東方監視録   作:三次元大介

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後処理

 

 

 

 

 

昨日の夜の出来事が嘘みたいに賑わってるな。これじゃ輝夜の事を忘れ去るのも時間の問題だろう。しかし何故私が帝に薬を渡してやらなければならんかったのだ。自分で動け、若者。

なんて考えていると皇居が見えて来た。神子の時代にも思ったがやはり天皇の屋敷はデカいな。すると門の前にいる馬に乗った見覚えのある兵士を見つけた

 

「む、貴様はあの時の…」

「ああ、昨日ぶりだな」

「あの時は…助かった。礼を言わせてくれ」

 

あの時唯一倒れなかった司令官だ。奴も丁度帰ってきたところらしい。

 

「気にするな。ついでみたいになって、あれなんだが少し頼みたい事がある」

「…?分かった。言ってみろ」

「姫からの贈り物だ。帝に渡してくれと」

「姫からの⁉︎一体何が…」

「蓬莱の薬。不老不死になれる代物だ。それで手切りにしろとの事だ」

「…分かった。献上しておこう」

「くれぐれも丁重にな」

 

そう言って私は皇居を後にした。

 

 

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私はとある山に来ていた。

 

やはり人間というのは未知なるものに恐怖を感じる生き物だ。突然「不老不死の薬です。」と言われてはいそうですかって言って飲む奴はいないだろう。どうやら月に帰ったと思っている帝は一番高い山で薬を焼いて天に届かせようとしているらしい。全て知っている私からすれば無駄としか言いようが無い。

しかし、月の文明で作られた代物を地上の人間がどう扱うか気になったのでこうして来ているわけだが

 

 

「おい!見つかったか!?」

「いや、こっちも駄目だ!」

 

何やら騒がしいな

 

「クソッ!あの女子(おなご)め!」

「どうかされましたか?武士の皆様」

「だ、誰だ貴様は!」

「唯の旅の者で御座います。何やらお困りのご様子」

「…信用できるのか?」

「むぅ……」

「貴様ら!何をサボっている!早く…お前は」

「おや、また会ったな」

 

一体何の縁だろうか、またあの司令官だ。

 

「コイツは問題無い。下がってよい。」

「御意」

 

二人の武士は何処かへ走り去って行く

 

「何があったんだ?」

「…情けない話だがあの薬を運んでいる最中、突然現れた少女に奪われてしまってな。反応できずに持ち去られてしまった。服装から貴族の出の者だとは思うが、あの少女の顔には見覚えが無い」

「なるほど、そりゃ大変だ。手伝おうか?」

「いや、帝もあの薬を使うつもりでは無かったから、別に良いとは仰られていたが」

 

今代の帝は寛大だな。少し前なら見つけ次第、即刻首を刎ねていたが。

 

「ではもう帰るんだな」

「あぁ、問題無い。世話をかけたな」

 

何もしとらんよ。ただ話を聞いただけだ。それにしても少女か。少し感知の範囲を広げてみるか。

…居た。今山を降りているのか、一応追いかけてみよう。

 

 

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行ってみると、そこにはかなり高そうな着物を纏った少女が確かにいた。土やらで汚れているが。何故その格好で来た。

 

「お前さんが薬を盗んだ犯人か?」

「うわ⁉︎あんた誰だ!」

「ただの旅人だ。さっきあちらで薬を盗られたと騒いでいたのでね」

「……捕まえにきたのか」

「まさか、その事に関しては奴らも諦めている。私が捕まえる義理は無い」

 

ただ私には一つ聞いておきたい事がある

 

「お前それを飲む気か?」

「あぁ、この力を手に入れて父上に恥をかかせたあの女に復讐してやる…!」

「お前、それを飲む事が何を意味するか理解しているか?」

「意味…?不老不死になるって事のか?」

「その通り」

 

まだ精神の幼いコイツには分からんだろうが、不老不死は思ったよりキツいぞ

 

「永遠の命を手に入れ無限の人生を謳歌する奴もいる。が精神の弱い者が手にすると、一度誰かと別れる事を覚えてしまえば後は無限地獄だ。途中で"死にたい"と思ってもできない。その苦しみに悶えながら最終的には廃人と化す。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう一度聞く。本当にそれを飲むのか?」

 

「っ、それでも…私は……復讐ができるなら…」

「そうか、なら止めはしない。後悔はしないようにな」

 

それが彼女の意志なら尊重する。何だかまた会いそうな気もする

 

話を見返すと文章があまりに酷い箇所があるので、話に影響がない程度に大修正を行おうと思っていますが、どちらが良いでしょうか?

  • 今のままでいい(修正無し)
  • 直した方がいい(大修正)
  • どちらでも良い

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