聖良「あなたは......戦う意思のない人とはバトルしませんよ。前回のバトルでそれは分かってるはずですよ。」
理亞「アンタ、どこまであたし達をバカにすれば...!」
千歌「この前は、私の勝手な理由でバトルを中断してしまって、本当にすみませんでした。」
千歌「私は聖良さん、理亞さんともう一度バトルしたいです。だから来ました。」
聖良「でも、この前のあなたにはバトルする理由はおろか、走る理由すらないように見えました。こんなことを言うのは申し訳ないですが、そんな状態でバトルしても結果は同じだと思いますが。」
千歌「聖良さんの言う通り、私には走る理由がありません。でも、だからこそ私はバトルしたいんです。私が走る理由を見つけるために。それに、私はひとりじゃありません。」
曜「今日のバトルは、私も乗って行おうと思います。いいですよね?」
聖良(なるほど...私たちと同じように走ろうと言うわけですか。これなら彼女の本当の走りを見られるかも知れませんね。)
聖良「はい。構いませんよ。千歌さんの考えもよく分かりました。このバトル、受けて立ちましょう。」
理亞「姉様...!」
聖良「千歌さんの意志の強さは彼女の目を見ればよく分かります。全力で迎え撃ちましょう、理亞。」
理亞「......」
ルビィ『ゴール前、準備整いました!いつでも大丈夫です!』
梨子「コースの準備はOKです。聖良さん理亞さん、準備は大丈夫ですか?」
聖良「えぇ。いつでも大丈夫ですよ。」
理亞「はい。大丈夫です。」
梨子「千歌ちゃん曜ちゃんも、準備大丈夫?」
千歌「いつでも大丈夫。」
曜「私も大丈夫だよ。」
梨子「千歌ちゃんをお願いね。」
曜「分かってる。必ず勝たせてみせるよ。」
梨子「...ありがとう。」
梨子「それじゃあカウント行きます!」
梨子「5!4!3!2!1!」
フォン!!!フォン!!!フォオオオオンン!!!!
ヴォン!!!ヴォン!!!ヴォオオオオン!!!!
梨子「GO!!!」
フォオオオオヴァアアアアアアアアア!!!!!
ヴォオオオオオバアアアアア!!!!
梨子「始まったわね。頼んだわよ、曜ちゃん...」
曜「このまま前に出よう!」
千歌「分かった!」
ファアアアアアアアアアアア!!!!!
理亞「この前同じやり方で負けてるのに、同じ手を使ってくるなんて。」
聖良「普通に考えれば悪手。クレバーだとは言い難いですね。ですが敢えてそういう手を取るということは、向こうにも何か考えがあるということでしょう。」
バアアアアアアアアアアア!!!!!!
曜「次、緩めの右の後にキツい左カーブ来るよ!」
千歌「分かった!ちょっと我慢してね!」
ファンンン ファンンン!!! ファアアアアアアアア!!!!!!
ギャアアアアアアアア!!!!
曜(すごい横G!今まで体感したことない!!こんな速度で千歌ちゃんはいつも走ってるんだ...!)
聖良(あのコーナリング、やはり伊達ではありませんね。あとはその走りを生かせるモチベーションだけですが、どうカバーするんでしょうか。)
曜「次、右のヘアピンカーブ来るよ!」
ファアアアアアアアアアアア!!!!!
ギャギャギャギャ!!!!!!
千歌(曜ちゃんすごいよ...この先がどうなってるのか考えなくても走れるから、運転に集中できる!これなら、勝てるかもしれない!)
花丸「第1セクション伽藍山駐車場ずら。もうすぐ2台が通過するずら!」
ダイヤ「分かりましたわ。そのまま順位を教えてください。」
ルビィ『千歌さん、大丈夫かなぁ?』
花丸「きっと大丈夫ずらよ。今度は絶対に負けないずら!」
...ファアアアア ...バアアアアア ...ギャアアアアア
花丸「来たずら!!」
ファアアアアアアアアアアアア!!!!!!!
バアアアアアアアアアアア!!!!!
花丸「千歌さんが先ずら!!」
花丸「千歌さんが先頭で、少し遅れてインプレッサが後ずら!千歌さんが勝ってるずら!」
ダイヤ「そうですか...!分かりましたわ。ありがとうございます。」
ダイヤ(本調子に戻りつつありますわね…ですがその先は高速セクション、気を抜いてはなりませんわよ。)
曜「ここからはカーブがあまりないよ、相手が追い上げてくるから気を付けて!」
千歌「う、うん!」
聖良(序盤の低速セクションでのあの走り...正直、あのレベルの走りをするとは思いませんでしたね。後のバトル展開を考えると、このまま前を走られると厄介ですね。)
聖良「エンジンパワーにものを言わせるのは不本意ですが、ここで前に出させてもらいましょうか。」
ヴォアアアアアアアアアアアアアッ ヴォアアアアアアア!!!!!!!
千歌「っ!速い!!」
このままじゃ、またこの前と同じになっちゃう!なんとかしなくちゃ...!
曜「落ち着いて千歌ちゃん!ここは追い抜かせよう!」
千歌「でも...!」
曜「焦る気持ちは分かるけど、この先で前に出るチャンスは必ずある。だから私を信じて!」
千歌「...分かった。」
理亞「この前の二の舞ね。やっぱり考えなんてなかったんじゃない?」
聖良「こんなことで終わる彼女たちではないはず...策が必ずあるはずです。」
前回のバトルから見れば、追い抜かれた時点でまず食い下がろうとしてくるはず。それが今回はなく、すんなりと引き下がった。恐らくはナビシートに座っている方の助言でしょうか。どちらにせよ冷静さは取り戻しているはずですね。
曜(チャンスは必ずある...この先に!私が千歌ちゃんを勝たせてみせる!)
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善子「うげ!また霧出てきてんじゃないの!リリーに連絡しとこうかな。」
プルルルル
善子「もしもしリリー?」
梨子『よっちゃんどうしたの?』
善子「そこはヨハネでしょ...あせびヶ原駐車場なんだけど、また霧が出てきたわ。」
梨子『またなの!?ちょっと苦しい展開になりそうね...一般車や事故に注意して。他の皆には私から伝えておくわ。』
善子(今回は曜が付いてる。前と同じ結果にはならないはず...信じてるわよ、曜!)
...バアアアアア ...ファアアアアア
果南「お、近づいてきたね。ダイヤに電話しとくか。」
果南「あ、ダイヤ?戸田駐車場なんだけど、もうすぐ通過するよ。」
果南「順位は〜...」
バアアアアアアアアアアア!!!!! ファアアアアアアアアアアアア!!!!
「鹿角さんたちが先、千歌たちは後だね。」
ピッ
果南「さて。ここからが肝心だよ。千歌、曜。」
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曜(鹿角さんの車とはだいたい車3台分の距離...この距離なら大丈夫、いけそう。)
理亞「この先、左から始まる下りの6連続コーナー。霧が出てるけど気にしないで。」
聖良(霧...千歌さんにとっては多少なりとも苦手意識があるであろう条件、ここできっちりマージンをいただきますよ。)
ヴァアアアアアアアアア!!!!!!!
千歌「霧だ...!」
この前と同じ状況だ...すぐ先の道が見えなくて、どこを走ってるのか分からなくなる。白い檻に閉じ込められてるみたいな気分になる。
でも!
今は隣に曜ちゃんがいる。私の一番のともだちが、私の代わりに道を教えてくれる!
だから、霧だって真っ暗闇だって迷わずアクセルを踏める!
千歌「曜ちゃん。私、曜ちゃんを信じるよ。」
曜「...任せて。ふたりで絶対勝とうね!」
千歌「うん!!」
曜「次は左から始まる6連続カーブだよ!さぁ、アクセル全開で行こう!」
ファアアアアアアアアアアアア!!!!!!
ギャアアアアアアアアア!!!!!
千歌「ひとつ!」
ギャアアアアアアアアア!!!!!
曜「ふたつ!」
ギャアアアアアアアアア!!!!
千歌「みっつ!」
曜「見えた!!」
聖良「来ましたね…」
理亞「あの距離なら大丈夫。次四つめ。」
曜「残りの3つ、ノーブレーキで行けるよ!外からパスしよう!」
千歌「分かった!」
ファアアアアアアアアアアアア!!!!!!
聖良「っ...!?」
理亞「は、速い!!」
ギャギャアアアアアアアアアアアア!!!!!!
曜「よっつめ!!」
千歌「あと...もう少し!」
聖良(こんなに焦るのは久しぶりですね...!!)
曜「今だ!アウトから!!!」
千歌「うん!!!」
理亞「ブレーキどころかアクセルオフすらしない!?」
聖良「サイド・バイ・サイド...!!」
ギャアアアアアアアアア!!!!!!!! ガッ!!!
聖良「!!!」
千歌「うわっ!!」
ッギャアアアアア!!!!!!
曜「そのまま最後!インベタで!!」
千歌「う、うん!!」
ファアアアアアアアアアアアア!!!!!! ギャアアアアアアアアア!!!!!!!
聖良(オーバーテイクした...
5つ目のコーナーのアウト側は崖...コースアウトすればタダではすまない状況、しかも実際、コーナリング中に路面のギャップでバランスを崩しかけた...それでも尚加速し続けるあの意志の強さ。今ハッキリとわかった。私たちは、とんでもないドライバーを相手にしている!)