もしもポケモンがVRMMOになったら   作:岩鋼玄武

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タマザラシ使いのプレイヤー名をフロウに変更しました。


港まで

部屋の扉を開くと、突風を感じながら、目の前を向いた

 

「うわっ、へ~結構五感もリアルだし、風なんかも感じるのか、凝ってるな。

海風が気持ちいいな~。」

 

目の前は外海の景色が広がっていて、船が進む事で感じる海風が気持ちよく、空にはキャモメが数羽飛び交い、白い雲が流れながら、太陽が輝く青空が広がっていた。

 

緑色に塗装された通路を歩いてデッキに行き、ベンチに座りながら景色を楽しんだり、手すりに捕まりながら、船の進む方向を向いている数人のプレイヤーと同じように、手すりに捕まりながら景色を楽しんでいると、ふと、俺の足元で抱き抱えたナエトルを見上げているのだろうか、タマザラシがこちらを見ていた。

 

そして、後ろから、男性プレイヤーの1人が近づいてきていた。

 

「もしかして、ゲンナイか?」

 

そのプレイヤーは中肉中背でアロハシャツに短パン姿のいわゆる『きらくなおにいさん』ロールだろう姿で俺の本名を言ってきた。

その顔の造形は髪色と瞳の色が、元々の黒から茶色に変わっていたが、俺がよく知る友人の1人と同じだった。

 

「こっちじゃあ、『トリガー』だ。」

 

俺のプレイヤーネームを教えながら、目の前のプレイヤーに俺のウインドウを見せる

 

「了解、トリガーだな。ってか、他のゲームでも同じ名前使っているだろお前。

ああ、こっちは『フロウ』って名前にしたから。」

 

「お前も似たようなもんじゃないかよ毎回。」

 

「たしかにな。

で、抱えてるナエトルをパートナーにしたのか?」

 

「ああ、かわいいだろう?

体温も感じるし、かなりリアルに作られているよな、このゲーム。

じゃあ、このタマザラシはお前のパートナーか?」

 

俺の足元でゆらゆらと揺れながら、鳴き声をあげるタマザラシを挟んで、フロウが俺の横に来て、手すりに捕まりながら、タマザラシを見下ろした。

 

「こんな見た目で、体重が30キロぐらいもあるんだよ。

海風もリアルだし、アニメ調の3Dだけど、ここまでリアルに感じるゲームも珍しいと思うぞ。」

 

「だよな~、このゲーム、楽しみになってきた。」

 

「お、港が見えてきたぞ!」

 

フロウが目の前を指差し、大声を上げると、周囲のプレイヤー達も騒がしくなりだして、手すりの方に集まってきだした

 

俺も振り返って、見てみると、3艘の船が停泊している波止場に隣接するように、屋根付きの桟橋が見えてきており、ちらほらとプレイヤー達かNPCと思える姿も小さく見え始めていた。

 

「見た限りじゃあ、あいつらの姿はないな。」

 

どんどん近づくにつれて、待ち合わせているだろうポケモンを連れたプレイヤー達の姿も見え始めていたが、友人達と思える姿は見えなかったのをフロウがつぶやいた。

 

「ああ、着いたらメールアプリで連絡入れるって伝えてたからな。」

 

と、ウインドウから操作して、アプリを開く

 

 

 

『そろそろ港に到着するよ~

ちな、プレイヤー名はトリガーにした。

ナエトルを連れた作業服を着ているプレイヤーと、タマザラシを連れた、アロハシャツのプレイヤーだからな!』ゲン

 

シロウ『了解、向かうわ。』

 

 

 

「何だって?」

 

「港に来るってさ。」

 

港に船が近づいて、方向転換しながら、横付けした停泊した。

 

船の操舵室から船長と思われる男性NPCが現れて、桟橋と船をつなぐ小さな橋を渡していた。

 

『到着いたしました。ポケモンともども、お忘れなく御気をつけてお降り下さい。』

 

と、拡声器を使いながら、出入り口へと促していた。

 

 

「よっと、到着~、体感10分ぐらいの船旅だったな!」

 

桟橋へとわたり、船の発着場で、船のチケットを取り出して、係員と思わしき女性に手渡した。

 

「お疲れ様でした。ようこそ、カイナシティへ」

 

「ありがとうございます。」

 

と、軽く頭を下げながら、建物を出ると、色とりどりの屋根をした港町が見えていた。

後ろからは、タマザラシが、コロコロと転がりながら、ゲートをくぐり抜け、フロウも係員にチケットを手渡しながら、建物から出てきていた。

ふと、建物のそばに、地図の立て看板があるのに気づいて、覗き込んだ。

 

「おーい、トリガーか?」

 

後ろから聞こえた音に振り返ると、5人の男女プレイヤーが近づいてきていた。

 

(……?5人?)

 

そこには、髪色と瞳の色が違うが、顔の造形は同じ、見知っている友人達がいた。

 

「「「「サプラ~イズ!」」」」

 

「何でいんの?」

 

隣で、フロウが、とっさに声を出していたが、全くの同意で、他の3人を一緒になって、声を出して笑っている、ケロマツを抱えた男性プレイヤーと、少し離れてその4人をみているニョロモを足元に連れた女性プレイヤーが一緒にいたのだ。

 

「セカンドプレイヤーの抽選に落ちて、サードプレイヤーの抽選待ちじゃあなかったのか?」

 

そう、この男は、俺の幼稚園からの幼馴染みで、親友の男で、セカンドプレイヤーの抽選に落ちて落ち込んでいたはずだったのだが。

その男は、隣の女性プレイヤーの肩にてを置いて、

 

「実は、マナが、俺と一緒にセカンドプレイヤーに応募しててな、マナは勝手にだけど、自分の弟の分も応募していたところで、俺は抽選に落ちて、マナと、その弟の分は抽選に当たって

たんだ。

んで、弟の方は、このゲームをする気はなかったみたいだから、俺が、その権利を適正価格で譲ってもらったって訳だ。」

 

「みんなと一緒にやりたそうだったから、私も一緒にやりたいって思ったから……」

 

その『マナ』と呼ばれた水兵さん風のセーラー服を着た桃色の髪色の女性プレイヤーは、照れくさそうに、つぶやきながら、その男に寄り添いながら言い

 

「…と、いうことは、そっちの女性は?」

 

「そうっ!俺の彼女だ。マナは、めちゃくちゃリアルラックが高くてな、マナがこのゲームをする気がない弟の分も応募したって聞いてな、お前らを出待ちして、驚かそうと思いついた訳だ!ドッキリ大成功だろう!」

 

「まさしく、してやられたよ。

よろしく、マナさんと呼ばせてもらうよ。

で、お前らのプレイヤー名はなんなんだ?」

 

「俺達は、他のゲームと同じだからよ。

ゼオン、リオン、マキナ、シキだ。

お前も、トリガーは別ゲーで使っているプレイヤーネームじゃないか。」

 

俺は、マナさんの方に軽く頭を下げて、友人達に向いて話しかけたが、『つりびと』ロールだろうベストを着た『シキ』が言い放った。

 

他の3人ともに、フロウと同じく、アロハシャツを着ていたために、『きらくなおにいさん』ロールの3人は、それぞれの好み的に、逆立った銀色に、黒のメッシュが入った髪色で、コリンクを連れた男が『ゼオン』。

 

整った赤髪に、真っ赤な目の色の、ヒコザルを肩車のように、頭部の後ろに捕まらせている『リオン』。

 

黒髪ながらも、どこか知的な所を感じてしまう見た目の、ドラメシヤを肩あたりに浮遊させている『マキナ』。

 

「Wikiによれば、真っ先に行く場合は、ポケモンセンターだ。

いろいろやることがあるみたいだし、トリガーの兄さんがチュートリアルを請け負ってくれるらしいから、早いところ行こうぜ。」

 

いつの間にか、コロコロと転がるタマザラシを追いかけながら、先に進んでいるフロウがいた。

 

 

 

 

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