善子「バレないように2台くらい後から追ってください!」
にこ「オッケーよ!ところで、あのFDを追う理由を詳しく聞かせてくれる?」
善子「実は、チームのメンバーの一人が男の人と付き合ってるかもしれないんです。」
にこ「なるほど、で、その男が運転してるのがあのFDで、アンタ達は追っかけてその真相を突き止めたいってわけね。」
善子「そうです ...こんなしょうもない事に付き合わせちゃって、ごめんなさい!」
にこ「何それ...余計面白いじゃない!最後まで付き合うわよ!」
善子「いいんですか!?」
にこ「別にいいわよ。それに、あんたにはこの前のバトルで申し訳ないことしたし、そのお詫びと思ってくれればいいわ。」
善子「そんなの全然気にしてないですよ!」
にこ「その割にはあの後すっごいキレのある走りをしてたじゃない。カッとなってたんじゃないの?」
善子「いやぁ、それが...あの後の記憶が全くないんですよね〜...気付いたら朝だったって感じで...」
にこ「何それ、不思議なこともあるものね...まるで二重人格の片方の人格が出たみたいじゃない。」
善子「二重人格...内なる人格...ヨハネのもうひとつの姿...!何それ、カッコイイ!!」
にこ「なかなか濃いキャラね...」
プルルルル プルルルル
果南「もしもし?ルビィじゃんどうしたの?」
ルビィ『曜ちゃんがRX-7の人と一緒に出かけていきました!』
果南「ホント!?やっぱ男の人だったでしょ?」
ルビィ『はい!髪は短くて、帽子をかぶってて、男物のスタジャンを着てたので間違いないです!』
果南「間に合うかどうかわかんないけどアタシも出るよ。ルビィも拾っていこうか?」
ルビィ『お願いします!』
果南「分かった。曜の家の近くで待ってて。20分もあれば着くから。」
ピッ
あのFDが行くところとなれば、やっぱり東名だろうな。サンパチであのFDに追いつけるかどうか...
果南「ま、ものは試しだ。」
ヴァアアアアアアアアア!!!!!
♬イーオンナニ ナンテナレナイッ アメガキライナ ワータシダカラ♬
花丸「あ、この曲アイ・フリハタさんの『パープル・アイシャドウ』ですよね!」
真姫「へぇ。知ってるのね。レトロチックな曲だから今の若い子はあんまり知らないと思ってた。」
花丸「ルビィちゃんがこの人の曲をカーステレオでよく流してるから、おらも覚えたんです!」
真姫「なかなか渋い趣味してるのね。ルビィって、この前バトル後にクラッシュした子よね。大丈夫だったの?」
花丸「本人は軽いケガで済んだので大丈夫みたいです。車は時間かかりそうな感じですけど、そっちも問題ないと思います!」
真姫「なら良かったわ。それにしても、あの子運転上手よね。AT車をあれだけ扱えるのには驚いたわ。」
花丸「ルビィちゃんのお姉さん、ダイヤさんが沼津で有名な走り屋なので、その影響でルビィちゃんも上手いんだと思います。元はふたりで『ジュエリーシスターズ』ってチームも組んでたので。」
真姫「そうだったの。それなら納得だわ。」
花丸「あ...あのFD、やっぱり高速に乗るみたいですね。」
真姫「どこに行くつもりかしら。」
花丸「目的地はないと思いますよ。」
真姫「え?」
花丸「あのFDは、"ここ"を走るために高速に乗るんだと思います。だからもう、目的地には着いてる。そしてここから始まるんですヨ───」
ここでしかできない戦いが───
真姫(なんでちょっとおじさんっぽい口調に変わったのかしら...)
ヴァアアアアアアアアア!!!!! キキーッ
果南「おまたせ〜、待った?」
ルビィ「はやっ!ドンキにいたんですか?」
果南「いや?淡島からだよ。さ、乗って乗って。」
ルビィ(連絡をしてからここに着くまで、15分もかかってない...一体どれだけ飛ばして来たんだろ?)
ファアアアアアアアアアアア!!!!!!
ウォオオオオオオオ!!!!!
ヴァアアアアアアアアア!!!!
にこ「あのFD、かなり速いわね...モード切り替え、『sports』っと。」ピッ
ウァアアアア ヴァアアアアアアア!!!!!
善子「乗り心地と音が変わった!なんですかこれ!?」
にこ「走る状況に合わせて、マフラーの抜け具合とかサスの減衰力なんかを変えられんのよ。アンタのSLにも付いてるでしょ。」
善子「そういうのあんまり詳しくないんで...」
にこ「そ、そうなの...」
にこ(にしてもあのFD、まだまだ余裕たっぷりって感じね。パワーは恐らく400馬力台後半ってとこかしら。)
にこ「上等じゃないの。絶対逃がさないわよ!」
??「ペースの速い車が2台ほどいるみたいだね。ずっと付いてきてる。」
曜「えっ?あ、ほんとだ!どうするの?」
??「あっちもその気はありそうだ...ちょっとからかってみよっか。」
曜「おぉ〜!そう来なくっちゃ!全速前進、ヨーソロー!!」
ググッ
ファアアアアアアアアアアアアン!!!!!!
にこまき「加速した!!」
にこ「ちゃんと座ってなさいよ!」
善子「は、はい!」
真姫「準備はいい?行くわよ!」
花丸「ずら!」
ヴァアアアアアアアアア!!!!!
ヴォアアアアアアアアアアア!!!!
??「1台はポルシェだな?流石にすぐ離れはしないか〜。もう一台はキツそうだけどね。」
真姫(エンジンパワーはともかく、車重で向こうに分がありすぎる!ノーマルのスープラじゃ付いていけない...!)
花丸(真姫さんのRZスープラがジリジリと離されてる...ロータリーエンジンってだけで、ここまで違うものずら...マルもモコにロータリー積もうかな...)
ルビィ「ひえぇ...周りの車が止まって見える...!」
果南「これでまだ全開じゃないからね。追いつけるといいんだけどね〜」
ルビィ(これでまだ全開じゃないの!?本気で踏んだら、もしかしたら追いつけるかも...?)
??「からかうのはここまでにして、一気に決着付けちゃうか!」
曜「もういいの?」
??「うん。早めにクールダウンさせた方が良いに越したことはないからね。じゃあしっかり座っててね!」
ググッ
キャアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
一同「!?」
にこ「逃がさない!」
ヴォアアアアアアアアア!!!!!!
善子(ダメだわ...加速力が違いすぎる!エンジンが違うってだけでこんなにも変わるものなの!?)
真姫「ダメ。スープラじゃ相手にならないわ。諦めるしかなさそうね。」
ヴァアアアアアオオオォォォ...
花丸(スープラでもダメって...ロータリーはやっぱり化け物ずら...)
......ヴァァァァァァァァアア......
花丸「後ろからまた速いのが来るずら!」
にこ「あんな速そうなの追い抜いた覚えないわよ!アクセルも今緩めたばっかだし!」
真姫(いくら本気を出してないとはいえ、今の私達でだいたい230km/h巡航だった...それを遥かに上回るスピードで、追ってきてたの?)
善子(思い出した...以前ここでハイスピードバトルをした時、スリップしたダイヤさんの車を助けたのは...)
(あの時、MAX280km/hにもなるハイスピードバトルに、それを上回る速度で走ってきて追いついてきたのは...)
善子「......果南さんだわ。」