東方監視録   作:三次元大介

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南無三

 

 

 

 

 

  シュオンッ

 

「うわ!?」

「ぐへぇ!」

「よっと」

 

亜空間を抜けると少し山の奥にある寺の前に着いた

 

「いつつつ…あれ?私場所教えたっけ?」

「お前の記憶を少し覗いた。問題ない」

「いや問題大ありだよ!?何勝手に覗いてんの!?」

「安心しろ。まだ気付かれてない悪戯については黙っといとやる。」

「あああああ‼︎」

 

やかましい。耳元で叫ぶな

 

「う、うーんここは…さっきまで店に…」

「気付いたか。」

「うぇっ!?さっきの…神様?」

「ここが噂の妖怪寺か、思ったよりも綺麗だな」

「何の音です?一輪、帰ってきたのですか?」

 

すると寺の中から金と紫のグラデーションの入ったロングウェーブをした女が出てきた。気配からして人間…いや魔法使いか

 

「一輪?それにぬえも…そちらの御仁は?」

「初めまして、私は岡迅一郎という者。こんな形だが一応神をやっている。」

「…神ですか」

「驚かないんだな?」

「私にとっては、人も妖怪も神であっても全て平等、同じ物ですから」

 

ほう…この尼、人と妖怪だけでなく神までも同じと言うか。確かに妖怪は人から恐れられなければ存在できんし、人も妖怪に対抗する為文明か発展していく。持ちつ持たれつの関係ではある

 

「何かご不満な事でも?」

「いや?考え方は人それぞれなのだと実感しているだけさ。ただ人とはそんなに単純では無い。受け入れられない時もあるだろう。その極端な思想はいずれお前の仲間を危険に晒す。」

「…肝に銘じておきましょう」

 

こういう異端な物は排除される傾向にある。その信念を貫き通せればいいが。

 

「本日は命蓮寺にどのようなご用件で?」

「いやただ妖怪寺とやらがどのような場所か興味が湧いたんだ。後この小娘が"悪戯"を仕掛けてきたのでな。保護者に文句の一つでも言ってやろうかと」

「! ぬえっ!!」

「いっ!?やっべ!」

「あ、待ちなさい!星、この方を案内して差し上げて!」

 

おお、えらい速度で追いかけて行ったな。身体強化系か。勇儀といい勝負をしそうだ。

 

「はは…」

「騒がしくて申し訳ないね、お客人」

「ん?君たちは?」

「私は寅丸星と申します。そしてこっちが」

「ナズーリンだ」

 

そこにはネズミ?の耳が生えた少女と女性にしては背の高い虎のような模様の服と髪をした女性が立っていた

 

「本当に妖怪しかいないんだな。」

「人間の信者はまだいないね、妖怪の信者はそれなりにいるんだが。」

「それにしてもお前、妖力と神力の両方を感じる。不思議な奴だ。見たところ毘沙門天の系譜といったあたりか?」

「!すごいですね。初見でそこまで分かった人はいませんでしたよ。」

「毘沙門天か…もう一度槍勝負でもしたいな」

「へぇそうなん……はい?」

「し、勝負?」

 

おや、何を驚いている?

 

「毘沙門天様と勝負?もしかして君はかなり高位の神なのかい?」

「ん〜、まぁそれなりには。最高神を除く全ての神が生まれるより前にはいた」

「き、気が遠くなりそうな話ですね…」

「毘沙門天の系譜の者なら、ジンという名前に聞き覚えは?」

「…あぁ!迅一郎ってそのジンだったんですか!?」

「むしろ迅一郎の方が本名だけどな」

 

説明する手間が省けて良かった。教育もしっかりなっているようだ。

 

「それでは、命蓮寺を案内しますね」

「よろしく頼む」

 

妖怪と人間の共存…八雲のような事を言っているが方向性は全く違うのだろうな

 




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話を見返すと文章があまりに酷い箇所があるので、話に影響がない程度に大修正を行おうと思っていますが、どちらが良いでしょうか?

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