この世界に来て…漸く、ライダー達全員の卵が孵った。
諒芽「何だこれ…警棒か?」
翔「ソイツぁトンファーだな…」
諒芽の卵からは、トンファーの形をした2つの大型バックルが出て来た。このバックルには、小型バックルをセットできるスロットが1つずつ存在する。
幸喜「なぁなぁ、翔のバックルは分かるぞ…」汗
翔「急に何だよ?」
幸喜「いやいや、俺らはこのバックルだぜ?意志を持ってねぇバックル…言うなら物だぞ?どう育てろって言うんだよ?」汗
翔「自分で考えたらどうだ?育児ってのはそういうモンじゃねぇの?」
ニンジャバックルを持って困惑する幸喜とは反対に、翔はモンスターバックルを抱いている。
紫「って、翔…出掛けるのか?」
翔「あぁ、ミルクや離乳食とかが必要だろ?」
友香「でしたら私も一緒に行っても良いですか?」
翔「好きにしろ。」
シェアハウスを出た翔と友香は、ベビー用品店へと向かった。
買い物を終えた翔と友香、寝坊助と名付けられたモンスターバックルは、スヤスヤと寝ていた。
翔「なぁ友香、何故着いて来ようと思った?」
友香「育児は皆で協力してこそ、ですよ♪」
翔「…そうか。」
すると、モンスターバックルが欠伸をして起きた。
翔「おう、起きたか寝坊助。よく眠ってたな。」
翔が話し掛けると、モンスターバックルはキャッキャッと笑う。
友香「可愛いですね♪私もだっこして良いですか?」
翔「…ほれ。」
友香がモンスターバックルをだっこすると…
モンスターバックルは泣き出してしまう。
友香「よ〜ちよち、お姉ちゃんは怖くないですよ~♪」
友香はベビー用品店で購入したガラガラを使ってモンスターバックルをあやすが、モンスターバックルは中々泣き止まない。
翔「…おい寝坊助、俺はここに居るぜ?」
翔がモンスターバックルの目の前に顔を出すと、モンスターバックルは次第に泣き止んで来た。そして、翔の方へ手を伸ばす。
友香「成る程…翔さんじゃないと嫌なんですね。」
少ししょんぼりしながら、翔にモンスターバックルを返す友香。翔にだっこされると、モンスターバックルはご機嫌になった。
翔「寝坊助、色んなヤツと関わってみろよ?俺も一緒に居るから…な?」
ゆい「あっ、翔さんと友香さん!!」
そこに、ゆい達がやって来た。
ここね「お買い物ですか?」
翔「あぁ、
らん「寝坊助ちゃん、今日も可愛いでちゅね〜♪」
らんはご機嫌なモンスターバックルに声を掛ける。モンスターバックルは翔が居ることに安心しているのか、全く泣かない。
ローズマリー「あぁ、やっぱり寝坊助って名前なのね?」汗
翔「文句を言われる筋合いはねぇ…」
らん「らんらんは、寝坊助ちゃんって名前好き♪」
ゆい「わたしもわたしも♪可愛いよね〜♪ここねちゃんとあまねちゃんはどう?」
ここね「ふえっ!?えっとぉ…」汗
あまね「急に聞かれても…どうしたものか……」汗
モンスターバックルは翔によって『寝坊助』と名付けられた。らんとゆいはその名前を気に入っているようだ。当のモンスターバックルも、その名前を気に入っている様子。
諒芽「おーい翔ちーん!!」
そんな時…諒芽と一海、紫と幸喜がこちらへ走ってくるのが見えた。
翔「どうした?」
幸喜「翔、お前の子育てを俺達にも協力させてくれ!!」ガバッ!
一海「頼む、この通りだ!!」ズシャッ!
翔「揃いも揃って頭を垂れて蹲ってんじゃねぇよ…」汗
土下座をして懇願する幸喜と一海に、ゴミを見るような視線を向ける翔。
ゆい「こうべをたれてつくばう…って、なに?」
あまね「簡潔に言うと土下座をすることだ。」
あまねの説明を聞くと、「へぇ〜、そうなんだ!」と関心するゆい。
紫「翔、哺乳瓶や粉ミルクは買えたか?」
翔「当たり前だ。」
諒芽「俺さ、カセットコンロ持ってきたんだよ。後鍋。」
翔「…丁度良い、それ借りるぞ?」
紫「それなら、私が寝坊助をだっこしよう。」
翔は紫にモンスターバックルを渡し、お湯を沸かし始める。
翔から離れた途端、泣きそうになるモンスターバックル…すると、紫は……
紫「安心してくれ寝坊助。翔ならちゃんと居るぞ、ほら。」
モンスターバックルをカンガルー抱きし、翔の姿を目視させた。翔の姿を見たモンスターバックルは、次第に落ち着きを取り出し始めた。
らん「あはっ♪やっぱり寝坊助ちゃんは、翔さんが大好きなんだ♪」
ここね「そうみたいだね。」
ゆい「何か不思議だなぁ、翔さんが来てくれた時、安心するよね?」
ローズマリー「本当ね、いつだって頼もしいし強い…その秘訣を是非、知ってみたいわね。」
翔「はっ…俺が教えるとでも思ってんのか?」
お湯を沸かし終えた翔は、哺乳瓶に粉ミルクを入れ、シェイクさせてミルクを完成させた。
幸喜「おし、これを寝坊助に飲ませれば」
翔「待て、それじゃあ火傷しちまうだろ。人肌程度の暖かさにしねぇとダメだ。」
諒芽「ほい翔ちん、これ水。」
ちゃっかり水入りボウルを用意していた諒芽…そこにできたてホヤホヤのミルクを入れて冷ます。
翔「紫、もう良いぞ。」
紫「あぁ、ほら寝坊助…翔だぞ?」
モンスターバックルは翔にだっこされると…
…と、元気に笑った。
翔「仲本、コイツにミルクをやってくれ。もうそろそろ良いだろう…」
幸喜「おう、任せろ!」
幸喜はミルク入り哺乳瓶を取ると、モンスターバックルにミルクをあげる。モンスターバックルは哺乳瓶を咥えると、ゴクゴクとミルクを飲み始める。
一海「おっ、寝坊助のヤツ…翔を見ながらミルク飲んでんぞ?」
翔「心配すんなよ、食事の時ぐれぇお前から離れねぇって…」
ミルクを飲むモンスターバックルを見守るメンバー達。
ここね「上手に飲んでる…」
ゆい「やっぱり寝坊助ちゃんは可愛いなぁ~♪」
らん「あっ、もう飲み終わった。」
幸喜「よしよし、たくさん飲んだな。って、翔…何やってんだ?」
翔「決まってんだろ、ゲップすんのを手助けしてんだ。」
翔はモンスターバックルを縦抱きし、背中を優しく叩き始める。
あまね「確か…ミルクを飲む時、空気も一緒に飲みんでしまう…そのままにしておくと、寝返りの時に吐き戻してしまうからそれを防ぐために、ですよね?」
翔「その通りだ。」
やがて、モンスターバックルは『ケフッ、ケフッ…』とゲップを出すことに成功した。
一海「なぁなぁ、コイツって…オシメ変える必要あんのか?」
諒芽「あっ、そうか…」
次の問題は、オシメだ。
翔『ヘルメス、どうなんだ?』
ヘルメス『モンスターバックルを使うことでエネルギーは消耗される。オシメを変える必要は無しだ。ただし、エネルギーが不足している場合、使用者は弱体化してしまうというデメリットがある。』
翔『どういう仕組みなんだよ…』
エネルギーを消耗することが、モンスターバックルの排泄となるようだ。ただ、モンスターバックルのエネルギーが足りない場合、使用者が使うと戦闘力が急激に低下するというとんでもないペナルティがあるようだ。
翔「…おい寝坊助、体力はしっかりつけとけよ?」
幸喜「なぁ翔、コイツのオシメは」
翔「コイツのエネルギーを使うことが、コイツの排泄となるそうだ…」
幸喜「そうなのか、なぁ寝坊助…仲本兄ちゃんと遊ばねぇか?」
一海「幸喜兄ちゃんじゃなくて?」汗
幸喜「あぁ、えっとな…ふ、雰囲気でw」
こうして、6人のライダー達によるモンスターバックル育てが始まった。
らん「幸喜さんって、子ども好きなの?」
幸喜「モチロンだ!子どもって可愛いだろ?」
一海「未来の宝って言われてるしな。な、翔?」
翔「俺に聞くな。」