OrverLord ─始祖の吸血鬼─   作:ブラック×ブラック

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前回のUPよりだいぶ経ってしまいました。

今回の物語は、タイトルそのままです!
アインズ様は、今何を思うのでしょうか。

お楽しみ頂ければ嬉しく思います。


第十四話 魔導王の決断ー1

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  第九階層 アインズ私室

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 アインズ・ウール・ゴウン魔導王は、玉座の間から自室へ直接転移魔法で移動すると、悠然と豪

華な椅子に腰かけ、静かに回想に耽(ふけ)る事にした。

初心に立ち帰る事で、何か重要な見落としが無いか探りながら振り帰る事にしたのである。

 

★覇権を握る魔導王を瞠目し、その言を『誇大妄想』であると嘲笑(ちょうしょう)する者等はいない。

この世界の人間達は余りにも脆弱であった。

人が小虫を踏み潰し、その事に気付かないのと同様に、彼等にとっての小虫が人間と言うだけの話だ。

ただそれだけなのだ…。

国家存亡、愛する家族、自己愛、それらを守る為に誰しもが魔導王に平伏する世界。

そして、誰しもがそれを喜びと感じる歪な世界。

 

 転移後の約四十年は、様々な出来事に謀殺されるのではと感じる程充実しており、目まぐるしく

日々を過ごせていた。彼自身が魔法を使い闘争に明け暮れ、指揮を執る事もあったのだ。

 ある程度魔導国による支配が進むと、彼自身が現場で指揮を執り大魔法を行使するような機会は

無くなってしまった。

 

 魔導王とナザリック地下大墳墓の軍勢に仇なすは、これすなわち『愚の骨頂』である。

 抗う者達の信念、そこへ至る迄の鍛錬の日々、その一切合切を容易く奪い去る。

 知略に長けその叡知は、遥か万年先をも見通す至高なる御方アインズ・ウール・ゴウン魔導王。

 

 過去、対魔導国を掲げその旗印の元に集結した者達達は存在したのだ。

最初の勇者は、国家であった。

廃墟と化した王都は、今や遺跡として観光名所となった『リ・エスティーゼ王国』。

その中で愚者の象徴として名高いのが、ランポッサⅢ世である。

魔導王に決闘を申し込み、(まばた)き一つ出来ずに倒れた王国最強の戦士なる存在もあったらしい…。

抗う事で、彼等はその都度思い知らされる事になる。

 

 決して人が敵う存在では無いと言うその事実に…。

 

 ただ、脆弱で下等種の愚かで無駄な自己満足として幕を閉じるのだから…。

奮起し戦いを挑み、多くの死を生む罪深き行いだったと絶望を味わいながら朽ちていく。

そんな彼等を人々は何と呼ぶのだろうか…。

 

  それは、魔王に挑む『勇者』ではなく、神に仇成す『罪人』の所業とされるのだ。

 

 多くの人々は、抗う者達へ積極的に関わる事を嫌うようになっていった。

魔導国へ与し生活面が向上した事で、誰しもが魔導国の民として幸福であると心から実感している

のだから当然だ。

 

 

 『甘い蜜に浸したような優しい夢の世界、永遠に支配されていたいと思えるような世界』

 

 

 アインズ・ウール・ゴウン魔導王は、百年前にメイドに告げた己の言葉を有言実行してみせた。

それほど圧倒的であり、魔導王と魔導国の力が揺ぎ無い事を周知の事実として浸透させたのだ。

 

 現在は、魔導王は表舞台から姿を消しナザリック地下大墳墓で静かに暮らしていた。

そして、『ナザリック流教育』を終えた現地の者達で編成された機関が設立され早三十年になるだ

ろう。試験運用をお終え、現地の者達による魔導国末端組織と位置付けられた。

機関に勤務出来るのは、現地の人間や亜人達と定められている。

 

 ナザリックの知識が与えられる訳では無い。

最早心配する必要の無いテロリスト(反乱分子)を取り締まる組織を雇用問題解決の一環として考

案され、街の美化や飲み屋街等の治安維持をこの組織が努めているが、真の目的は別の所にある。

 

 組織名は、『ナザリック・パトリオリズム・クレスト』と命名された。

 

 通称N.P.Cと呼ばれるこの組織の存在意義と必要性について…。

それは、国民の生活が『蜜に浸した夢の様な世界』であり過ぎた為、堕落しきった魔導国の民が

本当に夢心地で生活できてしまうのだ。

 

 何も考えず、ただ魔導王を敬愛し妄信するだけ。

 

 虚ろな目をした人形が徘徊する有様は、魔導国の民として相応しくない。

既に未知を既知とする冒険者組合も機能していないのでは無いだろうか。

国家の発展、街の賑わい、そう言った諸々を失えば、国として立ち行かなる。

その成れの果てが三十年前、国民と言う名の肉を陳列する人形棚を作り上げてしまった…。

 

 結果、抜け殻のような国民性は改善すべしと、ナザリック幹部や善属性の者達を含んだ協議が開

催された過去があった。

 現地の者達が、自らの手で乗り越える事が出来る困難と言う『人生における谷』を奪った張本人

達が、改めてそれを強制したのだ。

ただ視界に入るだけで不快極まりない国民をどうにかする為に考案された結果である。

 

 何もしなくても暮らしは保証され、趣味を持つ事で得られた刺激も長く続ける気力が無い。

ただただ、魔導王を敬愛し妄信する事だけで良かった国民達に与えられた最初の困難。

だが、本来生きる上で必要不可欠な事であると誰しもが失念しているのだろう。

 

 実質、夢の様な世界が続いたのは約四十年間。後半の三十年間は国家建て直しの期間となる。

アインズの言葉通りの国家の歴史は、短い期間で幕を引く事になってしまったが、例の如く忠心の

悪魔デミウルゴスにより曲解されアルベドも成程と頷くのであった。

 

 国民には、何か一つ職に就く事を義務付けた。

不満は無いが何をすれば良いのか分からない。交付した時はそんな様子の民だった。

そこで、幾つかの職業訓練施設も新設され、骨抜き国家の建て直しに三十年間を要した。

 恐怖による統治であれば直ぐに片付いただが、アインズ自身が禁じた為の苦肉の策だ。

放置しておけば、早晩魔導王が築き上げた魔導国は崩壊していただろう。

 

 N.P.Cは、そんな中の機関の一つで、以下が職務内容となる。

 各施設にはナザリック流教育で優秀な成績を収めた者に対し『情報収集統括官』の任に就かせ、

集約し精査された情報がナザリックへ報告される様になる。

 広大な魔導国の運営に、それなりに便利な組織としてナザリックに貢献しているのだ。

この仕組みの欠点は『誤認・偽・嘘の情報』が報告される所にあるが、情報の精査が義務付けられ、地道な裏取りを行う為の人員も雇用されている。

隠蔽(いんぺい)や私益、間違いでしたでは済まない。

当然、過ちを犯した者とその部下、家族に至る迄厳罰が設けられ、施設全員に異動命令が下る。

そして、彼等の異動先だが、ナザリック地下大墳墓第二階層の恐怖公の住居、又は第六階層の餓食狐蟲王(がしょくこちゅうおう)の元で巣として貢献する事になる。

施設で働ける最低限の教育をナザリックが保証している為、人員不足に困る事は無い。

 

これに眉を(ひそ)めるナザリックでは数少ない善属性の者達もいるのだが、アインズが考案し可決

された案件である以上決定事項である。

アインズは(カルマ)高い者達の意見も取り入れている事もあるので、これ以上望む事では無い

だろうと彼等も納得してくれている。

 

 ここまでの政策等に関しては、改善しながら進めてゆく事で決議案が採択された。

あの廃墟に関しては、人々の間で遺跡観光等と言う名目で訪れ、天変地異を唱える者迄現れる程に

なり、魔導国の威光が薄れている問題も含んでいる為、対応策を講じる必要はある。

内政について、支配域の拡大に伴い、アルベド、デミウルゴス、パンドラズ・アクター達と協議し

難しい事案も多数あったが手応えも感じられ、それなりに充実はしていた。

 

 ただ、マジックキャスターとしては、物足りなさを感じざるえないのだ。

対等に渡り合える者がいて初めて戦を戦として実感し楽しむ事が出来る。

死霊系特化型のマジックキャスターとしての魔導王は、空虚な想いを抱えていた。

従来戦闘を好む者達が、第六階層の闘技場を賑わせているのもそうした理由からだろう。

今尚、アルベドに編成された少数の部隊が新たな国や集落へ侵攻を続けている。

下等種の脆弱性を考えると、その部隊で充分事足りるのだ。

 

 

 

 

 

 そこへ現れた、始祖の吸血鬼。

 

 シャルティアが同族の気配を感じ、意気揚々と出向いたは良いが持ち帰った情報は少な過ぎる。

更に、少なすぎる情報の内容が驚愕すべき事だった。

降って湧いたような存在に当初頭を抱え、フールーダに真偽を問うと正確な事は何も分からない。

ただ、三百年前には既に大迷宮は存在しており、帝国有数の大貴族として一部の者しかその存在を

知る事も許されず、大きな影響力を持つ家系であると話していたが…。

貴族社会特有の何かそうした物であれば今のアインズでも知る事は出来ない。

 

 始祖は、我々より二百年前にこの地に転移したプレイヤーだろう。

そして、魔導国の歴史をおそらく観察していた存在と考えるべきだ。

 

 そんな始祖が、ついに動き出したのだ。

 

 戦への渇望だろうか。この虚しさを埋めてくれるのであれば望むべくだ。

ただ、それだけの存在と考え、久しぶりに『遊べる』とさえ考えていた。

魔導王までもが、脅威度合いを見誤るよう仕向けられていた事になる。

 

 当初、始祖の存在を聞いた時は、これほど悠長に構えていなかった。

彼等の動向が余りにも緩やかな物であり、目立った行動も無く他の仕事もある中、徐々に警戒

レベルが下がっていた。

加えて、ナザリックの軍事力の上に胡坐をかいていた。

 

 これは、嘗てのギルドマスターモモンガとしては考えられない過ち、慢心していたのだ。

 

 脅威度で言えば、要監視である事を皆で協議し、その考えは共有されていたにも関わらず…。

過去、千五百人を迎撃したナザリック地下大墳墓である。

『攻めて来るなら攻めてこい』とさえ軽く考えていた節もある。

守護者達であれば、並みのプレイヤー達であれば過剰戦力なのだ。

 

 

 ところが、あの執事服の女だ…。

単身ナザリックに訪れ、ピンヒールの歩行音を玉座の間に響かせながら我々の前に立ち、優雅な身

のこなしで礼をした女。

 

ヒルデリア・クロス

 

 あの場で恐怖するどころか、意に介さず一切の隙も見せず堂々と立ち涼しい顔をしていた。

更には、スキャニングでもしているかの様に守護者各位を見て笑ったのだ。

 

 あれは、間違いなく『挑発の笑み』だ。

 

 それに、俺に向けたあの表情…。

あれは、ナザリックの者達が下等種に見せるそれだった。

デミウルゴスの『支配の呪言』もレジストされていた。

ここにいる者達なら簡単に滅ぼす事が出来るとでも言いたげな、搾取(さくしゅ)する側の笑み。

俺ですら(・・・・)頭の中で何度も攻撃を試みたが、決定的な勝利のイメージを掴めなかった。

そもそも、情報が無い。

その能力が分からない上に、あのバグっているようなステータスだ。

あれは、おそらく探知魔法阻害系の魔法かアイテムの筈…。

 

 女の目を見ればわかった。

あれは、嘗てユグドラシル時代に、幾度と無く経験した事のある暴力。

プレイヤーを狩る事を目的とした者達特有の目をしていた。

戦闘能力や練度、そうした基本的な物に加え、何か別の『モノ』もあるのだろう。

 

 ナザリックに欲しい人材ではあるが…。

 

 あの場でギルドとギルドマスターのアバター名が聞けていたら、対処可能な物であるか判断出来

ただろうが、無い物ねだりはよそう。

 

 気になるアイテムの存在も口にしていたが、流石にあれは無いだろう。

ただ、あの女が楽しむ為にだけ口にした『デマ』であると考えるべきだ。

それとも次の百年の揺り返しに影響するアイテム、その手の物なのだろうか…。

仲間達を強制的に呼び出し会いたいと言う思いは既に薄れている。

それに…今更感もあるのだ。

 

…夢を叶えた人もいるのだ。

 

 それよりも『新制ナザリック』の体制強化こそ考えるべき重要案件である事は間違いない。

真祖の軍勢によるナザリック侵攻と言う最悪の想定すら話し合われた。

念の為に一般メイド達には、始祖対策として避難訓練を定期的に行わせている。

あの執事の出現から始祖に対する脅威度は、要観察から超警戒へと一気に跳ね上がった。

 

 あの日の事を思い返すと違和感しかない。

始祖の存在情報を無事持ち帰る事が出来たシャルティア。ただ、気に入られている程度。

そんなあり得ない考えの元、情報収集の一環として礼状とナザリック地下大墳墓への招待状を持た

せ愚かにもコキュートスを伴わせた。

 

 事前通達が無ければコキュートスは、招かれざる客だ。

俺が派兵したと受け取られても、それはこちらの落ち度になる。

そもそも、シャルティアの訪問も無作法なものだったろう。

仮にナザリックにシャルティアの様な訪問形式を取る者が現れたなら、生還の道は無い。

同族だから許されるなんて事は無いのだ…。

 

 その点、守護者達は違っていた。

彼等は、『始祖』が確実に脅威であると明言していた。

あの場で確か、デミウルゴスは『始祖が敵対するかはこちらの出方次第だろう』と話していたが、

コキュートスを伴わせた事が過ちだとするなら…。

 

 始祖達の宣言、『今の所は敵対する気はない』とわざわざ伝えに来た。

それを信じる事は出来なかったが、どこかで『安心』していた。

今思えば、シャルティアの話も眉唾物だと聞き流していた節もあった。

 

 反省すべきは多々あるが、今はコキュートスだ。

冷静になり過去の更なる見落とし、過ちを探る事に徹し半瞑想状態に入ろうとしたその時、ふと、

ある資料の存在を思い出し慌ててアイテムボックスから取り出した。

 

 アインズは、この世界で個としては世界屈指の戦闘能力を有している事は間違いない。

だが、ユグドラシルのモモンガは違った。

 モモンガがアインズと名乗っている事を玉座の間で確認したのだ。

いずれにせよ、俺の名がアインズでは無く『モモンガ』である事は、既に知られた事になる。

 

 モモンガのビルドは、所謂『浪漫ビルド』死霊系特化アバターである。

 

 余程レベル差が無い限り、始祖のビルドがガチ対人仕様で且つプレイヤーキラーであれば、相性

も関係なく如何なる策を弄した所で、嘗ての仲間達不在の今のナザリックであれば始祖一人に滅ぼ

されるかもしれない。

個として勝てなくても数で圧し潰せる等、そんな次元では無いのだ。

 

 刺激するのは愚策でしかない。ないのだが…

 

 

 

 …どんな相手からも守ると誓った筈だ。これは自己の誓い!これだけは裏切れないぞ!…

 

 コキュートスの状態から、始祖は間違いなくカンスト(カウンターストップ)され鍛えられた高

レベルアバターであり、プレイヤースキルの練度も相当高い事は間違いない。

それに、執事としてここへ来た女もプレイヤーかもしれない。

ナザリックのNPCとは異なる違和感のようなモノを感じた。

 

 そんな事を考えながら、先程思い出しアイテムボックスから取り出した資料をひろげる。

 

『プレイヤーキラー名鑑』

 そう記されたアイテムは、その名の通りの情報が記されているプレイヤー作成アイテムである。

そこに、モモンガが新たに加えた名簿だが、一通り目を通すもめぼしい情報は無かった。

 

 当然、ヒルデリア・クロスの名も記載さえていない。

そもそも、ここに名を連ね情報公開されているプレイヤーキラー達であれば、対処可能なのだ。

いくら情報を隠そうとしても末端のメンバーが、こうした名簿に載る事もあるので注意深く確認す

るがギルドハウス等の欄に記載される土地に、大迷宮に繋がりそうなものは一切ない。

 

 多くの被害報告はあるが、所属不明や無所属等の者は、多くの欄が『不明』と記されている。

使用スキルや魔法の記載はあるが、どれも『始祖の吸血鬼』に結びつきそうな物では無いように感

じられる。

 

 そうしたスキルを使用しなくても狩りが出来るのだろうか…。

 

 『百年の絆』で確認するとコキュートスのヒットポイントの減少は、回復アイテムの使用を自分

の意思で使用出来なく、ギリギリ生かされている状況と考えられる。

コキュートスからすれば、恥辱であり自死を選び兼ねない状況にある…。

 

…いや、コキュートスであれば『命を無駄にするな』と言う厳命もナザリックの利益の為であれば

 と自死を選択する武人だ。

 何か他に理由がある…。

 自死を許されずに生かされているのだとすれば、それはなんだ…。

 

 何れにせよ、生きている事が何より重要だ。

 

 過去、世界征服の舵を取った時、『部下を御せませんでしたと、謝れば良いか。』程度に軽く考

えていたが、ここまで魔導国の支配が進んだ状態でそれは通用しない。

 

*コン・コン*

 

「アインズ様、デミウルゴス様が至急お目通り願いたいとの事でございます。」

 

 これ迄には無かった事だ。ほんの僅かだが恐れや不安、そうした感情が汲取れるメイドの口調に

予想以上の何かが進行している事に腹を括った。

 

「通せ。」

 

 当番のメイドが扉を開くと、重々しい雰囲気が伝わってくるのが分かる。

コキュートスの状態は把握しているが、デミウルゴスが只ならぬ表情で入室し、粛々と始祖の要求

を報告した。

 更に彼の『鮮血帝』が真祖として覚醒し、始祖の配下となっているそうだ。

裏切者のフールーダ・パラダインは、ジルクニフの手により殺害された事。

そしてそれが余りにも一方的であった事。

フールーダが反撃の魔法一つ詠唱する暇さえ無かった事を聞かされた時は、流石に冗談だろうと

デミウルゴスの顔を見たが、冗談を口にする余裕すら無いと言った表情だ。

 

 

「要求を全て受諾する。」

 

「そんな!!!

 …畏まりました。

 ……成程そう言う事ですね!」

 

「先に言っておくが今回は、お前が考えている以上だ。

 ここまでされては、素直に従う方が賢明だろう。

 …猶予は二年か…。

 それで、リ・エスティーゼ王国王都の復興だが、どの程度時間は必要だ?」

 

「アウラの偽ナザリック建築を行った部隊と緑化にはマーレの力が、更にアインズ様のデス・ナイ

 ト、ナザリックのゴーレムをお借りしフル活動させて一年半、定住者付きとなると更に一年程必

 要ですが、各地から連れ去って来たモルモットを住まわせると言う事で一年短縮できます。

 ただ、彼等は実験を受け、見た目にも精神状況にも少々問題があります。

 彼の始祖がそれをどう受け取るかにもよりますが…。

 

 アインズ様、彼の大迷宮を攻め落とす事でシャルティア、コキュートスのサルベージは、難しい

 のでしょうか?」

 

「残念だが無理だ。

 シャルティアはまだ無事だが、コキュートスは人間にでも滅ぼせる程弱っている。」

 

「成程。それは…。アインズ様の新たな御力。『百年の絆』による御業ですね。」

 

「そうだ。急ぐしか無い。

 コキュートスを我々の手で殺す事にならないようにだ。」

 

「始祖と交渉の余地があれば良いのだが、裏切者の引き渡し時にお伺い(・・・)してみるか。

 アルベドに二人を連れて来るように伝えてくれ。」

 

「申し訳ございません、アインズ様。始祖を甘く見ておりました。」

 

「構わない。私も同じだよデミウルゴス。」

 

「それともう一つ。

 始祖の言葉に印象的なフレーズが御座いました。

 

 『私は裏切りと言う名の行為を嫌う。』

 

 何か始祖には重要な事のように感じられました。

 アインズ様は、お耳にした事が御座いますでしょうか?」




組織の名前をNPCにしたくて
Nは、Nazarickはナザリック
Pは、Patriotismは、パトリオリズム(愛国心)
Cは、Crestは、クレスト(極致)
何だそれと言うネーミングですね!

お楽しみ頂けたなら嬉しく思います。
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