不屈の悪魔   作:車道

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キング・クリムゾンは挫けない その③

 シアーハートアタックの起爆スイッチは人間の体温以上の物体に接触することで起動する。承太郎が火をおこして誘導したときのように、高温すぎる物体に近づくと距離があってもいきなり爆発することもある。

 吉影はシアーハートアタックに弱点はない、狙った敵は必ず仕留めると豪語していたが、実際にはいくつか相性的な欠点がある。

 スタンドで物理的に攻撃されても本体はダメージを受けないが、能力をかけられれば影響を受ける。キラークイーンの手の甲から分離させた能力なので、クレイジー・Dで治されれば強制的に能力を解除させられてしまう。

 

(できればシアーハートアタックの相手は仗助か億泰に代わってほしいが……二人とも苦戦しているようだな)

 

 予知と時飛ばしで位置を変えながら猛攻を受け流しているなのはには余裕がある。一方、仗助と億泰は善戦できているとはいい難い。

 嫌らしいことに、アーバン・ゲリラはその名の通りゲリラのような奇襲戦法を好んで行っているのだ。

 シアーハートアタックを仗助に対処してもらうため、なのははもう少し近づくことにした。

 

「お、億泰さんッ!」

「動くんじゃあねえぜ、早人! あの野郎……スタンドを忍者が使うマキビシみてーにばら撒きやがった。これじゃあ近寄れねえじゃあねーかッ!」

 

 億泰を助けようと前に出ようとする早人の肩を仗助が掴んで止める。スタンド使いではない早人には見えないが、億泰の周りには無数のブレイン・ストームが散らばっていた。

 アーバン・ゲリラはモグラたたきのモグラのように、ソラティ・ドを使ってアスファルトや石版を砕いて出たり入ったりを繰り返している。

 潜るときにソラティ・ドが後方へと飛ばす土にブレイン・ストームを混ぜることで、物を伝わせてでしか移動できない欠点を補っているのだ。

 

 アーバン・ゲリラとドレミファソラティ・ドの関係は、とあるスタンド使いたちとよく似ている。

 人体をグズグズにしてしまう能力と地面に潜行できる能力のコンビ。戦法は似ていないが、なのはは最低のゲス(チョコラータ)考えの読めない男(セッコ)のことを思い出していた。

 ボスの正体を探っていた暗殺チームのメンバーを見せしめにするため処刑しろという任務を与えたのが、ディアボロがチョコラータの異常な性格を知る切っ掛けだった。

 ディアボロは冷酷な男だが、流血や暴力を好んでいるというわけではない。それらの行為を組織の運用に利用こそするが、あくまで手段であって目的ではない。

 

 元医者という能力を活かして、恐ろしい殺し方で見せしめにしてくれ。具体的な始末方法は一任する。チョコラータの性格を掴みきれていない状態で、そんな命令を出したのがディアボロの過ちだった。

 チョコラータは自分の趣味を優先して生きたままソルベを36等分にすると、そのまま死体をホルマリン漬けにして額縁に入れるというディアボロの予想の斜め上を行く殺し方を実行したのだ。

 確かに恐ろしいだろう。なにせ常人には考えつかないし実行しようとも思えない内容だ。恐ろしい方法で殺す様子を見せることで相棒を苦しめて自殺させるというディアボロの意図は守っていたので、任務そのものは成功として扱われた。

 任務内容を過大解釈して暴走する可能性があると発覚したが、能力はあるので当面の間は親衛隊として使い続けることとなった。だが、チョコラータのスタンド能力が無差別に広範囲を攻撃できるというのも合わさって、彼らはディアボロの中で要注意人物に位置づけられた。

 そして、いつでも始末できるようにスタンド能力の対処法を用意されることとなる。

 

 話がそれたが、触れた相手を崩壊させる能力と地面を潜る能力に対する攻撃手段をなのはは考えついている。チョコラータとセッコを始末するための手段を応用すればいいのだ。

 知識の多さは固定概念に囚われやすくなるという欠点もあるが、選択肢の多さに直結する。逆手に取られて騙される可能性もあるが、機転を利かせて回避すればいいだけだ。

 

「どうする……無理して突っ切るか……?」

「いや、それはやめておいたほうがいい」

 

 億泰を助けるために仗助がブレイン・ストームで作られた地雷原に飛び込もうとするが、なのはが待ったをかける。

 言葉を口にするとともに、起爆する寸前のシアーハートアタックを仗助と億泰の間の路面に放り投げた。

 けたたましい爆音をともにアスファルトをふっ飛ばすと、ひび割れとともに路面が崩れ始めたではないか。

 

「案の定、といったところか。うまいこと土を削って落とし穴を作っていたな」

「うげ……オマケに底にスタンドがぎっちり敷き詰められてやがる。落ちたらぜってー助からねえな、これは」

 

 爆発の衝撃で路面には50センチから1メートルほどの深さの穴が何個もできている。仗助のすぐ近くにも一つ穴ができており、覗き込むと中には大量のブレイン・ストームがひしめき合っていた。

 落ちたら足を取られるだけではなく、億泰のように足先から細胞を破壊されて身動きができなくなるところだった。

 

「とりあえず、コイツは治しとくぜ」

「ありがとう、助かった」

 

 再びなのはを攻撃しようと帰ってきたシアーハートアタックを仗助がクレイジー・Dで治す。するとシアーハートアタックは、あっという間にキラークイーンの左手へと戻っていった。

 なのはの手が空いたことで戦況は変わりつつある。ちょうどそのとき、吉影のポケットに入っている携帯電話のひとつが鳴った。

 目立たなかったが、吉影の右耳にはイヤホンが刺さっている。鳴っている携帯電話はイヤホンには繋がっていないようで、ポケットから取り出して左耳にスピーカーを当てた。

 そのまま数秒だけの短いやり取りをすると、ほくそ笑みながら通話を切った。どうやら吉影に都合のいい報告だったようだ。

 

「……ゲリラ、愛唱から連絡があった。承太郎たちの分断には成功して、今はT()G()()()()()に向かっているそうだ。そろそろ本格的に攻めるぞ」

『おまえがオレに命令するな。いつからそっちが上になった? おまえら『人間』はオレたち『()()()』の下だってのによォ。エラソーに命令してるんじゃあない。少しは手伝ってはやるが、こっちはこっちで好きにやらせてもらうぜ』

 

 吉影は携帯電話に接続したイヤホンマイクを通してアーバン・ゲリラと常に連絡を取り合っている。他の協力者は別に用意している携帯電話に連絡するように伝えてあった。

 1999年当時、日本のプリペイド携帯は黎明期(れいめいき)であった。現代とは違い個人情報を誤魔化して購入することも容易なプリペイド携帯を複数台用意して、吉影は彼らと同時にやり取りしている。

 

 しかし、彼らの関係は良好とは言えない。対等ですらない。吉廣は彼ら──岩人間たちとビジネスパートナーではあるが、正確には彼らのうちの片方のグループと協力しているだけだ。

 プアー・トムやアーバン・ゲリラは吉廣と直接協力しているグループには属していない。愛唱の所属しているグループと懇意(こんい)にしていて、その繋がりで『とある物』を報酬に戦力を引っ張ってきたのだ。

 要するに彼らは利害の一致で協力しているに過ぎない。下手をしたらアーバン・ゲリラの所属しているグループと愛唱の所属しているグループですら、仲間意識はない可能性すらある。

 

(フン……協調性のない連中め。あんな性格で、よく医者なんてやっていけるな。

 まさかとは思うが、患者をモルモット扱いしてるんじゃあないだろうな……多少遠いが今後は何かあってもTG大学病院ではなく海鳴大学病院に行くようにするか)

 

 ランドセルの蓋を開閉して空気弾を発射し、すぐさま爆弾化する作業をしている吉影の口元は弧を描いている。どうやら、すでに彼の頭の中では勝利までの道筋が出来上がっているようだ。

 発射された空気弾は着実に進んでいる。吉影の視線の先には億泰を救出しようと躍起(やっき)になっている仗助の姿がある。

 

「やめろ、仗助! ぜってーこっちに来るんじゃあねえ。むしろもっと後ろに下がれ!」

「な、なに言ってんだよ、億泰……早く治さねーと手遅れになるぞッ!」

 

 腰を超えて胴体まで崩壊が広がりつつある億泰が仗助に向かって叫ぶ。両者を阻む僅か5メートルちょっとの距離が、今の仗助には断崖絶壁で隔たれているかのようにすら思える。

 

「おやおや、仲間割れか? それとも涙ぐましい友情ごっこかい? くだらなさ過ぎてヘドが出るが、億泰を始末できるなら喜んでこの寸劇を見てやろうじゃあないか」

 

 自分を見捨てて戦えとでも言わんばかりの億泰の台詞を聞いた吉影は、つまらなさそうに口元を歪めながら仗助たちを見下している。

 

「ならそこでゆっくり見てろよなァ~~~。この虹村億泰の脱出ショーをよォ!」

「……ッ!? やめろ、虹村億泰! ()()()()()()()()!」

 

 ザ・ハンドの右手を振りかぶろうとしていた億泰を、何かに気がついたなのはが止めようと声をかけるが遅かった。

 すでにザ・ハンドは能力を発動して空間を削り取ってしまっている。発動してしまった能力を解除することはできない。

 

 ザ・ハンドの能力を億泰は『削り取る』ものだと思っているが、実際には正しくない。特殊な空間を右手に作って削り取っただけなら、瞬間移動や断面がくっつくなんて事象は発生しないからだ。

 ザ・ハンドによく似た能力として、暗黒空間を作り出して飲み込んだものを粉微塵にするクリームというスタンドがある。削り取ったり粉微塵にして壊すという結果は似ているが、発動までのプロセスは別物である。

 パソコンの機能で説明するとイメージしやすいかもしれない。クリームの能力は単純な削除(デリート)だが、ザ・ハンドの能力は後退(バックスペース)なのだ。

 応用すれば無限の可能性があるが……単純な使い方だけでも十分に強いので億泰にとっては問題はないだろう。

 

 億泰が狙っていたのは空間が元に戻る力を利用した瞬間移動である。手元に引き寄せるか本体が移動するかは任意に選べるため、不意打ちやフェイントにも使える汎用性の高い使い方だ。

 確かに瞬間移動すれば地面に触れずにブレイン・ストームや落とし穴を回避して移動できる。この状況で助かるには、()()()()()()()()

 

「まただ! また、空気弾が迫っている!」

「く、空気弾だとォ!? 野郎、瞬間移動で億泰がこっちに来るのを狙ってやがったのか!」

「焦るこたぁねーよ。来るのが分かってりゃ問題ないぜ、このダボがァ────ッ!」

 

 仗助に怪我を治してもらった億泰の体は完全に元通りになっている。ブレイン・ストームはクレイジー・Dの能力で体内と体外両方から追い出された。

 スクリと立ち上がった億泰が腕を軽く振るうだけで空気弾は消滅してしまった。その光景を見た吉影は、歯を食いしばって驚いたような顔をしている。

 

「何だってェ~~~ッ! ……なんてな。キラークイーン、爆弾を点火しろ!」

 

 その瞬間、仗助と億泰の足元が爆ぜた。なのはがエピタフで確認できた通りの光景である。忠告した上で回避できなかった結果だった。

 爆発の煙が晴れる。吉影の予想では爆発を受けてボロ(きれ)のようになった仗助と億泰が転がっているはずだ。

 

「そ、そんな……億泰さんが!」

「……億泰? おい、億泰! しっかりしろッ!」

 

 しかし、予想は半分しか当たっていなかった。そこには爆発で上半身と下半身がちぎれて別々に転がっている億泰と、急いでクレイジー・Dを出して治そうとしている無傷の仗助の姿があった。

 仗助をかばうようにスタンドを出したなのはが吉影を睨んでいる。早人は爆発で死にかけている億泰を見てショックを受けているようだ。

 

(……高町なのはが時間をふっ飛ばして仗助だけ助け出したのか。未来が見えていても、瞬時に他人を助けるのは難しいという予想は正しかったようだな)

 

 キング・クリムゾンが掴んで宮殿に引きずり込んだものは、動きの軌跡や本来の流れの影響を受けなくなる。実質的に、本体であるなのはと同じく万物の影響から逃れられるようになるのだ。

 先程は立ち位置が悪く、仗助の影になっていた億泰まで掴めず一人しか助けられなかった。本当にギリギリのタイミングだった。エピタフの予知通りなら(失敗していたら)、仗助も取り返しのつかない怪我をしていたのだ。

 

「億泰……! キズは治したぜ、だから目をさますんだ! 億泰!」

「……虹村億泰を捨てて早く移動しろ、東方仗助。ここはもう駄目だ。ヤツは、わたしたちが道路のどこにいても空気弾で不意打ちできる」

 

 億泰を担いで助けようとしている仗助に、なのはの冷徹な声が突き刺さる。彼女は先程の爆破の正体を把握していた。

 

 億泰が破壊した空気弾はダミーだった。爆弾化などしていない普通の空気弾だったのだ。本当の空気弾はアーバン・ゲリラが受け取って運搬していた。

 空気弾そのものは勢いがなければ弾力性の強いボールのようなものだ。風の流れで進んだり、ほぼ静止している空気弾に破壊力はない。

 早人は気が付かなかったが、空気弾の性質は光合成で発生するエネルギーで変化する。当てる光量で威力や速度、大きさが変わるのだ。吉影はランドセルを小さく開けて僅かに光を当てることで、空気弾の勢いをコントロールしている。

 吉影の誘導で仗助の足元まで移動したアーバン・ゲリラは、億泰が瞬間移動するタイミングに合わせて空気弾を開放した。

 小さなひび割れすら通過できる空気弾に大きな穴は必要ない。シアーハートアタックの爆発やソラティ・ドが地面を掘り返した影響で発生したひび割れを通り抜けて、仗助の足元に空気弾は現れた。

 空気弾が浮かび上がったタイミングで吉影が爆弾を起動した。それが事の真相だった。

 

「どうした!? おい? 目を覚ましゃいいんだよ。もうなんともないんだぜッ! 億泰! 目を開けりゃあいいんだよ────ッ! 億泰ッ! おいッ!」

「東方仗助ッ!」

「仗助さんッ!」

 

 仗助が一向に目を覚まさない億泰の胸ぐらをつかんで揺らしているが、目を閉じたまま起きる気配がない。そうしている間にも吉影は新たな空気弾を用意してアーバン・ゲリラに手渡していた。

 更にダメ押しでシアーハートアタックまで向かっている。なのはは仗助たちが巻き込まれないように距離をとって迎撃せざるを得なくなった。

 

「早く逃げてッ! 億泰さんは、すでにッ! すでに死んでいるんだ────ッ!」

「死んでなんかいるものかッ! 億泰は治っているッ! 絶対に目を醒ますッ!」

 

 早人と仗助が言い争っている内容を聞いて、なのはは仗助の気持ちも分からなくもないと思っていた。仮に士郎が億泰と同じ状態だったら、仗助と似たような行動をするだろう。

 だが、生きてるか死んでるかも分からない人物を助けるために死んでは元も子もない。時には躊躇(ちゅうちょ)なく切り捨てる必要もある、というのがなのはの持論である。

 空気弾はアーバン・ゲリラが直接運んでいるはず。ならある程度近づいてくるはずだ。なのはは考えていた作戦を実行することにした。

 

「仗助、おまえから見て2メートル先のアスファルトを舗装される()()の状態まで直せ」

「──ッ! ドララララララァ!」

 

 なのはがやりたいことを理解した仗助がアスファルトをクレイジー・Dで殴打する。ボロボロにひび割れていたアスファルトの地面は見る見る間に新品同様の輝きを取り戻していく。

 しかし、クレイジー・Dで直せる範囲は無限ではない。肝心の足元のひび割れまでは直しきれていなかった。

 

『ひび割れがないなら新たに作ればいいだけだ。地面を直したって無意味なのが分からないのかァ?』

「いや……これは……ッ! ゲリラ、今すぐ引き返せ! もしくは地上に出ろッ!」

 

 舗装された直後の状態を通り過ぎてアスファルトはドロドロと解けていく。なのはの狙いをやっと理解した吉影がアーバン・ゲリラを止めようとする。同時に出していたシアーハートアタックを引っ込めようとするが、どちらも手遅れだった。

 

「コッチヲ見ロォ~~~ッ!」

 

 一直線になのはを攻撃しようとしていたはずのシアーハートアタックがいきなり狙いを変える。向かった先は仗助が直したドロドロのアスファルト──舗装前の状態まで戻っているアスファルト混合物だった。

 アスファルト混合物は舗装する際に加熱して使用する。その温度はなんと150℃以上だ。体温を遥かに超える高温の物体が現れたことで、シアーハートアタックは狙いを変えた。

 そして、狙った位置はちょうどアーバン・ゲリラとソラティ・ドが潜行している真上だった。吉影たちに気が付かれないように一瞬だけ時間を飛ばしたなのはが、地面の中を進む動きの軌跡を見つけ出し位置を割り出したのだ。

 

「ギィヤヤアアアアアッ! ちくしょおおッ!」

 

 周囲を穴だらけにしていたせいでアスファルト混合物は穴の中へと溜まっていく。アスファルト混合物を追いかけていたシアーハートアタックが穴に突っ込んでいき、そのまま地中で爆発した。

 直撃こそしなかったがアーバン・ゲリラとソラティ・ドの被害は甚大だ。爆圧が衝撃波となって不可視の攻撃として全身を襲う。体を内部から破壊されたのか目や耳、鼻からおびただしい量の血を流している。

 同様の怪我をソラティ・ドも負っていた、平衡感覚を失ったソラティ・ドをアーバン・ゲリラが必死になだめるが、岩生物はそもそも知能がそれほど高くない。ソラティ・ドはたまらず潜行をやめて地上に出てきてしまった。

 

「億泰を見捨てる気がないなら家の中に逃げろ。おまえたちを庇いながら戦う余裕はない。こいつらの相手はわたし一人でする」

「……すまねえ、億泰を寝かせてくる。すぐに戻ってくるから、それまでどうにか耐えてくれッ!」

「ぼ、ぼくが言うのもなんだけど……頑張ってください!」

 

 なのはは仗助を助けるような行動をしているが、気を許しているわけでもなければ正義の心に目覚めたわけでもない。これが仗助以外の人物なら、ここまで面倒は見なかっただろう。

 彼女は仗助に家族を治してもらったという恩があった。それに報いるため、こうして骨を折っている。あとは自分の手(キング・クリムゾン)で吉影を殴りたいという意図も過分にあるだろう。

 

「『治す能力』……気に入らん。あの『治す能力』さえなければ、わたしの『爆弾』は無敵だ……わたしの『心の平和』にとって、()()()()恐れるべきだったのは承太郎ではない。ましてや高町なのはでもない。東方仗助、()()()()()()()()!」

 

 気を失ったままの億泰に肩を貸した仗助が、早人を引き連れて家の中へと消えていく。

 ぽつりぽつりと降っていた雨が上がって晴れ間がのぞく。吉影は殺意の籠もった眼差しで仗助を見つめていた。




誤字脱字、表記のぶれ、おかしな日本語、展開の矛盾を指摘していただける国語の先生をお待ちしております。

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