「ジョーダンじゃ、なーいわよう。一体いつまで待たせるつもりなのよーん。」
ミス・ダブルフィンガーの案内で、レインベースにあるピラミッド型の大きな建物の裏口から入り広い部屋絵とやってきたが、肝心のボスであるクロコダイルがいつまでたっても来ない。
若干一名を除き、席に着いている。
ボンちゃんは、いつものように落ち着きがない。
そんなボンちゃんを見て落ち着きを取り戻そうとするほど、レミもまた緊張していた。
奥の空き席がクロコダイルのだろう。
クロコダイルを暗殺するならこの機会か、次の機会だ。
いけると思ったらやるれす。
グランドラインの実力者だ。悪魔の実の能力者である可能性も十分ある。
能力者である可能性があれば、今回は見送りれすね。
戦闘に向けて、集中していると騒がしいボンちゃんの声も入ってこなくなる。
レイピアを握る手に力が入る。
銃の手入れもしっかり出来ている。
準備に抜かりはない、運良くクロコダイルを暗殺出来ても、この場にいるオフィサーエージェントが立ち塞がるれすね。
特殊な能力者が入ればどうなるか分かりませんが、Mr.1とMr.2と手合わせした感じだと逃げ着ることなら出来そうれす。
後は、クロコダイルを待つだけれす。
カッカッカ
奥の階段から、白いシルクハットを被った女性が降りてきた。
また1人、敵が増えたことに動揺をしそうになるが、銃を握り混むことで動揺を隠す。
「長旅ご苦労様。よく集まってくれたわね。」
「サンデーちゃん最近ドゥーー。」
いつも通りのテンションでボンちゃんが話しかける。
ボンちゃんの緊張感のなさを見ていると少し気分が楽になってくる。
彼女の話では、ここはレインベースオアシスにある最大のカジノ“レインディナーズ”にいるらしい。
裏口から入ったから分からなかったれすが、相当大きな建物のようれすね。
集まった一室もかなり広く天井までの高さは普通の建物の2階分はあるだろう。
部屋の扉の前には数十段分の階段もある。
この部屋で、戦闘になっても、それなりに戦いやすいれしょう。
女性のコードネームはサンデーというみたいれすね。
バロックワークスは、2人一組で行動を共にする。
このタイミングで現れたということは、彼女がMr.0、クロコダイルのパートナーなのだろう。
ということは、そろそろクロコダイルが来るころれしょう。
ん!?
室内に、チリ?いや、砂が漂っているれすね。
さっきまでは、漂っていなかった。
明らかに自然現象ではないれすね。
徐々に、砂の量が増え、奥の空き席の方へ集まってゆく。
周りのメンバーも不自然な風が吹き始めてやっと異変に気づいたようだ。
風が奥の空き席へとひときわ強く吹き込むと男が座っている。
クロコダイルれすね。
「「「ク、クロコダイル!!!」」」
他のオフィサーエージェントは、ボスの顔を初めて見る。
バロックワークスの社長が、七武海の海賊だとは思っていなかったのれしょう。
周りのメンバーは驚き、思い思いのことを口ずさんでいる。
「俺じゃ、不服か?」
クロコダイルが、一言放ち場を制する。
騒いでいたメンバーは、クロコダイルの覇気に気おされ静かになる。
レミも、気おされたメンバーの中の1人だったが、すぐに冷静さを取り戻しクロコダイルの能力や作戦について考え始める。
これが、七武海のオーラれすか。
登場のしかたから、悪魔の実の能力者で間違いないれしょう。
しかも、ロギア系である可能性が高い…。
今回は、能力の把握に努めて、次の機会をうかがうしか無いれすね。
「我々バロックワークス社の最終作戦、『ユートピア』。順序よく話していこう。その作戦の全貌を…。」
クロコダイルが、バロックワークス社の目的と作戦の全貌を話し始める。
どうやら、アラバスタ王国にある古代兵器を手に入れるために、国盗りを行うらしい。
兵器を手に入れるために国を乗っ取る必要があるのれしょうか?
わっち気になる。
でも、ここは我慢れす。
変に目をつけられても今後行動を起こしにくくなる恐れがある。
計画は最終段階に入っており、これから国盗りに向けて本格的に動き出すようだ。
もう少し、時間に余裕があるかと思っていたれすが、あまり時間が無いようれすね。
かといって、この場での暗殺はリスクが高すぎるれす。
クロコダイルを仕留め損なうと、まず逃げ出せないれしょう。
この場での暗殺はやめて、オフィサーエージェントが任務のために離れた隙を突いて、クロコダイルと戦うしかないようれすね。
その方が、勝算が高いれす。
白いシルクハットの女性から配られた指令書を見たところ、わっちに与えられた任務はMr.2の護衛だ。
適当にあしらって、クロコダイルの後を追おうれすね。
何か、こうクロコダイルの近くにいてもおかしくない理由かオフィサーエージェントと離れるスマートな理由があればよいのれすが…。
「この作戦が終了した際には、アラバスタ王国は我らのユートピアとなる。」
クロコダイルが締めの挨拶をすると、周りのメンバーは、指令書をテーブルの上に置いてあるロウソクの火で燃やし出した。
レミも、遅れてロウソクの火に紙を伸ば、伸ばそうとするが…、届かない。
くそ、なんでこんなにテーブルが広いのれすか。
もたもたするレミに、クロコダイルの眼光が徐々に鋭くなってくる。
仕方なく、レミは、椅子の上に立ち紙を燃やす。
クロコダイルの視線が怖いれす。
少し、遅れたからってそんなに怒らなくてもいいじゃないれすか。
クロコダイルの怒りっぽさは、スモーカーに匹敵するだろう。
まさか、スモーカーとためを張るほど怒りっぽい奴と出くわすとは思いもよらなかった。
白いシルクハットの女性がクスクス笑っている。
あの女、この空気の重い場所で笑うとは、なかなかの大物れすね。
「その作戦。ちょっと待ってほしいガネ。」
バン。
解散しようというところに、数字の3の形をした髪型の男が入ってきた。
なるほど分かりやすい、こいつがMr.3、ボンちゃんが抹殺命令を受けていた相手れすね。
Mr.3は、麦わらの一味がビビ王女とともにアラバスタ王国へ来ていることを伝えるが、クロコダイルが聞いていた話と食違っているようだ。
クロコダイルは、麦わらの一味をMr.3が抹殺したと聞いたようだ。
何があったのかは知らないが、麦わらの一味は、リトルガーデンでMr.3により抹殺されていることになっていたようだ。
なるほど、ボンちゃんが麦わらの一味を見て疑わなかったのも納得れすね。
死んだはずの人間がいるとは思うはずもないれしょう。
クロコダイルのこめかみの血管がめきめきと浮き上がってきている。
眼光もどんどん鋭くなってきている。
こんなに分かりやすく不機嫌になっていく人も珍しいが、Mr.3は気づいていないようだ。
Mr.3の眼鏡の度は合っていないようれすね。
Mr.3は話を続けていき、クロコダイルのこめかみから浮き上がっていた血管がスーーと引いていく変わり瞳から温度が無くなっていく。
これは、ぶち切れた用れすね。
「黙れこの間抜けやろう!!!」
クロコダイルが、下半身を砂に変えMr.3に急接近し、首を締め上げる。
首を締め上げられているMr.3は、ガクガク震えながら、干からびていく。
なるほど、クロコダイルにつかまれるとその時点で負けるようれすね。
それに、移動方法がスモーカーと酷似している。
ロギア系の能力者で間違いないだろう。
ロギア系はやっかいだ。
スモーカーと戦ったことは無いが、ドラゴン以外にスモーカーが負けているところを見たことが無い。
攻撃が通用しないが、何らかの技術で攻撃が通じることをローグタウンでのスモーカーとドラゴンの戦闘で知っているれすが、実力が離れすぎているドラゴンを参考にするのはやめよう。
手を離された、Mr.3は自力で立てないほど憔悴しきっている。
そんなMr.3をばななワニの餌場へと落とし込む。
クロコダイルは、ぶつくさ文句を垂れながら、席へ着く。
ぶち切れていたクロコダイルは、元のクロコダイルに戻っていた。
クロコダイル自信が不機嫌であるのは間違いないだろうが、その原因は、Mr.3であり、我々では無いことを理解しているのでしょう。
声を荒げていた先ほどとは違い、我々に静かに話しかける。
スモーカーは、自分の機嫌が悪いと誰であろうと当たり散らすが、クロコダイルはしないのれすね。
スモーカーも見習ってほしいものれす。
「反乱軍のリーダーコーザと王女ビビは幼なじみだという情報がある。何としても、ビビとコーザを会わせてはいけない。王女と海賊を決して反乱軍に接触させてはいけない。」
この台詞を聞いて、レミはびびっときた。
オフィサーエージェントと離れて行動できるスマートな理由が思いついたのだ。
「なら、わっちが、その海賊を始末しに行くれすよ。麦わらの海賊を知っているのはわっちとMr.2のみれす。Mr.2の任務はマネマネの実が必須れすから替えが聞かないれすが、わっちの任務はMr.3の護衛、護衛役なら誰にも出来るれす。」
「あぁ、よろしく頼む。これ以上のトラブルはごめんだぜ。」