さぁ、ゲームの時間だ   作:やさぐれショウ

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ちっと書いてみたいのがあるので…


18.起きろ、寝坊助!!

一海達の卵が孵ったが、翔の卵だけはまだ孵らない。それどころか、数ヶ月経っても、未だ微動だにしていない。それでも翔は、卵と共に様々な経験をし、旅をさせていた。この日は料理番組の収録で、とあるレストランのシェフと共に料理をしていた。

 

シェフ「翔様、そちらの卵は一体…?」

 

翔「寝坊助だ。」

 

シェフ「ね、ねぼすけ…?」汗

 

翔「あぁ、全く起きねぇからな…」

 

翔とシェフが作った料理は、グルメフェスにて売り出させる予定である。そのため、失敗は許されない。

 

ディレクター「それにしても、翔様は何でもできるんですね。スゴイな…」

 

スタッフ「多特技なんですね。」

 

翔「……。」

 

ディレクターやスタッフの言葉を聞き流しつつ、どんどん料理を完成させていく翔。やがて、会場に次々と客がやって来る。そこに、お馴染みの彼女達も…

 

ゆい「あっ、翔さ〜ん!!」

 

翔「よぉ…ん、見ねぇ顔もいるな?」

 

らん「紹介するね!こっちはあまねん、らんらん達の友達だよ!!」

 

あまね「初めまして、わたしは菓彩(かさい) あまね』です。青空さん達のことは、ゆい達から伺っています。」

 

翔「…青空 翔だ、よろしく。」

翔(コイツ、どこかで見たような……)

 

ゆい達の新しい友人『菓彩 あまね』を怪しんだ翔だが、それ以上考えないようにした。

 

ここね「って、その卵も一緒なんですね…」汗

 

翔「当たり前だろ?」

 

背中に卵を背負いながら、次々と料理を作っていく翔。

 

翔(おい寝坊助、美味そうな香りが広がってんだろ?まだ起きねぇのか?)

 

会場には美味しそうな香りが一面に広がっている。それでも、卵はまだ孵らず…ピクリとも動かない。

 

翔「それより、お前達も食ってくか?」

 

ゆい「やったー!丁度腹ペコってたところなんだ。」

 

翔から料理を受け取り、席へと移動するゆい達。ゆい達と共に楽しそうに話すあまねを見て、翔は思う。

 

翔(ジェントルー…だったっけな、多分アイツで間違いねぇだろう……そうか、新たな居場所を見つけたって訳か…)

 

そして、ジェントルーの正体があまねであることを察し…新たな居場所を見つけたのを知り、どこかホッとしていた。

 

翔「おい、もう大丈夫そうか?」

 

シェフ「はい、助かりました。いやぁ、翔様は手先が器用ですな〜♪」

 

ディレクター「お疲れ様でした〜!」

 

スタッフ「では翔様、ここからは会場を満喫してください!」

 

翔「はいよ。」

 

収録を終えた翔は、寝坊助を抱えて会場へと出てきた。

 

ゆい「翔さんが作ったこの料理、デリシャスマイル〜♪」

 

翔「パワーワードか…」汗

 

ここね「美味しいってことですよ、きっと…!」

 

翔「それは分かってる、コイツの顔を見りゃな。」

 

らん「翔さんの卵、まだ割れないの?」

 

翔「…そうだな。」

翔(ほれ、中々の美少女だろ?それでも起きねぇのか?)

 

中々割れない卵を見て、思わずジト目になる翔。

 

あまね「ところで、それは一体…何の卵ですか?」

 

翔「俺が教えるとでも思ってんのか?ネタバレしちゃあ、つまんねーだろうが。」

 

ゆい「産まれてからのお楽しみってことだね♪」

 

翔「…そうだ、そういうことだ。」

 

翔が持っているのはレイズバックルの卵だ。だが、何のバックルが出てくるかは分からないのだ。

 

翔「…お前達にも、パートナー的な奴…いんのか?」

 

ゆい「モチロン♪」

 

コメコメ「コメッ♪」

 

ここね「はい、わたしのパートナーはパムパムです。」

 

パムパム「よろしくパム〜♪」

 

らん「らんらんはメンメンだよ!」

 

メンメン「よろしくメン♪」

 

あまね「わたしのパートナーはパフェのレシピッピです。」

 

パフェピッピ「ピッピ〜♪」

 

プリキュア達のパートナーは個性的だ。コメコメだけは知っていた翔、パムパムとメンメン、パフェのレシピッピ『省略:パフェピッピ』と話すのは初だ。

 

翔「俺が青空 翔だ、よろしく。」

 

エナジー妖精達を目にしても、翔は全く表情を変えない。

 

らん「あれ、驚かないの?」

 

翔「…慣れてるからな。」

 

らん「…?」

 

幾つものファンタジックな展開を潜り抜けて来た翔にとって、エナジー妖精は驚きの対象では無かった。そんな時…翔のスパイダーフォンが鳴った。

 

翔「何だ?」

 

アフロディーテ『ジャマトが現れました!場所は、グルメフェス会場です!!』

 

翔「…ここか。」

 

やがて、翔の視線に禍々しい渦が出ると…そこから、ジャマトが姿を現した。

 

翔「…なに?」

 

しかし、現れたジャマトの姿を見て…翔は目を見開いた。

 

 

ジャバウゾォォオオオオッ!!

 

 

 

何と、プリキュアの敵であるウバウゾーとジャマトが1つになっていたのだ。

 

翔「おい、どういうことだ!?何故ジャマトとウバウゾーが合体してんだよ!?」

 

アフロディーテ『そ、そう言われましても…』オロオロ

 

翔「…ちっ、使えねぇな…!!」

 

デザイアドライバーを身に着けた翔は、レイズバックルを取り出す。そこに、一海が駆け付けた。

 

一海「翔!!」

 

翔「…丁度良い…おい一海!!ブースト以外のバックルを寄越せ!!代わりにこれをやる!!」ヒュンッ!

 

一海「よっと…これって、ゾンビ!!」パシッ…

 

翔「ソイツとブーストを合わせろ!!お前の底力、見せてやれ!!」

 

一海「…あぁ、ありがとう翔!!」

 

一海は翔から受け取ったゾンビバックルと、手持ちのブーストバックルをドライバーにセットし…

 

 

一海「変身ッ…!!

 

 

仮面ライダーへと姿を変えた。

 

 

《DUAL ON》

 

 

《Let's ride! Crash out! ZONBIE…》

 

《…And,Boost!》

 

 

《READY FIGHT!!》

 

 

ゾンビブーストフォームになったバッファは、ウバウゾージャマト目掛けて猛スピードで突進していく。その間に、ゆい達もプリキュアへ変身…新たな戦士『キュアフィナーレ』と共にウバウゾージャマトへ立ち向かう。

 

バッファ「おらっ!!どらぁっ!!」ドゴッ!バキッ!

 

ウバウゾージャマト「ジャバッ!?」

 

プレシャス「仮面ライダー!!」

 

フィナーレ「我々も行くぞ!!」

 

バッファと連携しながら、プリキュア達もウバウゾージャマトに攻撃を当てていく。

 

ウバウゾージャマト「ジャバウゾー!!」

 

ウバウゾージャマトは、巨大な腕を振りかざすと…バッファとプリキュア達目掛けて振り下ろしてきた。咄嗟に、キュアスパイシーがメロンパン型の盾を生み出し、攻撃を防いだ。

 

スパイシー「ヤムヤム!!」

 

ヤムヤム「よぉし、バリカッターブレイズ!!

 

キュアヤムヤムは両手からエネルギー刃を発射し、ウバウゾージャマトを怯ませた。その隙を見逃さなかったバッファは、ブーストエンジンを加速させ、ウバウゾージャマトに向かって走って行く。そして、角を突き刺し…上空へぶっ飛ばした。

 

バッファ「今だプリキュア達!!」

 

バッファがそう叫ぶと、プリキュア達は必殺技を放つ。

 

 

プリキュア・プレシャストライアングル!!

 

プリキュア・スパイシーサークル!!

 

プリキュア・ヤムヤムラインズ!!

 

 

プレシャス、スパイシー、ヤムヤムの必殺技を受け…ウバウゾージャマトは浄化されていく。

 

バッファ「…よし!!」

 

しかし…

 

フィナーレ「いや、まだだ!!」

 

翔「プリキュアの浄化技が、効いてない…!?」

 

ウバウゾージャマトは浄化されず、地上へ落下…咆哮を上げた。

 

翔「…!」

 

思わず翔は、MY卵を見る。卵は相変わらず、ピクリとも動かない。

 

翔「…まだ寝てんのかよ!!」

 

ヤムヤム「き、きいてない!?」

 

スパイシー「そんな…!」 

 

プレシャス「みんな、来るよ!!」

 

ウバウゾージャマトは泡だて器のような右腕を、振り下ろしてきた。

 

バッファ(やばい!!)

 

そんな時、翔がメンバー達の前に立つと…MY卵を突き出した。

 

 

ガッキィィイイイインッ!!

 

 

プレシャス「しょ、翔さん!?」

 

バッファ「お、おい…何やってんだよ翔!!」

 

翔「いい加減、コイツを起こさねぇとな?」

 

ウバウゾージャマト「ジャバ…?」

 

翔は前を向くと、大声で怒鳴り立てる。

 

 

翔「起きろ寝坊助!!

 

 

ローズマリー「そ、そんなことしたら卵が…!!」

 

ローズマリーが慌ててもお構い無しに大声を上げる翔。

 

翔「世界が危機に晒されてんだよ!!いつまで寝てんだ、さっさと起きろ!!」

 

すると、卵にヒビが入り…そこから目映い光が発生した。

 

ヤムヤム「はわっ!?う、産まれたぁ〜!!」

 

やがて、光が消えると…青い帽子を被った、猿にも見えるクマのようなポップ調のモンスター型という異色のバックルが姿を現した。

 

フィナーレ「な、何だあれは…?」

 

バッファ「おぉ、何か強そうなバックルだな!!」

 

プレシャス「か、可愛い〜♪」

 

すかさず翔は、バックルをドライバーにセットする。

 

 

《SET》

 

 

グガァ〜ゴォ〜…ゴアァ〜ゴォ〜……Zzz…

 

 

ドライバーにセットされても、バックルはいびきをかいて眠っている。

 

翔「起きろっつってんだろォ!!

 

翔は右手の拳で、バックルの頭をぶっ叩いた。

 

 

オンギャー!!

 

《MONSTER!!》

 

《READY FIGHT!!

 

 

翔が変身した仮面ライダーギーツは、青い複眼を光らせ、胸部には黄色と青2色に黄色い星のシルエットが描かれたプロテクターを、両腕には大きなナックルグローブを装備した姿となった。

 

バッファ「す、すげぇ…!」

 

ローズマリー「何だか、強そうな姿!!」

 

プリキュア「「「「おぉ〜!!」」」」

 

その時、ウバウゾージャマトが起き上がり…

 

ウバウゾージャマト「ジャバウゾー!!

 

凄まじい咆哮を上げた。だが、次の瞬間…モンスターバックルは目に涙を浮かべ……

 

 

オギャー!!オギャー!!

 

 

火が着いたように、激しく泣き出した。どうやら、ウバウゾージャマトの咆哮にビックリしてしまったようだ。

 

スパイシー「あの赤ちゃんが、泣いてる…!?」

 

バッファ「なぁおい…ジャマトの様子がおかしいぞ?」

 

ウバウゾージャマトを見ると、両耳を塞ぎ、悶えていた。どうやら、このジャマトはモンスターバックルの泣き声が苦手なようである。

 

ギーツ「…!!」ダンッ!!

 

モンスターバックルが激しく泣いている中、ギーツはウバウゾージャマトに攻撃を仕掛ける。両手の『モンスターグローブ』を振るい、舞い踊るように攻撃する。

 

ウバウゾージャマト「ジャバアアァァッ!?」

 

ギーツの攻撃は、ウバウゾージャマトに効いているようだ。攻撃するだけでなく…

 

 

オギャー!!オギャー!!

 

 

ギーツ「おう寝坊助、よく泣いてるな。俺はここにいる、お前と一緒だ。だから安心しろ?」

 

泣いているモンスターバックルに声を掛け、あやしている。

 

プレシャス「あ、あやしながら戦ってるの!?」

 

ヤムヤム「はんにゃー、翔さんはやっぱり優しいパパだぁ!!」

 

スパイシー「あんなお父さんだったら、良いのにな…」

 

フィナーレ「これは、見事だ…」

 

プリキュア達が関心する中、ギーツはウバウゾージャマトを追い詰めていく。

 

ウバウゾージャマト「ジャッ!?」

 

ウェェエエエエンッ!!ウェェエエエエンッ!!

 

ギーツ「よしよし寝坊助、泣いたって良いんだ。泣く子は育つって言うからな、俺はお前と一緒に居るぜ?」

 

やがて、モンスターバックルは泣き止むと…

 

フェッ…キャハハハハッ!!

 

漸く笑顔を見せ、声を出して笑った。

 

ローズマリー「んまぁっ!?強くて優しいパパ…カッコよすぎ〜!!」

 

フィナーレ「泣き止んだな。」

 

ギーツ「プリキュア、必殺技を同時に撃ち込むぞ!!バッファ、お前もやれ!!」

 

バッファ「よし!!」

 

プリキュア達は、再び必殺技を放つため、エネルギーをチャージする。バッファはバックルを操作し、準備を整える。ギーツもモンスターバックルを操作し、再びいびきをかかせる。

 

 

プリキュア・プレシャストライアングル!!

 

プリキュア・スパイシーサークル!!

 

プリキュア・ヤムヤムラインズ!!

 

プリキュア・フィナーレ・ブーケ!!

 

 

プリキュア達が必殺技を撃つと、ギーツとバッファもバックルを操作し、必殺技を放つ。

 

 

《MONSTER STRIKE》

 

《ZONBIE Boost GRAND VICTORY》

 

 

プリキュアとライダーの必殺技を同時に受けたウバウゾージャマトは、穏やかな顔になる。

 

ウバウゾージャマト「お腹いっぱい♪」

 

プリキュアとライダーが手を合わせると、ウバウゾージャマトも手を合わせる。

 

 

プリキュア「「「「ごちそうさまでした♪」」」」

 

ライダー「「ごちそうさまでした!」」

 

 

そして、ウバウゾージャマトは完全に浄化された。

 

 

 

ローズマリー「皆、お疲れ様♪」

 

ローズマリーは、戦いを終えたメンバー達に軽食とドリンクを差し出した。

 

翔「気が利くじゃねぇか。」

 

一海「ありがとう。てか翔、ソイツ抱っこさせてくれよ。」

 

翔「てかお前…バックルを寄越さなかったな?」

 

一海「あ…いかん……」汗

 

翔「まぁ良い…ほれ。」

 

一海はモンスターバックルを抱っこする。だが……

 

フェッ、フェッ…フエェェエエエエンッ!!

 

モンスターバックルは泣き出してしまった。

 

一海「おぉよしよし、お兄ちゃんは一海にぃちゃんでちゅよ〜?」

 

一海は一生懸命あやすが、モンスターバックルは全く泣き止まない。

 

らん「翔さんじゃないとやなのかな?」

 

ここね「らん、わかるの?」

 

らん「うーん、その赤ちゃんの気持ちを考えただけだよ?」

 

一海「そ、そうなのか…翔いねぇと寂しいか?」

 

一海は翔にモンスターバックルを返した。翔が抱っこすると、モンスターバックルはすぐに泣き止み、キャッキャッと笑う。

 

らん「あっ、泣き止んだよ。」

 

ここね「ホントだ…」

 

ゆい「可愛い〜♪」

 

あまね「くっ…確かに可愛らしい…!」

 

翔の腕の中で笑うモンスターバックルに、すっかりメロメロになったプリキュア達。

 

ローズマリー「ねぇ翔、その子の名前決まってるの?」

 

翔「寝坊助だが?」

 

ローズマリー「ええぇぇっ!?」

 

真顔で答える翔に、驚くローズマリー。

 

翔「少し抑えろ、寝坊助が驚いちまうだろうが。」

 

ローズマリー「あっ、ごめんなさいね?」汗

 

やがて、モンスターバックルはゆっくりと目を閉じると…スヤスヤと眠り始めた。

 

 

翔「おやすみ、寝坊助。」

 

 

穏やかな笑顔を浮かべる翔は、まるで父親のようにも見えた。

 

一海「翔、俺…改めてお前に惚れた。」

 

翔「はっ?気色悪ィぞ?」

 

一海「いやいや、同じ男として感動したってことだって…」汗

 

翔「バカ言え。」

 

ゆい「やっぱり翔さんは、優しいパパだね♪」

 

らん「ね〜♪」

 

ここね「あの優しい笑顔が、物語っているよね…」

 

あまね「青空さん…わたしも見習わなければな。」

 

翔「…お前ら。」汗

 

褒められたことに恥ずかしく感じる翔だったが、モンスターバックルこと『寝坊助』への愛着が芽生え始めていたのだった。




この物語のモンスターバックルについて…

飲食物を飲み食い可。

言葉は話せないが、泣いたり笑ったりすることも出来る。
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