転生喰種が行くテラの大地   作:エドアルド

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8スレ

 

「ぐっすりだな」

 

あれからヘビーレインをトビカガチとホロロホルルのサンドイッチ状態で休ませて数時間たった。今の所変わりはなく眠ったままだ。俺は少し前に殺した野盗をいい具合の大きさにして焚き火で焼いてるところだけど

やっぱ人間やめてんなぁ

 

「んん……あれ…?」

 

お、どうやら起きたようだな

起きたヘビーレインに俺が声を掛けようとした瞬間

 

「……ヒュッ……お父さん、お母さん、私はここまでのようです。最後は見知らぬ巨大生物の胃袋です…………一思いにやって

 

あー、しくったかな。おい、二匹ともどうするの?て顔をこっちに向けるなお前らがヘビーレインの顔を覗き込んだだからだろ

 

「トビカガチ、ホロロホルルとりあえずどけろ」

 

そう言うと二匹はヘビーレインを地面に置いて俺の傍に来た

 

……痛くしないで……死にたくなぁい……美味しく無いよォ……いやァ……

 

すげぇ小声で命乞いとかするじゃん

 

「おい」

……いやァ……いやァ……

 

聞こえてねぇ

俺はヘビーレインの前まで移動してデコピンで額を叩く

 

「あぅ」

「現実に戻ってこい」

「うぇ?」

 

ヘビーレインは恐る恐るといった様子で目を開ける

 

「大丈夫か?具合が悪いとかないか?」

「あ……え……?だ、大丈夫です?」

 

まだ混乱してるな

 

「……あれ?さっきのは」

「……お前自分がどういう状況かわかってるか?」

「え?」

 

さっきの二匹のインパクトがデカすぎたみたいだな

 

「お前は荒野でぶっ倒れてたんだよ。俺が見つけてなきゃどうなってたことやら」

「……そ、そうだ私……」

 

やっと思い出したか

 

「とりあえず目え覚めたんなら起きな」

 

俺はそう言ってヘビーレインに手を差し出す

 

「ありがとうございます」

「おう」

 

ヘビーレインは俺の手をつかみ起き上がる。そして俺の後ろにいる二匹に気づいた

 

「……ヒュッ……私は美味しく無いですよォ」

 

俺がヘビーレインを餌にするつもりだと思ってるのかすげぇ怯えながらこっち懇願してくる

 

「……ハァ……此奴らは人は食わんよ。倒れたお前の布団にしてただけだ」

「…………え?」

 

惚けた顔をして固まった

 

「戻ってこい」

 

またデコピンをしてヘビーレインを現実にもどす

 

「あぅ」

「取り敢えず座れ」

 

そこから座らせて二匹についての説明をしてやっと落ち着いたようだ

 

「あ、あの。ありがとうございます」

「別にたまたまだ。所でどうしてこんな場所で倒れてたんだ見たところ移動用の乗り物や食料何かがないが」

「野盗に襲われて。野盗の数が多くて何とか逃げて来て」

 

なるほどなぁ。本来は元軍人のずのヘビーレインが強くても一人じゃ限界もあるよな

 

「よかったら。俺と一緒に来るか?」

「え?そ、そんな!悪いですよ!」

「でもここからどうするんだ?食料も足もなくて」

「ウッ」

 

喰種になったとはいえ人をこんな荒野に置き去りになるほどくさっちゃいない。

 

「で?どうする?」

「……よろしくお願いします」

 

まだちょっと警戒してるかな?まぁ彼女の過去的に仕方ない事でもあるしな

そんな時だった突如として俺の心臓を矢が貫いた

 

「……ゴフッ」

「……え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

621:ガオウDxD

ファッ!?

 

622:ヒロアカイレブン

スレ主さァァァァん!?

 

623:バイオ世界の爆裂紅魔族

一体なにkfx)ucあg%iなまgh

 

624:ブルアカの闇の聖剣使い

めぐみんネキが壊れた!

 

625:クローバーマスター

てかスレ主どうした!

 

626:飛電メタル喰種

 

 

627:バンドリ響鬼

喰種て心臓やられても生き残れんのか!?

 

628:SAOの竜殺し兼医神

てか誰が!

 

629:バイオ世界の爆裂紅魔族

何か人が来たぞ!?

 

630:ブルアカの闇の聖剣使い

めぐみんネキが戻ってきた!

 

631:ヒロアカイレブン

てかヘビーレインさん襲われてますよ!?

 

632:ガオウDxD

ガ、ガオウライナー!

 

633:バンドリ響鬼

い、急げ!ヘビーレインがエロ同人みたいにされるぞ!!

 

634:クローバーマスター

ああ!?ヘビーレインが押さえられて服を!?

 

635:ガオウDxD

ガオウライナーーーーーー!!

 

636:飛電メタル喰種

 

ぶち殺す

 

637:バイオ世界の爆裂紅魔族

ヒェッ…

 

638:ヒロアカイレブン

ヒュッ…

 

639:ブルアカの闇の聖剣使い

((((;゚Д゚))))

 

640:SAOの竜殺し兼医神

ファッ!?

 

641:ガオウDxD

ガ…ガオウライナー?

 

642:飛電メタル喰種

必要ない

 

643:ガオウDxD

サー!イエッサー!?(‘-’*ゞ

 

644:飛電メタル喰種

鏖殺だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

************

 

 

 

 

 

 

 

ヘビーレインside

 

 

私の目の前で助けてくれて人が胸から矢をはやして倒れた

訳がわからなかった

 

ザッ…ザッ…ザッ…

 

足音が聞こえてくる

 

「やっと追い付いたぜ」

 

声が聞こえた。そこに居たのは私を襲った野盗達だった

逃げ切ったはずなのに

 

「へへへ……久しぶりの女だ、逃がさねぇぞ」

「ヒッ!」

 

おぞましかった、本当に同じ人なのかと言いたくなるぐらいにあいつらは酷かった。体にまとわりつくような視線、酷く歪んだ笑い顔。何もかもが恐ろしかった

 

「お前達押さえろ」

「!?い、いやァ!」

 

私は咄嗟に武器を振るう

 

ガァン!

 

だけど武器は簡単に弾かれた。恐怖で腑抜けた私の攻撃は意味をなさなかった

そのまま複数人の野盗に押さえ込まれて服を破かれて

とても怖かった。とても悲しかった。とても…とても…嫌だった

そんな時に出た声は

 

…助け…

 

とっても頼りなくて誰にも聞こえるような声じゃなくて

でもあの人の声が聞こえてきた

 

鏖殺だ

 

次の瞬間には私を押さえていた野盗達は上半身を無くしていた

辺りには血の雨が降って

 

一人私の傍に佇む彼は腕が真っ赤で大きくなっていて、背中からまるで一本の尻尾みたいなのが生えていた

本来そんな光景みたなら疎ましく思うのが普通なんだろう、でもこの時の月明かりに照らされて血を被って姿が変わった彼はとても神秘的で美しかった

 

ミシッ…ペキ…

 

彼からそんな音が聞こえると彼の姿が少しづつ変わる

彼の体を黒が包み込み赤かった腕も尻尾のようなものも黒く染まる

彼は体を前に倒しまるで獣のような構えをとる

少しづつ変わる彼は一匹の獣のようになった

月明かりが反射する黒い体、一本の尻尾が解け数が増える

その体は10mほどだろうか

 

本能が告げる逃げろと食われるとあれは捕食者だと

だけど私は不思議と怖くなかった私の本能とは反対に私はただただ見惚れていた

その美しさに逞しさに勇士に

 

彼は走った爪を振るい牙を突き刺し尻尾で薙ぎ払う

寂しい夜の荒野に真っ赤な花が咲く、人でできた花が

それはすぐに終わった

 

彼はこちらを向くその顔はさっきまでとは違い慈愛に満ちたような優しい顔だったでもすぐに哀しみを秘めたようなそんな顔になった気がした

私は走り出して彼の顔に抱きつく

今こうしなきゃきっと取り返しがつかなくなる気がしてきっと後悔する気がして

 

「……ありがとう……ありがとう……ありがとう……ありがとう」

 

絶え間なく伝える言葉は感謝の言葉

私のせいで傷を負ったのに私の失態に巻き込んだのに彼は見捨てることも出来たのに

でも助けてくれた声は届かないと思っていた

 

声を拾ってくれて

見捨てないでくれて

怒ってくれて

優しさをくれて

 

「ありがとう」

 

彼が何者かなんて知らない、でもこれだけは言える私の恩人

私の大切な人

 




ヘビーレイン、ヒロイン化だよ!
吊り橋効果は偉大なりぃぃぃぃ(異論は認める)
主人公はこれからもヒロインフラグを立てるよ
モテモテになるんだよォ!

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