ポケモンに翻弄される現代社会、あるいはのうてんきミュウツー 作:ミュー(なきごえ)
……どーも、ミュウツーです。
ポケモンバトルがコンテストの趣きを強く持つことになったからには、広報のために芸能界の力を借りないわけにはいかない。
幸い、向こうも『ポケモンで魅せる』というブルーオーシャンに我先に参入したがっていたから渡りに船だろう。
選ばれたのは8人。
人気子役から老齢の俳優、バラエティタレントからアイドルまで幅広く集めた。
初回はまず競い方を確立するため全員に同じ種類のポケモンをパートナーとしてもらう。
「ぶい~」「ぶい!」「っぶい」「ぶい?」「Zzz……」
用意されたのは、しんかポケモン『イーブイ』。
不安定な遺伝子を持つがゆえに環境への適応力に優れ、8つの進化先を持つ可能性のけも……ポケモンである。
カントーやジョウトでは希少種のはずなんだが……適応力が強く働いているのか、8匹捕獲するのに苦労はなかったらしい。
性格もそれぞれなので、相性のいいパートナーが見つかるといいな。
芸能人の彼らの中から、パートナーにしたイーブイと共に5つの部門でしのぎを削り、各部門での成績の総評で栄えある初代ポケモンマスター(仮)を選出する予定だ。
全員、方向性は違えども『魅せ方』に一家言ある者たちを集めたのだ。結構見ごたえのある試合(?)になることが予想される。
実際の試合までの触れ合いやトレーニングの間に進化してエーフィやブラッキー、ニンフィアになる子が出てもまずいので、全てのイーブイに『かわらずのいし』が持たせられた。
石の数が足りなくてキルリアくんちゃんの分が回収されたのは余談である。
「私、この子にする!」「僕はこの子!」「はっはっは、では私はこの子にしましょうか」
次々とパートナーが成立するのを私は…………マジックミラーを隔てて部屋の外側から見ている。
今日この場に私が居るのは、選ばれた参加者が妙なことを考えてないかサイコパワーでチェックするためである。
結果としては問題なし、特に企みなどもないようなのでイーブイと交流する参加者を平和に眺めている。
政府のえらい人たちもそこまでカリカリしなくても……と思わなくもないが、万が一があってはいけないというのも理解できるので……ううむ。
まあ問題が無かったことを素直に喜ぶべきだね!
ちなみに、初回のバトル(?)大会が完了して初代ポケモンマスター(仮)が決まった後は、トラブルが無ければそのまま参加者とともにパートナーのイーブイたちは芸能界デビューすることになっている。
進化も解禁されるし、キルリアくんちゃんの山当てで在庫がだぶついてる進化の石も申請すれば給付されるらしいから、将来はいろんなイーブイの進化系……通称ブイズがお茶の間を賑わすことだろう。
第2回大会からはポケモンの種類を統一せずに一般参加も募るということで、参加者の工夫と技巧が問われることになる。
……私もキルリアくんちゃんとタッグで出ちゃダメかな?
ちゃんと変装するから! 参加名もマスクドM2とかにするから! *1
ダメ? …………はい。
……今回は引き下がるけど、いつか必ず出て見せるからね。
そしてリアルポケモンマスターの称号を手に入れるのだ!
それまでは、うつむかないへこたれないあきらめない!*2