東方魔箱録 〜メモリの使役者〜 作:マイスイートザナディウム
現在来雪が使えるメモリはこちら!
PLANT,FLEET,T-REX,ICEAGE,WISDOM,DRACULA,ZOO,ENIGMA,FIRE EXTINGUISHER,HEAT
はいどうも〜マイスイートザナディウムです!
今回は歴代巫女達との闘いです。
それではどうぞ!
歴代巫女達と対峙する霊夢達ーーー
しかし両者共に迂闊には動けなかった。
「迂闊には動けんか…まぁ及第点じゃな…此処で真っ先に動いていれば斬られていたからの」
霊斬が宝桜を抜刀した。
「……」
妖夢が霊斬を見て違和感を覚える。
(八代目博麗の巫女…何だろう……何か懐かしい様な…この感覚は…)
妖夢が考えているとーーー
「うっ…妖…夢」
満身創痍の幽々子が屋敷の柱に凭れ掛かる。
「ッ!幽々子様!」
「む?…幽々子じゃと?」
妖夢の叫びに霊斬が屋敷の方を見る。
「何だ幽々子酷いやられようじゃな…白玉楼の主が情けないのぉ」
霊斬は幽々子の姿を見て言った。
「……久し振りに会ったのに酷い言い様じゃない
「は?妖斬?…何よ八代目とあんた知り合いな訳?」
霊夢の疑問に霊斬が答える。
「知り合いも何も幽々子はわしの元上司じゃ」
「えっ!?」
霊斬の答えに妖夢が驚愕した。
「は?…何で白玉楼の主が博麗の巫女であるあんたの上司なんだ?」
魔理沙は自身の疑問を口にした。
「む?わしは元々魂魄家の出じゃからの」
霊斬の爆弾発言に霊夢と妖夢が絶句した。
「えっ?…魂魄家って…妖夢さんの苗字と同じ…」
来雪は呟いた。
「ふむ…旧名で自己紹介するかの…わしの旧名は魂魄妖斬…元白玉楼庭師兼剣術指南役じゃった…博麗の巫女になった際に名前を霊斬にした訳じゃな」
「私と…同じ…」
妖夢は霊斬の旧名を聞いて驚愕した。
「して幽々子よ…妖忌の奴は何処行った?娘を放ったらかしにしおって…見つけ次第喝を入れてやらんとな」
「……妖夢は妖忌の娘じゃないわ…妖忌の孫よ」
「何?…孫じゃと?…何じゃならわしは祖母ではなく曾祖母になるのか?はぁ〜時の流れとやらは速いのぉ…それにしても先程から聞き流しておったが…妖夢と言うのか…いやぁわしに似て可愛い曾孫が出来たのぉ」
霊斬は抜刀しているにも関わらず腕を組んだ。
そうした事で自身の腹部に宝桜が刺さった。
「えっ!?ちょ八代目!」
霊結が慌てて言った。
「む?何じゃ六代目……ありゃ…やってしまったのぉ…生きていたら致命傷じゃわい」
霊斬は笑いながら言った。
「…相変わらず抜けてるとこ抜けてるわね妖斬」
「…微笑ましいではないですか」
幽々子の言葉に初夢がのほほんと答えた。
「そうじゃそうじゃ…妖夢よ…わしはお主の祖父魂魄妖忌の母にあたる…故にわしの事はひいおばあちゃんと呼んでも構わんぞ?」
霊斬は笑顔で言った。
「えっ…おじいちゃんの…えっと…その」
妖夢はいきなりひいおばあちゃんと呼んでも良いと言われ困惑する。
「…何か今から闘うってのに微笑ましいわね」
「あはは」
咲夜の言葉に苦笑いする来雪。
「こんなひと時なら大歓迎なのですが……そうもいかないようです」
霊結が小さな結界を作り、結界内に霊力を貯め始めた。
「何じゃもうやるのか?折角可愛い曾孫と
霊斬もまた宝桜を構えた。
「ッ…来雪」
「分かってるよ咲夜ちゃん」
来雪がメモリを取り出そうとするとーーー
ウォンウォン
そこに自立起動型メモリであるズーメモリが現れた。
「えっ?ズーちゃん?」
「何よこの子…犬?」
霊夢がズーメモリを見て言った。
「む?あの老いぼれが使ってるガイアメモリとやらか?」
「あの様な物もあるんですね」
「……ちょっと可愛いです」
歴代巫女三名もズーメモリを物珍しそうに見ていた。
上から霊斬,初夢,霊結と続いた。
「……もしかして…一緒に戦ってくれるの?」
ウォンウォン
ズーメモリは吠えると来雪に飛び付く。
来雪はズーメモリをキャッチした。
「…ありがとうズーちゃん…行くよ」
ウォンウォン
カチャカチャ
来雪はズーメモリを折りたたみ、本体を吐出させた。
そして起動スイッチを押した。
【ZOO!】
ガイアウィスパーが鳴り、来雪は右腕の生態コネクタにメモリを挿し込んだ。
キュピーン
来雪の体が変化する。
狼の頭部にライオンの鬣とヘラジカの角が付いた様な頭部ーー
バイソンの顔が模った胴体ーー
ゴリラの様に強靭な左腕ーー
サイの皮膚に鰐の頭部が付いた右腕ーー
象の右脚にラーテルの毛皮に覆われた左脚ーー
極めつけに尻尾部分がキングコブラといったキメラの様な姿になった。
来雪は動物園の記憶の
「何じゃ…そんじょそこらの妖怪よりも奇っ怪な姿じゃの」
「……」
「……正直気色悪い見た目ですね…」
上から霊斬,初夢,霊結と感想を言った。
初夢に至っては若干引いていた。
「こ…来雪?」
「盛りすぎじゃねぇか?」
「…名の通り一人動物園ね」
霊夢と魔理沙は引いており、咲夜が率直な感想を口にした。
「……うん…見た目はスゴイ変だけど…これは私の持ってるメモリの中で一番強いよ?」
ズー・ドーパントがそう言うと、霊結が動き出した。
「でかいのが放たれます!避けて下さい!」
霊結の結界から結界砲が放たれる。
「任せろ!マスタースパーク!」
霊結の結界砲と魔理沙のマスタースパークがぶつかり、相殺された。
結界砲が相殺されたと同時に、歴代巫女三人が動き出した。
「技が相殺されたから自動迎撃に移行したって所じゃな」
「分析してる場合ですか?」
霊斬の分析を聞いてツッコミを入れる初夢。
「ッハァ!」
妖夢が霊斬の宝桜を白楼剣と楼観剣で受け止め、鍔迫り合いが始まった。
「妖夢よ…お主の実力…見定めさせて貰うぞ?」
「望むところです……霊斬様」
「……」
霊斬は妖夢の言葉に少しショックを受けた。
(霊斬様…か……まぁ突然会ったこともない死んだ曾祖母が目の前に出てきてひいおばあちゃんと呼べと言っても素直には呼べぬか…)
霊斬は刀に集中する。
「わしの攻撃を受け止めたのは良い…じゃが甘い」
キンッ
霊斬は宝桜で妖夢の刀を弾き飛ばす。
「ッ!?」
妖夢はあっさり刀を弾き飛ばされた事に驚愕した。
その隙が命取りだった。
「馬鹿者!!気を逸らすな!!」
霊斬の言葉を聞いた時には、既に遅かった。
霊斬は宝桜を既に構えており、妖夢を斬る体制に移行していたのだ。
「妖夢!避けろ!」
霊斬は宝桜に妖力を溜めた。
「博麗ノ型…夢想斬」
「ッ」
「妖夢!ッ」
幽々子が妖夢を助ける為動こうとするが、ダメージが思いの外入っていた為動けなかった。
(斬られるッ)
妖夢は咄嗟に腕を盾にしようとするが、無意味であることは知っていた。
【PUPPETEER!】
後ろからガイアウィスパーが鳴る。
そこにはパペティアーメモリを下顎に挿し込み、変身したアリスが居た。
「フッ!」
パペティアー・ドーパントは糸を妖夢へ繋ぎ、力一杯引いた。
すると妖夢は人形が引っ張り出される様な勢いで後ろに飛んだ。
ブン
それにより、霊斬の夢想斬は空振った。
「危なかったわね」
パペティアー・ドーパントは糸を切り、妖夢を通常の状態に戻す。
「ッ!…助かりましたアリス」
「気を抜かないで…次もそう上手く行くか分からないわ」
パペティアー・ドーパントは弾き飛ばされた白楼剣と楼観剣を糸を使って手繰り寄せ、妖夢に渡した。
「人形使いか…じゃが助かった…良くぞ曾孫を守ってくれた…感謝する」
霊斬は心の底からアリスに感謝した。
「じゃがまだ終わった訳では無い…気を引き締めろよ二人共」
「そのつもりよ」
「さっきは油断してしまいましたが…今度は大丈夫です」
【NASCA!】
妖夢はナスカメモリを取り出し、首筋の生態コネクタに挿し込んだ。
妖夢はナスカ・ドーパントへと変身する。
「ドーパントじゃったか…それで良い…わしにお主らを斬らせないでくれよ」
妖夢とアリスが霊斬を抑えてる。
その一方で、霊夢と魔理沙は初夢の相手をしていた。
だが、二人の弾幕は初夢に一切当たらなかった。
「はぁ…はぁ…全然当たらない…」
「目をリボンで覆ってるのに…どうなってんだよ」
魔理沙の言う通り、初夢の目は赤いリボンで覆われており辺りを観ることは不可能な状態になっていた。
「それは私の能力…『見透す程度の能力』で辺りを感じ取っているに過ぎません…私の目は博麗の巫女になって数日しないうちに光を失ってましたからね」
「……視力を失っても能力で補ってたって訳ね…初代博麗の巫女…とんでもない存在ね」
「………」
その様子を倒れた状態で見ていた藍ーーー
(博麗初夢…幻想郷に博麗の巫女というシステムが作られるキッカケになった巫女…久し振りにその姿を見たが…未だに慣れないな…いつ見ても
藍は初夢を恐れていた。
視えていない筈の目ーーー
しかしそんな彼女に常に見透かされている感じがしていたからだ。
(紫様は何故あの者を幻想郷に招き入れた?…私は今でもその理由が分からない……博麗初夢…初めて会った時からお前は分かっていたかの様な態度だったな…私はそれが恐ろしくて堪らなかったよ)
闘うまでの体力を回復出来ていない藍は、ひたすら初夢に対する恐怖心を抑え込んだ。
(気を付けろ霊夢…魔理沙…初代巫女博麗初夢はお前達が思っている以上に強敵だ)
「十三代目…博麗霊夢さん…でしたか」
「初代様に名前を覚えて貰えるとは光栄ね」
霊夢はアクセルメモリとお祓い棒を構えながら言った。
「気を抜くなよ霊夢…多分…というか確実に今まで闘ってきた相手で一番ヤベェぞ?」
「あんたに言われなくても分かってるわよ…相手は初代様…私の人生で一番相手にしたくない相手よ」
魔理沙の忠告を霊夢は真面目に返した。
霊夢は幼い頃から紫に歴代巫女の話を巫女の勉強の一環として聞いており、聞いている内に一番
『見透す程度の能力』
程度の能力にしては微妙な能力だと最初は思ったがそれは大きな間違いだった。
人の考えや環境の変化,少し先の事象全てを見透す能力ーーー
それが初代巫女ーーー博麗初夢の能力なのだ。
「……恐れていますね霊夢さん…私を」
「ッ!」
「気にしなくて結構…慣れていますから…ですが闘いの最中で恐怖心はなるべく出さない方が良いですよ?…それが後に厄介な結果になってしまいますので」
初夢は霊力を高め始める。
「私は六代目や十代目程霊力は高くありませんが一つ忠告しておきます…霊力の高さが強さに直結するのではありません…強い力を持っていたとしてもそれを使いこなせなければ意味がありません…正直な話をしますと…
『ッ!!』
初夢の言葉の重みが二人に伸し掛かる。
(これが初代様の圧……マズイわ…勝てる気が少しも感じられない…)
(ヤベェな…想像以上の化け物じゃねぇかよ…)
霊夢と魔理沙は初夢の圧に押し潰されそうになるが、耐える。
「……」
初夢は考えていた。
(今の彼女達で私を抑えられるか…いえ抑えられるかではなく抑えて貰わねば困ります…私を含めた巫女達は所詮過去の存在…今の幻想郷を守護する役目を与えられているのは間違いなく霊夢さん…貴女なのですから)
そして遂に初夢が動いた。
『ッ!』
初夢は飛び上がり、霊夢よりも遥かに多い弾幕を作り出した。
「ちゃんと避けて下さいね…でないと死にますよ…夢想封印・
初夢が二人に手を向けると、周りの弾幕が二人に降り注ぐ。
「霊夢!」
「分かってるわよ!死ぬ気で避けなさい!!」
二人にとっての地獄の時間が始まった。
六代目博麗の巫女である博麗霊結と対峙するズー・ドーパントと咲夜は、互いに距離を取り警戒していた。
霊結は持っているお祓い棒を光の剣に変えた。
「霊力を一点に集中させた光剣です…斬れ味も鋭いので当たらないで下さい」
霊結はそう言うと、二人に向けて走り出した。
「咲夜ちゃん!」
「分かってるわ!」
ズー・ドーパントは霊結へ向けて走り出し、咲夜はチャーチメモリにレミリアから借りた
【CHURCH!UPGRADE!】
咲夜は左太腿の生態コネクタにチャーチメモリを挿し込んだ。
咲夜は強化チャーチ・ドーパントに変身する。
その姿は修道女の姿から某救国の聖女の様な見た目をしていた。
「ハァッ!」
強化チャーチ・ドーパントは光剣を自身の十字架で防いだ。
「ッ!私の光剣を防げるなんて…流石ですね」
霊結は驚きながらも笑みを浮かべる。
「来雪!」
「ハァッ!!」
ズー・ドーパントはライオンの鬣をヤマアラシの針に変え、射出した。
「ザ・ワールド」
ドゥゥン
強化チャーチ・ドーパントは自身の能力でその場から消える。
「ッ!?」
強化チャーチ・ドーパントが消えた事によって、ヤマアラシの針を諸に浴びた霊結は蜂の巣になった。
「咲夜ちゃん」
「えぇ…気を抜かないで」
二人が見たのは、蜂の巣になったにも関わらずに瞬時に再生する霊結の姿だった。
「今の連携は見事です…ですが私は死人…死ぬ事が出来ないんです」
霊結の身体は完全に再生した。
「これ程死を望んだ事はありません…全く…度し難い…」
「…咲夜ちゃん…チャーチの能力に浄化とか無いの?」
「…残念だけど無いわね…」
「だよね…どうしようか」
二人が考えていると、霊結は再び霊力を溜め始める。
「私はあまり闘い向けの技を持っていませんのであの二人程強くはない…ですが霊力はあの二人よりもあります…気をつけて下さい」
「強くないって…」
「よく言うわよ…こっちは強化アダプターまで使ってるのにほぼ互角じゃないのよ…」
二人は構える。
一方その頃ーー
「ハルデスヨォォォ!!」
サイクロン・ドーパントは突風を纏いながら、ケルベロス・ドーパントに突っ込む。
「さっきから同じ攻撃ばかり…適正に合っていない?」
ケルベロス・ドーパントは容易に攻撃を避けながら呟く。
「ハルデスヨハルデスヨォォォ!!」
「いい加減聞き飽きました!」
ケルベロス・ドーパントは鎖をサイクロン・ドーパントに巻き付ける。
「ハルデスヨォォォ!?」
「これで終わりです!!」
ケルベロス・ドーパントは右足にエネルギーを溜め、鎖を思い切り引いた。
それによりサイクロン・ドーパントはケルベロス・ドーパントの射程内に入った。
「ハァァァァセイヤァァァァァ!!」
ケルベロス・ドーパントは引き寄せたサイクロン・ドーパントに蹴りを入れる。
「ハルデスヨォォォ!?」
ドォォォォン
サイクロン・ドーパントは爆発し、リリーホワイトに戻った。
「おっと」
ケルベロス・ドーパントはリリーホワイトを抱える。
「さて…メモリを回収して速く来雪さん達の所に行かないと…」
バタバタバタバタ
ケルベロス・ドーパントが白玉楼に向かおうとすると、何処からか音がした。
「ん?」
ケルベロス・ドーパントが後ろを向くと、ヘリコプターが何処からか飛んできた。
「えっ!?何あれ!?」
幻想郷出身のケルベロス・ドーパントはヘリコプターを見たこと無い為、鉄の塊が飛んでいることに驚愕する。
「イィィィィィヤァァァァァァァァ」
ヘリコプターの扉部分に全力でしがみついている霊繋が見えた。
ヘリコプターはそのまま白玉楼へと向かった。
「……何今の?…あっそんなことよりメモリメモリ」
ケルベロス・ドーパントはサイクロンメモリの捜索に入った。
そんな光景を見ていた者達が居た。
「……十一代目達の記憶を封じればいいの?」
「あぁ…お前にしか出来ないからな」
一人は〝裏〟幻想郷ゴールド幹部の一人である小野塚克巳ーーー
もう一人は赤い服を着ており、自らの能力と心を表わすように背中には道路の規制標識のような看板を背負っている少女だった。
「頼んだぜ……
河城みとり
『あらゆるものを禁止する程度の能力』
「分かってるわよ…あまり
みとりはそう言うと、白玉楼へと向かった。
「さて…戻るとするかね…ガイストの奴は戻った頃か?」
克巳はカードを使って消えた。
「…うっ…申し訳ありません幽々子様」
「良いのよ藍…謝るのは私の方よ」
幽々子は傷付いた紫と藍を屋敷の中に入れ、休ませていた。
「妖夢…」
幽々子は外で戦っている従者を心配する。
「ハァァァァ」
ナスカ・ドーパントはオーラを纏いながら霊斬に斬り掛かる。
キンッ
「メモリじゃったか?それに頼り過ぎだ」
キッカンッ
霊斬はナスカブレードを押し出し、ナスカ・ドーパントを斬り付ける。
「うっ」
「妖夢身体を借りるわよ!」
パペティアー・ドーパントが再びナスカ・ドーパントの体を操りだす。
「うむ人形使いらしい戦い方よな…じゃが」
霊斬はナスカ・ドーパントの攻撃をあっさり躱し、パペティアー・ドーパントへと詰め寄る。
「ッ!」
「相手が人形使いなら大元を叩くのが鉄則だ」
カンッ
「くっ」
霊斬はパペティアー・ドーパントを斬り付ける。
「ハァッ!」
「フッ」
霊夢と初夢の八卦掌がぶつかり合う。
「くっ」
「まだまだですね」
「霊夢退け!」
魔理沙が八卦炉を後ろに構える。
「スターダストレヴァリエ!!」
箒が無い為、後ろに構えた八卦炉から魔力を放出し突っ込む。
「オラァァァ!!」
「ッ」
魔理沙の拳が初夢の顔面に入り、吹き飛ぶ。
「おっしゃあ」
「でもこの程度でやられる程初代様は甘くないわよ」
「…えぇ…痛覚があれば良かったのですが」
初夢の頬は罅割れており、徐々に修復していく。
「やられましたね…良いパンチだと思いますよ」
「そりゃどうも」
(やっぱり強いわね…流石は初代様…勝てる気がしない)
霊夢は本気で思った。
「みんな…苦戦してるね」
「そうね…こっちは相手の倍は人数がいるのにね」
「確かに数はそちらが上…ですが乗り越えてきた修羅場の数はこちらが勝っているでしょう…」
ズー・ドーパントと強化チャーチ・ドーパントの呟きに霊結が答える。
「博麗の巫女とはそういう者達が殆どですからね」
「咲夜ちゃん…どうする?」
「……」
ズー・ドーパントの問いに強化チャーチ・ドーパントは考える。
だが霊結が止まる事は無い。
「考えている所申し訳ありません!でかいのが放たれます!」
霊結は再び結界砲を放つ体制に入っていた。
「考えるのは後のようね」
「うん」
一方その頃ーー
バタバタバタバタ
ヘリを操縦し、白玉楼の入口に入った米亜理達ーーー
「もう少しで白玉楼に付くよぉ!霊繋ちゃんもう少しの辛抱だから!」
ゼッタイニツイタラナグッテヤルゥゥゥゥ
ヘリに必死にしがみつく霊繋は、降りたら米亜理を殴る事を心に誓った。
(うん…霊繋ちゃんのパンチ痛いんだよなぁ)
米亜理は霊繋からの後の制裁に怯えた。
そんな時だった。
ガンッ
ビービービー
突然ヘリが操縦不能になった。
「えっ!?嘘!?何で!?」
ダカライヤダッテイッタノニィィィィ!!
操縦不能になったヘリは回転しながら墜落していった。
「操縦不能!操縦不能!霊繋ちゃん飛び降りるよ!!」
ショウキデスカァァァァ!?
「死にたくなかったら飛び降りる!!ほら行くよ!」
米亜理は操縦席の窓から飛び降りる。
アァモウ!
霊繋も手を離し、飛び降りる。
ドォォォォン
ヘリはそのまま墜落し、二人は白玉楼に続く階段へと降り立った。
「はぁ…はぁ…助かったぁ」
「米亜理さん…マジで一回殴り飛ばすわ」
霊繋は拳を握り締めて米亜理に近付く。
「霊繋ちゃんちょっと待って話を聞いて!」
米亜理は霊繋から逃げるように後ろに下がる。
「突然操縦不能になったんだよ!こんな事今まで無かったんだけど…」
「……もしかして…
霊繋が振り向きながら言った。
そこには階段を上がってきた者がいた。
「……さっきの鉄の塊があんた達のだったなら…そうね…それは私の能力によるものよ」
「…君は…見た所河童かな?…でも少し違う…」
米亜理はその者を見ながら呟き、観察する。
「……成る程…半妖だね君?」
「あぁ…良く分かったね…私は河城みとり…人と河童の間に生まれた半妖だ」
みとりは笑みを浮かべながら言った。
「河城?…にとりと同じ苗字…」
「にとりか…あいつは私の妹だよ…最も腹違いの妹だけど」
「そう…で?…私達に何の用かしら?」
霊繋は睨みながら言った。
「あぁ…あんたには用はないのよ十二代目…私が用があるのは十一代目…あんたよ」
「ほぇ?…私?」
「あんたは〝裏〟幻想郷にとって邪魔なのよ…悪いけどあんたから記憶を封じさせて貰う…まぁついでだし…一緒にいる十二代目…あんたも封じさせて貰うけど」
みとりから〝裏〟幻想郷の名が出てきた事で、二人は構える。
「言っておくけど…私の能力の前では何をしても無駄よ?」
みとりは背負っている規制標識を掴んだ。
「あんた達……
みとりが呟くと、規制標識のマークが車両通行止めから通行止めのマークへと変わった。
『ッ!?ーーー』
規制標識を見た二人は瞳から光が消え、その場に倒れた。
「はぁ…十二代目が知ってるってことは魅魔が喋ったって事よね?…面倒な事を…とっとと終わらせて地底に帰るとしますか…」
みとりは倒れた二人を置いて、階段を降りていく。
みとりと魅魔は、この後戦闘になるのだがーーー
それはまた別の話ーーー
はいという事で…〝裏〟幻想郷のメンバーの一人として河城みとりが登場しました!
幹部では無いですが、〝裏〟幻想郷の苦労人及び番人として組み込んでいます。
初代に六代目,八代目の実力を
歴代巫女の中で初代を最強にしましたがーーー
真の実力は追々出すとしてーーー
次回で春雪異変編完結になります!
その次はいよいよフォーウルムさんとのコラボ回!
空白期/異界騎士転移異変編に移りたいと思います!
次回も含めてお楽しみに!
それでは!