東方魔箱録 〜メモリの使役者〜 作:マイスイートザナディウム
現在来雪が使えるメモリはこちら!
PLANT,FLEET,T-REX,ICEAGE,WISDOM,DRACULA,ZOO,ENIGMA
はいどうも〜マイスイートザナディウムです!
今回はパチュリーの過去を私の妄想で描きました。
まぁ描いたと言ってもほんの少しなのですが…
今回登場するメモリは二本です。
それではどうぞ!
ヴワル魔法図書館に現れた悪魔・グレン。
彼の提案に小悪魔は暫く無言だったが、その口を開いた。
「…面白い冗談ねグレン…私がパチュリーちゃんを裏切る訳無いでしょ?」
「…分からねぇな…リリス…お前程の悪魔があんな小娘を気にかけるなんてな?」
グレンは小悪魔の心情を理解できなかった。
「何故だ?…
「……確かに私とパチュリーちゃんの契約の期限は既に終わってる…あの子は私が居なくても大丈夫な程に成長した…信頼できる家族や気の合う友達も出来た…」
小悪魔は目を閉じながら呟く。
「
小悪魔は苦笑いしながらグレンを見つめる。
「最初は期限が過ぎたら即刻帰るつもりだった…馬鹿馬鹿しいもの…悪魔の私が母親なんて……でもね…思っちゃったのよね~…あの子が死ぬまで側に居ようって…」
小悪魔はクラウンメモリのボタンを押した。
【CROWN!】
クラウンメモリからガイアウィスパーが鳴る。
「契約とか期限とか関係ない…今の私はあの子の母親で使い魔の小悪魔なんだもの…だからグレン…あなたと一緒に行く気は無いわ」
キュピーン
小悪魔は舌の生体コネクタにメモリを挿し込んだ。
そして小悪魔はクラウン・ドーパントに変身した。
「無駄だろうけど一応言っておくわ…立ち去りなさいグレン…そうすれば見逃してあげる」
「……はぁ…残念だよリリス…どうやら俺はお前を殺すしかねぇみてぇだ」
グレンは懐から赤いメモリを取り出した。
そのメモリには燃える炎でHの文字が描かれていた。
【HEAT!】
グレンの持つヒートメモリからガイアウィスパーが鳴る。
ブゥン
キュピーン
グレンがヒートメモリを前方に投げると、メモリはグレンの元に戻り左肩に挿し込まれた。
挿し込まれた左肩から炎が吹き出し、グレンは熱きの記憶の
だがその姿はかつて風都を震撼させたテロリスト集団・NEVERの一人が変身したヒート・ドーパントの姿に酷似してるが女性型ではなく、男性型の姿になっていた。
「燃やしてやんよ…リリス!」
バシュン
「リリスじゃないわよ…小悪魔だって言ってるでしょ!」
ビックリッパーを構えたクラウン・ドーパントに火球を放つヒート・ドーパント。
テラスでお茶会をしていた来雪達。
「ッ!」
突然紗綾が立ち上がった。
「どうしたのよ紗綾?」
レミリアが不思議がっていると、次に来雪も反応した。
「紗綾さん!」
「来雪さんも気付いた?…この臭い…人里で嗅いだのとはまた違うけど…メモリの臭い」
「メモリって…まさか」
レミリアは紗綾と来雪の反応とメモリという単語で状況を理解する。
「誰かが
「ッ!?こあ!」
体の弱いパチュリーが一目散に図書館に向けて走り出した。
「パチェ!?あなた無茶したらまた倒れるわよ!」
「紗綾さん!行こう!」
「えぇ!」
来雪と紗綾もパチュリーの後に続いた。
「あぁもう!あの子達は!咲夜!」
「はい!」
レミリアの呼び掛けに音もなく咲夜が現れる。
「来雪達を追いなさい!私もすぐに行くわ!」
「承知しました」
レミリアと咲夜も動き出した。
ドォォン
ヴワル魔法図書館で爆発が起きた。
無数の魔導書が燃える中、クラウン・ドーパントは肩で息をしていた。
「はぁ…はぁ…はぁ」
「どうした?…俺を殺るんじゃなかったのか?」
炎の中からヒート・ドーパントが歩いて来た。
「スゲェよな?…ガイアメモリだったか?俺の契約者から渡された物だがここまで力が湧いてくるとはなぁ」
「クッ…開け!マジックボックス!」
クラウン・ドーパントは両肩の箱から様々な武器を射出した。
「無駄だ」
ヒート・ドーパントが手を上げると射出された武器が全て燃えカスになった。
「ッ!」
「俺はヒートと相性が良いみたいでな…その程度の物だったら燃えカスにする事くらい造作もない…フンッ!」
ヒート・ドーパントは指先に火球を作り、クラウン・ドーパントに放つ。
「ッガァァァ!?」
ドゴォン
ビックリッパーで防御するが耐えきれずに爆発する。
ギュウウン
クラウン・ドーパントからメモリが摘出され、小悪魔に戻った。
「ウッ…クッ」
小悪魔の服はボロボロになり、所々火傷していた。
「…終わりだリリス…」
ヒート・ドーパントが先程の火球よりも更に大きな火球を作り出す。
「燃えカスにしてやる…じゃあな」
ヒート・ドーパントが火球を小悪魔に放つ。
小悪魔は動けずにいた。
(パチュリーちゃん…ごめんね…)
小悪魔は心の中でパチュリーに謝罪しながら目を閉じた。
「アグニシャイン!!」
ヒート・ドーパントの周りが炎の渦に飲み込まれた。
「クッ!何だこれは!」
ヒート・ドーパントが炎の渦から飛び出し、その場を離れた。
ヒート・ドーパントが小悪魔の方を見ると、そこには息を切らしながら小悪魔の前に立つパチュリーの姿があった。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「パチュリー…ちゃん」
「小娘…貴様…」
「もう…奪わせない」
パチュリーはヒート・ドーパントを睨みながら呟く。
「あっ?」
「私は…父さんと母さんを奪われた…住む場所も奪われた…私にとって大切な物を何度も奪われた……そんな時に呼び出した使い魔…それが力を失う前のこあだった!」
パチュリーは一筋の涙を流す。
「こあとの時間は…幸福そのものだった……両親を奪われた私にとって…こあは私の拠り所だった…契約の関係だったとしても…私はこあを…リリスを母として慕ってた!!」
「パチュリーちゃん…」
「短命だった私を助けてくれたのはリリスだった…自分の力を失ってまで私を生かしてくれた…もうこれ以上…私から何もかも奪わせない!!私のこあに手を出すあんたを私は許さない!!」
パチュリーは怒りの表情を浮かべ、ヒート・ドーパントを睨みつける。
「チィ…ガキが…悪魔である俺に喧嘩を売るとはなぁ…ならリリス共々あの世に送ってやるよ!」
「そんなことさせる訳ない!」
そこに遅れて駆け付けた来雪,紗綾,レミリアがいた。
「姿は違うけど…ヒート・ドーパント…T2ガイアメモリまであるなんて…」
「小悪魔さんにパチュリーさんは殺らせませんよ!」
「私の家族に手を出しておいて…あなた…ただで済むと思うなよ」
「どいつもこいつも…良いだろう…ならこの館ごと燃やし尽くしてやるよ!」
ヒート・ドーパントの周りに陽炎が発生し、辺りを燃やし始める。
ウォンウォン
そこにズーメモリが現れる。
「えっ?ズーちゃん?…どうして?」
ズーメモリは来雪にあるメモリを投げた。
ウォンウォン
「えっ?…これは…使えってこと?」
来雪はメモリのボタンを押した。
【FIRE EXTINGUISHER!】
メモリからガイアウィスパーが鳴り響く。
「ファイア・エクスティングイッシャ……消火器の記憶?」
来雪が呟くとメモリは宙を浮き、額に挿さる。
キュピーン
挿さった額から消火剤が吹き出し、来雪を包み込んだ。
消火剤が弾け飛ぶと変化した来雪が姿を表す。
左腕はホース、右腕が消火器の外装の鎧、両足にホースが巻き付いている頭が消火器のピン。
右手には武器として手斧を持っている。
来雪は消火器の記憶の
「変わった姿のドーパントね」
レミリアは苦笑いしながら言った。
「私も加勢しますね!」
【KERBEROS!】
紗綾も右太腿の生体コネクタにメモリを挿し込み、ケルベロス・ドーパントに変身した。
「ドーパントが増えようが俺の炎は止められないぜ!」
「それはどうかな?」
ファイヤイクスティングイッシャー・ドーパントの左腕であるホースから消火剤が散布された。
消火剤によって辺りを覆っていた炎が徐々に消火されていく。
「何ッ!?」
「このメモリはどうやら炎に絶対的な耐性があるみたい…火を消す事に特化したメモリだから攻撃は弱いけど…火ならどんなものでも消せる!紗綾さん!!」
「勝機だね!すぐに終わらせる!!」
「クソっ!」
ヒート・ドーパントが逃げようとするが…
「レイジィトリリトン」
パチュリーの魔法により、地面から岩の杭が出現しヒート・ドーパントの足を貫き固定した。
「何ぃぃ!?」
「今よ!」
「これで…終わり!!」
ジャキィィン
ケルベロス・ドーパントの爪がヒート・ドーパントを斬り裂いた。
「ガァァァァァァァァ」
ドォォォォン
ヒート・ドーパントは大爆発した。
カラカラ
こあの所にヒートメモリが転がる。
爆煙からグレンが飛び出す。
「クソ!こんな所で死んでたまるかよ!」
「言った筈よ…ただで済むと思うなって」
「ッ!?」
グレンが見つめた先にはグングニルを構えるレミリアが居た。
「死になさい…スピア・ザ・グングニル!」
ビュン
ズバァァ
投擲されたグングニルはグレンの心臓を貫通した。
「ば…かな…この…おれ……がぁ…」
グレンはそのまま塵となった。
「グレン…」
小悪魔は塵になったグレンを見て、悲しそうな顔をした。
「あらあら……あの悪魔…死んでしまいましたか」
その光景を別の場所から見ていたヨルはつまらなそうに呟いた。
「まぁ良いでしょう…所詮は捨て駒…何れは
ヨルはその場を立ち去った。
ということでヒートとファイヤエクスティングイッシャメモリの登場です!
ファイヤエクスティングイッシャメモリを考えて下さったメモリに憑かれた男様、ありがとうございます!
グレンを退場させてしまいましたが…グレンを考えて下さった神谷主水様、申し訳ありません!
話的に此処で退場させて貰いました。
パチュリーの過去を少しだけ書きましたが前書きにもあるように私の妄想ですので…パチュリーファンの皆様も温かい目で見て頂けるとありがたいです。
さて次回から妖々夢編に入りたいと思います!
続々と送ってくださったオリキャラ達を出していきますのでお楽しみに!
それでは!