ONE PIECE “IF” RED 【完結】 作:巨象先輩
〝赤髪海賊団〟と連絡を取ってから数日後、発表会の前日の夜に、電伝虫へと通信が入った。
報告を受けたゴードンはすぐさま事務室へと向かい、受話器を受け取る。
『久しぶりだなゴードン王。おれだ、シャンクスだ』
「連絡を待っていたよシャンクス。そろそろ到着する頃かね?」
『ああ。おれたちの船からもエレジアが見えている』
受話器を持ったまま、港へ詰めている監視員に確認させると、確かに船らしき影が島へと近づいていることが分かった。
「こちらでも確認が取れた。港の近くには民家もない。
早いうちから帆を畳んでもらえれば、こちらも誤魔化しやすい」
『ああ、そのつもりだ』
「手間をかけさせてすまないね」
『それはこっちのセリフだ。海賊を嬉々として招く国王なんて聞いたことがないぞ』
シャンクスからの軽口に笑いながらゴードンが応える。
「音楽は万人に平等だからね。それにきみの声からは邪なものを感じない」
『声だけなのにか?』
「私も音楽家の端くれ。耳は良いんだ」
冗談なのか否か、自信たっぷりなゴードンの言葉に、シャンクスの声を伝える電伝虫の口からぷっと吹き出す音が聞こえる。そうして数時間後には到着する旨が伝えられたのち、シャンクスからの通信は切れた。
†
最後の通信から二時間ほど経ったころ、一隻の船がエレジアへと到着した。
竜を思わせる船首に、ところどころが赤く塗装された大型帆船。堅気の人間が乗る船には見えないが、帆は畳まれているため海賊の象徴であるドクロの印は見えない。
はじめて間近で目の当たりにする海賊船というものに、港で待機していたゴードンがごくりと唾を呑む。そんな彼の前で停まった船から乗降用の階段がかかり、数名の船員らしき者たちが降りてきた。
黒いマントをなびかせながらゴードンの前に立ったのは、赤い髪に麦わら帽子、そして左目のあたりに三本の傷がついた男。
「出迎えまでしてもらってすまないな。改めて、おれがシャンクスだ」
「ようこそエレジアへ。私がゴードンだ。心から歓迎するよ」
先ほどまで声のみでやり取りをしていた二人は、ようやく会えた相手に笑いかけながら固い握手を交わし、ゴードンは一緒についてきていたパーシーを、シャンクスは船の主要メンバーらしい者たちを紹介し合う。
ずっと骨付き肉を頬張っている者、肩にサルを乗せた者などなど……。見た目からして個性的な〝赤髪海賊団〟の面々は、どの人物からもただ者ではない雰囲気が伺えた。
「そうだ、明日の主役を紹介しておかないとな」
「おお、あの声の主の子か」
ああ、と頷いたシャンクスが仲間たちの方へと振り返る。
正確に言えば、最後方にいる〝ガブ〟と呼ばれていた、獣のような牙を持つ大柄な男の方を見て声をかける。
「おいウタ。さっさと降りてこいよ」
よくよく見ればガブの肩や腰のあたりから小さな手足が覗いている。ちょうど子供が彼の身体に背中からしがみついているような塩梅だ。
注目を集めて気まずそうにするガブの後ろで小さな手がプルプルと震え、やがてその主が背中から落ちた。
「いだっ」
「何だよまだ怒ってるのか? もう着いちまったんだから観念しろって」
「いやお頭。こりゃ照れてるだけだろ」
見れば落ちてきたのは小さな女の子だ。
鮮やかな赤と清らかな白、二つの色の髪を半分ずつなびかせた頭の後ろには大きな輪が二つ、兎の耳のように立っていた。無骨な男だらけの海賊団の中にいるのを見ると、その姿がまたひと際目立っている。
ウタと呼ばれたヘッドホンの少女は、最後に口を開いた副船長のベックマンをキッと睨みつけるが、当の本人は煙草をふかしながら素知らぬ顔を決め込んでいた。
「ほらウタ、ちゃんと自分から名乗らないとな」
「わかってるよ」
シャンクスに言われたウタがゴードンの前へと進み、大きく深呼吸をする。
そうしてから、着ていた服のスカートの両端を指先でつまむように持ち上げ、礼をしながら名乗った。
「〝赤髪海賊団〟の音楽家、ウタです。
今回は発表会への参加をゆるしていただき、ありがとうございます。ご期待にそえるようせいいっぱいがんばるので、どうぞよろしくお願いします」
「………!」
見たところ年齢は十歳前後といったところだろうか。まだ幼いのにこんなにも立派に挨拶をやってのけるとは。物怖じしないウタの態度に感心しながら、ゴードンも片膝を地面につけ、彼女に目線を合わせながら応えた。
「初めまして、ウタ。エレジア国王のゴードンだ。
こちらこそ、今回の募集に名乗りを上げてくれて本当にありがとう。明日の発表が楽しみだ」
照れたのか頬をうっすらと赤く染めるウタに微笑みかけながら、ゴードンがシャンクスの方へと向き直る。
「電伝虫での通信の時は〝子どもが音楽家?〟などと思ってしまっていたが、立派な子だな」
「いやいや、まだまだガキさ、コイツは」
「今の挨拶だって、昨日部屋でどんな風に言おうかってずっと練習してたんだもんな」
「シャンクス‼ ベックマン‼」
怒りと恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら二人を追いかけ回すウタの様子に、船員たちは大笑いするのだった。
†
次の日、ゴードンは朝早くから音楽院で発表会へ向けて最後の準備を進めていた。
昨晩は、シャンクスたちを宿へと案内しそのまま別れたままだ。あの後、船は港から外れた人気のない場所まで移動させるなど、一応の誤魔化しは効かせたため、この国に海賊が来ているということは国民にも分からないはずだとは思うが念には念を入れ、船では寝泊まりしないようにしてもらった。今日一日は町の宿を拠点にしてもらえれば、彼らはただの旅行者だという主張で押し通せると踏んでの申し出である。
とはいえ、彼らは大物海賊団。手配書の写真と道行く人物の顔をいちいち見比べる者は海軍以外にはいるまいが、万が一ということもある。夕方から始まる発表会まで何事もなければいいのだが、とゴードンがため息をついていたその時、彼のもとへパーシーがやってきた。
「ゴードンさん。シャンクスさんとウタさんが音楽院までいらしています」
「む? まだ発表会には早いはずだが……」
何かあったのだろうかと、ゴードンは速足で彼らを待たせている場所まで向かった。
到着してみれば、シャンクスとウタは廊下の壁に飾られている楽譜や、歴代音楽院の学長の肖像画を二人して眺めていた。
「シャンクス、ウタ。どうかしたかね」
「あっ、王様……」
こちらに向かってくるゴードンに気が付くと、ウタは気恥ずかしそうにシャンクスの足のほうへと寄りかかる。
「ゴードン王。すまない、忙しかったか?」
「いや、こちらの仕事も粗方片付いたところだよ」
「そりゃよかった」
聞けば、ウタがこの音楽院に興味があるらしく、中の様子を見学させてほしいとのことだった。
まさか昨日の今日でそこまで興味を持ってもらえるとは思ってもみなかったゴードンは、顔をほころばせながら快諾した。ちょうど数十分後から次の講義が始まるので、見学と言わず聴講生として参加もしてみてほしい、とのゴードンからの提案に、ウタの表情がパッと明るくなった。
†
音楽に関してのウタの力は、同年代の子どもたちのそれよりも高い水準であった。特に歌唱に関しては、音楽院に長く勤める教員も、そしてゴードンでさえも舌を巻くほどのものだった。
突然教室に現れた見知らぬ少女の姿に、訝し気な表情だった生徒たちも、ウタの実力を見るや否や態度を好転させていった。
そんな、昨日の控えめな様子とは裏腹に活発に講義に参加するウタのことを、ゴードンとシャンクスは教室の入り口から見守っていた。
「……驚いた。以前話していた先輩音楽家とやらから学んだのかね、彼女は」
「うん? まああいつらからも多少は学んだのかもしれないが、ほとんどは独学だろうな」
「なんと……」
ゴードンがシャンクスの方をちらりと見ると、彼の表情もまた先ほどまでより柔和なものになっていた。ウタのことを眺めるその表情はまるで――
「君の娘なのかね?」
「――おれのというより、おれたちの、と言ったほうがいいかもな」
なるほど、と。ゴードンは内心で納得する。
あの男所帯の中で一人だけ子どもがいるというのは、元々かなり違和感のある光景ではあったのだ。母親に当たる人物とは何らかの理由で別れたのか、はたまたどこかで拾ってきた子どもなのか。
何はともあれ、ウタはシャンクスの娘として、海賊団の一味全員で世話をされてきたのだろう。昨夜の船員とのやり取りを見ても、かなり長い付き合いであることが窺えた。
「あの〝赤髪〟に娘がいたなどとは、にわかには信じられん話だ」
「おれもだ。まさか娘を持つことになるなんて、昔は思ってもみなかった」
と、授業の終わりを告げる鐘が鳴った。
休み時間になり、多くの生徒が音楽院の中庭に出ていくなか、ウタもまた先ほどの講義で知り合ったらしい生徒数人らに手を引かれ外へと向かっていった。
中庭が見下ろせる渡り廊下に移動しながら、ゴードンとシャンクスの会話は続く。
「今回の訪問は、君の決断なのかね」
最初、彼から通信があった際に、ウタはシャンクスたちが〝勝手に盛り上がって〟エレジアに向かうことになったらしいことを口走っていた。エレジアに到着した時のウタの態度も、今回の訪問にどこか納得しきれていなかったが故のものともみえた。まあ、今は中庭でできたばかりの友人たちと楽し気に会話をしているようだが。
それは何よりなのだが、と問いかけるゴードンに、シャンクスが答える。
「あいつの歌はな、最高なんだ」
聞けば、ウタはこれまで自身の歌を海賊団以外の誰かに披露したことはほとんどなかったそうだ。
シャンクスたちが敵船と戦闘を行っている間は船番を務め、どこか島に上陸しても長くは留まらない。せっかくの才能を持っているのに、それを自分たちが独占してしまっている状態に、シャンクスたち一味は申し訳なさを感じていたのだという。
そんな彼らのもとに舞い込んできたのが、今回のエレジア発表会の情報だった。自分たちの自慢の家族の実力を、音楽の本場で見せつけることができるはずだと、つい盛り上がった勢いでここまでやってきたのだとか。
「子煩悩ってやつなのかねえ」
「それは疑いようもないだろうが、本人の意思も尊重してあげないとなぁ」
「違いない」
渡り廊下から自分を見ている父親に気づき手を振るウタに同じく手を振り返しながら、シャンクスが続ける。
「……おれたちはいずれ、〝偉大なる航路〟に戻るつもりだ」
「‼」
〝偉大なる航路〟。〝海賊王〟ゴールド・ロジャーが遺したとされる〝
「最果てを目指すつもりかね」
「ああ」
「! ではウタも……」
彼がまだ〝偉大なる航路〟にいたころ既にウタが共にいたのかは分からない。だが彼女もあの海を経験しているのだとしても、大秘宝を目指す旅は必ず過酷なものになるはずだ。大海賊率いる一味のメンバーとて、無事に済む保証はない。
「そこなんだよ」
「え?」
「ウタを連れて行くかどうか、おれは今迷ってるんだ」
「!」
現在シャンクスたちは、〝東の海〟のとある村を拠点として航海をしているという。
これまでに比べて珍しく長い間世話になっているため、そこにウタを預けることも考えたそうだが、エレジアに来てからの彼女の様子を見て、自身の考えに自信が持てなくなっているようだった。
「町をめぐってる時も、この音楽院に来てからも、あいつは今までにないくらい楽しそうにしてた」
「……」
「何もあいつが足手まといだとか、そういう訳じゃない。
ただ、このままおれたちと旅を続けるよりかは……」
「それは」
ゴードンには、シャンクスが暗に〝海賊として生きていくよりも、好きな音楽のことについて学べるこの国で暮らしていくのがウタにとっても幸せではないのか〟と考えているようにみえた。
だが、ゴードンはシャンクスが最後まで言い終える前にそれを遮る。
「それは、まずは君たちがきちんと話し合うべきことだと、私は思う」
ウタには間違いなく音楽に関する才能がある。これから訓練を積んでいけば、いずれは世界に名を轟かせる音楽家になれるだろう。内心ゴードンも、是非彼女の才能を伸ばす手伝いがしたい、とシャンクスたちに頭を下げてでも頼みたいと考えている節があった。
しかし、それと
保護者として、シャンクスが今後のウタの身の安全を案じるのはもっともなのだろう。しかし、ウタの進む道はあくまでも彼女が決めるべきものだ。ゴードンたち大人が決めて良いものではない。
「ウタが音楽院で学んでくれるというなら歓迎したいとは思うが、大切なのは本人の意思だ。
……急がないのならば、是非ゆっくりとこの島で過ごして一緒に決めてあげてほしい」
「……ああ、そうするよ」
シャンクスがどんな顔でそう答えていたのか、麦わら帽子に隠されてゴードンには見えなかった。
†
休み時間も終わりが近づき、生徒たちが次の講義に向け移動を始めたころ、ゴードンは発表会とは別でまだ少し仕事が残っていたことを思い出し、シャンクスの案内を別の者に任せることにした。ウタも今日の最後の授業まで参加するだろうから、その後大ホールに海賊団の皆が集まればスムーズに会も始められるだろう、と。
そんなことを考えながら廊下を歩いてゆくゴードンは、背後からパタパタと誰かの走ってくる音を耳で捉えた。またパーシーかと、シャンクスと初めて話した夜のことを思い出しながら振り返ったゴードンの目に、ウタの姿が飛び込んできた。
「ウタ……⁉」
「うっ、お、王様……」
いかつい顔をしたゴードンが急に振り返ってきたせいだろうか、ウタはその場でビタリと動きを止める。
「あ、あの、これ……」
「む? これは……」
恐る恐る差し出されるウタの手に握られていたのは、数枚の楽譜だった。
どうやら歌のようだ。ピアノの伴奏に合わせて歌うシンプルなつくりの曲。メロディーのほかに、後から書き加えられたのか、インクの跡が新しい歌詞の文字列もそこにあった。
「それ、今日の発表会で歌おうと思って」
「きみがつくった歌なのか?」
ゴードンからの問いに、こくりと頷くウタ。
発表会が始まるまでに、自分の披露する予定の歌に目を通しておいてほしかったというところか。
自慢ではないが、ある程度の曲であれば直前に楽譜を渡されても弾き切ってみせる自信がゴードンにはあった。渡された楽譜を軽く読んでみても、さほど難易度の高い演奏になるというわけでもなさそうだ。だが、ウタくらいの年代の子どもがつくったにしては、完成度はかなり高い。
「作曲に関しても、きみは素晴らしい力を持っているんだなあ」
歌詞に関しても、おそらく演奏する者のことを考えて書き加えてくれたのだろう。
聞けば、これはウタが〝赤髪海賊団〟の音楽家を名乗るようになって、初めて自分の手で完成させた曲なのだという。いうなれば、これが音楽家としての彼女のデビュー曲なのだ。それを一国の発表会で披露するという決断から、ゴードンはウタの並々ならぬ覚悟を感じ取った。
「もしかして乗り気ではないのではないかと思ってしまっていたが、いらぬ心配だったようだね」
「それは、シャンクスたちが勝手に決めたのはまだゆるしてないけど……」
「音楽院は、気に入ってもらえただろうか」
「! それはもちろん、すっごく楽しいです、ここ‼」
興奮気味に、自身の感じたエレジアの魅力を早口で語るウタ。
これまでもこの国を訪問してきた旅人と話をする機会は何度かあったが、これほど嬉しそうに感想を語ってくれる者には出会ったことがなかった。微笑ましく自分のことを眺めているゴードンからの視線に気づいたウタが、ハッと我に返って顔を赤らめる。
「ご、ごめんなさい」
「いや、いいんだ。……では、発表会では私が伴奏を務めよう」
「‼ い、いいんですか⁉ 王様に演奏してもらえるなんて――」
「私は〝王様〟なんて呼ばれるガラではないよ。
音楽院の職員から〝ゴードンさん〟と呼ばれるのに慣れてしまったくらいだ」
「で、でもでも……‼」
慌てるウタの姿がついおかしくなり、笑いながらゴードンは彼女の肩に手を置く。
「構わんよ。きみも私のことは気安く呼んでくれていい。
いまこの国で我々は同じ音楽の道を志す仲間で、友人なんだからね」
「! 仲間で、友人……」
「そうさ。? どうかしたかね?」
なにかを思い出したのか、一瞬表情が固くなったウタに、ゴードンが尋ねると、数秒の無言ののち、ウタがふっと笑って答えた。
「…ううん。ついこの間、そんな話をしたやつがいたっけな、って」
「そうだったのか」
「うん。今回の航海が終わったらまたそいつのところに帰るから、ちゃんと約束守れてたかチェックしてやるの」
「約束?」
ウタがニッと笑う。またこれまでゴードンが見たことのない、それでいて年相応のいたずらっ子のような笑顔だ。
「あたしたちが帰ってきたときに今までより強くなれてたら、そいつがシャンクスの船に乗れるようにコウショウしてあげるって約束したの!」
「それはそれは。その子の成長が楽しみだな」
「どうかなあ。あいつ、ちゃんときたえてるのかなあ」
窓の方へと寄り、外の景色を眺めながらウタが呟く。
シャンクスも話していた、〝東の海〟にあるという村のことだろうか。海賊団以外にも、その村の住人のことが心の拠り所になりかけていることが伺える。今の話を聞く限り、ゴードンには彼女がこの国に残るつもりはないように思われた。
「簡単に増やせるように思えても、本当の友人というものは得難いものだ。
これからも、その子と君が仲良くできるよう願っているよ」
「ええ~そんな重たいものじゃないと思うけどなあ、あたしたち」
「……ウタ」
「?」
先ほどとは違い、急に真剣な声色になった相手の方を振り返るウタに、ゴードンが聞いた。
「〝赤髪海賊団〟の人たちのことは、好きかね?」
「…………」
話の流れを遮るように投げかけられた突然の質問だったが、ウタは――
「うんっ。だいすき!」
にっこりと。一点の曇りもなく。
彼らと一緒にいることが自らの誇りなのだと示すように、晴れやかな顔で答えた。
「………そうか」
確信する。シャンクスに言われても彼女が彼のもとを自分から離れることはないだろう。ゴードンは、心の片隅でほんの少しだけ期待していた未来を、きっぱり諦めることにした。
その代わり、今回の発表会は彼女にとって忘れられない、輝かしい思い出にして帰ってもらおう。
未来の音楽家を送り出す者として、ゴードンの覚悟が決まった瞬間であった。
「ああ、そうだ。この歌、曲名はなんだろうか?」
「これ?これはねえ――」
夕日の光が差し込む廊下で、二つの影が楽し気に話をしていた。
キリのいいところまで書こうとしたら、今までで一番の量を書きました。