頭がおかしい二人が大洗にいるだけ   作:普通の暇人

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データなんかねぇよ


六話

「団長さん、お久しぶりです」

 

「ペコ、久しぶりLINEだと前話してたけど、実際に会うのは何年振りだ?」

 

「分からないです」

 

「オレンジペコ久しぶり〜」

 

「田邊さんもお久しぶりです」

 

「それで中佐、この子がオレンジペコですか?」

 

「そうだな、一応オレンジペコが本名なわけでは無いからな?」

 

「流石に私でもそれは分かりますよ」

 

柳田が分かってるようなら良いが、この子たまに変な事を言い出したり、し出したらするからな。

 

「団長さんそこ格好はなんですか?」

 

「一応軍人だからこの格好でいるのと、なんか着慣れてるからって理由だな」

 

「本当に軍人になったんですね」

 

「田邊も一応軍人だったぞ」

 

「え?田邊さんが?」

 

「そんなに驚く?〜一応これでも中尉にまで慣れたけど〜」

 

「…この人が軍人で成り立つんですね」

 

「軍人は頭がおかしい奴が多いからな」

 

「中佐も狂ってますし、そういう事ですね」

 

「柳田も人の事は言えんからな」

 

「団長さんは、中佐まで上り詰めたんですか」

 

「中佐まで上り詰めたが部下がほぼ居ないっていう」

 

イラン戦線に行ってたから、部下を含めた仲間が何人も死んでいったが、その後に新しく来た奴はほぼ居ない。

もはや帝国陸軍は十人しか居ない小規模な集団であるし、ここから増やしていく意味もない。

ある意味、帝国陸軍の役目はほぼ終えているからな。

まぁ人がいない代わりに、陸軍の用の船があったら、チハたんがまだ現役だったり、なんなら拳銃は誰でも良いとか言う。

ある意味高待遇

 

「中佐の下についてるのは私と、後数人ですね」

 

「廃墟寸前の学校かな?」

 

「でも朝霧少将によると、新兵とか増やすそうですよ」

 

「何人規模にする予定なんだ?」

 

「100人程度に増やすそうです」

 

「……田邊、今からでも良いから軍に戻ってきてくれない?」

 

「朝霧少将に言っておきます〜」

 

「てかペコは、何のようで呼んだんだ?」

 

「いつになったら、結婚してくれるのか気になったので」

 

「……」

 

「「「は?」」」

 

俺と田邊、柳田は同じタイミングで同じ言葉を発した。

毎度オレンジペコって頭おかしいよな。

どうしてこうなってしまったんだろうか。

最初の頃は真面目な奴だったのに…

 

「柳田、今から大洗に帰るか」

 

「中佐はどうせ結構しなそうですし」

 

「数回死んだら考えるよ」

 

「私との結婚そんなに嫌ですか?」

 

「ペコは相変わらずだね〜」

 

「これが相変わらずなのがやばいと言うのに気づけ」

 

とりあえず田邊に鉛玉を喰らわせた方が良い気がしてきたが、学校内でやると時間になるのでやめておこう。

流石に、日本国内で人を殺してしまうと後処理がめんどくさそうだしな。

 

そんな事を思いながらスマホを見てみると朝霧少将からメールが来ていた。

 

「朝霧少将からメール来てる」

 

「どのような事が書かれてますか?」

 

「『新しい戦車を投入する事にしたから、今から大洗に来て欲しい』とのこと」

 

「あの人無茶苦茶ですね」

 

「とりあえず田邊とペコまたな」

 

「隊長またね〜」

 

俺と柳田は、ペコと田邊から別れて学校の外までやってきた。

外に出たのは良いけど船から降りて大洗まで、乗りながら帰るのめんどくさいな。

 

「中佐、どうされました?」

 

「大洗まで帰るのめんどくさいなと思って」

 

「ヘリでも呼びますか?」

 

「呼んでも良いけど、誰が運転してくるの?」

 

「多分ですが増田少尉が運転してくると思います」

 

「…電車で帰るか」

 

「そうですね」

 

俺と柳田は横浜駅に向かって、電車に乗り大洗に帰っていった。

 

 




とりあえず戦車欲しいよね

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