東方魔箱録 〜メモリの使役者〜 作:マイスイートザナディウム
現在来雪が使えるメモリはこちら!
PLANT,FLEET,T-REX,ICEAGE,WISDOM,DRACULA,ZOO
はいどうも〜マイスイートザナディウムです!
カウントされたメモリが少ないとお思いでしょうがそれには理由があります!
現在、トライセラトップス,チャーチ,クラウン,プラッシュドールを持っているのは美鈴,咲夜,小悪魔,フランだからです!
理由としては今後激化する組織との戦いに向けての戦闘要因として作者が扱っているからです。
レミリアとパチュリーに至ってはガイアドライバーがない状態で使うのは危険と判断され来雪が持っています。
その内敵組織以外でガイアドライバーを入手させますのでお楽しみに!
今回から春雪異変編前の空白期編に入ります。
一発目から少し重いかもですが悪しからず!
それではどうぞ!
Eの妖怪/霊夢の苦悩
来雪が晴れて紅魔館の一員になってはや一週間が経過した。
ズズズッ
「ハァ〜…平和ねぇ」
霊夢は博麗神社で一人お茶を飲んでいた。
「…来雪大丈夫かしら…」
一週間も経っているのに未だに心配している霊夢。
保護者として来雪と暮らしてきた分、一人になって若干寂しく思っていた。
霊夢が寂しがっているその頃、その来雪はと言うと……
紅魔館のレミリアの部屋
「レミちゃん、紅茶淹れてきたよ」
「ありがとう来雪」
来雪はメイド服姿でレミリアの紅茶を持ってきた。
「ご賞味あれ」
「えぇ…頂きたくわ」
レミリアが来雪の淹れた紅茶を一口飲んだ。
「ブフゥゥゥゥ!」
盛大に吹き出した。
「マッズッ!」
「えぇ!?
何故か分らないが、来雪の淹れる紅茶は毎度クソマズだった。
「えぇぇ…咲夜ちゃんの言われた通りに淹れたのに…」
来雪は咲夜の事も咲夜ちゃんと呼んでいる。
「……咲夜」
「はい、お嬢様」
レミリアが咲夜を呼ぶと、一瞬で咲夜がレミリアの隣に立っていた。
「来雪が淹れた紅茶…飲んでみなさい」
「では失礼して…」
咲夜が来雪の紅茶を飲んだ。
「………マズッ」
「咲夜ちゃんまで!咲夜ちゃんの言われた通りに淹れたよ!」
「それは本当かしら咲夜?」
「はい、1から順に丁寧に教えました…教えたのですが…」
咲夜も不思議に思っていた。
来雪は料理は出来る、霊夢の所に居たときは交代で料理を作っていたからだ。
だが何故だが
「うぅぅ…何で紅茶だけ……」
「不思議ねぇ…」
「不思議ねぇ…じゃないわよ!何で料理は美味しいのに紅茶はクソマズなのよ!」
「クソマズ……そこまで言わなくても…レミちゃん…」
レミリアの言葉に来雪は涙を流した。
紅魔館は今日も平和?であった。
ズズズッ
「ハァ〜…」
何度も言うが霊夢はお茶を飲んでいた。
「……暇ねぇ…誰か来ないかしら」
今までの霊夢なら絶対に言わない言葉だが、来雪と過ごしている内に変わったのだろう。
そこにお客がやって来る。
「霊夢さ〜ん!」
「ん?あら
その少女は
来雪が幻想入りする前に妖怪に襲われていた所を助け、それ以来霊夢と仲良くなり偶にこうして博麗神社まで来るのだ。
「あなたまた一人で来たの?危ないから止めなさいって毎回言ってるでしょ…妖怪に襲われたらどうするのよ」
「大丈夫ですよ!霊夢さんの作ってくれた御守りがあるので!」
凜の手には霊夢お手性の御守りが握られていた。
「全く…それがあるからって安心してちゃだめよ?何時までも効力を発揮してる訳じゃないんだから」
「心配性ですね霊夢さんは…あっこれお兄ちゃんから」
凜はお茶菓子を差し入れる。
「お兄ちゃんが『何時も妹と仲良くしてくれてありがとうございます』って」
「別に良いのに…全く…まぁありがと…折角持ってきてくれたんだからありがたく頂きたくわ、今お茶淹れるからあなたもどう?」
「えっ?良いんですか?ありがとうございます!」
霊夢と凜はその後お茶とお茶菓子を頂きながら他愛もない話をした。
「あっそうだ霊夢さん!この前の異変解決お疲れ様でした!いきなり空が真っ赤になって、人里でも大騒ぎでした」
「正直な話、あれは私一人が解決した訳じゃないのよねぇ」
「てことは魔理沙さんと一緒にですか?」
「まぁ魔理沙もいたけど、もう一人居たのよ」
「えっ?魔理沙さん以外に居ましたっけ?」
凜は首を傾げた。
「最近幻想入りした子でね、園田来雪って言う女の子よ…歳はあなたと変わらないんじゃないかしら?見た感じだけど」
「へぇ〜園田来雪さんかぁ…会ってみたいなぁ」
「そのうち会わせてあげるわ」
「ホントですか?約束ですよ!」
「はいはい」
「あっ…霊夢さんごめんなさい…この後用事があるので此処で帰らせて貰いますね」
凜は申し訳無さそうに立ち上がる。
「えぇ、気をつけて変えるのよ?寄り道しないように」
「お兄ちゃんと同じこと言わないで下さいよ!分かってます!それじゃ霊夢さんまた今度!絶対会わせて下さいよ!」
「分かったわよ…気をつけてね」
凜は博麗神社を出て、帰っていった。
「わざわざ人里から此処まで来てくれるなんてねぇ……大丈夫かしら……」
凜は人里に向けて歩っていた。
「霊夢さんやっぱり格好良いなぁ…私もあんな風になりたいなぁ」
凜にとって、博麗霊夢は憧れの存在だった。
妖怪から助けてもらう前は皆から聞いた話しか知らなかった。
博麗の巫女という存在は、自分達とは違う存在…そう周りの大人達は言うが、実際に話してみてそれは間違いであることを知った。
博麗霊夢は自分達と同じ人間である。
なんの感情もない存在では無かった。
だからこそ凜は話してみたいと思い、人里から離れた博麗神社まで通うようになった。
次第に凜は博麗霊夢という人間を好きになり、そして憧れるようになったのだ。
「最近の霊夢さん前より明るくなった様な…園田来雪さんって人と会ったからかな?…私も早く会いたいなぁ」
カチャカチャ
「うん?」
凜は何かを蹴飛ばしてしまった。
そしてその蹴飛ばしたものを拾った。
「なにこれ?…箱?」
その箱には凜が読めない言語でこう書かれていた。
ENIGMA
凜が拾ったのはただの箱では無く、一度使えばその強大な力で人を魅了する魔性の小箱、ガイアメモリである。
そしてそのメモリは謎の記憶が内包されたエニグマメモリだった。
そんなことは露知らず、凜はエニグマメモリを見つめている。
「変な形の箱…誰かの落し物かな?」
ガサガサ
「ッ!?」
そう呟いて居ると、茂みの中から妖怪が現れた。
「ヒッ妖怪ッ!?」
凜は人里まで走る。
だが凜を餌と見た妖怪の方が早く、凜は呆気なく捕まってしまった。
「イヤ…イヤ…助けて…霊夢さん…嫌ァァァァァァ!」
しかし凜の思いは届かず、凜はその妖怪に殺されてしまった。
そして運命の悪戯か、そんな凜に
【ENIGMA!】
その様子を見ていた者達がいた。
それは黒服を来た男女だった。
「実験は成功ね」
「良いのか姉貴…あのメモリボスから貰ったメモリなんだろ?」
「良いのよ…私にはあのメモリは使えないし…それに私にはこの子があるしね」
女は懐からCELLと書かれたメモリを取り出す。
「姉貴が良いなら俺は別に良いんだがよ…んでこの後どうすんだ?エニグマの様子でも見てんのか?」
「まさか…少し引っ掻き回して貰って誘き寄せるのよ」
「誘き寄せる?…誰を?」
「馬鹿ね、来雪と博麗霊夢に決まってるでしょ?あの子…博麗霊夢の知人らしいし…きっと面白い事になるわよ?」
女は邪悪な笑みを浮かべながら言った。
「出た出た…姉貴ったらホント性格悪いよなぁ…いい死に方しねぇぜ?」
「あら…あなたは不満?」
「冗談…姉貴が喜んでくれるなら俺はそれを実行するのみよ」
「だと思った…これだから私はあなたが好きなのよ」
「俺も姉貴の事大好きだぜ」
女は男の頭を撫でながら言った。
「さて…じゃあ見に行くとしましょうか」
「あいよ姉貴」
【CELL!】
【TYRANT!】
二人はいつの間にか腰に巻いたガイアドライバーREXにメモリを挿し込んだ。
女は仮面ライダーWの後輩にあたる仮面ライダーエグゼイドが戦ったコラボスバグスターに似た姿になった。
違いといえばコラボスバグスターより生物感があり、色が白いことだろう。
男は筋肉質の大男の姿なのだが腕が異常に発達しており、巨大な鋭い爪を持った姿になった。
まるでその姿は某ホラーゲームに登場する生物兵器の大男に似ている。
女は細胞の記憶の
「あぁ…楽しみねぇ…フフフ」
セル・ドーパントは不敵に笑う。
その頃、人里に買い物に来ていた咲夜と来雪。
紅茶騒動の後、今夜の料理に使う食材の買い出しに赴いていた。
「ごめん咲夜ちゃん…紅茶上手に淹れられなくて…」
「まだ言ってるの?済んだことは良いわよ…それより今夜の献立を考えないと」
「えっと…如何にしてピーマンを分からなくするか…だっけ?…レミちゃんってピーマンが苦手なんだね…フランちゃんは大丈夫なのに」
「お嬢様は舌が子供だから…」
「500年近く生きてるのにね…」
「それは言わない」
二人して途方も無い話をしながら笑っていると、辺りが騒がしくなってきた。
「何かしら?」
「急に騒がしくなってきたね…咲夜ちゃん、ちょっと私見てくる!」
「ちょっと!来雪!?」
来雪は何かを感じていた。
「待ちなさいよ!どうしたのよ!」
「この感覚…覚えがあるの…これは……メモリが近くにある」
「ッ!?」
「それに…メモリ…ドーパントが人里に近付いてる」
咲夜はドーパントという言葉を聞き、状況を理解した。
「なるほど…行かなきゃいけないって訳ね」
「うん…咲夜ちゃんは紅魔館に…」
「何言ってるのよ…家族を置いて行けるわけないでしょ?もしこのまま帰ったらお嬢様に怒られてしまうもの…私も行くわ」
「咲夜ちゃん…でもドーパント相手に…」
「……その時はこれを使うまでよ」
咲夜がポケットから取りだしたのは、チャーチメモリだった。
「咲夜ちゃん」
「今でもこのメモリは嫌いよ…でも適合率はこれ以外に高いやつは無かった…まぁ使う気は無いけど」
「出来ればそうして欲しいな…美鈴さんや小悪魔さんみたいに影響が無ければ良いんだけどね」
「まぁいざというときの為よ…行きましょう」
「うん」
人里の入口に、謎の存在が浮遊していた。
姿形すら言葉では表せない…兎に角謎の存在が人里に入ろうとしていた。
「妖怪だ!」
「妖怪が来たぞ!」
本来、人里に妖怪が入るには通行手形が必要である。
これによりルーミアや紅魔館組の妖怪は人里に入ることを許可されている。
しかしこの妖怪は通行手形を持っておらず、なおかつ人里に無断で入ろうとしていた。
人里の自警団がその謎の存在を追い返そうと奮闘するが、謎の存在は特に攻撃をしない。
逆に自警団の攻撃は謎の存在に効いてすらなかった。
「大丈夫ですか!?」
「あっあんた達は紅魔館の…」
「此処は私達が対処するから離れなさい!」
咲夜の言葉に自警団の人間達は人里内に避難した。
「………」
謎の存在は何も言わずにただ浮遊していた。
「来雪…どう?」
「ドーパントであることは間違いない…でもこんなドーパント見たことない…フランちゃんや小悪魔さん、咲夜ちゃんが持ってるメモリと同じ私の知らないメモリのドーパントみたい」
「幻想郷にもメモリがある事は聞かされてたけど…あなた以外でこんなにも早く見るとはね」
「………」
来雪と咲夜は謎のドーパントの様子を伺う。
「…何も…してこない…?」
「…何が目的なのかしら?」
「………」
謎のドーパントは人里を見ていた。
「……か…」
「今…喋った」
「何かを訴えてる?」
「…かえ…り…たい…」
謎のドーパントは
「帰りたい…人里に?」
「このドーパント…まさか人間?」
「人間が人里から出ることってあるの?」
「私に聞かないで頂戴…あなたの方が幻想郷に長くいるでしょ?」
「そんなこと言っても…」
そこにある人物が飛んできた。
「来雪!咲夜!」
「ッ!霊夢!」
「霊夢…あなたどうして?」
「変な胸騒ぎがしたから飛んできたのよ…それで…ドーパントよね?」
「うん…帰りたいってずっと呟いてるんだ」
「帰りたい?」
謎のドーパントは霊夢を見ると、何かを呟き始める。
「……れ……さ」
「ん?」
「……れ…いむ……さ……ん……」
「ッ!?」
謎のドーパントは今度は帰りたいではなく
「霊夢さん?……霊夢…このドーパントと知り合い?」
咲夜が霊夢に聞く。
「………」
霊夢は無言だった。
「霊夢?」
来雪は霊夢の反応に困惑した。
何故なら霊夢は少しだけ震えていたからだ。
「…まさ…か……凜?…」
「…れ…いむ……さ……ん…」
霊夢は謎のドーパントの正体を見破った。
それは先程まで一緒にお茶を飲みながら楽しく話していた町娘、来栖凜だったのだ。
「何で……何であなたがドーパントになってるのよ…凜!」
「凜?…霊夢…凜って?」
「この子の名前よ…来栖凜…人里に住む普通の町娘よ…あなたが幻想入りする少し前に妖怪から助けてね…それ以来私の所に遊びに来るようになった子よ」
「……」
謎のドーパント…エニグマ・ドーパントは霊夢の名前を呟く事しか出来なかった。
「れ……いむ……さ…ん……」
「凜……メモリを渡しなさい…今なら間に合うわ…」
霊夢はエニグマ・ドーパントに近づきメモリを渡すように言った。
「………」
「…メモリを渡して……じゃないと…私はあなたを退治しなきゃいけなくなる…」
霊夢は訴える。
しかしエニグマ・ドーパントは無反応だった。
「ッ!お願いよ凜!!…メモリを渡して!!」
「………」
エニグマ・ドーパントは無言だった。
するとそこに乱入してきた者達がいた。
「無理に決まってるでしょ…だって…
『ッ!?』
そこに現れたのはガイアドライバーREXを付けた2体のドーパントだった。
「ドーパント!?」
「あれは…ガイアドライバーREX!?…てことは…幹部級!?」
「はぁい…初めましてね…訳あって本名は言えないけど…私はセル・ドーパント…この子はタイラント・ドーパントよ」
「セルにタイラント…細胞に暴君の記憶…また聞いたことないメモリだ」
「そんなことはどうでもいいわよ!あんた達ね…凜をこんな姿にしたのわ!」
霊夢はキレていた。
自分の知人をドーパントにされて怒らない訳が無い。
「それは誤解よ…私達は彼女に生きるすべを与えただけよ?」
「よく言うぜ…そう仕向けたのは他でもねぇ姉貴じゃねぇか」
「…フン!」
セル・ドーパントがタイラント・ドーパントの足を踏み付ける。
「イッてぇぇ!!ひでぇよ姉貴!ドーパントの力で踏み付けるかよ普通!」
「黙ってなさい…さてと…バラされちゃったけど確かに彼女がドーパントになった原因を作ったのは私よ?…でも良いの?その子からメモリを回収して?」
「……どういうことよ?」
「その子はね……
『ッ!?』
セル・ドーパントは笑みを浮かべながら言った。
「道中で妖怪に切り殺されたのよ…その反動でエニグマメモリを挿し込んで、自分の目的を遂行する為に動いている…彼女の場合は
「帰る…事」
霊夢が呟いた。
「にしても……
つまらない…セル・ドーパントはつまらないと言った。
人が死に、死んでも自分の居場所に帰りたいと願ったエニグマ・ドーパントをつまらないと言ったのだ。
「巫山戯るなぁぁぁぁ!!」
【T-REX!】
キュピーン
来雪はTレックス・ドーパントに変身し、セル・ドーパントに突進した。
「オラよ!」
セル・ドーパントの前にタイラント・ドーパントが立ち、Tレックス・ドーパントをたった一振りで吹き飛ばす。
「うわぁぁぁ!」
ドュゥゥゥゥン
その一振りで変身が解除されてしまった。
「おいおいおい…いくら来雪でも姉貴に手を出すとか…死にてぇ様だな?」
「やめなさい…殺したら私達がボスに殺されるわよ」
「けどよ姉貴!」
「いいから…良い子だから大人しくしてて頂戴」
「…ケッ」
タイラント・ドーパントはセル・ドーパントの後ろに下がった。
「来雪…その調子でどんどん成長しなさい…あなたが成長することを私達は望んでいる…これはその第一歩ってやつよ」
セル・ドーパントがエニグマ・ドーパントに手を向ける。
セル・ドーパントの掌から謎の粒子が射出され、エニグマ・ドーパントを包み込んだ。
「グッ…グォォォォォォォォォォ!!」
エニグマ・ドーパントは突然凶暴化した。
「ッ!凜!」
「あなた何を!」
「セルの力で細胞を送り込んだのよ…対象を凶暴化させる細胞をね?博麗霊夢…あなたの知人は既に死んでる…だったら冥府に送ってあげるのも…巫女の務めじゃないかしら?」
「ッ!…あんた達!!」
「ウフフ…精々楽しませてよね?…来雪…ボスも待ってるわよ?…あなたが成長するのを…行くわよ」
「おうよ!」
セル・ドーパントは背中にドラゴンの羽を生やした。
「待ちなさい!」
「オラぁ!」
咲夜が止めようとするがタイラント・ドーパントが怪力で地面を抉り、土煙をあげる。
「エニグマの相手をしてなさい…最も…エニグマを倒すことは出来ないけどね?」
「クッ」
セル・ドーパントとタイラント・ドーパントは姿を消した。
「グォォォォォ!」
エニグマ・ドーパントが3人に襲い掛かる。
「やめなさい凜!お願いよ凜!」
「ウァァァァァ!」
霊夢は必死に呼び掛ける。
エニグマ・ドーパントの攻撃を躱しつつ呼びかけ続けた。
「凜!もうやめなさい!私はあなたとは戦いたくない!」
「霊夢!」
来雪と咲夜がメモリを挿し込もうとする。
「手を出さないで!」
「ッ!でも!」
「私にやらせて頂戴…お願いよ」
「霊夢…」
「来雪……此処は霊夢に任せましょう」
「……うん」
来雪と咲夜は下がった。
「……ッ」
霊夢はエニグマ・ドーパントを見つめる。
「グッウゥゥゥゥ」
「…凜…」
霊夢はエニグマ・ドーパントに向かって歩き出す。
「帰りましょ…あなたが居るべき場所に」
「ウゥゥゥゥ!」
ズバッ
「ッ……」
霊夢はエニグマ・ドーパントに肩を切り裂かれる。
「霊夢…」
「大丈夫よ…来雪…私を信じなさい」
霊夢は構わずエニグマ・ドーパントに近付く。
「怖かったでしょ?…痛かったでしょ?…凜…ごめんなさい…あの時…私があなたを送り届けてれば良かった…ごめんなさい…凜」
「ウッ……ウゥゥ…」
エニグマ・ドーパントは動きを止めた。
「帰りましょ…凜」
霊夢はエニグマ・ドーパントを抱き締めた。
「……れ…いむ…さ…ん…」
ドュゥゥゥゥン
エニグマ・ドーパントからエニグマメモリが出てきた。
「…あ…りが…と…う…霊夢…さん…」
エニグマメモリが抜けた事でエニグマ・ドーパントは元の来栖凜の姿に戻った。
だがその姿は目を覆いたくなるほど酷かった。
肩から腰まで斜めに裂かれた同体からは夥しい程の血が出ており、その顔は恐怖に怯え涙を流した状態だった。
そしてその手には霊夢が作った御守りを握り締めていた。
「凜……ごめんね……ごめんね…」
霊夢は凜の亡骸を抱き締めた。
そしてその瞳からは涙を流していた。
「霊夢……」
「………」
そして凜の亡骸はたった一人の家族である兄、
有斗は酷く悲しんだ。
たった一人の家族が妖怪によって無惨にも殺されたのだから無理もなかった。
有斗は凜を送り届けた霊夢に掴みかかる。
何故助けてくれなかったのか…どうして一緒にいてくれなかったのか等霊夢を罵倒し続けた。
来雪が止めに入ろうとするが、それを咲夜が止める。
霊夢はただ、有斗からの罵倒を聞くことしか出来なかったからだ。
罵倒し続けた有斗だったが、冷静になったのか霊夢に謝罪をし、凜の亡骸にしがみつき泣き叫んだ。
その様子を来雪と咲夜、そして霊夢はただ見守る事しか出来なかった。
はいということでメモリに憑かれた男様のリンこと来栖凜ちゃんを出させて頂きました。
エニグマ・ドーパントに関しては能力が強すぎるので少し弱体化をさせて頂きました。
申し訳ありません。
こんな感じで余りにも強すぎるメモリはセーフティロックを掛けるかレイズ専用にする場合がございますので悪しからず。
そしてシルバーメモリの幹部としてセル・ドーパントとタイラント・ドーパントを登場させました!
考えて下さったヴァイロン様、ラギラギア様ありがとうございます!
独断でこの二人を姉弟設定にしたのは私の趣味です。
イメージとしてはジョジョ第5部のプロシュート兄貴とペッシのコンビみたいな感じで考えました。
まぁこっちは本当の兄弟って訳じゃないですけどね。
どうですかね?
セル・ドーパントの姉貴はゲッスイ感じにしましたが…まぁ大丈夫でしょう!
次回もお楽しみに!
それでは!