ブラーリを撃退した一海と諒芽は、荷物運びを手伝っていた。
ヨル「あのロイドさん、寝室は?」
ロイド「勿論別々です。」
ロイド(来客の時にそれっぽく誤魔化したいが、ホームステイ中だから厳しいか……)
ヨル「そ、そうですね。」
一海「結構広い家ですね?」
諒芽「海外の家ってこんな感じじゃねぇのか?」
荷物の整理をしていると、アーニャが駆け寄って来た。
アーニャ「アーニャん家にいらしゃいませ!」
歓迎する彼女を見て、思わず微笑むヨルと一海と諒芽。
ヨル「よろしくお願いします、アーニャさん。」
一海「歓迎してくれてありがとうな、アーニャ。」
諒芽「よろしくな、アーニャ!!」
こうして、フォージャー家にホームステイすることになった一海と諒芽。既に、一風変わったこの家族からは信頼を得ていた。
父、ロイド・フォージャー…精神科医、正体はスパイで、コードネームは『黄昏』…母、ヨル・フォージャー…市役所職員、正体は殺し屋でコードネームは『いばら姫』…娘、アーニャ・フォージャー…正体はエスパー…ホームステイ、木場 一海…正体はオルフェノクでコードネーム(?)は『仮面ライダーバッファ』…同じくホームステイ、鏡 諒芽…正体は人間でコードネーム(?)は『仮面ライダーダパーン』。
この変わったホストファミリーに、こりゃまた変わった者が2人仲間入りしたのだった。フォージャー家はそれぞれの正体を隠しているが、一海と諒芽は仮面ライダーであることを隠していない。そもそも、先程のブラーリの襲撃でやむを得ず変身することになったのだ。
アーニャ「アーニャ、母案内する。後、カズにぃとリョウにぃも。」
ロイド「一段落着いたら、面接の練習するぞ〜?」
アーニャの後に続くヨル達。まず、キッチンにやって来た。
アーニャ「ここキッチン!!父料理上手い!!」
ヨル「そうなんですね。そういえば、一海さんも料理上手と仰っていましたね?」
一海「はい、得意料理はパスタなんですよ。あ、でも皆さんには日本料理を楽しんで欲しいんで、夕食は俺らが作ります。」
諒芽「よぅし、そんじゃあ寿司握るか!!」
アーニャ「日本料理!?寿司!?ワクワク!!」
一海と諒芽の言葉に、目をキラキラさせるアーニャ。
一海「諒芽、こう見えても料理結構できるんですよ?」
諒芽「おいおい、どう見えてんだ?もしかして、かっけぇってか!?」
一海「いや、バカっぽく見える。」
諒芽「そっかバカっぽく見えるか〜、っておい!!」
アーニャ「カズにぃリョウにぃおもしろい〜!」
一海と諒芽は子どもが好きである。すっかりアーニャも虜にしていた。続いて、バスルームにやって来る。
アーニャ「ここがトイレ、お風呂!!」
ヨル「ピカピカです!」
一海&諒芽「「それな〜!!」」
続いて洗面所にやって来た。
アーニャ「アーニャ1人で顔洗える!」
ヨル「アーニャさん偉いです。」
一海「うんうん、良いことだ。」
諒芽「そうだな、色々できると自信もついてくるぜ☆」
そして、アーニャの自室にやって来る。
アーニャ「ここアーニャの部屋、いらさいませ!!」
ヨル「ふふっ、お邪魔します。」
一海「俺達も入って大丈夫か?」
アーニャ「うん、来て来て♪」
諒芽「サンキュー!」
一同はアーニャの部屋に入る。
ヨル「まぁ、可愛い部屋。」
アーニャ「キメラさんを紹介する〜。」
キメラ(アーニャ)「私がキメラだ、よろしょうお願いします。」
茶番であっても、ヨルと一海と諒芽はそれを受け入れる。
ヨル「初めましてキメラさん、アーニャさんの母です。」
一海「キメラって言うのか、俺は仮面ライダーバッファだぜ。」
諒芽「よぉキメラ!俺はパンダヒーロー、仮面ライダーダパーンだぜ!」
茶番後、ロイドの部屋に案内される。
アーニャ「ここ父の部屋!」
ヨル「ロイドさんのお部屋ですか。」
ヨルの部屋は、ロイドの部屋の左隣である。
アーニャ「ここ母の部屋、隣はカズにぃの部屋、カズにぃの隣リョウにぃの部屋。」
ヨルの隣の部屋は一海の部屋、その隣は諒芽の部屋となっている。
一海「いやぁ、何かすいません。個別の部屋まで用意して貰って…」
諒芽「ロイドさん、本当にありがとうございます!!」
ロイド「あまり気にせず、自分の部屋だと思ってくつろいでください。家具の配置はどうです?軽く掃除もしておきましたが。」
ヨル「はい、大丈夫です!」
アーニャ「アーニャも掃除手伝った〜!!」
一海「そうなのか!ありがとうなアーニャ。」
諒芽「神対応とはまさにこの事…マジ感謝しかねぇ!!」
メンバーからお褒めの言葉をいただき、嬉しそうにするアーニャ。
アーニャ「えへへ、偉い?偉い?」
しかし、本当は…一生懸命やったのは事実だが、転倒してバケツの水をぶち撒けてしまった。
ロイド「お前はバケツを引っくり返しただけだろ?」汗
アーニャ「ガーン!!」
諒芽「ま、まぁまぁ…アーニャもアーニャなりに一生懸命やったんだよな?」
アーニャ「うん、アーニャ頑張りますた!!」
ロイドの言葉にショックを受けたアーニャだったが、すかさず諒芽がフォローしたことですぐに機嫌を直した。その後は、ティータイムという名の休憩をすることに…出されたクッキーは、ロイドの手作りである。アーニャも手伝ったそうなのだが、またも失敗してしまったようだ。
一海「アーニャ、人ってのは失敗することで大きくなって行くんだぞ?」
一海の言葉に、安心するアーニャ。
ロイド(一海君も諒芽君もアーニャの相手をよくしてくれている。任務も順調に進みそうだ。)
一海達が来た事で、ロイド自身も安心していた。一息ついた後は、アーニャとヨルの面接練習をすることに…一海と諒芽は見守り役となった。ロイドはまるで面接官のようなのだが、アーニャとヨルが珍回答を連発していた。
諒芽「…w」
一海「おい、笑うなw」
諒芽「違う違う、今のはゲップが出たんだ…w」
一海「もっと失礼だろ…」
彼女達の珍回答連発に、一海と諒芽は笑いを堪えるのに必死だった。このままでは駄目だと判断したロイドは、入学を諦めようとするが、ヨルが必死に説得する。
ロイド「よし、出かけよう。一海君達も良かったらご一緒に。」
出掛ける事を提案したロイド。彼の狙いは、アーニャとヨルに社会に触れて何かを得る事であろう。そして、3人の共通認識を作ることだ。
アーニャ「おでけけおでけけランラララン♪」
ロイド「お出かけな?」
街中を楽しそうに歩くアーニャと、彼女の言葉にツッコミを入れるロイド。
アーニャ「母手繋ぐ?」
アーニャがヨルに手を差し伸べると…
ヨル「…!よろしくお願いします♪」
ヨルはアーニャと手を繋いだ。そんな彼らを微笑ましく見る一海と諒芽。
一海(一風変わってる、か…そんな事は無いと思うんだけどなぁ。)
諒芽(見てるこっちが癒やされるんだよなぁ~。)
アーニャもすっかり、ヨルに懐いているようだ。だが、何かを思ったのか…アーニャは突然ヨルの手を解き、鉢植えに身を潜めた。
一海(あ、やっぱ変わってるな…)汗
諒芽(こりゃあ心開けるまで、もう少し時間が必要かもしれねぇな……)汗
そんな彼らを、遠くから見ている存在があったことを、この時の彼らはまだ知らない。
九頭夫「見つけたぞ、仮面ライダーバッファと仮面ライダーダパーン…この世界のライダーは、オレ…