★場所:LALEオフィス
【ノア】
「お前たち―、ちょっと来てもらえますか?」
【妙花】
「……あぁ、なんだ?」
【伊栖未】
「ろうひはほあ」
【妙花】
「何食ってんだ手前は」
【伊栖未】
「……んっ。チョコケーキ」
【ノア】
「中の人が好きらしいですね」
【伊栖未】
「…………」
【妙花】
「なんか言え」
【柊一郎】
「で、それは……外人の画像?」
【ノア】
「えぇ。ちょっと見ていてください」
【伊栖未】
「……あ、顔を塗りつぶして……」
【柊一郎】
「なにしてるの」
【ノア】
「……で、”実行”すると……」
【妙花】
「――――! ……なんだ? 別の顔になったぞ……」
【伊栖未】
「元の顔とにぃ、似てるけど……ちと違う、ぞ」
【柊一郎】
「なんかのアプリ?」
【ノア】
「これはですね、”画像補完”という技術による処理の結果です。このアプリ自体は簡単に動かすためのただのデモですね」
【柊一郎】
「画像補完?」
【ノア】
「さっきこの外人の顔を塗りつぶしたでしょう? このような欠損箇所を人工知能が見つけて、新たなテクスチャを生成して欠損部分に貼りつけてくれるんです」
【妙花】
「それがこの新しくできた顔ってことか」
【伊栖未】
「へぇ……すごい、な」
【ノア】
「他にもこんな感じで……ほら」
【伊栖未】
「ハゲ頭を塗りつぶして……」
【柊一郎】
「髪ふさふさの頭になった……!」
【ノア】
「まるで柊一郎みたいですね」
【柊一郎】
「…………」
【ノア】
「ね…………!」
【柊一郎】
「…………」
【妙花】
「しかしどうなってんだこれは。ずいぶんと不思議なもんだな」
【ノア】
「GLCIC(Globally and Locally Consistent Image Completion)というひと昔前の技術なんですけど、ディープラーニングで自動で自然な画像を補完してくれるんですよ」
【妙花】
「……で、これがどうしたってんだ?」
【ノア】
「いや、画像補完を使ったちょっとした遊びをしてみたいなと思いまして」
【柊一郎】
「遊び?」
【ノア】
「ちょっと待ってくださいね。私のほうで学習データを追加して作ったアプリがあるので……はい、こっちを使います」
【伊栖未】
「ん……? この画像、ソフりんか?」
【ノア】
「はい。お姉ちゃんの全裸画像です」
【妙花】
「なんで当たり前のようにソフりんの全裸画像があんだ?」
【ノア】
「このお姉ちゃんの目元を塗りつぶして”実行”してみると……」
【柊一郎】
「目のクマがとれて綺麗な眼になった……!」
【ノア】
「どうです、すごいでしょう?」
【伊栖未】
「これもノアが作った、のか?」
【ノア】
「えぇ。元々あるデモではさすがにここまではできないので、私のほうでちょちょいと改造してみました」
【柊一郎】
「ちょちょいとできるもんなんだ」
【伊栖未】
「そんなことないと思う」
【ノア】
「他にも、こう……お姉ちゃんの胸を塗りつぶして”実行”すれば……」
【妙花】
「より巨乳になりやがった……! ……なんかアンバランスだな」
【ノア】
「そうですか? グラマラスで”最高”だと思いますけど」
【柊一郎】
「……遊びってまさか」
【ノア】
「はい。みんなの全裸画像を持ってるので、おっぱいやま〇こを塗りつぶして補完したらどうなるか試してみましょうってことです」
【伊栖未】
「発想が子どものそれ」
【妙花】
「なんで当たり前のようにアタシらの全裸画像を持ってんだ?」
【ノア】
「屋内全体にカメラを設置しておいて、みんなでセッ〇スしてる時にこっそり撮影しておいたんです。その撮影画像を収集して、一部を画像補完AIの学習に使わせていただきました」
【柊一郎】
「さすが元盗撮魔」
【妙花】
「訴えたら勝てると思うんだ」
【伊栖未】
「な」
【ノア】
「じゃあさっそく鐘さんからいきますか」
【伊栖未】
「……うわっ、ま〇こまでばっちり映ってる……」
【柊一郎】
「比較的ピンク」
【伊栖未】
「あ、あんま見るなぁ……!」
【妙花】
「もうこれ新手のいじめじゃねぇか?」
【ノア】
「身内だからセーフってことで」
【柊一郎】
「なるほど。たしかに」
【妙花】
「”親しき仲にも礼儀あり”って言葉を知らねぇのか?」
【ノア】
「じゃあ鐘さんのま〇こを塗りつぶしてやってみますか……おっ」
【柊一郎】
「……
【妙花】
「ま〇こが見えなくなりやがった……!」
【伊栖未】
「ふさふさしてんねぇ」
【ノア】
「へぇ、こんなこともあるんですね」
【妙花】
「手前、製作者だろうが」
【ノア】
「AIの学習処理の中身はブラックボックスなので、私でも予想できないこともあるんですよ」
【柊一郎】
「つまりAIは伊栖未のま〇こ周辺が欠損していたら剛毛になるのが自然と学習したってことか」
【ノア】
「おそらくですがそういうことかと」
【伊栖未】
「意味不明」
【妙花】
「な」
【ノア】
「今度は鐘さんの頭をばっさり塗りつぶしてみますか」
【ノア】
「…………おぉ」
【妙花】
「黒髪ロングになったぞ」
【柊一郎】
「女優みたいで綺麗」
【伊栖未】
「そ、そうか? えへっ、えへっ、えへ……!」
【ノア】
「ま〇こといい髪といい、鐘さんは増毛しがちですね。どうなってるんでしょう」
【伊栖未】
「そんなこと言われても」
【妙花】
「よくわからんがそういうデータを学習させたからとしか言いようがねぇな」
【柊一郎】
「……伊栖未の、この体勢の画像……顔つきが少し、ソフりんに似てなくもない」
【妙花】
「んー……まぁ、分からなくもねぇが……もしかして、それが原因か?」
【ノア】
「たしかに大量のお姉ちゃん画像をAIの学習データに使っているので、それに引っ張られた可能性はありますね。女優みたいに綺麗になったのも納得がいきます」
【伊栖未】
「なんか複雑……」
【柊一郎】
「”ソフりん化”したってことか」
【妙花】
「そんな概念はねぇ」
【ノア】
「さてと……では鐘さんのおっぱいを塗りつぶしてみましょう」
【伊栖未】
「巨乳……! 巨乳……!」
【妙花】
「虚しくならねぇか?」
【ノア】
「…………っ!!」
【柊一郎】
「本当に巨乳化した……!」
【伊栖未】
「す、すごい……! わぁ、わたしモデルみたいだ……!」
【柊一郎】
「これは……エロい」
【ノア】
「こういうAV女優みたことあります」
【妙花】
「ま〇こだけ剛毛のAV女優っていんのか?」
【柊一郎】
「この画像……ほしい」
【ノア】
「……さては
【伊栖未】
「…………♡」
【妙花】
「技術開発者もこんな使われ方するとは思ってなかったろうなぁ……」
【ノア】
「どうやら鐘さんはこのAIと相性良いようですね……では、次は妙花でいきますか」
【妙花】
「まぁそうなるよな」
【柊一郎】
「楽しみ」
【伊栖未】
「ど、どの部位からいく?」
【妙花】
「あー……じゃあ頭で。いきなりま〇こは心臓に悪い」
【ノア】
「『いきなりま〇こは心臓に悪い』って今後一生言わなそうなセリフですね」
【柊一郎】
「でも妙花は髪長いから塗りつぶすの難しそう」
【ノア】
「でしたら、はみ出てる部分を一度カットしてから塗りつぶしましょう」
【ノア】
「…………あれ?」
【伊栖未】
「こ、これって……」
【柊一郎】
「どう見ても男の髪型」
【妙花】
「…………」
【ノア】
「というか柊一郎の髪型に近いですね」
【伊栖未】
「……なんでだ?」
【柊一郎】
「…………」
【ノア】
「推測ですが……説明します?」
【妙花】
「いらねぇ。おおかた察しはついてるからよ」
【柊一郎】
「オレわかってないけど」
【伊栖未】
「わたしも」
【妙花】
「……説明したほういいか?」
【ノア】
「自分たちで考えさせましょう。では次、ま〇こいきますね」
【妙花】
「…………へぇ、つるっつるになったぞ」
【柊一郎】
「伊栖未と違ってパイ〇ンになった」
【伊栖未】
「パイ〇ンのデータって、あったか?」
【妙花】
「パイ〇ンのデータ……」
【ノア】
「えっと……たぶん私ですね」
【柊一郎】
「どういうこと?」
【ノア】
「ほら私、一時期パイ〇ンにしてたので、その画像が学習データに混じったんだと思います。それに引っ張られた結果ですね」
【柊一郎】
「あ、そういえば利便性向上のために差別化を図る意味でもパイ〇ンに、とかむかし言ってパイ〇ンにしてた。思い出した」
【妙花】
「利便性要素あるか?」
【柊一郎】
「ク〇ニしやすい」
【妙花】
「あるのか……」
【伊栖未】
「わ、わたしも剃ろうかな……」
【柊一郎】
「大変そうだね」
【伊栖未】
「それは補完画像の話」
【ノア】
「最後におっぱいいきますか。…………? ん、あれ? おかしいな……」
【柊一郎】
「どうしたの」
【ノア】
「いえ、実行しても変化がなくて……なぜでしょう」
【伊栖未】
「た、たしかにおっきくもちっさくもならないし、形も変わらぬ。どうして――」
【妙花】
「もういい」
【ノア】
「……妙花?」
【妙花】
「……それが
【ノア】
「……なるほど、そうですか。では仕方ありませんね」
【伊栖未】
「…………」
【柊一郎】
「妙花に巨乳は似合わないってことか」
【妙花】
「表に出ろ手前」
【柊一郎】
「助けて」
【ノア】
「なんで全部言うんですかねあのバカは」
【伊栖未】
「な」
◆
【ノア】
「最後に柊一郎で試してみますか」
【伊栖未】
「あれ、ノアは?」
【ノア】
「面白くならないと思うので止めときます」
【柊一郎】
「どうして」
【ノア】
「姉妹なので当然ですが、私はお姉ちゃんに似てますから。おそらくお姉ちゃんの要素に引っ張られた結果にしかならないでしょうし、それではつまらないでしょう?」
【妙花】
「逃げたな」
【伊栖未】
「な」
【ノア】
「というわけで、柊一郎。どこからいきますか?」
【妙花】
「聞き方が美容院みてぇになってきたな」
【柊一郎】
「頭で。きっとオシャレな髪型になる」
【伊栖未】
「そうかな……」
【ノア】
「では頭全体を塗りつぶして”実行”、と……」
【ノア】
「…………ぷっ」
【妙花】
「…………くっくっ」
【伊栖未】
「…………ふっ」
【のあたえちー】
「あっははははははっ!!(えへっ、えへっ、えへっ……!!)」
【柊一郎】
「…………」
【ノア】
「しゅ、柊一郎が……お姉ちゃんの髪になって……あははははっ!!」
【妙花】
「金髪ロングの柊一郎……雑コラみてぇだなこりゃ……!」
【伊栖未】
「君いいねぇ……!」
【柊一郎】
「…………」
【柊一郎】
「…………どうして」
【ノア】
「AIってあるんですよ。こういう、制作者でも考察が困難な謎の結果が」
【柊一郎】
「……そうなんだ」
【ノア】
「まぁ、AIの学習データにお姉ちゃんの画像を使いすぎたせいかもしれませんけど」
【柊一郎】
「それじゃないの」
【伊栖未】
「そ、それより柊一郎のち〇こを潰して、ノア……!」
【妙花】
「あぁ、実はさっきからそっちが楽しみで仕方ねぇんだ。さっさとち〇こを潰してやってみてくれよ」
【柊一郎】
「言い方」
【ノア】
「いいでしょう。これでもし包茎になったりしたら……ぷぷっ……笑いが止まりませんね……!」
【伊栖未】
「もう笑ってる」
【ノア】
「では……いざ、”実行”!」
【柊一郎】
「…………」
【伊栖未】
「…………」
【妙花】
「…………」
【ノア】
「…………ぷっ」
【黒緑赤】
「あっはははははははっ!!!!(えへっ、えへっ、えへっ……!!!!)」
【柊一郎】
「…………」
【ノア】
「ははっ……ど、どうして……!!」
【伊栖未】
「こ、こんなこと……えへっ、えへっ……!!」
【妙花】
「くっくっ……ち〇こが……
【柊一郎】
「…………」
【柊一郎】
「…………このAI、おかしい」
【ノア】
「いやぁ……これは面白いですね……!」
【妙花】
「……”ソフりん化”したな、柊一郎?」
【伊栖未】
「いい気味ねぇ」
【柊一郎】
「オレはソフりんの……弟だったのか」
【妙花】
「そういうことじゃねぇ」
【伊栖未】
「話がややこしくなる」
【ノア】
「それにしても……仕事の息抜き程度のつもりでしたが、思ったより盛り上がりましたね」
【妙花】
「ああ、そうだな。……収集したデータは
【柊一郎】
「今度小沢とか呼んで実験してみるか」
【ノア】
「被検体としては少し微妙ですね。もっと特徴のある人で試してみたいです」
【伊栖未】
「被験体って」
【柊一郎】
「かわいそうな小沢」
【妙花】
「そうは言ってもよ、他に誰かいるか? 知り合いに当たるにしてもなぁ……」
【ノア】
「そうですねぇ、たとえば……」
●SE:玄関のドアが開く音
【樹里亜】
「どうもこんにちはぁ。どんな草や花も食虫植物化させる薬を作ってみたので、外の花壇にあるチューリップで実験してみても――――」
【ノア】
「そうそう、こんな感じの……」
【妙花】
「…………」
【伊栖未】
「…………」
【柊一郎】
「…………」
【樹里亜】
「…………?」
【ラーレ社員一同】
「いた(いやがった)」
【樹里亜】
「…………」
【樹里亜】
「(※↑なんらかの危機を察知した)」
●SE:駆け出す足音
【妙花】
「――――っ! 逃げやがった! 柊一郎、伊栖未! 奴をとらえろ!」
【ノア】
「これ以上ない絶好の
【伊栖未】
「まぁ、待ってシスター! 大人しく、しろぉ……!」
【柊一郎】
「悪いようには、しませんから……待ってください!」
【樹里亜】
「絶対嘘です――!!!!!!」