もしもポケモンがVRMMOになったら   作:岩鋼玄武

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ポケモンセンターで-2

「ねえ、シキ君。」

 

「ん?どうした。マナ?」

 

「図鑑の端にあるこのマークって…」

 

マナさんとシキの話声を聞いた俺達は、思わず、マナさんのポケモン図鑑をのぞきこんだ。

 

 

 

ステッチ:♂:Lv.5

図鑑No.60:ニョロモ:☆

親[マナ]

タイプ[みず][  ]

特性[すいすい]

持ち物[  ]

わざ

1:みずでっぽう

2:さいみんじゅつ

3:

4:

[むじゃき]な性格、『マナ』の最初のポケモン。

Lv.5の時に出会った。[まけずぎらい]

 

 

 

「…色違いで、夢特性のニョロモだ…と…」

 

かろうじて、声が出た兄貴だったが、俺達は、

 

「…(フラグだったか)」

 

と、ある意味で、声を出せないでいた。

 

「言っただろう。マナは、リアルラックがめちゃくちゃ高いってな。」

 

「…いや、俺は聞いてないぞ。」

 

「…私もよ。

ねえ、マナさん。もしよかったら、シルバーバレッドに加入しない?」

 

兄貴とルインさんから、の反応に困ったマナさんだったが

 

「すみません。マナを含めた俺達は、この7人で、チームを組むつもりなので、ありがたい話ですけど、断らせてもらいます。」

 

と、シキが、代わりに答えていた。

 

「仕方ないわね。その代わり、私達と、フレンドになりましょう!

チームを結成したら、教えてちょうだい。

『レギオン登録』するわ。」

 

ポケモン図鑑の操作項目には、プレイヤー間のフレンド登録機能があり、俺達は、全員の登録を行った。

 

「レギオン登録って何ですか?」

 

「レギオン登録は、主に『イベント』で、チーム同士で、連携できるようになるシステムね。

チームウォーのように、普段は、チーム間での交流はあまりないのだけど、『ロケット団』のような、悪の組織に対抗するイベント『スタンピード』。

ヌシポケモンや、ダイマックスポケモン、さらには、伝説、幻のポケモンといった限定的で、強大な力を持つポケモンに対抗するイベント『レイドバトル』。

最大20チームの間で、情報のやりとりや、抜け駆けの防止、さらにはPMOの、主人公NPCのために、助け合いましょうという、チャット機能とバトルのスパーリングができるようになる機能よ。」

 

「フレンド機能では、フレンドのログイン状況の確認しかできないからな。

チームを結成したら、トリガーを通して、俺宛に外部ツールでメールを送ってくれれば、わかるだろう。

最初のパートナーで、チーム内にたまご技、のみならず、色違いで夢特性のポケモンを引き当てるほどの運の持ち主と交流ができるようになるのは、俺達にとっても、かなりメリットがある。

この指導を受けておいてよかったと改めて思っているぞ。」

 

と、マナさんの疑問に対してルインさんや兄貴が嬉しそうに話していた。

 

「さて、ポケモンセンター内で、できる事についてはもう一つある。

お前達も気になっているだろうが、左側の円筒形の設備だ。

あれは、『ポータル』という設備で、いわゆるワープ装置のようなやつだな。

あの装置自体は、ポケモンセンターだけではなくて、ポケモンジム会場、コンテスト会場、各地方の博士の家などにも取り付けられている、

プレイヤーの自室へと行く事ができる装置だ。」

 

「もしかして、ログアウトする時って…」

 

「そうだ。

プレイヤーの自室でログアウトしないと、今のアバターが、街やフィールドに残ったままになってしまう。

そうなると、ポケモンにイタズラをされたり、悪の組織ロールのやつらにアイテムやポケモンを奪われる事になってしまう。」

 

「フィールドで、もしログアウトしたくなってしまったら、フレンドリーショップに売っているテントを張ることで、テント内であれば、アバターは残らなくなるわ。」

 

リオンのつぶやきに、反応して答えてくれたが、こういうことを知らない初心者プレイヤーのやらかしが、またひどくならないようにしてほしいと思った。

 

「自室では、自室にあるパソコンから、『ハウジング』、鏡で、ロールの変更、服装の変更ができる。

お前達も、一度、見てくるといいだろう。

それと、『きらくなおにいさん』ロールのやつらは、最初のポケモンを入手した時に表れたロールに変更することをおすすめする。

無理強いはしないがな。」

 

そう言われた俺達は、ポケモンセンターの左側にあるポータルへと足を向けた。

ポータル内に入ってみると、シュンっという音とともに、目の前が、一瞬暗くなったかと思うと、6畳ほどのワンルームマンションのような場所に立っていた。

 

後ろを振り返ると、真後ろにはポータルが、壁にめり込むように建っていて、正面には、カーテンがかけられている窓、右手には、パイプベッドと薄い布団一式、左には、パソコンが乗った小さな椅子のないテーブルが置かれており、その横の壁に姿鏡がかけられている。

明るくはあるが、さみしい印象の部屋に見えた。

 

パソコンの前に行くと、ひとりでにパソコンが機動して、ウインドウが開き、ハウジングについての説明と、[アイテムがありません]という表記が見えた。

 

「確かに、ハウジングアイテムは持ってないからな。」

 

と、つぶやいて、姿鏡の前に来ると、また一瞬目の前が暗くなったかと思うと、辺り一面が、まるで宇宙空間にいるかのような真っ暗な空間に俺は立っていた。

 

 

ロール

服装

 

変更の終了

 

 

目の前にその項目が表れたので、とりあえず、ロールをタップしてみると、

 

 

きらくなおにいさん

おじさん

にわし

さぎょういん←

『バックパッカー』new

『かんこうきゃく』new

 

前へ

 

 

 

と、いつの間にか、ロールが増えていた。

ログを見てみると、リュックサックを入手した時に、バックパッカーが、船で港町に来たことで、かんこうきゃくのロールが増えていたらしい。

 

一応、今のロールから、変えようとは思わなかっので、そのまま、変更の終了をタップして、自室に戻って来た。

 

今度は、パイプベッドに行くと、ログアウトしますか?という表記が出たが、取りやめて、自室のポータルに入っていった。

 

ポケモンセンターに戻ると、そこには、椅子に座った兄貴と、ルインさんだけだった。

 

「お、トリガーが最初か、ほかのヤツらが来るまで待ってろ」

 

と、言うので、二人が、座るテーブルの隣のテーブルの椅子に座って、ポケモン図鑑を操作しながら待つ事にした。

 

しばらくすると、ポータルから、フロウ、シキ、マナさんが出てきた。

 

「フロウのロールは何にしたんだ?」

 

「『スキーヤー』ロールだな、スキー道具は邪魔だから、自室に置いてきたし、動きづらそうな服装から軽装で、マフラー、手袋、ぐらいに変えて来たぞ。」

 

そこまで、ロールの服装が自由にできるのかと、自分では気付かなかった事に関心した。

 

「ロールを決めたからといって、ある程度の制約があるにしろ、服装は比較的、自由だ。

各街のブティックに行けば、コスチュームの売買もできるし、ヘアサロンに行けば、髪型、髪色の変更もできるぞ。」

 

「そうなんですか!ねぇ、シキ君、チュートリアルが終わったら見に行こうね。」

 

「そうだな。」

 

と、カップルのふたりは、たのしそうに話していた。

 

そして、ゼオン、リオン、マキナの残りの3人もポータルから、出てきだした。

 

ゼオンは、ニット帽に、カジュアル系の服装ロールの『でんきグループ』

リオンは、まるで炎ののような見た目の服のロール、『ひふきやろう』

マキナは、ベストを着た『てつどういん』のロールに変更してきていた。

 

 

 

 

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