ー夜、東名高速道路下りー
ヴァアアアアアアアアア......
果南「しっかし、この車はいつ乗っても落ち着くね〜。」
鞠莉「でっしょぉ〜?LCの『L』は『luxury(ラグジュアリー)』の頭文字なんだから!乗り心地も操作もBest of the Best!!」
果南「こんなの乗ってたらうちの『サンパチ』なんか最悪だよ〜。どこが『貴婦人』なんだか...」
鞠莉「まぁまぁ。隣のGrassはBlueって言うじゃない?それぞれに良さがあると思うの!」
果南「そんなもんかねぇ。」
......ファアアアアアアアアアアア
果南「お、後ろから速そうなのが来るよ。」
鞠莉「ワオ!とってもシャイニーな音ね!ちょっとついて行ってみない?」
果南「無茶しないの。ゆったり走る方が性に合ってるでしょ。」
鞠莉「それもそうね〜。」
ファアアアアアアアアアアアアアアアァァァァ.......
果南(FDかぁ...かなりいじってあるなぁ。)
ー日本平PAー
果南「鞠莉は何飲む?アタシ買ってくるよ。」
鞠莉「果南ったら優しいのね!じゃあエスプレッソお願い!」
果南「はいよ〜。」
果南(あ、さっきのFDだ。ここで休憩してたんだ。)
曜「オッケー、じゃあ買ってくるね!」バタン
果南「えっ!曜!?」
なんで曜があのFDから出てくるんだろ?とりあえず曜に直接聞いてみるか......
??「ふぅ...」バタン
果南「!?」
あれって...男の子、だよね...?
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果南「───ってことがあったんだよ〜。なんかアタシちょっとショックだったよ...。」
一同「えぇーーー!!!」
善子「夜に男と二人っきりでドライブとか、それもうデートじゃない!」
花丸「曜さん、大人だなぁ〜。」
ルビィ「知り合うとすれば、統合になってからだよね!浦の星は女子校だったし。」
梨子「まぁ、誰にでも隠し事のひとつやふたつはあるものじゃないかな?」
善子「リリーがヨハネの集いに度々参加してることとか?」
梨子「ちょっと!!!それ言わない約束じゃないの!!!」
千歌「それにしても聞いた事なかったなぁ〜、曜ちゃんにそんな人がいたなんて。チカになら言ってくれるんじゃないかと思ってた。」
果南「問題はそこなんだよ。小さい頃からの付き合いがあるアタシや千歌に言わないってとこが引っかかるんだよね〜。アタシは悲しいよ!今まで姉のつもりで接してきたつもりなのに何も言ってくれないなんて!」
千歌「え〜でも、いくらお姉ちゃんにでも言いたくないことはあるよ〜。私だって毎朝配達用のみかんつまみ食いしてるの、美渡姉達に言ってないし。」
梨子「それとこれとは話の規模が違う気が...」
果南「そこで!アタシは真実を確かめるために何としてもみんなの協力が欲しいんだよ。」
梨子「それはいいんですけど...果南さん、仕事は?」
果南「ん?あーいいのいいの。この時期うち暇だから。」
善子「こうやって放課後に学生に混じって集まってるの、後輩の様子見に来たOBの先輩みたいだわ...」
果南「おっ、秀逸だね〜。」
花丸「ついこの前まで教室に来れてなかったのに」ボソッ
善子「ずら丸今なんてったぁ〜!!」
ルビィ「ピギィ!善子ちゃんここお店だよ!」
果南「というわけで、ここしばらく曜を追っかけてくれないかな?お礼はうちで作った干物で!」
千歌「干物ぉ〜!?果南ちゃん家の干物美味しいからいいけどさ〜、もっと他になんかないの〜?」
果南「分かったよ〜、ドンキでなんか買っとくから!」
梨子「お礼の選択肢が干物かドンキしかないのは何なの...」
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ー別の日の放課後ー
千歌「なんだかんだ引き受けちゃったよ〜。」
梨子「まぁいいじゃない。千歌ちゃんも曜ちゃんの"カレシ"、気になるでしょ?」
千歌「そりゃそうだよ!幼馴染にも黙ってるなんて、全くけしからん!絶対証拠掴むんだもん!」
千歌「あ、てかこの前のバトルってどうなったの?バトルに勝ったらダイヤさん、言うこと聞いてもらえる約束だったんでしょ?」
梨子「それが、『三人とも応援してます、これからも頑張ってください』ってオドオドしながら伝えたっきりで何もお願いしなかったのよ。」
千歌「変なの〜。どうしちゃったんだろうね。」
曜「千歌ちゃん梨子ちゃん!おまたせ〜!日直の仕事長引いちゃった!」
千歌「あ!曜ちゃん!!」
梨子「いいのいいの!私達も今来たとこだから!」
千歌「一緒に帰ろ〜!」
曜「うん!!」
曜「じゃあ私、ここで降りるから!」
一同「じゃあね〜!」
ブロロロロロ......
千歌「今日も一日楽しかったね〜!」
梨子「そうね〜。でもなんか忘れてるような...」
「「......」」
ちかりこ「あ゛っ!!」
ー夜、渡辺邸周辺ー
善子「全く、あの二人は何やってんだか...」
花丸「善子ちゃん家が近所じゃなかったら計画失敗してたずら。」
ルビィ「善子ちゃん家にお泊まり会と称して曜さんの追跡...なんだかワクワクするね!」
善子「言われてみればそうね...夜の闇に紛れてミッションを遂行するスパイみたい...なんかカッコイイ!」
花丸「あっ、曜さんが出てきたずら!」
ルビィ「あんなに嬉しそうに、どこ行くんだろ...」
善子「ルビィ、ずら丸!追跡するわよ!」
ルビィ「大通りのコンビニまで来たけど、もしかしたらお買い物に来ただけだったんじゃ...」
善子「うぐぐ...その可能性は否めないわね...」
ヴアアアアアアアア......
花丸「ずら!この音はもしや!」
ルビィ「マツダ RX-7だ!」
ヴォボボボボボボボボ......
善子「コンビニに入ってきて...曜さんが乗り込んだ!」
善子「ルビィ!あんたドライバー確認してきなさい!」
ルビィ「分かった!」
花丸「バレないように気を付けるずらよ!」
「オラたちは駐車場の隅で夜中にたむろす不良っぽくして様子を伺うずら。」
善子「こら!女の子がそんな座り方すんじゃないわよ!」
花丸「アァン?なんか言ったずらかァ!?」
善子「余計目立ってるわよ!」
ウォオオオオオ...
ヴォオオオオオ...
花丸「あれ?この二台って...」
バタン
にこ「あれ?アンタたちこんなとこで何やってんのよ?」
真姫「女子高生がこんな時間にコンビニにたむろすのはいただけないわね。って言っても、もっと悪いことしてるんだけどね。」
よしまる「にこさん真姫さん!!」
花丸「東京に帰ったんじゃなかったんですか?」
にこ「長い休みをもらってるから、あと2〜3日は滞在しようと思ってんのよ。」
真姫「沼津で新しいブランド米が出たから、買ってきてって友達にも頼まれてるしね。」
善子「変わったお友達なんですね...」
にこ「それで?アンタたちは何してたのよ?」
花丸「それが...色々と込み入った事情がありまして〜...。」
キュウウゥゥ ヴァッババババババ!!!!!!
真姫「ロータリー?あんなのいたなんて気付かなかったわ。」
ルビィ「善子ちゃん花丸ちゃん!あの車が出ていくよ!やっぱり男の人だった!って、にこさんと真姫さん!?」
にこ「ターゲットはあのFDってことね。分かったわ。アンタたちふたり!分かれて乗りなさい!」
よしまる「えぇ!?」
にこ「追うわよ!」
真姫「はぁ...面白そうなことにはすぐ首突っ込むんだから...」
バタン!!
ウウォオオオオオオオオ!!!!
ヴォオオアアアアアア!!!!
ルビィ「......え!?ルビィは!?置いていかないでよぉ〜!!」