ポケモンに翻弄される現代社会、あるいはのうてんきミュウツー 作:ミュー(なきごえ)
どーも、ミュウツーです。
最近、新たに発見された素材がたくさん入ってくるので今日も今日とてクラフトざんまいである。
きっと試掘・発掘現場にディグダとかが配属されたおかげなんだと思うけれど、地表では発見されなかった素材の報告も結構来た。
モンスターボールをより高性能にするための『たまいし』なんかも見つかっていて、新たな改良の道が拓けそうだね!
『たまいし』はできれば純度の高いものが好ましいのだが、今見つかっているのは不純物が多い『くろいろたまいし』やスカスカの『そらいろたまいし』が多い。
そもそも鉱脈があるかも分からないし、ここら辺は要調査だね……
私が新しい素材を使って”そーれ がっちゃんこ! ”とクラフトしていると、珍しく起きているケーシィがテレパシーで尋ねてくる。
《……それ、新しいの?》
《ああ、試しに”くろいろたまいし”を組み込んだものだね》
試作品の『ヘビーボール(仮)』とその強化版『メガトンボール(仮)』である。
職人ガンテツの作るボールにも”ヘビーボール”というものがあったが、これはそこまで上等なものではない。
あっちは『体重が重いほど捕まえやすくなるボール』だったが、これは単にボール自体が重いだけだ。
重量自体はヘビーボールで2倍弱、メガトンボールに至っては5倍近くあるんじゃないかな。
《重そう……》
《まあ、遠くには飛ばせないだろうな。だが、このボールはふいうちで後頭部にぶつけることで相手を
《…………鈍器?》
ボールです。(強弁)
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新たな素材やアイテムが手に入ってホクホク……と言えればいいんだけど、どうにも扱い兼ねるアイテムもまた存在する。
割と頻繁に出土して、扱いに困っているのが”カセキ”である。
かつてポケモンの世界の古代に生息し、絶滅して化石となった彼らの痕跡。
驚くべきことにポケモン世界の科学力では『化石復元マシン』が実在し、化石を基に割と気軽に当時のポケモンに戻せてしまう。
ロマンはわかるが、生命倫理はどこいったんだ。まあ
ガラル地方では異なるカセキ2種を合体して再生する異形のカセキポケモンたちもいて、”カセキメラ”なんて蔑称で呼ばれたりもしていた。
化石ポケモンには悪いけれども、正直再生に向けて努力する気は今のところない。
完全にジュ●シックパーク案件で、現代に甦っても厳重な管理下で研究くらいしかされないだろうし。
彼らに罪はないんだけど、化石から古代ポケモン復元とか進めると第2の
復元できていたという情報を除いて、考古学界隈にもポケモンの化石が出現していることは伝えたので、結構な騒ぎになっている。
フィールドワークで馬車馬の如く駆け回り新論文が飛び交う生物学界隈を見ていたから、顔が青ざめたことだろうか? それとも逆かな?
ポケモンのカセキ自体は後から出現したものなので地層の年代とかあてにならないから結構苦労しそうだけど、界隈に新たな風が吹くのは間違いない。
ポケモン考古学か……ポケモン化石展示とかあったら見てみたい気もする。
古代生物が持つロマンは分かるだけに……ちょっと惜しいね。
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《こ、今回はどうでした!? 出ましたか!?》
《やみのいし、リーフのいし、たいようのいし、かたいいしなんかが出たな》
《あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛》
《ケーシィちゃん~、キルリアちゃんどうした~の~?》
《……いつもの発作。そっとしておくといい》
発掘で出たアイテムの目録に目を通していたら、キルリアが結果を聞いてきた。
未だに『めざめいし』が見つかっていないからね、だんだん戦闘訓練もレベル上がってきたから切羽詰まってきてるんだと思う。
まあ結果を聞いて、穴掘り兄弟のスタミナの方が採掘1回で終わったみたいな落胆してるけど。
ここ最近、成果を聞くたびにこうなっているのでケーシィも慣れたものだ。
いいじゃないか、別にオスでサーナイトでも。レベルアップだから正統進化だよ?
正直キルリアの時点で大概だと思うが、やっぱり選択肢があるのとないのとじゃ大違いなんだろうか。
《次! 次はこっちの山のところを掘りましょう! 今度こそ当ててやります!》
山を当てる。(文字通り)
……まあ、発掘候補地から選定するくらいなら問題ないか。
エスパーの直感ゆえか、結構レアなアイテムが出るところばかり指定してるみたいだし。
でも、肝心のめざめいしは出てないんだけどねぇ……