東方魔箱録 〜メモリの使役者〜 作:マイスイートザナディウム
現在来雪が使えるメモリはこちら!
PLANT,FLEET,T-REX,ICEAGE,WISDOM,DRACULA,ZOO,ENIGMA,FIRE EXTINGUISHER,HEAT
はいどうもマイスイートザナディウムです!
コラボ回第二話を漸く書けました……ホントに申し訳ない!!
今回は姫乃SIDEがメインです。
短いかもですがお楽しみ下さい。
それではどうぞ!
来雪と謎の男が争っている最中、霧の湖周辺で一人の黒服の男が何かから逃げていた。
「はぁ…はぁ…クソついてねぇ!!」
「逃さないよ?」
困惑する男の背後にフランと日傘をフランに差す咲夜が居た。
「なっ!?テメェらいつの間に!?」
「妹様に向かってその態度…万死に値するわね」
「落ち着いて咲夜…ねぇおじさん…紅魔館に何の用だったの?…返答によって対応が変わるから……教えてくれない?」
フランは殺気を放ちながら聞いた。
「クソ見くびんなよクソガキが!」
【MAGMA!】
黒服の男,タバリー・ヤラキマは懐からマグマメモリを取り出した。
「ッ…マグマ…それ」
フランはマグマメモリを見つめる。
「フン!」
キュピーン
タバリーはマグマメモリを右腕に挿し込み,マグマ・ドーパントへと変身した。
「来雪とか言うガキを始末しようと紅魔館まで来たのに居ねぇし!ついてねぇ!テメェらを燃やして憂晴らししてやるよ!」
「……そう…お姉さんを狙うんだ…咲夜」
「はい妹様」
「このおじさんの処理お願い…私どうしてもあのメモリが欲しいから…私が殺ったら壊しちゃうかもだし」
咲夜は疑問に思った。
マグマメモリは誰でも購入可能な一般メモリのカテゴリーである。
そんなメモリを何故欲しがるのかが分からなかったのだ。
「あのメモリ…元々お姉さんが持ってたメモリなんだ…
「…成る程…承りました」
「俺からメモリを奪うだぁ?ガキが舐めんじゃねえ!!」
マグマ・ドーパントは二人に向けて火球を放った。
場所は変わり---
「ハァ…ハァ…ハァ」
〝裏〟幻想郷に降り立った姫乃は、必死に穢土転生達から逃げていた。
「龍神脚ーーー」
「ッ!」
蘭武の急降下キックを咄嗟に避ける。
「
着地と同時に姫乃にラッシュを叩き込んだ。
「キャッ!」
蘭武の猛攻を受ける姫乃だが、ダメージは一切入ってなかった。
『自身に対するあらゆる害を受けなくする程度の能力』
その名の通り自分に害となるものを受けなくなる能力。
例をあげると「お酒を飲んでも全く酔わない。」「日焼けをしない。」「爆発に巻き込まれても全く傷がつかず、汚れもない」といった一見無敵の能力なのだ。
ただし例外として能力の無効化のみの場合は発動しなくなるという弱点もあるが、蘭武の能力は無効化能力では無い為絶対防御と化した能力。
それが姫乃禍月の程度の能力である。
だがダメージは受けていないが衝撃は受けている為、姫乃は後ろに吹っ飛ばされる。
「イタタ…ダメージは無いけどこう何度も何度も殴られたり蹴られたりするのしんどいよぉ」
姫乃が愚痴っていると、その後ろに同じく穢土転生された描絵が絵を描いていた。
「作品番号玖ーーー悪魔を討つ天使の成れ」
描絵が描いたのは天使の背後に倒した悪魔が十字架に貼り付けられた絵。
絵は具現化していき、数人の天使が剣を構えながら現れた。
「ライオンの次は天使!?」
「ーーーー」
描絵の描いた天使達が姫乃に向けて光の斬撃を放つ。
「ウッ…」
ジャキン
姫乃に直撃した斬撃は蘭武を巻き込み斬り裂いた。
斬撃で蘭武は斬り刻まれたが、姫乃は無傷だった。
「ふむ…田中描絵の作品二つ…青導蘭武の格闘術…これを受けても無傷とは…逆に青導蘭武のみ斬り刻まれたか……ふむ…」
其処に歩いて追っていたDr.ガイストがやって来た。
「ッ」
姫乃はガイストを見て更に警戒する。
「……自身に及ぶ被害を受け付けない能力か?」
「ッ!?」
姫乃は自身の能力を完全ではないが看破られ驚愕する。
「でなければ青導蘭武のみが斬り刻まれた理由が説明出来ん…なるほど強力な能力だ…益々手駒として加えたいな」
「手駒?…この人達は貴方の仲間じゃないの?」
「仲間?まさか…そいつ等は私の力で蘇らせた駒に過ぎん…既に死んでいる故に死ぬ事無く命令を聞く殺戮人形…それがこいつ等だ」
ガイストはフッと笑いながら言った。
それに対し姫乃は激怒する。
「既に死んでる…死んだ人を蘇らせて操ってるって事だよね?…ふざけないでよ!!命を何だと思ってるの!?」
「私に説教か…自分の状況が理解出来ていない様だな?」
コツン
ガイストが杖を突くと、蘭武が両手に気を溜め始める。
蘭武の能力は主に武術を扱う能力なのだが見た相手の技術を瞬時に取得するという使い方も出来る。
気を溜めるのは妹弟子である美鈴の能力を応用しているのだ。
「かーーめーーはーーめーー」
「えっ!?」
姫乃は聞き覚えのある単語を聞いて驚愕しながら振り向いた。
「波ーーー」
ドゥゥゥゥン
蘭武は溜めた気を前方の姫乃に向けて放った。
「ッ!」
ドォォォォン
蘭武から放たれた
「………む?」
煙が晴れると、姫乃の姿が消えていた。
「消えた……だと?」
その姫乃だが、いつの間にか〝裏〟幻想郷の森の中をとある少女に引っ張られながら走っていた。
「あ、あなた誰!?」
「説明は後!今は逃げるが勝ちだよ!」
走る事数分、姫乃は少女の隠れ家らしき小屋に入った。
「いやぁ危なかったねぇ〜…まさかこの世にかめはめ波撃てる人間が居るなんてねぇ…ドラゴンボールの漫画だけだと思ってたよぉ〜」
少女は小屋のドアを閉めながら呟いた。
「えっと…あの…助けてくれてありがとう」
「いや良いって良いって気にしなさんな…君も災難だったねぇ…まさか
少女は振り向いた。
「ッ!」
姫乃は少女の姿を見て驚愕する。
何故なら少女の姿を姫乃は外の世界で見たことがあるからである。
その姿はとあるVTuberの姿と瓜二つだった。
「えぇ!?し、
そう
姫乃を助けた少女は外の世界で世界最大級のVTuber事務所『ホロライブプロダクション』に所属するタレント・白上フブキと瓜二つだったのだ。
「おっ!
少女の名は白上深雪
白上フブキの実妹であるのだが、自身の持つ程度の能力のせいで実の姉にすらも忘れ去られ幻想入りしてしまった悲しきキツネである。
「えっ!?フブキちゃんに妹が居たの!?しかも幻想入りしてたなんて……ッ」
姫乃は深雪の幻想入りに驚きはしたものの、それ以上に深雪の姿に驚いた。
深雪の肌は所々罅があり、白目の部分が黒ずんでいたからである。
それは自身を襲ってきた2人の特徴と一致していた。
「その目…それにその身体…」
姫乃は警戒する。
「あぁ!落ち着いて!私は敵じゃない…て言っても信じられないよね?…まぁ私も穢土転生の一体だからね」
「穢土転生……それってあの漫画の…」
「おっそっちに精通してる?なら話が速い!そう…君を襲った2人も私も穢土転生…あの漫画と同じで生きた人間を器に蘇らされた死人だよ」
深雪は冷ややかに笑いながら言った。
「死んだ人を操るだけじゃなく無関係な人の命も奪ったんだあの人は…許せない」
姫乃は怒りを露わにする。
「まぁ…現実でやられたらそうだよね…まさか漫画の技術を応用出来るなんてね…」
「……どうして貴女は私を助けたんですか?…貴女も穢土転生なんでしょ?」
一向に襲ってこない深雪を見て不思議に思った姫乃は尋ねる。
「あぁそれは私があのお爺さんの支配下に無いからかな」
「支配下に無い?」
「私の能力は『影が薄過ぎる程度の能力』…読んで字の如く影が薄過ぎて誰からも認識されなくなる能力だよ…これのせいでお姉ちゃんも私を忘れちゃった位だしね…術者であるあのお爺さんすらも私を穢土転生した事を忘れちゃってるんだよ…だから私は自由に動けるし意思を保ってられるのさ」
深雪は皮肉にも最愛の姉にすら忘れ去られた自身の能力で穢土転生の呪縛から解き放たれていた。
「だから君を助けられた…こればっかりは能力に感謝だね…恨めしい程嫌いだけど」
「……信じても良いんですか?」
「私としてもこの状況は看過できない…外の世界出身とは言え私も幻想郷に住んでた身だから」
「…………分かりました…貴女を信じます…」
姫乃は警戒を解いた。
「自分で言ってて難だけど…信じちゃって良いの?」
「貴女からは悪意が感じられません…それに私を助けてくれましたから」
(なんてエェ子や…)
深雪は心の中で姫乃に感動していた。
「それで…ここは何なんですか?」
「ここ?……あぁ〝裏〟幻想郷の事ね…私も良くは分からないんだけどねぇ…ただ一つ言えるのは文字通り幻想郷の裏の世界って認識で大丈夫だよ…あの人達は何らかの目的の為にこの〝裏〟幻想郷を創った事は確かだよ、まぁこれは言わなくても分かることだけど…」
深雪は姫乃に軽い説明をした。
「ここを出る方法は無いんですか?」
「出る方法かぁ…あっ話変わるけどそんな固っ苦しくしなくて良いよ?今は仲間なんだからフレンドリーに行こうよ」
「……まぁ…そうかな…」
深雪のふんわ〜りした態度に若干引きつった笑みを浮かべ同意する姫乃。
「取り敢えず此処を出る方法は二つだけかな?」
「その方法って?」
「一つは
「どうして?」
姫乃は苦笑いしている深雪に聞く。
「カードを持ってるのはごく一部の準幹部クラスの連中なんだよ…それこそあのお爺さんを始め〝裏〟幻想郷を牛耳ってる化け物揃いなの…そいつ等からカードを奪って逃げるとか…私みたいに死にたくても死ねない身体ならいけるかもだけど…」
「準幹部クラス…」
「君の能力が強いのもさっきの闘いで分かる…でも
「………」
姫乃は頭を抱える。
「……せめて此処に凱君が居てくれたらなぁ…」
「凱君?」
「あっ私の幼馴染…その…あと………私の旦那さん」
「なん……だと!?」
深雪は崩れ落ちる。
「えっ!?深雪ちゃん!?」
「まさかの家庭持ち…一方の私は相手を見つける前に死亡……負けた…」
深雪は明らかに悔しそうにしていた。
「えっと……なんかごめん」
「姫乃さんや…そんな申し訳無さそうに謝らないで…それが一番効く…」
深雪は胸を抑えながら悶える。
「それはさておき……強いんだね…君の大切な人は」
「うん…強いよ」
姫乃は頬を赤らめる。
「…お熱いねぇ…まぁ此処までにしておいて…君の伴侶をとやかく言うつもりは無いけど居た所で厳しいだろうね…特にボスは危険…あいつはその気になれば歴史を書き換えて存在自体を無かった事にする事だって出来る…それこそ君とその彼が出会わなかった歴史だって思いのままだろうからね」
「ッ」
姫乃は辛そうにする。
自身にとっては掛け替えのない大切な人と出会わなかった歴史…考えただけで胸が張り裂けそうになった。
「…ごめんね…嫌な思いをさせたね…でもボスに挑むとはそう言う意味になりかねないんだよ…他の幹部連中はどういう能力を持ってるかは分からないけど……幹部って言われてる位だ…化け物染みた能力を持ってるに決まってる…ゲームでも幹部クラスはチート能力を持ってるのがお約束だし」
「……それでもう一つの方法は?」
「おっと語り過ぎたね…失敬…もう一つの方法は
「番人?」
「そっ番人…此処には三人の番人が居てね…幻想郷で暗躍してる幹部達を迎えに行く際に番人達は門を開くんだよ、私の能力で認識されなくして門を開いたと同時に出る…強引だけどこれが一番手っ取り早く出られる方法かな?…ただ番人をやってる位だ…私の能力が通じない可能性も出てくる…幹部を相手取ろうが番人を相手取ろうがどちらにしても賭けだね…君にとっては命懸けの賭け…さて君に問おうか」
深雪は姫乃に手を差し伸べる。
「?」
「キツネのゾンビに命を預ける覚悟…君にはあるかな?」
深雪は真剣な表情で姫乃を見つめる。
「……覚悟ならとっくに出来てるよ…」
姫乃は深雪の手を握った。
「じゃあ短い間だけど君の命は私が預かるよ!いっちょやったるか相棒!」
深雪は満面の笑みで言った。
「フフッ…宜しくね相棒!」
敵の本拠地である〝裏〟幻想郷にて、キツネのゾンビと異世界の花嫁による同盟が結ばれた。
はいということで…新キャラが二人登場しました。
まずは売人の下っ端マグマ・ドーパントことタバリー・ヤラキマになります。
アイディアを送って下さったラギラギアさん、ありがとうございます!
三下ムーブを自分なりにやってみましたがこんな感じで良いかな?
そしてもう一人の新キャラ、穢土転生で白上深雪が登場です。
アイディアを送って下さったドーラドルヒさん、ありがとうございます!
今回は主に姫乃と深雪がメインになりました。
〝裏〟幻想郷に穢土転生として召喚されてた深雪が姫乃を助ける案は最近思い付いたので急遽入れてみました。
穢土転生としては失敗作枠なのですが、NARUTO本編で言う所のイタチポジションにしました。
理由としましてはホントに個人的なのですが……何を隠そう私マイスイートザナディウム……ホロライブが超絶好きなんじゃあぁ!
裏話なのですがアイディアとして送られて来た時一人で「キタァァァ!!」と歓喜してました。
勿論白上フブキ本人が出てる訳では無いのですが、ビジュアルとイメージCVがフブさんだったので誠に勝手ながらイタチ枠に組み込みました。
だが後悔は無い…寧ろ清々しいまである。
…っと茶番は此処までで、次回は漸く来雪と凱SIDEに移ります。
前回謎のドーパントの配下を出すと言いましたが……白上深雪の案が思い浮かんでしまって後回しになってしまった…申し訳ない…
次回こそ配下を出しますのでお許しを…
来月の10日までには上げたいと思います。
次回もお楽しみに!
それでは!