって俺と千束が井ノ上さんの方に振り向いたら井ノ上さんは自身が使っているヘアゴムを指に絡めて指鉄砲で千束を狙ったのか千束がそれをかわすとそれがクルミのおでこに直撃して痛がっていた。
そしていきなりの出来事に俺と千束、そして指鉄砲を放った井ノ上さん本人も驚いていた。
「どうしたの井ノ上さん? はいこれ」
「あ、ありがとうございます。なんでもないですから・・・・」
俺がヘアゴムを井ノ上さんに渡すと井ノ上さんはそれを受け取るとそのままお店の方へと戻ってしまった。
「どうしたんだあれ?」
「さぁ?」
俺は千束に聞いてみるが千束も良くわかっていないらしく、俺達は何がどうなっているのか全くわからずポカンとしていた。
まぁとにかく、クルミが新しい仲間になったことだしこれから益々賑やかになるだろうなぁ・・・・
次回の投稿日はまだ未定ですが、次回はアニメ本編3話の内容をお送りするのでお楽しみ!
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