ラブライブ!サンシャインR   作:χ-u-魚

23 / 33
第2部 第6話 決着、そして波乱の予感

 

 

 

 

 

 

聖良「理亞、ゴールまであとどれくらいですか?」

 

理亞「あと3分の1切ってる。このままじゃ...!」

 

聖良「えぇ、分かってます。逆転のチャンスは残り僅か。全力でアタックをかけるのみです。」

 

理亞「!!」

(姉様が全力を出す...!この道はおろか、函館でも久しく出していないというのに!あの二人はそれだけの実力を持っていると、姉様は認めたんだ...!)

 

ヴォオオオオオオオアアアアア!!!!!!!

 

 

 

曜「後ろは気にしないで、目の前の道に集中してね!」

 

千歌「分かった!」

 

(でも分かる…ミラーを見なくても、じわじわと近づいてくるこのプレッシャー。聖良さんが追い上げてきてる!でも!)

 

千歌「...負けないよ。」

 

だって私には、曜ちゃんがついてる!みんながついてるから!!

 

ファアアアアアアアアアアアア!!!!!

 

聖良(やはりコーナーへの突っ込みの思い切りがいい。前回とはまるで比べ物になりませんね。)

 

ヴァンンヴァアンンン!!!!!

 

聖良(軽量な車体だからこそ実現できる超レイトブレーキング、インプレッサでは太刀打ちできません。ですが!!)

 

ヴァアアアアアアアアアア!!!!!!!

 

千歌曜「速い!!」

 

聖良(もとよりそこで勝負するつもりはありません。4WD最大の武器である、圧倒的なトラクションと、そこから生み出される加速力!それを最大限に生かせるのはコーナーの立ち上がり!)

 

聖良「まだ勝負は終わってませんよ!!」

 

ヴァアアアアアアアアアア!!!!!!

ファアアアアアアアアアアアア!!!!!!

 

曜(こっちがカーブに入る直前に相手は離れるけど、逆にカーブ出口で一気に差を詰めてくる...直線での加速から見て、車のパワーも多分向こうの方が上だ...事実、差はジリジリと詰まってきてる。)

 

千歌「できるかどうか分かんないけど...やるしかない!」

 

曜「千歌ちゃん、何するつもりなの?」

 

千歌「曜ちゃん、ゴールまであとカーブどれくらいある?」

 

曜「えーと...ちょうど10個だよ!」

 

千歌「分かった!曜ちゃん、ゴールまでちょっと怖いかもしれないけど...我慢してね!!」

 

曜「わ、分かった...」

 

ファンン ファアアアアアアアアアアアア!!!!

 

理亞「姉様、次はタイトな左コーナーだから。」

 

聖良「分かりました。」

 

聖良(急加速した...この先がタイトになっているのは向こうも知っているはず。先程の走りを見れば、私たちのプッシュに焦ったとも思えない...一体何を考えて...)

 

理亞「あの二人、減速しない!?」

 

聖良「オーバースピードです、曲がれません!!」

 

 

千歌「曲っっっがれええええ!!!!」

 

曜「う、うわあああああああ!!!」

 

 

ギャギャギャギャギャアアアアアアアアア!!!!!!

 

理亞「あれは...!」

 

聖良「慣性ドリフト!!」

 

今までグリップ走行だったから思いもしなかった...まさか、ドリフト走行も駆使してくるなんて...!!

しかも慣性ドリフトなんて高度なテクニックを!

 

千歌「行けた...!」

ダイヤさんに教えてもらった走り方、もしかしたらブレーキなしでも行けるんじゃないかと思って試してみたけど、やっぱり行けた!

このまま残りのカーブも全部これで行こう!!

 

ファアアアアアアアアアアアア!!!!!!!

 

理亞「...」

 

聖良「...悔しいですが、あれだけのテクニックとスピードでは、今の私では到底太刀打ちできませんね...」

 

理亞「そんな...!姉様が負けるなんて、私信じたくない!」

 

聖良「理亞。勝負というのは勝者がいれば必ず敗者がいる。当たり前のことです。今回の相手...千歌さんの方が強かった。だから私たちは負けた。たったそれだけのことですよ。」

 

理亞「でも...!姉様と私なら、どんな相手だって倒せると思ってたのに...!」

 

聖良「えぇ、私もそう思ってました。私と理亞の二人なら勝てると。完璧だと。でもそれは慢心だったと教えてくれたのがあの二人です。完璧だと思っていたテクニックにも、まだまだ改善する余地があったということです。」

 

理亞「うぅ...」

 

聖良「負けたことは確かにショックですが、またいつかリベンジすればいいんですよ。今回の千歌さんみたいに。腕を磨いて、次は勝ちましょう?理亞。」

 

理亞「...うん。」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

千歌「本当にありがとうございました!一度負けてるのに、再戦にも快く応じてくれて!」

 

聖良「いえ、全然構いませんよ。それにこちらこそ、ありがとうございました。まだまだ自分たちのテクニックにも改善の余地があると分かりましたから。とても有意義なバトルでした。」

 

千歌「それを言うなら私も聖良さんたちのおかげで、自分が走る理由を考えるきっかけができました。聖良さんたちとバトルしてなかったら、これからもずっと何となく走ってたと思います。」

 

聖良「走る理由、見つかるといいですね。またいつか、チャンスがあればその時は再戦をお願いします。」

 

理亞「次は...絶対負けないから。」

 

千歌「その時は全力で受けて立つので、よろしくお願いします!」

 

千歌「あ、でも!」

 

聖良「?」

 

千歌「バトルじゃなくても、またいつでも来てくださいね!沼津も内浦も、とってもいいところなので!」

 

聖良「えぇ!またお邪魔しますね。その時は案内してもらってもいいですか?」

 

千歌「もっちろん!!チームのみんなで案内しますね!!」

 

聖良「また会える日が楽しみです!」

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

ー学校にて、昼休みー

 

花丸「すごいずら~~~!!!」

 

ルビィ「結果は直後に聞いてたけど、やっぱり凄いです!」

 

千歌「いや〜もう、曜ちゃんがいなかったら間違いなく負けてたよ!」

 

曜「でも、気付いたらバトルも終わってて、鹿角さんたちも帰った後だったんだけどね...」

 

梨子「最後の最後で失神しちゃったんだっけ?」

 

曜「そうなんだよ〜、怖いとかそういう次元飛び越えちゃってたよ。」

 

千歌「ほんっっっとにごめんね曜ちゃん!!」

 

梨子「一体何したのよ...」

 

千歌「前にダイヤさんに教えてもらった、えーなんだっけ、ドリアンみたいな名前のやつ!」

 

花丸「ドリフトずら」

 

千歌「そうそれ!それをね、教えてもらったのはブレーキ使ったやり方だったんだけど、もしかしたらブレーキなしでも行けるかなって思ってやってみたんだ!」

 

ルビィ「それって...」

 

梨子「えぇ、間違いなく慣性ドリフトね...千歌ちゃん、つくづく怪物みたいなセンス持ってるわよね...」

 

花丸「そりゃあ曜さんも気絶するわけずら。」

 

曜「あの走り方で速いなら、これからずっとそれで走ってもいいんじゃないかな?」

 

梨子「いやいや!あなた気絶するほど怖いんじゃないの!?普通やめてとか言うでしょ!」

 

曜「そっちの方が速いならいいじゃん?私は頑張って耐えるだけだし。」

 

ルビィ「ピギィ!ストイックすぎる...」

 

花丸「幼馴染もなかなかの怪物ずら...」

 

千歌「それがね〜、あれやるとタイヤがボロボロになって、未渡姉に『タイヤいくらすると思ってんの〜』ってめちゃくちゃ怒られるからあんまりやりたくないんだよね〜。次の日の朝怒られて、わけわかんなかったよ〜。」

 

梨子「あんな魔改造車作っておいて今更ケチることないでしょうに...」

 

花丸「ところで!みんなは今夜走るずら?」

 

梨子「今のところ予定もないし、呼ばれたら行くけど...何かあるの?」

 

花丸「善子ちゃんが、『だいぶ腕が上がったと思うからちょっと見てほしい』って言ってるから、見てくれる人がいたらなって。」

 

梨子「そういうことなら。」

 

ルビィ「ルビィも大丈夫だよ!」

 

曜「私も大丈夫だから、善子ちゃんと一緒に向かうね。」

 

千歌「ごめ〜ん、今日は私無理だ〜、家の手伝いあるんだ〜。」

 

曜「そうなの?珍しいね、夕方からお手伝いなんて。」

 

千歌「うん、なんか大事なお客さんが来るらしくて、その準備で忙しいんだって。」

 

ルビィ「千歌さんのお家、歴史ある旅館ですもんね。どんな人なんだろう?」

 

千歌「すっごい有名人らしいんだけど、私に教えるとろくなことにならないからって詳しく教えてくれなかったんだ〜。」

 

梨子「そうなのね...」

 

千歌「まぁそういうわけで、今日は行けない!ごめん!」

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ー放課後ー

 

千歌「ただいまぁ〜」

 

志満「千歌ちゃんおかえりなさい。もうすぐお客さんいらっしゃるみたいだから、ぱぱっと着替えてきてくれる?」

 

千歌「分かった〜」

 

 

 

ウォォォォオオオオ...

 

ヴォオオオオオオ...

 

バタン

 

??「ふ〜ん...ここが今日から滞在する宿なのね。随分古めかしいけど、ほんとに大丈夫なんでしょうね?」

 

バタン

 

??「心配ないわ。パパの知り合いもおすすめしてたって言うから間違いは絶対ないはずよ。それに、ホテルオハラだと外出する時に何かと不便でしょ?」

 

??「ま、何でもいいわ。完全オフのお忍びで来てるんだから、しばらくの隠れ家になってくれれば。さっさと入りましょ。」

 

千歌「いらっしゃいませ〜!ご宿泊ですよね?」

 

(わ...二人ともすごい美人さんだ...ていうか、どこかで見たことある顔...)

 

??「えぇ。事前に予約させてもらってたわ。」

 

千歌「えーと...」

 

真姫「西木野よ。」

 

千歌「すみません...あ、ありました。お部屋はもう準備できてるのでご案内します。」

 

真姫「ありがとう。」

 

 

にこ「へぇ...!外から見るとこぢんまりとしてるのに、中は意外と広いのね。部屋も十分大きいし。」

 

千歌「ありがとうございます!で、ではごゆっくり〜...」 ススス...

 

 

ふぃ〜、緊張した〜。なんでいきなり接客なんか任せるかなぁ。優しそうな人たちでよかった〜。

でも、やっぱりどっかで見たことあるんだよね〜...どこだったっけなぁ〜、最近見た覚えがあるんだけど...!

 

 

千歌「スポーツカーが止まってる。あの人たちのかなぁ?」

 

白くて丸いライトの車と、真っ赤で切れ長のライトの車の2台、どっちも速そう〜。

 

花丸ちゃんとかダイヤさんが見たら喜びそうだなぁ。まぁお客さんの車だし教えられないけどね。

 

そんなことより!これから色々手伝わないといけないから、忙しくなるぞ〜!

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。