東方魔箱録 〜メモリの使役者〜   作:マイスイートザナディウム

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はいどうも〜マイスイートザナディウムです!

今回は戦闘シーンを盛り込んだのですが…ちゃんと出来てるかな?

温かい目で見てもらえると幸いです。

それではどうぞ!


Fの脅威/来雪のやるべき事

「人里に行きたい?」

 

「うん」

 

来雪が霊夢と暮らし始めて早2日になり、来雪は霊夢にお願いした。

 

「霊夢さんと暮らして2日…幻想郷の住人になるんだから色んな所行ってみたいなって」

 

「それで人里って訳ね……そうね…じゃあ行きましょうか」

 

「え?…場所だけ教えてくれれば…」

 

「これでもあなたを預かってる身よ、一人で行かせる訳ないでしょう!分かったら支度する!」

 

来雪は霊夢の言われた通りに支度をする。

 

「まぁ…持っていく物って言ったらこれしか無いけど…」

 

来雪の持ち物はマグマメモリとプラントメモリだけだった。

 

「メモリねぇ…必要かしら?」

 

「まぁ一応ね…何があるか分からないし」

 

「ふ〜ん…まぁ良いわ、それじゃあ行きましょうか」

 

霊夢は来雪の脇に手を回す。

 

「えっ?」

 

「しっかり捕まってなさいよ、今日は私が運ぶから今度飛ぶ練習もしましょうか」

 

「……安全飛行でお願いします…」

 

来雪は冷や汗を掻きながら言う。

 

「安心しなさい、急いでる訳じゃないからそこまで飛ばさないわ」

 

 

霊夢の言う通り、人里まで来雪は地獄を見ることなく空の旅を楽しんだ。

 

 

「ほぇ〜」

 

来雪は人里の様子を見て呆けていた。

 

「何呆けてるのよ?」

 

「何か新鮮だなぁって」

 

「外の世界より発展はしてないでしょうけどね」

 

霊夢と来雪は色々な店を周った。

 

雑貨屋で来雪の小物を探したり、霊夢御用達の団子屋で団子を食べたりと人里を満喫した。

 

「来雪が野菜を作ってくれたおかげで食費が浮いたし、久々に食べた団子美味しかったぁ」

 

霊夢は満面の笑みを浮かべていた。

 

「うん、霊夢さんごめんなさい…私の小物まで買ってもらっちゃって」

 

「良いの良いの、こっちも色々やってもらってるし…まぁ前も言ったようにそれなりに働いて貰いますからね」

 

「は〜い」

 

来雪は歩きながら人里の風景を見る。

 

「ん?どうしたのよ来雪」

 

「何か…こういう賑やかなの良いなって」

 

「…ふふ…そう」

 

来雪の言葉に笑みを浮かべる霊夢。

 

そんな二人に一人の男が話し掛ける。

 

「なぁ少し良いか?」

 

「ん?」

 

「えっ…何でしょうか?」

 

その男は来雪を見つめながら笑みを浮かべる。

 

「園田来雪ってのはあんたかい?」

 

「えっ?…そうですけど…えっと…何処かでお会いしましたか?」

 

「っ!来雪離れて!」

 

霊夢は来雪の肩を掴み後ろに下がらせる。

 

「霊夢さん?」

 

「博麗の巫女か…ついでにお前も消しとくか」

 

男がそう言うと懐からある物を取り出した。

 

「っ!?それは…」

 

「ガイア…メモリ!?」

 

「さぁ…殲滅だ」

 

男はガイアメモリのボタンを押す。

 

【FLEET!】

 

ガイアメモリからガイアウィスパーが鳴る。

 

男はフリートメモリを右腕の生体コネクタに挿した。

 

キュピーン

 

男の体は金属で覆われ軈てその姿を現した。

 

男は上半身が洋風の戦艦の甲板を思わせる外殻で覆い、下半身は某ロボットアニメガン○ムの下半身に変わった。

 

両手には大剣と盾を装備している。

 

男は艦隊の記憶の怪物(超人)、フリート・ドーパントに変身した。

 

「うぅぅぅ…ウォォォォォォォ!!」

 

雄叫びを上げたフリート・ドーパント。

 

フリート・ドーパントの出現に里の人々はパニックに陥っていた。

 

人々は一目散に逃げ出した。

 

「来雪以外にも変身者が幻想郷に居るなんて…!」

 

「フリート!?…そんなメモリ知らない…初めて見るメモリだよ!」

 

「園田来雪…博麗の巫女…此処で消えろ!」

 

フリート・ドーパントは大剣を振り回しながら走り出す。

 

「そう簡単に殺れると思わないことね!」

 

霊夢はお祓い棒を構えた。

 

「これでも喰らいなさい!」

 

霊夢は御札の弾幕をフリート・ドーパントに向けて発射する。

 

「オラァ!」

 

フリート・ドーパントは弾幕を大剣で斬り捨てる。

 

「なっ!?」

 

「死ねぇ!!」

 

フリート・ドーパントの大剣が霊夢の頭に迫る。

 

「霊夢さん!」

 

【PLANT!】

 

キュピーン

 

来雪は咄嗟にプラント・ドーパントに変身し、蔦を大剣に絡ませた。

 

「あぁ!?」

 

「フンッ!」

 

すかさず霊夢がフリート・ドーパントの腹部を蹴り飛ばした。

 

「グハッ」

 

霊夢は距離を取った。

 

「ありがとう来雪!」

 

「園田来雪!邪魔すんじゃねぇ!」

 

フリート・ドーパントの甲板から5機のファンネルが飛び出した。

 

「なっ!」

 

ピュンピュンピュン

 

5機のファンネルから光線が放たれる。

 

「キャアッ」

 

光線によってプラント・ドーパントの体から火花が舞った。

 

「来雪だけじゃないのよ!」

 

霊夢はお祓い棒でフリート・ドーパントに攻撃しようとする。

 

「ウザってぇ!」

 

フリート・ドーパントは大剣で受け止める。

 

【MAGMA!】

 

キュピーン

 

来雪はすかさずプラント・ドーパントからマグマ・ドーパントに変身し直した。

 

「ハァッ!」

 

マグマ・ドーパントがフリート・ドーパントに向けて火炎岩を発射した。

 

ドドドン

 

「グオォォォ!?」

 

フリート・ドーパントの背中に直撃する。

 

「そこよ!」

 

フリート・ドーパントが怯んだ隙に霊夢は顔面にパンチする。

 

「ガハッ!」

 

フリート・ドーパントが後方に殴り飛ばされた。

 

「クソがァァ!!」

 

「……」

 

マグマ・ドーパントとなった来雪はフリート・ドーパントを見つめながら考えた。

 

(あのメモリの事は分からない…でも…この子達と同じガイアメモリであることは変わりない…だったら!!)

 

マグマ・ドーパントはそのまま走り出した。

 

「来雪!?」

 

突然走り出したマグマ・ドーパントの行動に霊夢は驚きを隠せなかった。

 

「此処でくたばれ園田来雪ィィィィ!!」

 

フリート・ドーパントも大剣を振り回しながら走り出した。

 

「ダァァァ!!」

 

マグマ・ドーパントは熔岩をフリート・ドーパントに向けて放った。

 

「効くかぁぁ!!」

 

フリート・ドーパントは盾で熔岩を防ごうとした。

 

しかし盾は意図も簡単に溶けた。

 

「何ィィ!?」

 

本来のマグマ・ドーパントの力ではフリート・ドーパントの盾を溶かすことは出来ないが、この土壇場で来雪の程度の能力が一時的に覚醒した。

 

 

【地球の記憶を具現化する程度の能力】

 

 

それこそが来雪の能力であり、地球の記憶を封じ込められたガイアメモリの能力を最大限に引き出す事が出来る。

 

この子達を…二度と悪事に使わせない!!

 

来雪の心の叫びに応えるかの様に、マグマ・ドーパントの熔岩が威力を増した。

 

「グァァァァナニィィィ!?」

 

フリート・ドーパントはマグマ・ドーパントの熔岩に飲み込まれた。

 

「ソンナ…バカナァァァァ!?」

 

 

ドォォォォン!!

 

 

フリート・ドーパントは大爆発を起こした。

 

カチャカチャ

 

フリートメモリはメモリブレイクされずに霊夢の元に飛ばされた。

 

「ッ!」

 

霊夢はすかさずフリートメモリを拾い上げた。

 

「……メモリは無事ね」

 

「ガハッ……クソが…」

 

身体中火傷だらけの男が倒れていた。

 

「……」

 

ギュウウン

 

来雪はマグマメモリを体内から取り出し、人間の姿に戻った。

 

霊夢は男の所に歩いていく。

 

「あんたには聞きたいことがあるわ…一緒に来てもらうわ…拒否権は無いわよ」

 

霊夢は男を睨みつけながら言い放つ。

 

「クソ…」

 

男を連行しようとしたその時だった。

 

ブォォォン

 

突然男の周りに螺旋階段の様な檻が出現した。

 

「なっ!?」

 

「こ…これは!?待ってくれ!もう一度俺にチャンスを!」

 

男の言葉を聞かずに螺旋階段は消え去った。

 

「消えた!?」

 

「ッ!?」

 

来雪が見た先には全身に螺旋階段の様な装甲を身に纏った怪物(超人)が立っていた。

 

「ドーパント!?」

 

「ッ!あんたがさっきの奴をどっかにやったって訳!」

 

霊夢は謎のドーパントを睨みつけながら言った。

 

「……園田来雪」

 

「ッ!?」

 

「今回はそのメモリはくれてやる…だがいずれは()()()()を貰い受ける」

 

謎のドーパントは先程の螺旋階段の様な檻を出現させ、その場から消えた。

 

「ちょっと待ちなさいよ!」

 

「……」

 

霊夢が追いかけようとするが既にそこにはドーパントの姿は無かった。

 

「一体何なのよ」

 

「………」

 

「…はぁ…さっきまではいい気分だったのに…今は最悪よ」

 

「……ねぇ霊夢さん」

 

「ん?」

 

来雪は何かを決意した目をしていた。

 

「私決めた」

 

「何を?」

 

「彼奴等はまだメモリを持ってると思う…だから…私が全て回収する…もう二度とこの子達を悪事に使わせない為に…私は戦う」

 

来雪はマグマメモリを見つめながら言った。

 

「……そう」

 

霊夢は先程拾い上げたフリートメモリを来雪に渡した。

 

「異変解決は博麗の巫女の務めだもの…私も手伝うわ…力になれるか分からないけどね」

 

「…ありがとう…霊夢さん」

 

この時から始まった。

 

来雪達と謎のドーパント達との長い戦いが…

 

 

 

 

 

その夜、とある赤い館の時計塔に幼い見た目をした少女が月を眺めていた。

 

「……さぁ…いよいよこの時が来たわ」

 

少女の後ろには複数の少女達が立っている。

 

長い紫髪の先をリボンでまとめ、紫と薄紫の縦じまが入った、ゆったりとした服を着た少女。

 

銀髪のボブカットに、もみあげ辺りから三つ編みを結っているおり髪の先には緑色のリボンを付けて、青と白の二つの色からなるメイド服を着た少女。

 

華人服とチャイナドレスを足して2で割ったような淡い緑色を主体とした服装で髪は赤く腰まで伸ばしたストレートヘアーで、側頭部を編み上げてリボンを付けて垂らしている少女。

 

「私達の異変を始めましょう」

 

少女の手には魔性の小箱が2本握られていた。

 

【DRACULA!】

 

【UNION!】

 

 

 

 




はいということでアイディアを下さったSOUR様、マスターKU様ありがとうございます!

SOUR様のフリート・ドーパントとマスターKU様の謎のドーパントを今回は登場させました。

変更として来雪は今後様々なドーパントと戦いメモリを集めて行く方針にしました。

フリート・ドーパントに変身した男の様なオリキャラや東方キャラと戦っていく内に来雪自身も成長する感じにしていきたいと思います。

どのキャラにどのメモリが当てられるのか楽しみにしていてください!

次回からラストに登場した少女達(正体モロバレ)が登場する東方紅魔郷編に入って行きます!

正直スペルカードルールを導入するかは迷っている次第です。

スペルカードルールを導入しちゃうと謎のドーパントが所属する組織との戦いがややこしくなっちゃうと思いますので…タグに付け足しとかないと…

次回もお楽しみに!

それでは!

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