御曹司は(強制的に)TSお嬢様になって、異世界で面白おかしく過ごしたい   作:九十九一

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やっぱりチート

 変態に襲われかけるという事態がありつつも、なんとか無事に翌日の朝を迎えた。

 正直なところ、いつ襲われるか気が気でなかったので、あんまり眠れなかったが……。

 

「おはようございます! お嬢! 瑠璃さん! ……って、どうしたんです? お嬢。目の下に隈なんて作って」

「……いえ、昨夜ちょっとね」

 

 朝からテンションが高い脳筋執事の声がうるさい……。

 よくもまあ、朝からそんな声が出るもんだ。

 

「あぁ、そうですか。……で、早速僕は冒険者ギルドに行こうと思うのですが」

「もう少し心配しなさいよ」

「え? でも、僕が口を開いたら余計なこと言いますよ? どうせツッコミが入るに決まってますって」

「よく理解しているじゃない」

「恐縮です」

「褒めてない」

 

 むしろ、なぜ褒められてると思えるのか。

 

「おはようございます、お嬢様、刃」

「おはよう、瑠璃。よく眠れた?」

「それはもう」

 

 だろうな。

 

 なんかこいつ、前世の時よりも明らかに生き生きしてるもん。

 これ絶対あれだろ。

 前世ではできなかった、一緒の部屋で寝る、ということが実現した結果、すんげぇテンションが上がって、ぐっすり快眠できた、って感じだろ。

 

 俺、こいつに惚れられてたみたいだしな……。

 全く気付かなかったが。

 

「ところで刃。今日はまだ比較的マシとはいえ、朝のレディーの部屋にいきなり入るというのは問題だと思いますよ。お嬢様は今、坊ちゃまではないですから」

「いえ、お嬢の中身が坊ちゃんなんで、別にいいかなと」

「よくないです。私はともかく、お嬢様がもし、着替えの途中だったらどうするのですか」

「その場合、僕よりも瑠璃さんが襲わないかを心配します、僕は」

 

 ……おっしゃる通りで。

 というか、瑠璃はいいのかよ。

 これ、やっぱ刃と一緒の部屋の方がいいんじゃね? 貞操的な意味で。

 

「……とりあえず、朝食を摂りに行きましょうか。今日の行動に関しては、そこで話しましょ」

「「かしこまりました」」

 

 

 一階に降り、俺たちは食堂へ移動し、朝食を摂ることに。

 尚、メニューはベーコンエッグにスープとサラダ、あとデザートとして蜜柑がある。

 そして、主食はトーストだ。

 

 ……なんかこう、思っていた異世界での朝食と違う。

 

 俺の予想……というか、ラノベやらマンガでの異世界での朝食と言えば、トーストじゃなくて、黒パンとかバゲットみたいなのじゃね?

 あと、蜜柑はないだろ蜜柑は……。

 こういうのって普通、オレンジとかじゃね?

 

 もしかしてあれか?

 異世界人がいろんな料理を広めたのか?

 ……だとすりゃ、俺と同じ世界出身の奴もマジでいそうだな……。

 数百人もいりゃ、一人くらいはいそうだし。

 

 今度、探してみるか。

 

「それで、お嬢様。本日はどのような行動を?」

「そうね……。私はまず、ギルドに行きたいと思うわ」

「お嬢もですか?」

「えぇ。最初は飲食店で働くことも考えたのだけれど……ギルドの方が有益な情報を得られそうだから。私、そこで働くつもりよ、一応」

「なるほど……。しかしお嬢様、それは危険なのでは? 昨日の鑑定の際、お嬢様は特定武器種の確認をしておりません。それらを把握し、装備していなければ危険だと思うのですが……」

「……そういえば、確認してなかったわー……」

 

 瑠璃の指摘に、俺は頭を抱えた。

 

 そういや昨日、教会のシスターたちが、なぜか俺への好感度が高くなっていることが気になっていたから、武器種を調べるのマジで忘れてた……。

 

 調べるべき、だよなぁ……。

 

「瑠璃、行くべき、かしら?」

「はい。必ず。……それが嫌でしたら、私が一緒に――」

「教会に行きましょう。自分の能力を把握するのは大事だわ。ええ、大事。超大事だわ」

「お嬢、なんでそんなに慌ててるんですか? 何か、瑠璃さんとあったんですか?」

「……聞かないで、刃」

「…………あ(察し)」

 

 こういう時、刃の察しの良さを誉めたくなるわ。

 実際、こいつは変なところで勘がいいからな。

 

「ですが、私が一緒にいることは、お嬢様の安全を向上させることができるのですが」

「むしろ、あなたといる方が危険だわ。昨夜のこと、忘れたとは言わせないわよ」

「いえ、あれは危険でも何でもありません。私が、優しくリードするつもりでしたので」

「そういうことを言ってんじゃねーのよ。あなたの頭の中はピンクなの?」

「失礼ですね。そのようなことがあるはずないじゃないですか」

「……ほんとかしら?」

「もちろんです。昔の学友からは『あんたって、その……控えめに言って淫乱ピンクだよね』と言われていましたけど、それだけです。頭の中ピンクは聞き捨てなりません」

「そっちの方がアウトよ! え、そんな風に言われていたの、あなた!?」

 

 俺としては、クールビューティーの擬人化みたいな瑠璃が、学友にそんなことを言われてた方が驚きだし、何よりもっとひでぇよ!

 つーか、それを言ったやつ、ドストレートだな!

 

「えぇ、まあ。おかしいですね……私はただ」

「ただ?」

「お嬢様――お坊ちゃまの『ズキュン!』を、『ブルァァァ!』して、『ウリィィィィィ!』していただけだと言いますのに……」

「……ねぇ、刃。私、転生して二日目で、既に来世に行きたいと思っているのだけれど……前世の時みたいに、私を殺してくれないかしら?」

 

 瑠璃の頭のおかしい発言に、俺は全てを諦めた目で、刃にそう頼み込んでいた。

 いや、まさかこんなド変態が俺の近くに潜んでいたとか、想像できねーもん……。

 

「お嬢。言いたいことはわかります。ですが……確実に瑠璃さん、追いかけると思いますよ?」

「……そうよねぇぇぇぇぇ……」

 

 こいつのこと、ひいてはあのクソ女神のことだ。

 どうせ、俺がここで死んだとしても、そうはさせじと再び転生させるに決まってる。

 あいつは、そういう性格だ。

 

《よくおわかりで! 逃がしませんよぉ~♪》

 

 ほらな。

 つまり、だ。

 俺はあの女神に見つかった時点で、色々と詰んでる、というわけだな。

 

 ……ははっ。しんど。

 

「お嬢様、レディーがそのような声を出すのはいかがなものかと思います。仕事に悩むOLみたいになっていますよ」

「……誰のせいだと思っているのよ、誰の」

「刃でしょうか?」

「うわー、ナチュラルに擦り付けましたよこのメイドさん。僕ですらそこまでしないというのに」

「いえ、あなたはあなたで、前世の私を殺した、という大戦犯があるわよ?」

「ははっ、その節は大変申し訳ありませんでした」

「……まあ、前世は酷い毎日の連続だったし、そこから脱却できてよかった、と思うところね。今世でふざけたことをしなければ、許すわ。……瑠璃の拷問の後で」

「それ、許してないですよね? 僕に死ねと」

「もう死んでいるわよ、一回」

「そうですけども。……ま、まあ許されるならいいです。……死んだ方がマシ、かもしれないですけどね……瑠璃さんの拷問とか、僕でも怖いですし……」

 

 瑠璃、お前は一体どんな拷問をしてんだよ。

 あと、なんで刃はそれを知ってるかのような素振りなんだよ。

 怖いわ。

 ……もしかしなくても、瑠璃ってサイコパスか何かなのか?

 

「それで、お嬢様。確認はなさるのですか?」

「……そうね。何か起きてからではまずいし、一度確認に行って、その後にギルドの方に出向くことにするわ」

「それがよろしいかと。ところでお嬢様、私も着いていった方がよろしいでしょうか?」

「……とりあえず、教会に行くまでとギルドへ行くまでの間で構わないわ」

 

 なんか怖いし。

 そもそも、前世ですら俺よりも身体能力が高かった上に、全然勝てなかったんだ。

 万が一こいつに路地裏に連れ込まれようものなら、俺は確実に……食われる。

 だから、こいつがずっと一緒にいるのはある意味危険かもしれん。

 

「その後は?」

「その後は……情報収集をお願いしたいかしら」

「かしこまりました。ですが、万が一が起こるかも……」

「心配しすぎ……と言いたいところだけれど、一理あるわね」

 

 この世界の冒険者ギルドがどんな場所か、俺たちはまだよく知らん。

 もしかすると、俺の容姿に目を付けた荒くれ者が変なことをしないとも限らん。

 

 ……最も、俺の恩恵の効果の一つ、『人気者(特殊・恋愛)』のせいで、女性冒険者が守りそうだがな。

 ま、そんなことあるわけないか。

 そもそも、それは想像の域を出ないし、何より本当に好かれるのかわからんしな。

 

 昨日のだって、偶然かもしれないし。

 

 ……反応を見る限り、ガチ寄りのガチだとは思うが。

 だがまあ、問題が起こるかもしれないというのなら……。

 

「それなら……刃」

「はい、なんですか?」

「お願いがあるのだけれど、いいかしら?」

「なんでもどうぞ。僕にできることなら、何でもしますよ」

「ありがとう。お願いは至ってシンプル。ここから教会、教会からギルドまでの道程は瑠璃が護衛。そして、私がギルドへ到着した後は、刃に護衛を頼みたいの」

 

 こいつに任せるか。

 女ではなく、男のこいつなら瑠璃と一緒にいるときよりかはマシだろうから。

 いや、逆にこいつと一緒の方が絡まれる、か?

 だがなぁ。瑠璃と一緒でも、確実に絡まれるだろうなぁ……下劣な意味で。

 それなら、男の嫉妬的な方面で絡まれる方が、まだマシだな。うん。

 

「了解です。ですが、仮に仕事をすることになったとして、その間はどうするので?」

「そこはまだ何とも言えないわ。まずは、雇ってもらえるかどうかだから」

「ま、それもそうですね。では、これを食べ終えたら早速行きますか」

「そうね。二人とも、準備は……よさそうね」

「いつでも外出できるようにしておりますので」

「僕は、早く行きたかったんですよ、冒険者ギルド!」

 

 俺を立てた理由と、私的な理由で動く二人。

 この二人だからこそ、案外仲良くやれてんのかねぇ?

 

 

 朝食を摂り終えた俺たちは、さっき話した通りに動く。

 

 まずは、俺の恩恵の把握だ。

 特定武器種を装備すれば、俺の身体能力は向上するらしいからな。

 

 この世界で、俺の身体能力がどれくらいかわからないが、少なくとも元の世界の一般女性より少し弱いくらいなんじゃないか、と俺は睨んでいる。

 

 前世の俺の身体能力で言えば、同年代の平均よりも少し高いくらいだった。

 理由は、護身術と称して、瑠璃と刃だけでなく、そういった指導をする人間が家にいたからだ。

 それにより、そこらのチンピラや不良、ちょっとした大人くらいには負けないくらいの身体能力だったわけだが……今の俺自身、力が落ちてる感じがしてならない。

 

 前の俺のスペックを十とすると、今の俺は……そうだな、五もあればいい方だ。

 そもそも、この姿はあのクソ女神が創り出したもの。

 コンセプトは恩恵から察するに、『お嬢様』で間違いないだろう。

 

 であるならば、筋力などいらん! 華奢こそ至高のお嬢様! 的なことを思っていても不思議じゃないわけだ。

 

 こっちの世界の女性の身体能力がどれくらいなのかは知らんが、少なくとも俺は、強い部類じゃないことは確かだ。

 逆に、瑠璃なんかは普通に強そうだけどな。

 羨ましい限りだぜ……。

 

 そうして、そんなことを考えながら歩いていると、教会に到着。

 昨日の件で入るのを少し躊躇ったが、中へと入る。

 

「おはようございます」

「アリシア様! ようこそいらっしゃいました!」

 

 俺が挨拶をしながら入ると、俺に気付いたシスターたちが駆け寄ってきた。

 

「本日は、どのようなご用件でしょうか?」

「少し、鑑定の石板を使わせてほしいのだけれど、構わないかしら?」

「はい、問題ありません! それでは、こちらへ!」

「ありがとう」

 

 ふぅむ。

 女性相手であれば、すぐに打ち解けられると考えれば、この能力はあり、か?

 しかも、あいつの加護のせいで効果が高くなってるしな。

 

 素の効果がどれほどのものかはわからないが、最高ランクの恩恵だ。少なくとも、普通じゃない効果なんだろう。

 そこに、あいつの加護だ。

 下手をしたら、出会って即落ちさせて、そのまま味方に、なんてことが起きないとも限らん。

 ここのシスターがそんな感じだしな……。

 

 っと、そうだ。

 もう一つ気になった能力があったな。

 たしか……そう、身体維持だ。これはどんな能力なんだろうか。

 

 先に、こっちを見ておくか。

 

 どれどれ。

 

『身体維持……神が創り出した完璧なる体は、あらゆる変化を跳ね返す。効果:不老・負傷した際の自然回復速度の向上・体系維持 ※体系維持は理想の体の状態で維持される効果 成長は除外』

 

 …………アカン。

 これはアカン。

 

 どうやら俺は……不老になってしまったらしい。

 不老なだけで、不死ではない……よな? さすがに。

 いや、そうだと言ってくれ!

 

 嫌だぞ俺!? 不死のまま生きていくとか、絶対嫌だぞ!?

 しかも、体系が変わらないってこれ……俺、太らないってことだよな?

 なんだその世にいるすべての女性が羨むような効果は!?

 

 これはあれか? あらゆるジャンルに登場するメインヒロイン的ポジションのお嬢様は、『なぜかいつも綺麗な姿』『太らない』『無駄に怪我の治りが速い』とか思ったんじゃないだろうな!? あのクソ女神!

 

 クソッ、すでにチート臭が半端じゃないがっ……!

 

 と、とりあえず、本命の確認をするか。

 

 ……さて。特定武器種ってのは、一体何だろうなー、っと。

 

『身体能力向上(特定武器種装備時)……特定武器種:扇(鉄扇等)・レイピア・銃(ハンドガンなどの小型系統) 倍率:扇+200% レイピア+80% 銃+50%』

「…………」

 

 うっそだろお前!?

 よりにもよって、全く使ったことない物が出てきやがった!

 

 しかも……なんで扇の倍率だけクソ高いんだよ!

 なんだ200%って。三倍じゃねーか!

 

 それに比べ、他の二つよ。

 二倍ですらねーし!

 こん中で一番まともに扱えそうな銃が一番低いんですがそれは!

 

 ……い、いや待て。落ち着け俺。

 考えてみりゃ、クソ女神の加護がどれくらいの効果を発揮するのかまだ見てねぇ。

 そこ、確認しよう。

 

『クリアナリアの加護……主な効果:特定の恩恵の超強化 【お嬢様】の場合……身体能力向上:扇+300% レイピア+120% 銃+50% ※これらの倍率が足された数字が、正しい倍率 『カリスマ』効果+100% 人気者(恋愛・特殊)効果+150%』

 

 …………いや、ダメだろ、これ。

 

 つまり、だ。

 これらの倍率を、さっきの倍率に追加すると……扇が500%。レイピアは200%。銃が100%。ということになる。

 

 こっちの世界の身体能力がどれほど高いのか知らんが………………これは、チート能力もいいところだろ!?

 

 ってか、名前がお嬢様なのに、明らかにお嬢様関係ないだろ、これ。

 執事とメイドは……まあ、百歩譲って、広い家の家事をこなしたり、主人の身を守るという意味ではあっても不思議じゃない。

 

 だが、お嬢様に身体能力向上っているか?

 俺が神で、恩恵を作る側だったら、絶対入れねぇ。

 

 ただ、ただな?

 この恩恵で一番文句を言いたいことがあるとすれば……俺、この武器、全部使ったことねぇっ……!

 

 レイピアと銃はまだいいよ。

 だけどさ……鉄扇とか、どうやったら使うような事態になるんだよ!

 絶対いないって!

 

 そもそも、主人公が鉄扇使う絵面とか、見たことねぇよ。

 使ってもサブキャラだろ、これ。

 

 あと、さらっと他の効果についても書かれてるが、こっちもやべぇから!

 俺に対する好感度がそのうちえらいことになるぞこれ!?

 

「お嬢様、これは……」

「言いたいことはわかるわ。でも、何も言わないで……」

「あ、はい」

 

 ……俺さ。せっかく異世界に来たんだから、もうちょっとこう……まともな能力を得られるのでは? とか思ったわけよ。

 

 いや、別にバトルジャンキーとかじゃないし、世界を救いたいとか思わないから、戦闘系の能力が欲しいか、と言われると、そうでもないんだが……。

 

 だとしても、健全な男子高校生だったんだぜ?

 少なからず、強い能力に憧れることってあるじゃん……?

 なのに、これだよ。

 

 まあ、倍率的にはいいのかもしれないが……。

 

 なんだろう。すごいショック。

 

 …………そういや、頭のおかしいステータスで頭の中が混乱してたが……そもそもこの世界、銃って認知されてるのか? いや、それ以前に存在しているのかがわからん。

 

 ここは、訊いた方がいいか。

 

「あ、あの、一つ訊いても?」

「はい、何なりと」

「……こちらの世界に、銃、というものは存在しているのでしょうか?」

「銃…………あぁ、もしかして物理魔法武器のことでしょうか?」

「え、ぶ、物理魔法……なに?」

「物理魔法武器です」

「それはどのような武器なのかしら?」

 

 まったくもって、銃のイメージとは程遠い名称なんだが……。

 

「あまり詳細は知られていないのですが、なんでも転生者の方が創り出したという、アーティファクトとのことです」

「なるほど?」

「その武器は、目に見えない速度の弾を放ち、気づいた瞬間には既にダメージを負っている、というもののようです」

「形はわかりますか? あと、どのような使用方法かについても」

「そうですね……耳にした情報ですと、L字型? という形で、銃身と呼ばれる円筒の部分から弾を発射し、発射の際は、直角の部分にある引鉄を引くとか……」

 

 ……まるっきり、銃じゃねーか。

 マジか、転生者、銃創り出したの?

 どうやって?

 やっぱり、恩恵なのか?

 ……わからん。

 

「教えていただき、ありがとうございます」

「お役に立てたのであれば幸いです」

「ちなみに、どうして物理魔法武器、と呼ばれているのかわかるかしら?」

「なんでも、一般的な魔法よりも速く、それでいて強力。それらを見た者たちが、魔法だと言ったのですが、初めて使用したが『これは、物理……いや、カガクであって、決して魔法ではない! あと、これは武器だ! ロマンだ!』と言ったのです。しかし、科学というものがわからなかったため、理解できた『物理』『魔法』『武器』という部分をくっつけて、物理魔法武器と呼ばれているそうです」

「な、なるほど」

 

 ……なんというか……ネーミングセンスよ。

 俺も大してセンスは良くないが、さすがにそれは……。

 ってか、異世界人がそこそこいるのに、科学は知られてないのかよ。

 そこに驚きだわ。

 

「……ともあれ、ありがとうございました。必要な情報も得られましたので、私たちはこれで失礼します」

「はい。何かありましたら、いつでもどうぞ!」

「えぇ、そうさせてもらいます」

 

 軽く微笑みながらそう言うと、目の前のシスターは頬を赤らめた。

 

 ……軽く微笑むだけでもダメ、なのか? これ。




 どうも、九十九一です。
 この小説のストック(4話くらい)が溜まったんで、投稿します。
 とりあえず、毎日一話ですかね。時間は10時なんで、よろしくお願いします。
 では。
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