諤々學新聞   作:と十十

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栄爽八年5月8日

【政治・右上】

 一日に全八廼國(ハチダイクニ)労人連合軍と名乗る武装集団が、埜々位地(ののいち)市の市役所を襲撃した事件について政府議会は、武装集団は即刻として軍を派遣し鎮圧すべき、というタカ派の主張と、全八廼國労人連合軍は八廼國の國民として保護ないし再教育するため軍を派遣すべき、という穏健派の主張に分かれ、折衷案により全八廼國労人連合軍の7割までは誤射を認める、との方針で可決された。

 それについて全八廼國労人連合軍の幹部は「我々は絶対に暴力に屈しない、しかし政府が既望するのであれば土下座する準備はできている」と対話による交渉を望んだ。

 

――

 

【コラム】

・全八廼國労人連合ってなに?

 全八廼國労人連合は、構成員の大多数が憤老(ふんろう)(怒れる老人たち)であり、八廼國の急激な近代化により今までの価値観と現在の体制に相容れなくなった人達が集まり立ち上げた、近代で取り入られた思想や政治体制を排除して、近代化する前の八廼國に戻すことを理念とした、国内最大の保守系集団のことなんだ。

 初期は路上抗議デモなど行っていたが、92年に「老人保護法」が可決されてから、70歳以上は老人保護管理調整施設に入所することが義務付けられ、それに反発した一部軍閥が離反、労人連合と手を組み現在の形になった。

 

――

 

【国際】

 ウェミナハル王国のベラトーネ大臣は、国内全土に正体不明の思想攻撃を受けていることを発表した。

 その思想攻撃は NYORAI から独自のフォーマットである SINGON を発し、自然現象や人や物はてに価値観そのものに伝播させ、BULTUSHOU という規格を通じて人々に語りかけるという無差別テロに近い手法がとらている。

 これにより国民は、いままでの生活や習慣と相成れない思想を一日中浴びせられ疲弊し、なかには頭髪を全て剃り滝に打たれるなどといった、奇行にはしる者まで現れた。

 またこの思想攻撃は伝播性も高く、八廼國でも一部地域で「シャカシャカポテト」の売り上げが倍増したり、子供たちのあいだで「ナマステー」といった思想攻撃に含まれるワードが流行した。

 現在ウェミナハル王国では、有効な対策を模索中ではあるが、あまりにも広範囲により目処はたっていない。

 ベラトーネ大臣は記者団に対して「このまま攻撃が続けば、思想分離によって神聖ユミルンダ連邦のようになる、それだは絶対に避けなければならぬ」と過去の因縁を滲ませた。

 

 

【メモ】

・思想分離って?

 神聖ユミルンダ連邦は、ウェミナハル王国の属州であったが伝来思想に基づく宗教対立により分離・独立した歴史があり、ウェミナハル王国は強い緊張と警戒をもっている。




 今回は説明回
 一応細かな設定などはありますが、基本的には荒唐無稽な世界観を目指しています。

 しかしながら新聞というより記事の切り抜きですな……。
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