DIARY OF MERCENARIES: THUNDER RUNNERS   作:コルディアムに脳を焼かれた阿慈谷ヒフミ

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MISSON5 RETURN

帰投

 

OPERATION:NONE

November 13, 2024 1157

Place: Uncle Turner's Air Field(Airstrip One in USA)

 

エレステナーの帰投を待て

 

ジュラーブリク

コールサイン:なし

現在の所属:なし

搭乗車:10式戦車E型 アルヴィン・エドワード・ローバック少将車

 

あたし達がエレステナーがいるという飛行場に着いてから50分。最初着いた時は、タイミング悪くあのパイロット(エレステナー)が飛行場を離陸した時だった。

ここまで6ヶ月。大陸を渡り、なんとかヒッチハイクを繰り返した矢先にこれとは、運命とはひどいものだなぁ、と苦笑してみる。

ほかのアニマ達は、みんな待ちぼうけを食らってさすがに飽きてきたみたいだった。まぁ、なにもすることがなく50分と待たされてるから、分からないでもないけど。あたしはと言えば、会えるというだけで緊張していたのに、焦らされて余計緊張している。元々こんな性格だったかと思ってみたけど、多分違う。落とされたことであたしのなにかに中てられたのかもしれない。

『ジュラ姉さん、何かないんですかねー。いい加減待ちぼうけを食らうのも飽きてしまいました』

ふとパクファがロシア語で言う。それはあたしも同じことを思っていた。今までの感じ、この戦車兵たちならこの辺りになにかあるか知っているかもしれない──そう思って聞いてみようとしたとき。

『生憎とこの近くには店のひとつもない。あいつが戻るまで待つしかないな』

そう語ったのはローバック少将だった。というか今、ロシア語を喋った?

「あんた、もしかしてロシア語が分かるのか?」

「ああ、親父がドストエフスキーとかのロシア文学も見ろってうるさくてな。まぁそれだけならいいんだが、原語で見ろという注文も入れてきてな。腹が立ったから読むだけじゃなくて全般習得してやった。そしたら今度は日本語をやらされたけどな」

小説家の子は辛いぜ、と彼は笑った。その笑いの底には苦労が透けて見えた。この少将はきっと苦労人の類だろう。それも有名人の子供という鎖をつけられたタイプの。じゃあなんで軍に入ったかまでかは、あたしには分からない。

「そう、ですか」

ロシア語が分からないだろう、と思って文句を言ったんだろう、パクファが少しバツの悪そうな声で言う。もっとも、彼が気にしている様子はなかった。

そんな時だった。遠くから、エンジンの音が聞こえてきた。目の前の戦車兵たちは、イヤーマフをしているのもあってか、全く気づいている様子はないけど、あたしには分かる。ほかのアニマ達も同じように気づいたらしい。音は西の方角、つまりエレステナーが飛び出して行った海の方から聞こえてきた。耳を凝らすと、4機分のエンジン音が近づいているのが分かった。3機は普通のターボファンエンジンの音だったが、もう1機のエンジン音は独特なアダプティブ・サイクルエンジンの音だった。XF-35Dについて来るまでに色々調べてきたから分かるけど、XF-35DはA100アダプティブ・サイクルエンジンを2基積んでいる。そして50分ほど前に飛び出て行ったXF-35D。照らし合わせれば──

「帰ってきましたね」

ファントムが言う。ついに、6ヶ月越しに、あたし達が探していた人間に会える──意識した途端、緊張の心臓の音が高鳴る。恋でもあるまいし、なんか変な感じ。

かなりエンジン音が近づき、さすがにローバック少将達も気づいたらしい。全員が西の方角に目を向けている。

遠目に、4機の機影が見えてきた。先導する1機はほかの機体と比べてもとても大きく、塗装のせいで若干太陽光が反射して機体が光っていることから、間違いなくエレステナーの乗るXF-35Dだと分かった。

エンジン音はどんどん大きくなり、それに合わせて4機の機影もみるみるうちに近づいてくる。

うちの3機──ここから数十kmほど内陸にいったところにあるロイス空軍基地所属らしいF-16──が分かれ、エレステナーのXF-35Dのみがこっちに近づいてくる。飛行場手前で右旋回、離陸した方向とは逆にアプローチしてきた。

──機動が軽い。恐らく50分空けていたから演習でもやってきたんだろう、燃料を消費して機体が軽くなっているのもあるだろうけど、それだけではここまで軽くはならない。模擬弾を投棄してきた?いや、わざわざそんな無駄なことをするとは思えない。

銀色に彩られた大型戦闘機が着陸する。空戦の腕に反し、着陸は綺麗ではなかった。思い切り地面に叩きつけるような、不安定で機体に負荷がかかりそうな着陸。空戦機動をしてきたあとにこんなことしたら機体がダメになりそうだけどなぁ。

そろそろ通信を繋ぐか、とローバック少将がおもむろに言った。

「こちらコールサインヴァータス1-0、センパー1、聞こえるか」

「んあ、ローバック?なんで来てるんだ?そういや正門の方に戦車が止まってるが、あれがお前の車か?」

「まさにそうだ。門を開けといてくれないか」

「分かった、ターナーのおっさんに機体を預けたらやっとく」

声が聞こえた。若干低い、でもそこまで年齢のいっていなさそうな声。それに、センパー1と言っていた──ローバック少将はエレステナーのコールサインがセンパー1だと言っていた──。通信相手は、エレステナーだった。

離陸した時はこちら側からちょうど離陸するような形だったけど、着陸はこちらに来るような形だった。きっとあたしらのことも見えているだろう。着陸滑走自体は1000mくらいで、そこから更に数百メートル進んで誘導路に入っていった。進んでいる方向に目をやると、格納庫があった。飾り気はあまりないが、かなり新しそうな格納庫。ステルス機は繊細なケアが必要とするけど、F-35はそこまで神経質にならなくてもよかったはず。エレステナーという人間はきっと機体を大切にしている...いや、あの着陸でそれはないか。

そのまま格納庫に進み、機体を納めたのが見えた。

数分後。目の前の門がブザー音をひとつ鳴らしたかと思うと、おもむろに開いていった。どうやら遠隔操作だったらしい。

「マクミラン、進めろ」

「了解。停めるのはいつものとこでいいよな?」

ああ、とローバック少将が返すと、戦車のエンジンがまた唸り声をあげて進んでいく。改めて飛行場を見渡すと、長めの滑走路と誘導路が1本ずつ、管制塔と一体化した、二階建ての横に長い建物が誘導路に沿ってあり、その建物の隣には新しめの格納庫が2つと、古そうなのが4つあった。管制塔をよく見ると、誰もいなかった。管制官がいない無管制空港というのは珍しくはないが、元々管制があったのに無くなったというのは、ここが恐らく元々はそれなりに離発着があったが、何かがあって誰も来なくなり、──恐らくだけど──個人所有の飛行場になったのが原因、というところか。

滑走路がよく見えるところに駐車場があり、そこに戦車を停めた。駐車場にはピックアップトラックとジープ──多分ハンヴィーって言うやつだろう──が停まっていた。エンジンとモーターの音が途切れる。まず運転手のマクミラン──階級は知らない──が降りるとローバック少将、続いて砲手──彼については名前すら分からない──が降りていった。それにあたしたちも続く。

「ついてこい」

ローバック少将が手招きし、あたしたちもついて行く。

滑走路を少し迂回した方に、地下への扉があった。入ると、蛍光灯の光がいくつか照らした地下通路になっていた。曰く、そのまま通るんだと事故の危険があるからわざわざ地下通路を作ったということらしい。少し不気味だった。こういう不気味なの、少し苦手なんだよなぁ、あたし。

数十メートル横切ったところでまた階段が現れ、地上の光をまた浴びることになった。目の前には建物の玄関があった。1枚の張り紙が貼り付けてある。

アンクル・ターナーズ・エアフィールド。ターナーおじさんの飛行場。カートゥーンアニメのタイトルにでも出てきそうな名前だった。

玄関の前のブザーをあの砲手が鳴らす。ふと胸元をよく見ると、“Stuart”と書かれていた。名前はスチュアートと言うらしい。

「ローバック達か、入ってこーい」

ブザーの方から間延びした声が聞こえる。さっきの無線から聞こえた声と全く同じだった。

勝手知ったる他人の城、ということわざが日本にはあるらしいが、まさにローバック少将達はそんな感じで建物の中に入っていった。声の主、エレステナーは玄関には居ないらしい。玄関を見渡すと、外見からは想像もつかないほど小綺麗で新しかった。

「久しぶりだな、ローバックとスチュアート、それにマクミラン」

ふっと廊下から1人の男が姿を現した。手にはライフル、服装はボディーアーマーを着込み、目にはゴーグルを付けた完全武装の兵士という出で立ちだったが、その声はさっきから聞いていた、あの低めの声に相違なかった。

──これが、あたしたちがずっと追い求めていた男。ルイス・“エレステナー”・コール。そう思った瞬間、あたしの心臓は早鐘を打ち出した。顔も、多分赤くなっていたと思う。

「おいおい戦車兵ども、まさか彼女が出来たから自慢しに俺とマイケルに会いに来たんじゃあるまいな?」

「そんなくだらん理由で来るか。だいたい彼女なんざここ数年できたことも無いし、4人だぞ。普通3人だろうが」

「なるほどな、ここに来た理由は特になしと」

「どういう理屈だ。事実だがな」

ローバック少将とエレステナーが掛け合いをしていたが、少なくともあたしの耳には入っていなかった。ずっと、無意識にエレステナーの方を見つめていた。

「どした、お嬢さん。俺の方ばっか見て。てか顔赤いぞ、大丈夫か?」

エレステナーの声が飛び込み、あたしはやっとエレステナーを見ていたことを意識した。

「ああそうだエレステナー、彼女たちのいる訳を話すのを忘れてた。なんでも、お前に会いに行きたいって言うから俺たちが途中で拾ってきたんだよ。どうもずっと探していたらしい」

「ほう、このお嬢さん方が?面識は俺にはないが」

まぁとりあえず立ち話もなんだから茶でも飲もう、ついてこいとエレステナーが言った。お嬢様扱いされるのはどうも気に食わなかったが、あたしたちはそれに従い、エレステナーについて行く。少し行くと、かなり広い部屋が目の前に現れた。キッチン、というか厨房がついたその部屋は、恐らく元々は食堂らしかった。今や、それは大スクリーンのテレビとソファに机、戦闘機の模型やちょっとしたインテリア、それにドリンクサーバーが並んだリビング的空間になっていたけど。

とりあえずソファに座る。ソファの上にはいくつかお菓子が並べてあった。応接間でもあるらしい。アメリカンサイズの、恐らく手作りであろう大きなクッキーと、なぜかチュッパチャプスが置いてあった。お茶が来る前に食べたら口が乾きそうだったので我慢する。パクファは早速食らいついていたけど。

「悪ぃな、相変わらずコーヒーメーカーはないもんだから紅茶になる」

「構わん、紅茶もコーヒーも淹れたやつが飲めるんならいい」

「俺はイギリス生まれだから、むしろ紅茶なのは嬉しい限りだな」

「お前に関してはイギリス生まれってのだけがその要因ではないように思えるな、スチュアート?」

「ああマック、もちろんだ。それではここで2つほど単語を。The Boston Tea Party(ボストン茶会事件)、それにAnti-americanism(反米主義)、こんなところか?」

「おい売国奴」

ははは、と戦車兵たちとエレステナーが笑う。何が面白いのかはさっぱりだったけど、いわゆるブラックジョークというものだろう。イギリス人はこの手のものが大好きだっていうのはよく知られている。繰り返しになるけど、あたしには何がいいのか分からない。

厨房の方からは、紅茶のいい香りが漂ってくる。ベルクトは、紅茶に関しては負けたかも知れません、と小声で呟いていた。あたしには品種とか入れ方とかは全く分からないけど、ベルクトならそこら辺は分かるんだろう、きっと。

「はいよ、お待たせさん」

しばらくて、なぜか花柄のお盆で紅茶が持ってこられた。ガムシロやミルクもちゃんとあるらしい。着陸に反してこういう所はどうにも律儀というか、なんというか。

「エレステナー、まだこの盆使ってるのか。確か日本にいた時から使ってたやつだろ?」

「ああローバック、なんならこいつはじいちゃんの時から使ってる30年選手だな」

30年同じ盆を使うとは。意外に物持ちはいい...というか持ちすぎな気がする。

「つい先日取れたばっかのオータムナルだ。ただでさえ多くない収穫が今年は更に少ないから味わえよ」

「オータムナル、ねぇ。俺はダージリンの中でもファーストフラッシュの方が好きだが、悪くないな」

「ファーストフラッシュの爽やかさも良いけどなジョセフ、俺はむしろこの甘みが好きなんだよな」

「そうか、お前は甘党だったもんなエレステナー。そういや未だに少し辛いカレーは食えないってマジか」

「マジのマジだ。一度インド人に本場を食わされたが、ありゃダメだ。辛すぎて頭がおかしくなる」

もっとも家庭によって違うんだろうがな、とエレステナーは続けた。

紅茶談義。ベルクトは興味津々らしかったけど、あたしにはよく分からない。...もしかしてあたしってあまり教養ない?そんなことないと思いたいけど。

とりあえず紅茶を飲んでみる。確かに少し甘みが普段飲む紅茶よりあるように感じられた。それに結構まろやか。続いてクッキーを食べてみる。見た目はスコーンみたいで、味もそんな感じだった。このエレステナーという男は、見た目に反してお茶やお菓子が好きらしい。チュッパチャプスがクッキーと共にあるのはよく分からないけど。ちなみになぜかファントムはチュッパチャプスと紅茶を一緒に飲んでいた。合うの、それ。

「さて、と」エレステナーが言葉を発する。

「まぁローバック達が理由もなく来るのはそこまで珍しくないから良いとしてだ。4人のお嬢さん方はどういう訳でここまで来たと?」

来た。ほかの3人の顔が少し強ばるのが分かった。あたしがここは訳を言うべきだろう。根拠もなく、そんな気がした。ふぅ、と深呼吸を1つ。

「...半年前」

「....?」

「忘れもしない、5月5日のこと。あんた、覚えてるか」

「半年前の5月5日?その時期だとNATO側でドイツ内戦してた頃か。1日1日の事はよく覚えてないからなぁ...」

やはり、覚えてなかったか。想定内ではあるけど。

「じゃあ、4機の戦闘機と同時交戦したのは覚えているか?」

「...機種は。4機と同時交戦するのは少なくなかったからな」

あたしはそれにSu-27M、PAK FA、RF-4EJ、Su-47と答える。

Su-47と言って、エレステナーは何かに気づいたかのように顔を変えた。

「...!ああそうだ思い出した!半年くらい前、帰投中にAWACSが突然不明機の出現を通告してきたのがあった。Su-57やSu-47やらがいて妙だと思ったのを覚えてる」

フェロンやベルクト乗りはほとんど居ないからな、と添えて。

「それで?それが一体あんたらにどう関係する?」

「...あんた、その時の機体の色を思い出せるか。多分繋がると思うが」

目の前の男は、唸りながら思考の海に浸かっている。まさかあたしらはそこら辺の有象無象と同じ扱いだったというのか?だとしたら腹立たしいことこの上ない。

しばらく考えて、エレステナーはゴーグル越しの目を見開いた。口元はマスクで隠れているが、口を開けて驚いていたのが分かった。

「おーいおいおい...まさか、嬢さんたちはあの時のパイロットだとでも言うのか?にわかには信じられんが...」

「そのまさか。あたしらはその時の...まぁ正確に言えば異なるが、パイロットだ」

答え合わせ。そこまで言った瞬間、ゴーグルの奥の目付きが変わった。警戒する目付きだった。そして、エレステナーはソファに立てかけていたライフルを掴んだ。

「...じゃあなんだ。俺に落とされたから恨みを果たさんとばかりにここまでやってきたとでも?俺は俺を殺そうとする奴を手懐けるほど凝ったことは出来ねぇんだわ」

そこまで言って、場の雰囲気が一変した。一触即発。そんな言葉がこの上なく似合う雰囲気。半年前に感じた恐怖を、目の前で、より強く感じたようだった。少しでも動いたら殺される。あたしはもはや何も出来なかった。それはほかの3人も同じだっただろう。顔を横に向けることすら出来なかったので実際どうかは分からないが。

「待てエレステナー、少しは話を聞け。俺はここに来る途中で話を聞いたが、殺す気は無さそうだったぞ」

思わぬ助け舟は戦車兵の親玉、ローバック少将から出された。

「全く、お前は人の話を聞かずに行動することが多すぎる」

「ハハハ...悪ぃローバック、悪い癖が出ちまった」

場の雰囲気が一気に弛緩する。横の3人を見ると、その誰もが安堵した表情を浮かべていた。ベルクトはその白い肌に青さを残していたが。

「すまないな、嬢さん方。仕事柄恨まれることは多いんだ。で、ここに来た目的はなんだってんだ」

ついに本題に入った。さっきまでは心臓が止まりそうだったのに、今やまた鼓動が早くなっているのを感じている。落ち着こうと息を吸う。

「そもそもとして、あたし達が何者かを説明する必要がある」

あたしは、あたし達4人が正確には人間ではなく、またこの本来この世界の住民ではないこと、前居た世界にいた「ザイ」を倒すために生み出されたことを説明した。どういう訳か、この世界に来てから調整が必要無くなっていることも。

「うーん頭が痛い。理解が全く追いつかんが、要は異世界転移して、一般通過パイロット連中より本来2段も3段も上な戦闘機乗り、というか戦闘機そのものってことだろ?」

「まぁ、そんな理解でいいと思う」

「で、そんなアニマ様4名地上へご案内したのが俺と」

「腹立つ物言いだけど今は横に置いといて、まぁそういうことだ」

とりあえず最低限の理解は得られたようだった。

「...で?いざ自分らを落としたパイロットを見つけたはいいが、まさかその面拝むためだけにはるばるドイツからヒッチハイクやらしてきた訳じゃあるまい。俺に会いに来た別の理由があるんだろ」

「...あんたが言う面を拝みに来たってのも間違いではない。だけど、あんたの言う通りあたし達には他に理由がある」

「その心は」

「あたし達4人を落とした凄腕のことを、近くで見てみたいってことだ」

他の3人も頷く。一方戦車兵たちはなぜか一様ににやついてエレステナーを見ていた。エレステナーは紅茶を飲もうとカップに手をかけて静止していた。数秒経って、目の前の男は一言だけ発した。

 

 

 

「....へ?」




人物紹介
アルヴィン・エドワード・ローバック少将
元アメリカ海兵隊少将。41歳。父親は有名作家のアルヴィン・エドモンド・ローバック3世。彼自身も文壇の道へ進むことを期待されていたが、期待に応えられる自信がなく、重圧が大きくなってついに耐えられず、18歳の時に家を飛び出すように海兵隊へ入隊した。
実戦初任務はイラク戦争である。後のイラクでの治安維持任務での経験が彼の心に鎖を残す。彼は自身を「学がない」と評しているが、周囲からはその評価が誤りであることを度々指摘されている。実際、一戦車兵からわずか21年、異例の若さで少将まで上り詰めたその実力、将校として必要な頭の良さは確かであり、指揮や戦闘において、老兵や若手に劣らないどころか、平気で越えていくだけの能力を有している。少将まで上り詰めた途端、自分がなぜ戦っているのか疑念を持ち、2年前に海兵隊が戦車を全廃する方針を固めたこともあり、海兵隊を退役し、日本製の10式戦車のカスタム車を購入、同期のジョセフ・スチュアート少佐と、年下の友人であるサミュエル・マクミラン中尉と共にPMCを立ち上げた。主に、各国軍の演習の相手やゲリラ掃討任務を請け負っている。最終の地位は第1海兵師団長。

兵器紹介
10式戦車E型
この世界の日本は武器輸出をやめず、世界4位の武器輸出国家となっている。本車、10式戦車E型(EはExport、輸出の意)はE型という名前はついているが、顧客に応じ非常に多彩なカスタムに対応しており、これがE型だと決めつけることは出来なくなっている。
アルヴィン・エドワード・ローバック少将搭乗車は、M1エイブラムスに装備されている弾薬データリンクの装備による、M829シリーズやM1147 AMPの運用能力獲得、エアコンの強化、各所の装甲パッケージの更新、アクティブ防護システムの装備、55口径へ延長した新型砲の搭載、30mmチェーンガン M230LFのRWS装備などの追加を多く行っている。この結果増大した重量に対応するため、1500馬力のハイブリッドエンジンを搭載。足回りの強化も並行して行われており、もはや原型の長所たる軽量・コンパクトな戦車とは全く言えなくなっている。
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