CyberPunk-OVER the EDGE-   作:コーカサスカブトムシ

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大変なことに気がついたんですよ
結局はデイビッドもジョニーも実体はないのでVの独り言で、原作の話進めるときに引っ掛かりになるところが少ないんです
のでちょっと強引に……美味しいとこだけ摘みたい、けどあんまり納得がいったりいかなかったりな更新だぜブロダー


ロスタイム、後に延長戦

『リジーズ・バーか……モックスの連中ってなんか苦手なんだよな』

『彼女に浮気を疑われるからか?』

『違えよっ! ……いや違くない……違……いやホントに、ピラルが行こうって……』

『おいなんか震え出したぞ』

「シリコン色の強い肌が苦手だって言う奴も多いな。パンクさは充分ってところだが」

 

 ケミカルな電飾が目を引くその建物はナイトシティの中では比較的落ち着いた街並みのワトソンではよく目立つ。女の構成員を主としたギャング集団モックス、そして彼女達が経営するのがこのリジーズ・バー。

 依頼主であるエヴリンとのファーストコンタクトはここで、そしてその連れ合いであるジュディが身を置くのがこのバーだ。エヴリンがここに居らずとも、ジュディの方から手掛かりが聞ければ良いんだが……

 ガタガタ震え出したデイビッドの頭をジョニーが引っ叩いて正気に戻させた。聞けば同じチームの仲間に誘われて、それに嫉妬したインプットが大層お冠だったらしい。

 

『思い返せばスマッシャーより怖かった』

『……まぁ、言わんとするこたぁわからなくもねぇよ。俺にも、そういう経験はある』

「……」

 

 企業勢力相手に怯む事なく花火を打ち上げたレジェンド達にも、怖いものはあるらしい。それにしたってスマッシャーよりは言い過ぎな気もするが、当のスマッシャーに殺されたデイビッドとジョニーが言うのだからそうでもないのだろう。

 ジャッキーの形見、ママ・ウェルズから俺に託されたあいつのバイクに跨って風を切る。フルチューンされたナザレはそこいらのバイクとはまるで違う乗り心地だ。駆動音も振動も最高で気分が良くなる。きっとジャッキーもそうだったんだろう。それにしてもバイクの速さに追従するように浮遊してる人間二人ってのはまた奇妙な光景だな。

 

『そう言えばVが言ってたジュディって、ジュディ・アルヴァレスのことか? BDエディターの』

「そうだが、知り合いだったか?」

『いや直接の面識はないんだけどさ、彼女が作るBDは凄いよな。俺はどっちかって言うと刺激が強いゴア、カルト系BDの方が好きだったから好みとはマッチしてなかったけど、指先から感じる物の温度から質感まで無編集に近いくらいの質感を雑音や他の意識を削ぎ落とした上で再現してるから没入感がケタ外れで……』

『急に早口になりやがったな』

「BDオタクだったか」

 

 デイビッドがBDオタクだった事以外は特筆すべきような事もなくリジーズバーに到着した。バイクをスタンドに停めて鍵を掛ける。ナイトシティで鍵の掛かっていない車の類いがあればそれは盗んでくださいと言っているようなものだ。それでも仮に盗もうとする奴がいればブラジルに逃げてもも追い掛けて殺してやる。

 しかしエヴリンと会談した日からそう経っていないはずだが、ここに来たのが随分と昔であるような感じがする。この店ってバーと名打ってはいるが実態としてはクラブに近いよな。店の成り立ちからしてそういう意図だし、デイビッドのツレがよく思わないのも頷ける。

 

「ちょっといいか」

「えーなにぃ?」

「はいはい、何かお困りかな?」

 

 バーテンダーや在中してるモックスに話を聞く限りでは、近頃エヴリンは訪れておらず、ジュディもそれがあってかはわからないがほぼほぼ引き篭もりのような状態になっているらしい。レリックの説明だけして外してもらってハイ終わりという訳にも行かなさそうだ。

 

『おいV、折角なんだから一杯引っ掛けてけよ』

『何が折角なんだよ』

 

 ジョニーの御機嫌取りになってやるつもりは無いが、今のところは思いの外大人しくしてくれているシルヴァーハンドがいつ不満を爆発させるかはわからない。流石に今やる訳にはいかないが、今夜にでも酒と……あとタバコも買っておこう。

 デイビッドは嫌煙家のようだが、感覚の同期はオンオフ出来るんだろうか? 一応は普段のデスクにいるとの事で以前のように地下への階段を降りていく。言い合うような話し声、ジュディはバーのオーナーであるスージーと喧嘩の真っ最中だったようだ。

 

「邪魔したか?」

「V!? 生きてたの……」

「お客さんみたいね、じゃあ対処は任せるわよ」

「ちょっ……」

 

 どうにも険悪、空気も最悪ってところだがジュディがこちらを見る目もまた良い物じゃない。エヴリンが音信不通となった理由が何かと言えば不可抗力とはいえ俺たちの仕事のせいで、こうしてのこのこ顔を見せに来たのも彼女としては気に食わないだろう。

 

「久しぶり」

「私は久しぶりもしたくなかったんだけど、さっさと出てってよ」

 

 目も合わせず、嫌悪感を剥き出しにしたジュディは話すことなどないとばかりにスタジオ奥の機材を弄りに向かったが、ここは粘るしかない。追随して声を掛け続けていると暫く無視していたジュディも此方を向いてようやく応じてくれた。

 

「んで何? やらかした仕事の責任を彼女に押し付けたいから場所を教えろって?」

「目当てがエヴリンなのはそうだが、そんなことをするつもりはない。あれは俺とジャッキーの仕事で、責任が及ぶとすればそれこそデクスまでだろう。そのデクスも俺の前で死んだしな」

「えっ、デクスターが!? ……そう……いやそれ聞いたらますます関わりたくなくなったんだけど」

 

 フィクサーのデクスは死に、一緒にあの場でBDを見たバグもジャッキーも死んだ。この件に関わっている者たちが軒並み死んでいる中で巻き込むようだが、エヴリンの方も行方が知れないとなれば危険だ。

 デクスがエヴリンの行方を知っていたかは定かじゃないが、あいつが少しでも助かろうとする為にあのアラサカの男に彼女の情報を喋っている可能性は高いし、アラサカから雲隠れするのも容易じゃない。今の俺だってあいつらを撒けているのか、それとも泳がされているのかわかったもんじゃないからな。

 

「まぁ……エヴリンにも穴はあったんでしょうね。何かと急いでる事が多かったっていうか、何人か別の組織とRELICの話をしてるみたいだった」

『女なんだから当たり前だろ』

『そういう話じゃない』

「仕事の話をつけたいのもそうだが、デクスが死んで俺がここでBDを見た時に一緒だったランナーも死んだ。そして俺のチューマも……あのRELIC絡みで今生きているのは俺と、手遅れでなければエヴリンだけだ。彼女を探してるのは俺だけじゃないだろう……俺は自分の理由だが、彼女を助けたいなら利用しないか?」

「エヴリンは、ドールだった……というか今もそうではあるんだけど、もしいるとしたらクラウドにいるかもしれない」

 

 俺にデクスへの裏切りを打診していたエヴリンだったがなるほど、どうやら色んな組織に粉を掛けていたみたいだな。ヨリノブを利用しデクスを利用し俺を利用し……それを聞くと少しばかりの不安に不信が込み上げても来るが乗りがかった船だ。

 

「エヴリンの事、何かわかったら私にも教えて」

「わかった」

『配られたカードが役無しの奴がどうするか知ってるか? 他所の山からカードを引っ張って来るんだよ。だがサマがバレたヤツの末路なんざ火を見るより明らかだ』

『……母さん』

 

 

 

 メガビルディングは住居だけではなくマーケットにジムにガンショップ、ありとあらゆる施設が備えられた複合ビルだ。出不精のネットランナーなんかはここから一歩も出ずに生活するヤツも珍しくない。

 そしてこのH8メガビルディングにこそタイガークロウズが舵を取る店、エヴリンの手掛かりが残る高級ドールハウス『クラウド』はある。リジーズバーとクラウドと大人の店が続いてデイビッドの顔色はナイトシティの海のようだ。要するにヘドロのように澱んでいる。

 

『なかなかレベル高ぇじゃねぇか。だがドールって仕組みはいただけねぇな、つまらん細工をするようになったもんだ』

「誰だって望んでこういう仕事をする訳じゃないだろ。身体さえ差し出せば後は記憶にも残らないんだ……何処まで扱いが保証されてるかはわからないけどな」

 

 ジャックインは癪だったがシステムの都合上仕方ない。入場料を支払ってマッチングを済ませ入店する。警備は主にクロウズ、運営の根っこに携わっている以上は当たり前か。監視カメラと多数、死角は少ないな……お互いを意識はしてないだろうが客の目も多い。

 

(そろそろしっかりしろデイビッド。ナイトシティのレジェンドとしてこのペーペーに助言があるとすれば何かあるか?)

『えっ、あー……そうだな。監視カメラが結構あるけど、写りたくない場所でも電源は切らない方がいいだろうな。最後に映ってた奴を警戒するように伝達されるだろうし、ブードゥー程じゃないにしても機械に強いから』

(了解)

 

 その後の事は語るまでもない。ドールにありがたい哲学を教授していただいた後にVIPエリアに侵入。ウッドマンというゲスをゴミ箱送りにして堂々と店を出る。ノーキルノーアラート……というには1人死んだが、どうせああいう手合いは始末しても別の頭にすげ変わるだけだ。少しでも溜飲の下がる選択をしたってバチは当たらないだろう。

 

『……Vは仕事を1人でやってるのか?』

「ん、ああそうだな。前はジャッキーがいたがその期間にも1人でやる仕事が多かった。集団プレイはそこまでなんだよ」

『光学迷彩、結局動くとバレるから俺は使わなかったんだけどそっか、サンデヴィスタンと使えば誤魔化せるのか』

 

 どうしても無力化出来ない見張り、監視カメラの画角を抜ける際に使ったサイバーウェアの組み合わせはデイビッドからもお墨付きをもらえた。これと強化腱さえあれば大抵の場合にはなんとかなるもんだ。

 

『チンピラにしちゃ上出来だったぜ。しかしサンデヴィスタンか、俺が使ってたモンとは別物……ってのは50年も経ちゃ当たり前か』

『お前もサンデヴィスタンを?』

「その時代のなんて最高品質でもケレズニコフくらいの性能だろうな……」

 

 得られた情報は一つ、それも最悪の部類。行動チップを焼かれたと思しきエヴリンが木端のリパーに送りつけられたというものだけだ。ジュディにも情報の共有はしたが……こっちに関しては手遅れかもしれないな。

 

『だからって見捨てる、なんて真似しないよな』

「当然」

『んじゃあさっさと行こうぜ、今日中には片付けちまえよV』




エッジランナーズのブルーレイにレベッカたちの前日譚漫画、おまけに終わったはずのアプデまでくると来た。こいつは更新するしかねぇってもんだよな倍
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