さぁ、ゲームの時間だ   作:やさぐれショウ

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1. ENTRY『選ばれし者達』

翔「よし、完成だ。」

 

ドールハウスにあるファクトリーにて、『青空 翔』はあるものを開発した。それは、中央にソケット、その両端に何かをはめ込むようなスロットがついたベルトと、ライダーズクレストが描かれた小さな円柱型のアイテムだ。それらは1つだけではない、幾つもある。

 

翔(近頃、ジャマトと呼ばれる奇妙な奴らが現れた…全く、面倒なことになりそうだ……)

 

ピグマリオンと妖魔が滅び、平和を取り戻しつつあるこの世界に…また、別の世界にも…新たな脅威が出現し、ため息をつく翔。そんな彼の元に…

 

彩羽「まぁたため息ついてる…それじゃあ幸せが逃げちゃうぞ?」

 

1人の若い女性が姿を現した。

 

翔「逃げるモンなら捕まえる。別にため息つくぐれぇ普通だろ、姉貴。」

 

彼女の名は『青空 彩羽』…青空 翔の実の姉である。

 

彩羽「あれ、それって変身ベルト?」

 

翔「あぁ、妖魔だけじゃなくジャマトって奴にも対抗できる。ただ、それだけじゃ面白くねぇ…ちょっとしたゲームをやろうと思ってなぁ?」

 

彩羽「けど、翔君はもう十分戦ってくれたし…もう休んでもいいんじゃない?」

 

翔「新たな敵が出てきた以上、そうは行かねぇんだ。」

 

翔はそう言うと、椅子から立ち上がった。

 

 

翔「このゲームは生死をかけたデスゲーム…このIDが壊れたら即脱落。全てがゼロになる。」

 

 

かつて、この世界を救い…英雄と呼ばれるようになった翔だが、本人はこれをあまり良くは思っていなかった。自分はただ、化け物になった自分を受け入れてくれたこの居心地の良い世界を守りたかった…最後はここで静かに暮らしたかったという願いがあった。

 

彩羽「ねぇねぇ、そのゲーム…もしかして翔君も参加するの?」

 

翔「当たり前だ、俺は静かに暮らしてぇからな。」

 

翔はベルトと円柱状のアイテムを持つと、ベルトを腹部に装着し…円柱状のアイテム『ライダーコアID』をベルトのソケット部分にセットした。

 

 

《ENTRY》

 

 

ベルトから音声が流れると、顔の上半分にコアIDに対応したマスクを被っている点を除けば、残りの部分はほぼ黒一色となっている姿に変身が完了する翔。

 

彩羽「それ、仮面ライダー…?」

 

翔「そう、『仮面ライダーギーツ』、エントリーフォームだ。」

 

仮面ライダーギーツへと姿を変えた翔は、すぐに変身を解除した。

 

翔(ベルトは適合したようだな。んじゃ、後はコイツらを身近な奴等に渡しに行くか…ま、それはまた後日になるがな……)

 

 

次の日、翔は友人達が生活しているシェアハウスへと足を運んだ。

 

一海「おっ、翔じゃねぇか。どうしたんだ?」

 

家からは1人の少年が姿を現した。彼の名は『木場 一海』、翔の友人である。

 

翔「お届け物だ。」

 

翔はシンプルな黄色い箱型のボックスを取り出し、一海に渡す。一海はそれを受け取り、ボックスを開ける。そこには、翔が開発したベルトとライダーコアIDが入っていた。

 

一海「これ、何だ?」

 

翔「厳正な審査の結果、お前は選ばれた。」

 

一海「…は?」

 

戸惑う一海を無視して、翔は言う。

 

翔「おめでとう、今日からお前は…仮面ライダーだ。」

 

一海「か、仮面ライダーって…いやいや、ライダーシステムならあるぞ?」

 

翔の言葉に困惑する一海。

 

翔「黙って受け取れ。これは新たな敵に対抗するためのライダーシステムだ。今までのライダーシステムでは対処できん。」

 

一海「…成程な、わかった。じゃあ、これは有り難く貰う。」

 

翔「…それで良い。」

 

翔の説明に納得した一海は、デザイアドライバーとコアIDを受け取った。

 

紫「おい一海…って、翔じゃないか。」

 

友香「あら翔さん、珍しいですね。」

 

諒芽「おぉ翔ちん!!」

 

そこに、『東雲 紫』、『浅井 友香』、『鏡 諒芽』が姿を現す。彼らも翔の友人だ。

 

翔「丁度いい、お前達にもこれをやる。」

 

一海以外のメンバーにも、ベルトとライダーコアIDを渡す翔。

 

紫「何だ、これは…?」

 

諒芽「何々、変身ベルトか?」

 

友香「そうっぽいですね。」

 

翔が開発したベルトとライダーコアIDを受け取り、隅々まで見るメンバー達。そんな彼らを見た翔は微かに笑う。

 

翔「厳正な審査の結果、お前達も選ばれた…おめでとう、今日からお前達は仮面ライダーだ。」

 

それだけ言うと、翔は去っていく。

 

諒芽「待ってくれよ翔ちん!これって何なんだ!?後、選ばれたって何だ!?」

 

諒芽は慌てて翔を追いかけ、曲がり角を曲がるが…既に翔の姿は無かった。

 

 

 

ヘルメス「すまないな翔…また君の力を借りる時が来たようだ。」

 

翔「相変わらずか、そっちは…」

 

ドールハウスの屋上にて、翔はヘルメスと話していた。彼は翔をこの世界に転生させた張本人の1人の神である。

 

ヘルメス「ジャドウは中々減らないし、ジャマトと呼ばれる謎の怪物が幾多の世界に出現してな…もう滅茶苦茶だ。」

 

翔「なら丁度いいじゃねぇか…ちょうどなぁ、俺はゲームを考えたんだ。」

 

ヘルメス「げ、ゲーム…?」

 

翔「あぁ、あんたらの手助けをしてやる…この

 

 

デザイアグランプリ

 

 

でな。」

 

ヘルメス「そのグランプリとは何だ?」

 

翔「そのジャマトやジャドウをターゲットにし、生死をかけたサバイバルゲームだ。世界も救えるしあんたらの負担も軽減できるぜ?どうだ、都合良いだろ?」

 

ヘルメス「…ほう、中々面白いことを考えたじゃないか。」

 

翔の言葉を聞き、ヘルメスはニヤッと笑う。

 

翔「んで…来てほしいのか?それとも来てほしくねぇのか?」

 

ヘルメス「あぁ、来てくれ。」

 

翔「よし…このデザイアドライバーを一海達にも配った。俺とアイツらの5人をここに集めろ。」

 

ヘルメスが指を鳴らすと、一海達がドールハウスの屋上へと飛ばされてきた。

 

翔「よく来たな。」

 

一海「いや待て、翔…それに神様まで……これは一体?」

 

翔「世界を救うゲームだ。その名もデザイアグランプリ…ジャドウとジャマトを倒しつつ、生死をかけたサバイバルゲームだ。そのデザイアドライバーを受け取った以上、後戻りはできねぇぜ?」

 

一海「あぁ、成程な…大体分かったぞ。俺達は翔と共に戦って来たし、だからこのドライバーを俺らに渡したんだろ?」

 

翔「はっ、一海のクセに飲み込みがはえぇじゃねぇか。」

 

一海「何だと〜?」

 

急な出来事にも、一海達は戸惑うことは無かった。

 

紫「翔、つまりお前は…私達を頼ったわけか。」

 

翔「文句あんのか?」

 

紫「ふっ…いや、無いぞ。」

 

友香「あの〜、翔さん…できればこのドライバーの使い方を教えてくださるとありがたいのですが……」

 

翔「今から説明するから、しっかり聞けよ?」

 

翔はデザイアドライバーの使い方を説明し、次にゲームのルールを説明した。

 

諒芽「何か面白そうじゃん。」

 

説明を聞いた諒芽は、ニヤッと笑った。

 

ヘルメス「では、第一ゲームを始めよう。」

 

ヘルメスが指を鳴らすと、ゲーム名が表示された。

 

ヘルメス「題して、『トレジャーハント』だ。舞台はここ【プロジェクト東京ドールズ】の世界…エリアを徘徊するジャマトを討伐し、宝箱を手に入れるんだ。その箱には戦闘に役立つアイテムが入っている。制限時間は1時間、時間内に宝箱を入手出来なかった者は、脱落だ。」

 

翔「んじゃ、準備は良いか?」

 

一海「おう!ジャマト共は…心火を燃やして、ぶっ潰す!!」

 

紫「勿論…大義の為に、ジャマト達には消えて貰う。」

 

友香「罪なき人達を傷つけるなら、許しません!!」

 

諒芽「おっしゃあ!!皆、協力プレイと行こうぜ!!」

 

5人はデザイアドライバーのソケット部分にライダーコアIDをセットし、仮面ライダーへと姿を変えた。

 

 

《ENTRY》

 

 

翔はキツネを彷彿とさせる仮面ライダーギーツ…一海はスイギュウを彷彿とさせる仮面ライダーバッファ…紫はペンギンを彷彿とさせる仮面ライダーギンペン…友香は猫を彷彿とさせる仮面ライダーナーゴ…諒芽はパンダを彷彿とさせる仮面ライダーダパーンだ。

 

ダパーン「お、一海…お前牛か?」

 

バッファ「そういう諒芽は、パンダだな?」

 

ギンペン「友香、お前は猫か。」

 

ナーゴ「ペンギンの紫さん、様になってますよ♪」

 

ダパーン「翔ちんは…おっ、キツネかぁ!!」

 

ギーツ「さぁ、ゲームの時間だ。」

 

ギーツがそう言うと、ヘルメスは5人のライダー達を戦いの舞台へと瞬間移動させた。

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