「…………」
スイープトウショウは、トレーナーの指示通りにトレーニングを終えるやいなや、「撫でろ」と言わんばかりに彼の前に頭を差し出してきた。
先日に彼女を怒らせた手前である。彼は謝意も兼ねて素直に従い、頭を優しく撫でてやる。
しかし手が触れるとすぐに、スイープは「ふんっ」と鼻を鳴らしてトレーナーから離れていく。彼女は一言も発さずに、そのまま休憩に入っていった。
トレーナーは「また怒らせてしまっただろうか」と思い悩むが、そんな彼へカレンチャンが話しかけてきた。
「スイープちゃん、あれできっと満足なんだと思うよ?」
そう言われてスイープの尻尾を見てみると、ご機嫌そうにゆっくりと揺れていた。まるで気まぐれな猫といった具合である。
その様子から察するに「気安く撫でられたくもないが、構われないのも面白くない」といったところか。年頃の女の子というのはなんとも複雑である。
カレンチャンに助力を求めるように横目で視線を送ってみる。
「これからも、お兄ちゃんがスイープちゃんの事をちゃんと見てあげなきゃだめだよ~♪」
そんな風に、微笑ましいものを見るような笑顔で言われた。
トレーナーは「やっぱりダメか」と頭を掻くものの、今度は冗談ぶって「キツい」などとは言わなかった。
「……」
そんな光景をみて、スイープトウショウとは対照的に尻尾をべったりと下げているのがタイキシャトルである。スイープが猫であれば、彼女は寂しがり屋の犬のようである。
彼女は他チームのトレーナーとウマ娘のやり取りを羨ましそうに眺めては、次第にしょんぼりと肩を落としていた。
今更多くは語るまでもないが。タイキシャトルというウマ娘の目標は『年度代表ウマ娘』になる事だ。だが短距離路線から年度代表ウマ娘が選ばれた事例は未だない。
その上、この年の有力候補はサイレンススズカ。彼女よりもタイキシャトルが年度代表ウマ娘に選ばれる為には、鮮烈な偉業が必要である。
それは海外G1の勝利。
その考えに至ったタイキシャトルとそのトレーナーは、海外G1に遠征する計画へ着手し始めた。
だが海外遠征というのは、日本のレースと比べて手続きする事が格段に多い。
(
トレーナーは事務的な処理に追われ、タイキシャトルは一人でトレーニングをこなす事が増えている。
タイキシャトルは一人でいるのが嫌いだ。どうしても寂しくなる。かといって、この繁忙期に他のチームの練習を邪魔するわけにもいかない。
タイキシャトルは孤独だった。心が苦しくて仕方なかった。
(
タイキシャトルは表情がくしゃくしゃになってしまう。瞳に涙が溜まり、そのままこぼれてしまいそうになる。
誰かと思いっきり喋りたい。誰かと思いっきり触れ合いたい。誰かと思いっきりハグしあいたい。彼女の気持ちはもう限界に達していた。
そんな時、ふと頭に思い浮かぶ顔があった。同室のメジロドーベル。
いつも自分を気にかけてくれる、同室のフレンド。されど、近頃は彼女と顔を合わせ辛かった。何故ならタイキシャトルは“プライベートにしておくべき事”に無作法にも足を踏み入れてしまったからだ。
(
その事からドーベルに対して、申し訳なさと恥ずかしさと、そこに寂しさがごちゃ混ぜになった感情を抱くタイキシャトル。
だがそんな状況の中でも、何か出来る事はないかと思考を巡らせる。
そして一つの案が思い浮かんだ。
(
しかし思いついたとて、入手するのは容易い事ではない。だがそれでもタイキシャトルは諦めなかった。
『送信者:ビッグツリーエクスプレス』
メジロドーベルはパソコンの前で悩ましげに腕を組んでいた。
目の前にはコミッションの依頼のメール。彼女の顔は「ついにこの手の依頼がきた」と言わんばかりである。
「……R-15くらいの依頼が来た」
パソコンに繋いだマイクを通してエイシンフラッシュにそういった通話を送る。マックイーンは自分達とくらべてまだ年幼いゆえ、一旦個別で通話を切って相談を差し控える。
「断るのも選択肢かと」
返ってきたフラッシュの答えは実に冷静沈着なものであった。ドーベルやフラッシュの年齢的にそれを描く事は問題はないだろうが、受けるか受けないかは別問題。
「……少し考えてみる」
少年誌と少女漫画というのは事情が違う部分がある。
たとえば少年誌で求められるのはバトル漫画だとかお色気漫画だとか。前者は戦闘的なグロテスクで、後者は露出的なエロチックが展開されたりする。
一方で少女漫画では何が読者に求められるかといえば、「女の子・女性」に訴えかけやすい恋愛描写だ。それが行き着く先は対象年齢によって違う。
ニシノフラワーのような児童に向けたものならばプラトニックなどで済む事も多いが、ターゲットの年齢層が上がるとそんな描写では満足出来なくなる。
マックイーンのようなローティーンならばハグやキス。フラッシュやドーベルなどのハイティーンならば局部を描かない程度に“そういった行為”のシーン描写、といった具合だ。(『ガルコミ』『レディコミ』など、18歳以上をターゲットにしたものはそれ以上の描写が描かれたりするが、そこは割愛しよう)
……少女漫画を描き続けるドーベルとしては、一つの挑戦してみるのも選択肢である気もした。
『どうしましたの、二人とも急に内緒話して?』
二人の音声がマックイーンに送られない状態になってしばらく、マックイーンからそんなチャットが送られる。
ドーベルは気まずそうに口を噤むも、エイシンフラッシュがマックイーンとの通話を再開してから提案があった。
「マックイーンさんとドーベルさん。ちょっと一つ気になる事があるので、お二人に人物画を描いてもらっていいですか?」
タイキシャトルは、学園で話題になっている『どぼめじろう』という人物に手元の携帯を使ってコミッションを投げてから、寮室への帰り道を思い悩みながら歩いていた。
タイキシャトルにとって、そのコミッションは後ろめたい行為だ。
その手のモノを欲しがるのは彼女にとって初めてだった。無論、それを印刷したものを机に置いてドーベルに見つけさせるのが目的である。
それで「ワタシたち同じデスネ!」などと打ち明けて、共有しあってしまえば申し訳なさや恥ずかしさなど払拭されるだろう。
(
タイキシャトルは立ち止まって、頭を抱えて俯く。
そもそも、ドーベルがそういう本を持っているというのはタイキの誤解かもしれない。だとしたら、ただの勘違いで恥ずかしい事をしている事になる。
そうだ。きっと自分の誤解に違いない。良家のお嬢様がそんなものを所持しているわけがない。
タイキシャトルはそう自分に言い聞かせ、寮室へ踏み入ってドーベルに声を掛けようとした。
「ハイ、ドーベ……」
「うぅん、そう簡単にはいかないのね……」
パソコンの画面をじっと見つめるメジロドーベル。その画面の中には裸の男性の絵。
(
ドーベルの切なそうな呟きに耳まで真っ赤になったタイキシャトルは、すぐさまくるりと向きを変え、そのまま音を立てずに部屋を出た。
「――ドーベルさんの描く男性は漫画や一枚絵としては十分なレベルなんですが、デッサンの視点から見れば少し違和感があったんです」
パソコンに映し出されているのはドーベルとマックイーンの描いた男性の全身像のデッサン。基本的な事だが、人間のデッサン画というものは服を着せずに素体から描き始める事の方が多い。最初から服を着せて描くと歪な骨格になりやすいからだ。
エイシンフラッシュは二人の絵を比較しながら、通話で絵の違和感を語る。ドーベルは技術の“粗”を指摘され、それを噛みしめるように頷いている。
「マックイーンさんはデッサンの観点からだと、非常に上手に描けています」
「……こういった美術も教養の一つですから。わたくしもメジロとして――」
マックイーンも良家の令嬢として、学ぶべき事は最低限以上に学んでいるらしい。
……『メジロたるもの』とマックイーンから語られれば、そこに多少のコンプレックスがあるドーベルには耳の痛い話でもあるが…………。
「今回の依頼を受けるかどうかは返答期限まで思案するとして、男性を描く事は前向きに考えてもいいかもしれません」
デッサンの基礎を見直す。それが可能かどうかで、今後に大きな差が出る可能性がある。
基礎なくして応用は出来ず。そんな壁にブチ当たる事はプロの漫画家でさえ往々にして起こりうる。
そうとなれば、ドーベルはこの仕事に向けて勉強し直す事には前向きかつ真剣だった。
「それじゃあ……図書室からちょっと男性モデルのデッサン本を借りて練習してみようかしら」
タイキシャトルは20分か30分くらいして、頭を冷やしてからもう一度部屋に戻った。
よくよく考えてみれば、パソコンの画面にそういった広告が表示されていただけかもしれない。インターネットではそういうお色気広告は普通の事だ。そうでなくては困る。
今度はそっと部屋に入って、ドーベルの様子をうかがった。
「……うぅん、今までじっくり観察した事はなかったけど、男性の体ってこういう風になっているのね」
ドーベルは少し顔を赤くしながら、机に広げた一冊の本を注視していた。そこに写っているのは下着姿でポーズを取っている男性の写真……。
(
きっとそのページだけ、そんな写真なだけだ。タイキは自分をそう納得させて、ヤケクソ気味に声をかけた。
「ヘーイ、ドーベル!!!!」
タイキシャトルの声にドーベルは「びくっ」と身体を震わせて、慌てるように本を閉じた。
ドーベルはしばらく何も言わず固まっていたが、ややあって口を開いた。
「な、なに。タイキ?」
ドーベルは平静を装いながら、手腕で本の表紙を隠しながら机にしまい込む。
彼女は何でもないように振る舞おうとしているが、耳や尻尾は忙しなく揺れ動いている。
(
またタイキシャトルの表情がぎこちなくなる。そして、叱られるのを怖がるように尻尾を股に挟んだまま後退りした。
「タイキ……?」
妙な様子のタイキシャトルを見て、ドーベルはフラッシュに「誤解を解いておく事」と言われた事をやっと思い出した。
「美術の授業の、デッサン練習の為に本を借りてきたのよ。ほら、そういう本ってモデルの人は下着姿でしょ? だから誤解されるかと思って……」
ドーベルは変に誤魔化して事態をややこしくするより、断片的な真実を述べて少女漫画を描いているなどと悟られないように振る舞った。
タイキシャトルはドーベルが何を言っているのか一瞬理解できなかったが、その言葉の意味を理解すると同時に顔が真っ赤に染まっていく。
その本と同じく、前にドーベルが隠していた本らしき物体もデッサンの本か練習した美術画だったのだろう。
そう思ったタイキシャトルは、頭から湯気が出そうなほど恥ずかしくなって……それと同時に最近ずっと不安だった事もあって表情をぐしゃっと歪めると涙をボロボロと流し始めた。
「ちょっと、タイキ……どうしたの?」
突然泣き出した友人にドーベルは驚いて声を上げる。次の瞬間、タイキシャトルにタックルの勢いで向かってくる。
「ドゥベールゥゥ!!!!」
「ちょ」
ドーベルはタイキシャトルが飛びついてきた時の衝撃で意識が朦朧とする。タイキシャトルは自分よりも背丈が15cmほど小さいドーベルを思いっきり抱きしめながら、わんわんと泣いた。
なんだか長い時間、留守番させておいた大型犬に飛びつかれたような錯覚に陥るドーベル。気絶しそうになりながらも、タイキシャトルが泣き止むまでその頭を撫でてやる事にした。
……しばらくそんな事を続けて、ようやくタイキシャトルが泣き止んだところで、彼女の事情を聞き出した。
「タイキのトレーナーさんが海外遠征の事務処理に大忙しになってる、と」
「イエス!」
ドーベルは改めて、ここ最近の事を思い返す。確かにタイキのトレーナーは目に見えて忙しそうだった。
まずは学園職員との相談から始まり、海外遠征という事でパスポート手続きの手伝いはもちろん、海外への連絡、スケジュールの調整、移動手段の確保や経費の申請、更には食事の管理や、宿の手配、エトセトラエトセトラ……。
「スズカやフクキタルも、自分達のレースに向けて忙しそうで……」
タイキシャトルはそう言って、目尻に溜まった涙を指で拭う。ここ数日、寂しかった様子と見受けられる。
「じゃあアタシに声をかけてくれればよかったのに」
ドーベルは当たり前のようにそう言った。しかしタイキシャトルは首を振る。
「ドーベルはお勉強で忙しそうにシテマシタシ、ワタシはヒドイ誤解をしていマシタ……」
今にも消え入りそうな声でタイキシャトルは俯いてそう呟く。ドーベルはそれに首を傾げた。
「誤解?」
「エェット……salacious....dirty......」
小声でボソボソと英語で表現するものだから詳しくはよく分からなかったが、タイキシャトルの顔が赤くなっているのを見るにその方向性は分かった。
「まったく、変な勘違いしないでよね」
「ソーリー……」
タイキシャトルはしょんぼりと項垂れる。ドーベルはため息を吐きつつ、言葉を続けた。
「……寂しくて泣いちゃうくらいなら、ワタシが話し相手くらいにはなってあげるからさ。タイキのトレーナーさんが忙しくなくなる日まで」
そう言うと、タイキシャトルは目を丸くして、それから満面の笑顔になって、またタックルの構えに入る。
「待って、勢いよく抱きつくのは無し。タイキのハグ、たまに本気で苦しいから」
「オウ、イエース! 今日は優しくギュッてするデース!」
タイキシャトルはいつもの笑顔を浮かべてくれて、ドーベルにやんわり抱きついた。
「そういえば! 最近学園で流行ってるコミッションで、ちょっと色っぽい絵を頼んでマシタ!」
ドーベルを抱きしめながら笑い話のように打ち明けるタイキシャトル。話を聞くに、ドーベルに見つけてもらって『オタガイサマ』にしたかったらしい。
「だから、誤解だってば。ワタシはそういうのはあんまり……」
ドーベルの頭の中で、ふと今日もらったあのメールが思い起こされた。
ビッグツリー⇒大樹(タイキ)
エクスプレス⇒列車(シャトル)
ドーベルはその事実に気付いて、額を押さえたくなった。
それと同時に、どういう絵を描くべきなのかを真剣に考え始めた。
「タイキはその依頼、中断する?」
タイキシャトルは首を振る。
「依頼するお金はすでにサイトへ課金してしまいましたし……変に中断するのも申し訳ナイので、打ち合わせの段階で当たり障りのない絵にシテもらおうかと思いマス」
それを聞いて、ドーベルは一つ考え込んだ。
「――だったら、こういう注文にするのはどう?」
数日経って、トレーナーはようやく絶対にやらなければならない事務の処理に一段落がついた。
徹夜気味のせいか、目元にくまがある。しかし休んでもいられない。
面倒を見てあげられなかったタイキシャトルの為に、新しい練習メニューを考えてあげねばならぬ。
トレーナーはタイキとの待ち合わせ場所である中央広場へ向かった。そこには、タイキシャトルが腰に手をあて自信満々な様子で仁王立ちしていた。
「フッフッフ……よく逃げずに、来まシタ! トレーナーさん――いえ、バッド・ギャング!」
何事だ、と呆気にとられるトレーナーに、タイキシャトルはびしっと指を突きつけた。
その表情は普段よりキリッとしていて、どこか芝居がかっている。
「ユーの悪行もここまでデス! お腹に風穴開けられる覚悟は、ゲットレディ!?」
トレーナーが「……悪行とは?」と聞くと、タイキシャトルは高らかに宣言した。
「モチロン、それは自分の体をリフレッシュさせてない事デス! 夜遅くまで、ザンギョウ、ザンギョウ! そればかりでは、イケマセン!」
……どうやらタイキシャトルの言葉を聞くに、理由をつけてトレーナーを休ませたいようだ。
「なので、今日はいーっぱい! ワタシと遊んで、ボディも、ハートも、リフレーッシュです! この絵に、描いてある通り、ショッピングとか、レストランでステーキとか、食べに連行シマス!!」
そう言ってタイキシャトルが取り出したのは一枚の紙に印刷された絵であった。
そこに描かれているのは、カウボーイのコスプレをしたタイキシャトルとトレーナーの絵である。タイキシャトルの姿はさることながら、トレーナーの容姿もなかなか上手く描けているではないか。「これは誰かに描いてもらう事を頼んだな」と理解しつつも、予め自分を休ませようと計画していたのだとも分かって嬉しくなった。
「……フフフ、そう不敵に笑っていられるのも今の内デスヨバッド・ギャング!! 決闘デス! ユーに、ハヤウチバトルを挑みます! アタシが勝ったら、この絵の通りにオ縄にツイテモライマース!!」
トレーナーは「自分が勝ったとしても、彼女のコンディションを整えるのも兼ねて今日は精一杯休もう」と思い馳せながら、彼女から決闘のルールを聞き受けた。
「前よりも明確に上手くなってます」
「えぇ、美術の授業で提出しても褒められる出来だと思います!」
ドーベルから送られた男性デッサンの絵を確認して、率直な感想を述べるフラッシュとマックイーン。
「ほんと? ありがとう」
ドーベルは彼女の意見を聞いて、ほっと一息をつく。特にマックイーンから心底感心したように褒められたのが、ドーベルには妙に嬉しかった。
「必要以上にシャープに描いている印象がありましたが、それも修正されています。全体的に、線が柔らかくなっている感じでしょうか……」
そういわれて、ドーベルは思い当たる事があったように話し始めた。
「……うん、格好よく描こうとしていた意識が先行していた気がする。ちょっと考え方を変えてみるだけで全然違うのね」
ドーベルはしみじみと言いながら、手元に印刷した絵をじっくり眺める。
その視線の先には、一人の男性が描かれていた。それはもちろんタイキシャトルのトレーナーだ。
新人のトレーナー達と比べれば年は重ねている印象もあるが、そこには若々しいトレーナー達にはない純朴な優しさがある。
ドーベルの心のどこかで「男性は格好良く描かなければならない」という意識があったかもしれない。それは彼のような“格好良さ”とは違った魅力がある人物のよさを、押し殺してしまうかもしれない。
だから、モデルの魅力を描くことから意識を始めて、描き上げたのがこの絵である。
(……今まで以上に男性側も上手く描けそう……)
こういうトレーナーさんだったなら、もしかしたら彼女たちのように仲良くなれたのかもしれない。
そんな事を考えている内に「じゃあ今のトレーナーじゃなくてタイキシャトルのトレーナーさんの方がいいのか?」というところまで考えが及ぶ。
(…………いや、簡単にすげ替えていい関係でもないわよね……)
タイキや、今までの依頼者達を思い返し、自分とトレーナーもたぶんそうなのではないかと思った。
タイキシャトルのように、自分の気持ちを正直に伝えられれば、今以上に確信が持てるのかもしれないが……ドーベルにそれはまだ早かろう。
おまけ:
タイキシャトルはフラッシュやマックイーンがよく部屋に訪ねてきた時の事を思い出した。
「フラッシュやマックイーンが集まっていた時も、単にお勉強していたんデスね?」
「正確には、ちょっと違うかな……?」
「ほわぁい?」
タイキシャトルはまた前のめりになって考え込むように腕を組んだ。
「じゃあ、何をしていたんデスか?」
そう聞かれて、ドーベルはまた断片的な真実を話してごまかそうと思った。
「うーん……美術の練習? あの本と同じように、デッサンの鍛錬ってヤツよ」
「オゥ、イエース! つまり二人をモデルにあの本みたいな……」
下着姿の写真の男性⇒デッサンのモデルは下着姿の方が参考になる⇒つまり……。
「ど、ドーベル……ワタシの
「? う、うん。その時は頼るわね?」
タイキシャトルにドーベルが少女漫画描いてる事が……
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バレる
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