本編とはまったく関係の無いお話です。
「ねえトレーナー! 遂にアタシの新衣装が届いたわよっ!」
「……なぜ……なぜ俺の端末には……」
「見てよこれっ! クリスマスに相応しい素敵な衣装でしょ? とっても可愛いし、特にこの部分とか──」
「……ライス……シャワー……許すまじ……」
「あとあと耳の所もショートケーキの苺みたいで──って、聞いてる?」
「もう何も信じられない……」
「ちょっとアンタ! 何俯いてんのよ、こっち見なさいって!」
「…………」
「いっ!? なんて顔しんてのよ、アンタ……」
「ああ、スカーレットか。その衣装似合ってるじゃねぇか!」
「そっ、そうでしょ、ふふっ♪ なんたって、待望のダイワスカーレットの新衣装なんだから! この服に合わせて髪も下ろしてみたし、自分でも惚れ惚れするくらい完璧な仕上がりだわ! 作ってくれた人には感謝してもしきれないくらい!」
「そうか、よかったな!」
「ウマ娘のアプリがリリースされて早1年と9ヶ月……ようやく掴んだ新しい勝負服、ホントに嬉しいわ! アンタも当然引いたんでしょうね?」
「…………」
「ひっ、引いたんでしょ? 当たっ……た……のよね……?」
「すり抜けありえんマジ何なん?」
「あっ、駄目だったんだ」
「控えめに言ったって災難」
「いや、歌わなくていいから。っていうか天井してないの? アンタ何回ガチャ回したのよ?」
「40回」
「はぁっ!? そんなの当たる方が珍しいじゃない! アンタ、普段あんまりガチャ回さない方でしょ!? なんでこのタイミングで石がないのよ!」
「いや、だってよ……。直近にマルゼンスキーとクリークの復刻があったからさ……なあ?」
「そっちを回して石が無くなった……と。アンタってさ、チャンピオンミーティング参加してるわけ?」
「いや、もう半年ぐらいやってねえな。因子厳選とか大変でさぁ、毎回やってる人はすげぇよ。尊敬する」
「…………じゃあなんでサポカの方回してんのよっ! エンジョイ勢のアンタが完凸目指してんじゃないわよ馬鹿っ!」
「うるせー! クリークもマルゼンも可愛いんだから仕方ねえだろ! それにすり抜けでライスシャワーが来たのがいけないんだ! ちゃんとスカーレットが当たってたら、今頃俺は最高に幸せだったのに!」
「ライス……悪い子だよね……」
「ちょっと! ライス先輩泣いちゃったじゃない! 謝りなさいよ!」
「はっ! 誰が謝るかってんだ! おっ、そうだ。こうなったらライスにスカーレットの衣装を着せて、それをクリスマスダスカにするしかねぇ。我ながら天才的発想だな!」
「なるわけないでしょ!!」
「シルカッ、サッサトフクヨコセッ!」「ワタスワケナイデショ!テイウカ、アンタガアテレバイイダケジャナイ!」「イシガナインジャ!」「カキンシナサイヨッ!」「ライスワルイコ‥?」
「アイツら、本当に仲良いよなー」
「そうだな、案外あの仲の良さこそが強さの秘訣なのかもな。俺達も見習わなければいけないな、ウオッカ」
「そっ、そうだな! えっーと……その……、あ、相棒はさ……引いたのか……? 俺のクリスマス衣装……」
「もちろん、引いたに決まってる。お前は俺の相棒なんだからな。その衣装似合っているぞ、ウオッカ」
「そっ……そっか……! へへっ、そうだよなっ! これすっげーカッケーよな! 動きやすいし、スタイリッシュだし! 正に俺の為の衣装って感じで──」
「ああ、可愛いぞ。ウオッカ」
「かわっ……! なっ、何言ってんだよ相棒、そんなことあるわけ……」
「ん? 普段の勝負服もいいが、今回の衣装もウオッカの違う良さを出していて可愛いと思うぞ。そうだな、特に──」
「う、ウワーッ!? もういい、もういいから! これ以上は俺が耐えられねえ!」
「はあっ……! はあっ……! 観念なさい、トレーナー。アンタは課金してアタシを引くのよ……!!」
「くっ! わかったよ、そこまで言うならやってやる。大人の力を舐めるなよ……!」
\ウマムスメプリティーダービー/
「ふん、ようやくやる気になったわね。さっさと当てちゃいなさい!」
\ピチョリン/
「よし、課金したぜ」
「どれどれ……? って、10連分しか入れてないじゃない! 舐めてるのっ!?」
「ええい、こちとら金が無いんじゃ! それに一発で当てればいい話だ、これで決めてやるっ!」
「ええ……? 嫌な予感しかしないんだけど……」
「よし、準備完了! 頼むぜ、たづなさん! この一押しにオラの全てをかけるっ!」
「ゴクリ……」
「いっけええええええええええええええええっ!!!」
\ピカリン/
\激熱ッ!/
「ねえ、これって……!」
「理事長きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
\テッテテーテッテッテーテテー/
「ひょっとして、ひょっとするんじゃない!」
「待たせたなスカーレット! とうとうお前を迎えに行く時がきたみたいだぜっ!」
「トレーナー……!」
\カンッ/ \カンッ/ \カンッ/ \カンッ/ \カンッ/
「なかなか虹にならないわね」
「こりゃ、最後の確定枠だな」
\カンッ/ \キンッ/ \カンッ/ \キンッ/ \プリンッ/
「はい、オッケィ!!」
「ドキドキしてきたわね……!」
「チケゾー、ネイチャ、ネイチャ、キング、バクシン、ライアン……!」
「ウオッカ、それにタキオンさん……。しかも、通常のアタシッ!? トレーナー、これって……!」
「ああ! 流れが来てるぜっ! これは必ず、スカーレットが当たる! 大神勇斗大勝利! 希望の未来へレディーゴーッ!!」
\ポチッ/
((ん? なんかシルエット違くない?))
『噛んだら痛いから……噛みつくのは、勝利にだけ!』
「「え?」」
【Make up Vampire!】ライスシャワー☆☆☆ NEW!
「「………………」」
「ライス、悪い子……?」
「ライスシャワーじゃねえかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「ライス先輩、何してるんですかっ!? 今の完全にアタシが出る流れだったんですよっ! 今からでも遅くないのでゲートに戻ってください!」
「これからよろしくね……? トレーナーさん……!」
「ああああああああああ!! でもかわいいじゃねえかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」