リコリス・リコイル 運命を切り開く者たち 【リメイク】 作:hayato0121
今日から投稿再開しますので今後ともよろしくお願いします。
「というわけで、閉店ボドゲ会スタート!!」
『おぉー!!』
クルミがリコリコの一員になってから数日が経過したある日、今日はリコリコの常連達も交えた閉店後のボードゲーム会(通称:ボドゲ会)が開かれる日だ。
千束はいつものことだが、普段はあんまり姿を見せないクルミまで参加するとか、いつの間に皆さんと仲良くなったんだ?
てか阿部さん、いま勤務中って言いませんでしたか? 刑事がそれでいいんですか!?
「ねぇ、蓮とたきなもやろうよ! 」
「こっちの片付けが終わったらな。井ノ上さん、レジ締めはどう?」
「もう終わりました」
「早っ」
「先生より全然早いじゃん」
「レジ誤差ゼロ。ズレなしです」
千束が俺と井ノ上さんを誘ってくるけどこっちはまた仕事中だっつうの。
「てことはもう暇でしょ?」
「たきなちゃんほらおいでよ」
「どうだたきな?」
「いいえ、結構です」
井ノ上さんは皆さんからの誘いを断るとそのまま更衣室の方へ行ってしまった。
みんな良い人達なんだけどなぁ・・・・なんか悪いことしちゃったな。 よし!とっとと終わらせて俺も参加すっかな。
「混ざってきたらどうだ?」
「そうすればDAに戻れますか?」
そんなことを考えながら厨房での後片付けをしていると先生が井ノ上さんに話しかけていた。
先生は井ノ上さんの言葉に黙ってしまうと井ノ上さんも黙って更衣室に入ろうとしていた。
「ねぇたきな!」
「何です?」
そこへ千束がやってきて井ノ上さんを呼び止めた。
「一緒にゲームやろ? ね?」
「もう帰るので」
「じゃあ明日は?」
「明日は定休日ですよ? 着替えるので」
そう言って井ノ上さんは更衣室の扉を閉めた。
「そう、だから明日も集まってゲーム会するんだけど・・・・」
「千束」
「ん?」
すると先生が話に割り込んできた。
「健康診断と体力測定は済ませたのか?」
「あっ、いや、まだ・・・・あんな山奥まで行くのダルいし・・・・」
「明日が最終日だぞ?ライセンスの更新に必要だ。 蓮だって更新日は千束に合わせると言ってまだ行ってないんだぞ」
「え? そうなの!?」
「そうだよ。千束のことだから絶対に行きたがらないだろうなって思ってたから俺が連れてこうと思って行ってなかったんだよ」
だってお前、今回みたいにいつも本部に行くの嫌がって期限ギリギリにならないと行こうとしないじゃん。結局今回もそんな感じになっちゃったし・・・・
「そういうことだ。仕事を続けたいなら行ってこい」
「えぇ・・・・そこは先生うまく言っといてよ。先生の頼みなら聞いてくれるでしょ? 楠木さん」
「司令と会うんですか?」
「うおぉお!バカ服!」
俺達が話しているところに着替え中の井ノ上さんが割り込んできた。その時に慌てて目を逸らしたがちょっと見えてはいけないものが見えた気がしたけど見なかったことにしよう。
そして千束が俺と先生を睨みつけるが先生も俺も目を逸らしたままだった。
「みた?」
「え?」
「みぃたぁ?」
あの千束さん? 何で俺にだけそんなに厳しいんですか?
「どうなの?」
「その・・・・水色っぽいのが少し・・・・」
「フン!」
「うっ!」
俺は千束のパンチが腹に直撃してその場に蹲った。
てかこれマジのやつじゃん。めっちゃイテェ・・・・
「おまっ、今のは俺悪くないだろ」
「うっさい! たきなの下着を見たってだけで罪なの!」
「んな理不尽な・・・・」
「私も連れて行ってください」
「「早っ!?」」
え?井ノ上さんもう着替え終わったの?早くない?
「お願いします」
井ノ上さんは俺達に頭を下げて頼んできた。
「お願いします」
『・・・・・・・・』
千束と先生は一度2人でお互いの顔を見た後に2人揃って今も蹲ってる俺の顔を見てきた。
まぁ俺は全然構わないけどな、協力するって約束したし・・・・
だから俺はOKの意味を込めて頷いた。
「・・・・わかったよ、たきな」
それを理解した千束は井ノ上さんの申し出を承諾してその日は解散となり、井ノ上さんは帰宅、俺と千束はボドゲ会に参加した。
翌日、俺達はDA本部に向かう為に3人で電車に乗った。
窓際の席に千束、その隣の席に俺が座り、俺達の正面の席に井ノ上さんが座っている。
そんな井ノ上さんの隣の空いてる席には俺達の荷物を置いてある。
「楠木さんに何ていうの?」
「いま考えてます」
そう言って井ノ上さんは必死に何かをメモに書いていた。
「たきな飴いる?」
「結構です」
反応早いな。そんなことを思っていると千束が持っていた飴の包みを剥がし始めた。
「これから健康診断ですよ?」
「一個だけだし・・・・」
「糖分の摂取は血糖、中性脂肪、肝機能ほか数値に影響を与えます」
「・・・・はぁい」
井ノ上さんはそう言って千束を見ると流石の千束もそこまで言われて食べることはできず諦めた。
「なら俺が食べるからくれ」
「え? 蓮は食べていいの?」
「今日俺がやるのはライセンスの更新だけで健康診断や体力測定は既に終わらせてるからな」
「えぇ!? なにそれズルい!」
「ズルくない。俺の場合は健康診断と体力測定は涼子さんのところでやるって決まってるだろ?」
「そうだけど・・・・」
「涼子さん?」
「そっか、井ノ上さんは知らなかったな。天童涼子さんっていう医者で、俺の担当医的な人なんだ。しかも俺のこの手足とかを作ってくれた人でもあるんだよ」
俺は井ノ上さんに涼子さんのことを説明した。
「え? ちょっと待って、蓮って身体のことたきなに話したの?」
「あぁ、前に俺と井ノ上さんの2人での任務の時にバレちゃってさ。それで井ノ上さんにも説明したんだ。」
「そうだったの!? なぁんだぁ・・・・せっかく私が気をつかって黙っててあげたのに意味ないじゃん!」
「それは悪かったな。まぁそんな訳で俺は健康診断や体力測定以外にもこの義手とかのメンテナンスもあるからそういったことは全部涼子さんのところでやる事になってるんだ。んで、そこでOKがもらえたら本部で手続きしてライセンスを更新するって感じかな」
「そうだったんですね」
俺の説明を聞いて井ノ上さんも納得したらしく再び楠木さんに何て伝えるかを考え始めた。
「というわけだから飴ちょうだい」
「うぅ・・・・はい」
千束はしょんぼりしながら飴を俺に渡してきて俺はその飴を口に入れた。
ん、美味しい。イチゴ味かな?
それから俺達は目的の駅に到着して改札口を出た。
「お待ちしておりました。錦木様、逢沢様、井ノ上様」
するとそこには本部からのお迎えとして黒い車と女性スタッフが傘をさして俺達を待っていた。
俺達はその車に乗って山奥にあるリコリス達が拠点にしているDAの本部へとやってきた。
その時に千束が門のところにある監視カメラにべぇってしてたけど何の為にだ? 楠木さんへのメッセージか? 俺にはわかんないな。
そして本部の建物に入った俺達は入り口にあるセキュリティを問題なく通過して受付へとやってきた。
「錦木さんは体力測定なので隣の医療棟へ、逢沢さんはライセンスの更新のみなのでこの場で少々お待ちください。井ノ上さんは・・・・」
「楠木司令にお会いしたいのですが・・・・」
「司令は現在会議中です。お戻りになるのは2時間後ですが・・・・」
「あれ、ほら味方殺しの・・・・」
「DAから追い出されたんでしょ?」
「組んだ子みんな病院送りにするんだって」
「恐ろしい・・・・」
俺達が受付で話をしている後ろをサードとセカンドのリコリス数人が井ノ上さんの話をしてたけど・・・・
「何だアイツら?」
「嫌な感じだな」
正しくそれ!凄く嫌な感じで正直聞いててめちゃくちゃムカついた。
「お待ちになりますか?」
「あっ、はい」
井ノ上さん大丈夫か?めちゃくちゃ動揺してるように見えるんだけど
「司令無視したんだって」
「えぇ!? なんでそんなことをするの?」
「私、訓練所に行ってますから」
「ちょっ、たきな!」
井ノ上さんはそんな話し声に我慢できなくなって訓練所に行ってしまった。
「待ってたきな! たきな・・・・」
すると俺達の後ろから井ノ上さんを呼ぶ声が聞こえてきたので振り返るとそこには赤みがかったピンクで短髪のセカンドリコリスが立っていて俺達の視線に気づくと走っていこうとしていた。
「待って!」
「っ!」
その子は俺に呼び止められると走るのをやめて止まってくれた。
「あの、なんですか?」
「突然ごめん。少し話しがしたいんだけど、いいかな?」
「えっ、はい・・・・」
「あれれぇ〜っ、もしかして蓮さんナンパですかぁ? もしそうならお姉さん許しませんよぉ〜っ」
「んなわけねぇだろ! ちょっと聞きたいことがあるだけだ。お前はとっとと医療棟に行け!」
「はいはいわかってますよぉ〜だ! 」
そう言って千束は医療棟へと向かったが、何を言ってるんだあいつは?
俺ナンパとかしたことないし、するわけないだろ。
「ったくあいつは・・・・」
「あ、あの・・・・」
「ん? あぁごめんごめん。俺の名前は逢沢蓮。君は?」
「『蛇ノ目(じゃのめ )エリカ』です。この前までたきなとは同じチームで活動してました」
こうして俺は更新の準備が終わるまでの少しの時間だけど蛇ノ目さんの話を聞くことにした。
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