東方魔箱録 〜メモリの使役者〜   作:マイスイートザナディウム

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Count,The,Memorie's!

現在来雪が使えるメモリはこちら!

PLANT,FLEET,T-REX,ICEAGE,WISDOM,DRACULA,ZOO,ENIGMA,FIRE EXTINGUISHER,HEAT

はいどうも〜マイスイートザナディウムです!

今回は久々の来雪登場です!

相手は勿論、あの人です。

それではどうぞ!


Pの遊戯/魔界からの人形師

「ホントに辺り一面の雪景色…絶景には違いないんだけどなぁ」

 

霊夢と魔理沙がドーパントと戦っている最中、紅魔館を出発した来雪と咲夜は雪景色を眺めながら飛んでいた。

 

「春なのに一面の雪…流石に飽きたわよ…というより来雪…あなたいつの間に飛べるように?」

 

来雪はフリート・ドーパントにならずとも飛べていた。

 

「美鈴さんに舞空術を教えて貰ったんだ!何時までもメモリに頼って飛んでる様じゃまだまだってシゴカれた…」

 

「そうね…一々ドーパントに変身しなきゃ飛べないってのもね」

 

咲夜は苦笑いしながら言った。

 

「霊夢達大丈夫…だよね」

 

来雪は不安そうに言った。

 

「私よりあなたの方が霊夢と付き合いが長いんだから信じてあげなさいよ」

 

「…そうだね…うん…ッ…この感じ…メモリが近くにある」

 

「ッ…そう…じゃあそこに急ぎましょう」

 

「うん」

 

来雪と咲夜はメモリの気配を辿る為に一度地面に降りる。

 

 

「ふぅ~」

 

来雪達が降りた所に、一人の男が煙草を吸いながら木にもたれ掛かっていた。

 

「おっ…来たか」

 

「メモリの気配…あなたがメモリを?」

 

「ほ〜ん…ホントにメモリの気配が分かるんだな…当然だろ、こちとらメモリの売人だからな…園田来雪…ボスの命令でな…相手して貰うぜ」

 

「売人…ミュージアムの一員って事ね」

 

咲夜は男が売人だと知ると睨みつけた。

 

「おぉ怖い怖い…俺は横田万…しがない売人だ…紅魔館のメイドさんには悪いが退場して貰うかね」

 

万がそう言うといつの間にか背後に現れた黒服の男が、咲夜の首目掛けてナイフを振り下ろした。

 

(貰った)

 

「ッ!?咲夜ちゃん!!」

 

ザ・ワールド

 

ドゥゥン

 

カチッ

 

咲夜はすかさず懐中時計を取り出し時間を止めた。

 

「奇襲を掛けるならもっと上手くやりなさい」

 

咲夜は来雪を抱えて、数歩下がった。

 

「時は…動き出す」

 

キュゥゥゥン

 

再び時は動き出した。

 

「ッ!?」

 

「なっ!?」

 

万と黒服の男は咲夜達が安全圏にいた事に驚いていた。

 

「あれ?…これ咲夜ちゃんの?」

 

「えぇ…リサーチ不足ね…私の能力も調べないで奇襲を掛けるなんて」

 

「……ふむ…どうやらそうらしいな」

 

黒服の男は顎を擦りながら言った。

 

「おいおいクロード…何失敗してんだよ」

 

「想定外だが問題無い…暗殺が失敗したら次は本格的な虐殺をするまで」

 

黒服の男ーーークロードは懐からメモリを取り出した。

 

「ッ…バットメモリ…まさかそのメモリまで幻想郷にあったなんて…」

 

「メモリの知識は豊富らしい…さて…殺すとするか」

 

 

【BAT!】

 

 

クロードの右の首筋に生態コネクタが浮かび上がる。

 

そしてクロードは生態コネクタにバットメモリを挿し込んだ。

 

クロードの周りに無数のコウモリが群がり、形を変えていく。

 

クロードは蝙蝠の記憶の怪人(超人)、バット・ドーパントに変身した。

 

「結局こうなるのね…はぁ面倒だが愛花様…ひいてはボスの命令だしなぁ」

 

 

【CIGARETTE!】

 

 

万の右頬に生態コネクタが浮かび上がり、万はメモリを挿し込んだ。

 

挿し込まれた右頬から煙が吹き上がり、形を変えていく。

 

頭部は燃える煙草の先端になり、身体中に棘の様に変化した紙巻煙草が生えている。

 

そしてその突起から煙が上がっている。

 

万は紙巻煙草の記憶の怪人(超人)、シガレット・ドーパントに変身した。

 

「ふぅ~…やっぱ俺好みのメモリだねぇ…」

 

「シガレット…また聞いたことないメモリ…」

 

「それより煙草臭いわね…私煙草嫌いなのよ」

 

咲夜は煙草の煙の匂いが嫌いな様で、不快に思っていた。

 

「なんだよ勿体ねぇ…これが良いんじゃねぇか」

 

シガレット・ドーパントはそう言うと煙の質を上げた。

 

「臭っ」

 

煙草嫌いな咲夜は思わず鼻を摘んで一歩下がった。

 

「咲夜ちゃん…無理しなくて良いよ?」

 

「いいえ…ここで引いたらお嬢様に顔向け出来ないわ…一気に決めましょう来雪…特にあの煙を真っ先に潰すわよ!」

 

 

【CHURCH!】

 

 

「うん…分かった」

 

 

【HEAT!】

 

 

咲夜は左手の生態コネクタにチャーチメモリを挿し込み、来雪は左肩にヒートメモリを挿し込んだ。

 

二人はそれぞれチャーチ・ドーパントとヒート・ドーパント(女体)に変身した。

 

「そんじゃ始め…」

 

キュイン

 

シガレット・ドーパントが仕掛けようとした瞬間に、突然動かなくなり項垂れ始めた。

 

「ん?万?どうした?」

 

バット・ドーパントはシガレット・ドーパントに声を掛けた。

 

しかしシガレット・ドーパントは答えなかった。

 

「あら?」

 

「どうしたの?」

 

二人もその光景を不思議に思った。

 

「おい!どうし…」

 

キュイン

 

詰め寄るバット・ドーパントだったが、シガレット・ドーパントの様に突然動かなくなり項垂れ始めた。

 

「えっ?」

 

「何?何なの?」

 

すると森の奥から一人の女性が歩いてきた。

 

「全く…人様の家の近くで騒がないで頂戴迷惑だわ」

 

その女性はウェーブのかかった短い金髪。

 

青のワンピースのようなノースリーブに、ロングスカートでその肩にケープのようなものを羽織り、頭にはヘアバンドのような赤いリボンが巻いている姿だった。

 

「で?…貴女達も…この煩い連中の仲間かしら?」

 

「へ?あ、いや違います!」

 

来雪は慌てて変身を解いた。

 

「……」

 

来雪が変身を解いたのを見て、咲夜も変身を解いた。

 

「あら?あなた確か最近幻想入りした紅魔館のメイドよね?」

 

「えぇ…それで貴女は?」

 

「あらごめんなさい…私はアリス・マーガトロイド…ここ魔法の森に住んでいる魔法使いよ」

 

「アリス?…どっかで聞いたような……あっ…魔理沙さんが言ってた物を使う能力持ちが確かアリスって名前だったような」

 

来雪は紅霧異変当初に魔理沙が言っていた事を思い出した。

 

「魔理沙…あの白黒魔法使い…まぁ間違っては無いわね…人形を操る程度の能力…まぁ人形と言っても人形だけを操る能力じゃないわよ…この様に」

 

アリスが指を動かすと、二体のドーパントがぎこちない動きをし始めた。

 

「魔力を込めた糸を使って生物すらも操る事が出来る…人形使いより傀儡師の方が近いかしら?…それで?私は名乗ったわよ?」

 

「あっごめんなさい!私は園田来雪って言います!」

 

「……十六夜咲夜…紅魔館でメイド長を仰せつかっております」

 

アリスは少し微笑みながら顎を擦った。

 

「ふ〜ん…園田来雪…あの鴉天狗の新聞に載ってた新米…ねぇ…」

 

「あのぉ…アリスさん…出来ればそのドーパントを倒したいのですが…」

 

「あらごめんなさい…でもそれは出来ない相談ね」

 

「え?」

 

アリスは笑いながら言った。

 

「経緯はどうあれ…折角外に出たんですもの…少し運動に付き合って貰うわよ…()()の力も試したいし」

 

アリスが操る上海人形がある物を持って浮遊していた。

 

「ッ!?パペティアーメモリ!?どうしてそれを!?」

 

「そうね…いきなりやって来て私の人形を壊した連中が持ってた物を拝借したのよ…魔力とは違う別の力が働いてたから興味深くてね…運動がてら実験に付き合って貰うわよ」

 

 

【PUPPETEER!】

 

 

アリスはそう言うとメモリを起動する。

 

「待って下さい!生態コネクタも無しに使ったら大変な事に!」

 

「あらそうなの?でも大丈夫よ?私は純粋な魔法使いじゃなくて魔界出身の魔族だから…少しの毒なら耐性を持ってるし…最もリスク無しの実験に意味なんて無いじゃない?」

 

アリスは来雪の説得に応じず、メモリを下顎に挿し込んだ。

 

そして白いスーツに黒いズボンという道化師のような身体と悪魔のような黒い頭部を持った姿に変わった。

 

アリスは人形遣いの記憶の怪人(超人)、パペティアー・ドーパントに変身した。

 

「成る程ね…この二体もさっきので変身した姿なのね…面白い…実に面白いじゃないの」

 

アリスの魔法の糸とパペティアーの糸が融合し、先程のぎこちない動きが嘘のように二体のドーパントは軽々と動き始めた。

 

「ちょっと悔しいけど操作技術も飛躍的に向上している…これなら私の悲願達成も…」

 

「咲夜ちゃん…パペティアーの糸に気を付けて」

 

「わかってるわよ」

 

 

【CHURCH!】【HEAT!】

 

 

二人はすかさずドーパントの姿に変身した。

 

「あら…さっきの姿…貴女達も持ってたのね…まぁ予想はしてたけど」

 

パペティアー・ドーパントは指を動かす。

 

するとパペティアーの能力で操られている二体のドーパントが二人に襲い掛かる。

 

「ハァッ!」

 

ヒート・ドーパントの火球が二体のドーパントに直撃し、小規模な爆発が起きる。

 

「咲夜ちゃん!パペティアーの戦闘能力は殆ど無い!本体を直接叩いて!」

 

「了解したわ!」

 

チャーチ・ドーパントは光の剣を作り出し、パペティアー・ドーパントに向けて投げつける。

 

「甘い」

 

ヒュン

 

ドォォォォン

 

パペティアー・ドーパントが右腕を引っ張ると爆煙からシガレット・ドーパントが飛び出し、光の剣を代わりに受けた。

 

光の剣を受けたシガレット・ドーパントは傷だらけになっている。

 

「クッ」

 

「人形遣いのメモリを使ってるのよ?対策くらいするわよ…最も直接攻撃が出来ない訳じゃない…人形師とはいえ私も魔法使い…魔理沙程強力な攻撃魔法は無いけど…それなりに攻撃魔法も使えるのよ?」

 

ヒュン

 

パペティアー・ドーパントは先程まで片手で二体のドーパントを操っていたが、両手に変えた。

 

「人形師の戦い方…見せてあげるわ」

 

パペティアー・ドーパントは左手の指を動かす。

 

するとバット・ドーパントが宙に浮かぶ。

 

「ッまさか!?」

 

ヒート・ドーパントの嫌な予感は的中する。

 

「ウォォォォォォォォ!!」

 

バット・ドーパントの雄叫びと共に超音波が放たれた。

 

「ウックッ何よこれ!?」

 

二人は耳を抑えた。

 

「隙ありね」

 

「…爆煙弾」

 

右手の指を動かし、シガレット・ドーパントの煙を銃弾の様に射出した。

 

「ッ!ザ・ワールド!」

 

ドゥゥン

 

カチッ

 

チャーチ・ドーパントは自身の能力で時間を止めた。

 

「危なかったわ」

 

ヒート・ドーパントを抱えると、爆煙弾の軌道から逸れた。

 

「時は動き出す」

 

キュゥゥゥン

 

「あら?軌道が逸れた?」

 

「ありがとう咲夜ちゃん!」

 

「あの人形師…強いわね」

 

二人はパペティアーに適合しているアリスの異様な強さに面食らっていた。

 

「さてと…試運転はこれくらいにして……少し本気で行くわよ?」

 

パペティアー・ドーパントが両手の指を動かした。

 

二体のドーパントが再び襲い掛かる。

 

「何度も同じ手が通用すると…」

 

「そうかしら?」

 

チャーチ・ドーパントの腕をシガレット・ドーパントが掴んだ。

 

「なっ…しまっ」

 

「掛かった」

 

キュイン

 

掴まれたチャーチ・ドーパントの動きが止まり項垂れ始めた。

 

「咲夜ちゃん!」

 

「さて…これで手駒は三体ね」

 

二体のドーパントに加え、チャーチ・ドーパントすらも手駒になってしまった。

 

「時間を操る能力…成る程さっき軌道が逸れたのはそういうことね」

 

「ッ!」

 

「この姿は便利ね…操る手駒の能力すら把握出来るんだもの」

 

(最悪だ…どうする…どうすれば咲夜ちゃんを助けられる?)

 

ヒート・ドーパントは考えたが、名案が浮かばなかった。

 

「まさか…ここまで適合した人が居るなんて…」

 

「人?違うわよ…さっきも言ったでしょ?私は魔法使いで…人形師よ」

 

パペティアー・ドーパントが両手の指を動かした。

 

そしてチャーチ・ドーパントを含めた三体のドーパントが一斉に襲い掛かる。

 

 

 

 

 

「クッ」

 

場所は変わり、組織の追手であるゴースト・ドーパントは苦戦していた。

 

「フッ」

 

ゴースト・ドーパントの懐に、霊繋が入り込んだ。

 

そして得意のパンチを繰り出そうと構える。

 

「砕けろ!」

 

「フッ」

 

ゴースト・ドーパントは霊体化し、パンチは空振った。

 

「あぁもう面倒な相手ね!」

 

「筋肉馬鹿が!仮にも霊体だぞ!殴りに掛かる馬鹿が何処にいる!」

 

「此処にいる!」

 

「そうだったなクソ!」

 

霊繋の反応に魅魔は悪態をついた。

 

「まさかこれ程とは…私はどうやらあなた方を見縊っていた様だ」

 

ゴースト・ドーパントは一定の距離を保ちながら霊体化を解除した。

 

「はぁ…Dr.ガイスト…コイツと私が一緒に戦っている時点でお前の負けだ…諦めて組織に帰るんだな」

 

「おっ?何魅魔?私とコンビ再結成してもしかして喜んでる?」

 

「お前は黙れ!」

 

「……いやはやなんとも…喧嘩するほど仲が良い…とはよく言った物ですな…まさか此処で()()()を出す羽目になるとは…」

 

「…何?」

 

魅魔はゴースト・ドーパントの言う切り札が分からなかった。

 

「切り札?霊体化が切り札じゃないわけ?」

 

「まさか…霊体化がゴーストメモリの真の力ではない……ゴーストメモリの真の力…それは…フン!」

 

ゴースト・ドーパントは両手を合わせた。

 

すると地面から棺桶の様な物が3つ出てきた。

 

「ッ!」

 

「何だ?棺桶だと?」

 

「フフフフ…博麗霊繋殿…十二代目博麗の巫女である貴女はご存知の筈…」

 

ガガガガ

 

ドスン

 

棺桶が開くと中から三人の女性が出現する。

 

三人共肌は薄黒くヒビだらけで、まるで屍の様だった。

 

その中の一人を二人は見覚えがあった。

 

「はぁっ!?()()!?米亜理さん!?何で棺桶から!?」

 

「行方不明になったって聞いたけど……ちょっと待って…米亜理さんもだけど…あの二人…まさかっ!?」

 

「そのまさか…ですよ」

 

ゴースト・ドーパントがその答えを言った。

 

「初代博麗の巫女…博麗初夢(ういむ)…八代目博麗の巫女…博麗霊斬(れいき)…そして十一代目博麗の巫女…博麗米亜理(めあり)…ゴーストメモリの真の力…それは()()()()()使()()するこの能力にある!」

 

ゴースト・ドーパントが棺桶から出したのは、楽園を守護する歴代博麗の巫女達であった。

 

 

 

 

 

 

 

 




はいということでアリス・マーガトロイドさん登場です!

組織の売人である横田万とクロードですが…出番はアリスさんの使役する人形になってしまいました。

クロードを考えてくださった神谷主水さん、そして横田万を考えてくださったメモ男さん、申し訳ありません!

そしてゴースト・ドーパントの能力ですが……完全にNARUTOの穢土転生ですね。

理由としましては死者の復活で真っ先に思い浮かんだのが穢土転生だったのと…復活のさせ方が悪役にピッタリかなって思った次第です。

さて復活した初代博麗の巫女博麗初夢,八代目博麗の巫女博麗霊斬,十一代目博麗の巫女博麗米亜理が穢土転生もといゴーストメモリの力で蘇りました。

八代目の案を下さった肘神さまさん、十一代目の案を下さったドーラドルヒさんありがとうございます!

さて次回はそんな歴代巫女達がどうやって蘇ったかを書きます。

次回もお楽しみに!

それでは!
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