Another Collection -深海に捧ぐ叙情詩-   作:古原 龍也

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※艦娘の誕生に関わった人間達をテーマにした作品になります。艦娘や深海棲艦をメインとした作品をお求めの方は閲覧は控えていただく事を推奨します。


※(文才は)ないです。

※用語やキャラクターに関する解説も記載していく予定なので、詳しくはプロフィールの参照をお願い致します。


序章「手紙」

アナタに手紙を送るのは初めてですね。

堅苦しい文は苦手なので、このような形で失礼します。

変に丁寧な文で送ってしまうと、指令書のように見えてしまってアナタも嫌でしょう?

 

何故自分に手紙を書いたのか?って顔をこの手紙を読む頃には浮かべてる事でしょう。

今じゃ電子文(メール)が当たり前の世の中だから・・・・・・手紙の方が珍しいかもしれないわね。

手紙でなければ意味の無い世間話を記している、と思って下さい。

 

さて、アナタと初めてお会いしたのは任命式の時でしたね。

実はアナタの噂は少将から聞かされていました。

「かなりの変人が居る」って。

少佐に昇進したてだったアナタは私に挨拶すると真っ先にこう尋ねましたね。

「あの子達は本当に人間ではないのですか?」と。

軍学校時代から私に向けた質問を全ての教官に訊き回って、更に海軍に入っても同じように訊き回っていたそうですね。

恐らく決まりきった答えを返された事でしょう。

そしてアナタはどうしてもその決まりきった答えに納得したくなかったのでしょう。

今では艦娘の存在自体はそう珍しいものではなくなりました。

殆どの人があの子達を"人とは異なる存在"として認識しています。

 

アナタの問いに対し私が返した答えを覚えていますか?

私は「アナタはどう思いますか?」と質問を返しました。

その時のアナタの答えを私は忘れません。

アナタの答え、その時の瞳を見て私は考えました。

私の目標であり夢だった艦娘達の為の基地、その最初となる横須賀鎮守府の提督はアナタに任せたい、と。

兵器や人間としてではなく、仲間としてあの子達を見てくれる、そう確信しました。

 

そして、アナタは私の期待に応えてくれました。

横須賀鎮守府の視察に伺った時、艦娘達の顔を見てすぐに分かりました。

アナタがあの子達の事を考えて軍務に徹してくれてるって。

あの人間不信だった曙ですらフレンドリーに接してるんですもの。

勿論あの子なりに、ですが。

皆、私に言ってたわ。

「良い提督を選んでくれてありがとう」って。

私にとっても本当に嬉しい事です。

 

勿論、戦績に関しても申し分ありません。

上層部の中でも異を唱える者は今の所居ませんしね。

今後の予定としましては広島の呉鎮守府を艦娘配備施設に移行する方向で考えています。

深海棲艦に対する防衛策は早急に万全なものにしておきたいので。

 

話が逸れてしまいました。

私がアナタにこの手紙を送った理由。

それは私が墓まで持って逝こうと考えていた秘密を打ち明けるに値する人間だと判断したからです。

 

その秘密をどうするかはアナタに任せます。

世間に公表するも良し、私が考えていたように墓まで持って逝くも良し。

アナタなら正しく扱ってくれると信じています。

 

何故『元帥』の階級が復活したのか。

何故『艦娘』を生み出したのか。

そして・・・・・・。

何故『深海棲艦』が生まれたのか。

私が知る全てを此処に綴ります。

現日本海軍元帥である私・・・・・・奇稲田(くしなだ)ミコトが知る全てを。

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