レミとたしぎが剣を交えてから数日がたった。
たしぎの刀の修理も今日終わるようだ。
昨日ようやく刀の修理が終わると言っていた。
たしぎの話によるとスモーカーはまだ石積みをしているようだ。
昨日でやっと7個まで石を積めるようになったとか。
10個積める日もそう遠くないかもしれませんれすね。
ルルーやジョージの話では、バギー海賊団もローグタウンに滞在しており。
狙いはモンキー・D・ルフィーだそうだ。
まさか、ルフィーの首を狙っている者が、自分以外にいるとは思っていなかったレミだが、バギーが先に倒しても首だけ貰えばいいと思っている。
海賊が賞金首を海軍へ持って行っても換金してくれないため、交渉次第で首を譲ってくれるだろうと思っている。
ルフィーは、バギーやアーロンと同じ8桁の賞金首だ。
捕まえたら金はたんまりもらえるのだ、半分バギーにあげてもかなりの金額が手に入ることになる。
「レミ、今日も修行するのかよし。」
「ルルーも少しは修行するれすね。アーロンは、水滴をショットガンのように飛ばしてきたれす。ルルーもハーフとはいえ魚人なんれす。わっちの見込みでは同じことが出来るはずれす。こうやって、シュってやってたれすよ。」
アーロンの技をまねするレミ。
レミはアホだが、戦闘面では天才だとルルーとジョージは評価している。
レミが、ルルーなら出来ると言うのであれば出来るのだろう。
そこに、一片の疑う余地もない。
だが、ルルーには努力して水滴をショットガンのように飛ばすより、ショットガンを買った方がいいように思うが、レミの気迫に押されて修行に付き合うことになった。
ジョージは、町にルフィーを探しにふらふらと出て行った。
おそらく、今日もバギー一味のところで飲んだくれるのだろう。
ルルーは、町の方を恨めしそうに見ながらレミの後をついて行く。
磯まで歩いてきたレミは、このあたりでいいれしょうとつぶやきながら、ルルーの方を向く。
「いいれすか。今から、アーロンの技を見せるれす。」
そう言うとレミは、磯のくぼみにたまっている海水を手ですくうと、そのまま腕を振り岩に水を掛ける。
パシャ。
当然、岩は少しぬれるが、何ら変化はない。
ただ、水を掛けただけなのだから当たり前だ。
だが、レミは、どうだと言わんばかりに自信げな顔を向けてくる。
「もしかして、それだけよし?」
まさか岩に水を掛けただけで終わりだなんてことは無いだろうと、確認するルルーだが悲しい返事が返ってくる。
「そうれす。どうれすか。出来そうれす?」
さも当然といったような返事くる。
「いや、どうれすかって、岩に水掛けただけよし。本当にアーロンが使っていた技なのかよし。完成形が全く若ならいよし。」
「わっちが、アーロンの技を使えるはずがないれしょうが!動きは、完全にまねしましたれす。ルルーもわっちの動きをまねして、もう少し筋力をつけるとアーロンのような技になるれす。」
「分かったよし。少しだけ真似してみるよし。」
アーロンの技がどれだけ凄いのかは分からないけど、習得するほどの技なのだろうか疑問に思ってしまう。
銃など多少腕のある奴なら当たらないか、防がれてしまう。
実際、レミは攻撃を避けることが上手く、怪我を負うこともかなりまれだ。
そんな、相手に銃をいくつ撃ってもダメージは入らない。
まぁ、レミが言うからには、意味はあるのだろうが、いかんせん今の見立てでは、ただの水かけだ。
信じろという方が、難しい。
実際に、ルルーもレミの戦闘技術に関して評価しているからこそ、付き合っているだけで、知らない者が見れば、怒って帰るだろう。
水をすくって、本気で手を横に振るう。
ブンと手が風を切る音のすぐ後に、パシャっと水が岩にかかる音がする。
ただ水が岩にかかっただけだった。
無理だ。帰ろうよし。
「ルルー。ちゃんとやるれすよ。」
いや、レミの説明能力のなさは知っていたが、出来るようになる気がしないよし。
「いや、ただの水かけよし。町でショットガン買ってきた方がいいよし。品揃えのいいガンショップがあるの知っているよし。」
「むむむ。チャントやるれすよ。習得すれば、この岩ぐらい消し飛ぶれすよ。ショットガンなんかよりずっと強いれすよ。アーロンは、こうやってシュっとやってたれすよ。」
レミは、手首のスナップを聞かせながら説明してくるが、イメージが追いつかない。
本当に、アーロンは、水滴で岩を砕いたのだろうか?
にわかには、信じがたいよし。
「今日一日で、手応えを感じれなかったらやめるよし。」
そう言いながら、ルルーは黙って黙々と修行し始めた。
夕方、ルルーがすこし手応えを感じ始めたとき、ジョージが慌てたやってきた。
「リーダー。モンキー・D・ルフィーが町で騒ぎを起こしています。」
「すぐに行くれすよ。案内するれす。」
いく道中、ジョージから、町の騒ぎの詳細を聞く。
どうやら、バギー一味と麦わらの一味の戦闘が始まっているようだ。
海軍じゃ無くて良かった。
海軍に捕まった後では、賞金をもらえないし、海賊相手なら、いくらでも交渉できる。
海賊が賞金首を取って海軍に賞金首を持って行っても相手にされないからだ。
メインストリートを走っていると、処刑台の方で騒ぎが起こっている。
嵐が近いからか人通りはかなり少ない。
アーロンパークで見たことのある黒スーツの男が走ってくる。
ということは、この奥にモンキー・D・ルフィーがいるれすね。
その奥から、スモーカーから逃げてくる麦わらの男が見えてきた。
「遅かったれすか。」
さすがに、海軍の仕事を邪魔するわけにはいかない。
それに相手は、あのスモーカーだ。
時期に捕まるだろう。
スモーカーの体が煙になると、ルフィーを覆う。
「あぁあ。捕まっちまった。」
ジョージが、残念そうにするが、突然風が強くなり。
顔をうつむけ強風に耐える。
風が収まり、顔を上げると、スモーカーがフードの男に押さえつけられる。
「なっ!!」
あのスモーカーが動きを封じられるなんて、思いもしなかった。
よし、誰だが知らんが、ルフィーの見方なのだろう。
スモーカーの相手をしている。
レミ達にとっては、ルフィーの首を狙うチャンスだ。
「ルフィーを狙うれす。」
ルフィーは、大通りを真っ直ぐレミがいる方向に走ってくる。
レミは、レイピアを構える。
「モンキー・D・ルフィー。お前の首をもらいに来た!!!」
「あっ!お前は、あの時の!」
「覚えているようですね。アーロンの首を横取りされた恨み晴らさせてもらうれす。」
突きを放つが避けられるが、体をひねり蹴り飛ばす。
蹴り飛ばしたところで、ジョージが押さえつける。
「あぁ、捕まった。お前あの時のことまだ怒ってるのかよ。謝るから逃がしてくれ、悪かったよ。てっきり、アーロンの仲間だと思ったんだ。それにお前、サンジとゾロ守ってくれてたんだろ。ありがとな。」
ルフィーは捕まってるにもかかわらず、ニコニコしながら話しかける。
「別に、守ってなんかないれす。さぁ、スモーカーのところに連れて行くれすよ。」
「げぇ。お前、海軍なのか?」
海軍に突き出すと話すと、急に暴れ出し抜け出そうとするが、ジョージの拘束からは逃げ出せない。
体の大きさから、すべてが違う。
黒スーツの男が、走ってくる。
魚を抱えて走っていた奴だ。
どうやら、麦わらの仲間だったようだ。
「ルルー。」
「分かったよし。」
ルルーに声を掛けると、意図をくんでくれたようだ。
黒スーツの男とルフィーの間に入り。戦闘態勢に移る。
「うちの船長を返しやがれ。」
強烈な蹴りをルルーは腕で止める。
「ったく。お前らアーロンパークの時の。船をくれてやったら、チャラにしたんじゃ無かったのかよ。」
「チャラにしたよし。だが、俺らは賞金稼ぎで、お前の船長は賞金首。それがすべてよし。」
ルルーと互角にやり合うとは、なかなかやるいようれすね。
少し、手伝うれすか。
「うわぁ。」
ルルーの方に気を取られていると、ジョージが悲鳴を上げる。
ジョージの方を振り返ると、そこには、先ほどの黒ローブの男がいる。
ジョージに大きな怪我はないようだが、この男はやばいと、本能が訴えかけてくる。
ルフィーは、ローブの男に礼をいい。
すぐに黒スーツの男と走り出し、後ろから追いついてきたロロノアもそこに合流する。
「ジョージ、ルルー。後を追うれす。黒ローブは、わっちが足止めする。」
「待てリーダー。その男と戦ってはいけない。その男は、大悪党。革命家ドラゴンだ。」
その言葉に驚いて、ルルーとレミは固まってしまう。
「こっ、こいつが10桁の賞金首れすか!3人でやるれすよ。」
対面で、戦って勝てる気はしないが、後ろからスモーカーが来ている。
もしかしたら、捕まえれるかもしれない。
そしたら、5桁と6桁でも、もらえる金額が大きく違うのだ。
10桁なんてとんでもないことになるだろう。
お金が多すぎて1人では持ち運べないかもしれない。
「フフフ..。 これはまた、面白い3人組だ。私とやり合うつもりかね。」
「わっち達は、賞金稼ぎ。その首いただくれすよ。」
戦闘に備え構えると、突然突風が吹き始める。
あまりの強さに、動けず顔を伏せこらえるが、それが隙となったのか。
ドラゴンが、動いた気配がする。
強風で、思うように動けないレミは、ドラゴンにつかまるよりも、風に飛ばされる選択をする。
風に飛ばされる選択肢は正しく、ドラゴンの手がおなかをかすめる。
危ないれすね。捕まるところだったれす。
攻撃を躱したと思った瞬間、背中から衝撃が来る。
グフッ。
「俺の攻撃を躱すとは、なかなかやるな。」
ドラゴンが、レミの背中にのしかかる。
いつの間に、背後を取られたのれしょうか。
そんなことより、ジョージとルルーは?
あたりを見ると、ジョージとルルーがロープで縛られて倒れている。
レミが、賞金稼ぎを初めて、こんなに焦るのは初めてのことだ。
いままで、格上の相手と何度も戦ってきたことはある。
だが、どうあらがおうと届かない実力差を感じたのは、今が初めてだ。
「クソー。そこをどくれす。」
「なぁに、殺しはしない。しばらく、じっとしていてもらうだけさ。」
「それを、聞いて安心するほどわっちは楽観主義者じゃぁないれす。」
力を入れて強引に体をひねり、左腕だけ自由がきくようになる。
「ほう、なかなか利口じゃないか。」
パァン。
死角から銃を撃つが、見抜かれていたのか避けられ、銃を奪われる。
「銃を隠し持っていたのか。ほう。筒が2本、2発撃てるのか。まぁ、銃を奪われてしまっては2発撃てても意味がないだろう。それで、次はどうする?」
不意を突いたつもりが、簡単に銃を奪われれす。
死角から撃ったのにどうやって避けたんれしょうか。
まるで、未来でも知っているようれす。
完全に、手詰まりれすが、諦める理由にはならない。
「ホワイトブロー」
あたりが、煙に覆われる。
どうやら、スモーカーが追いついてきたようれすね。
スモーカーの攻撃を避けるたか、レミにのしかかっていた体重がなくなる。
煙の中だが、ルルーとジョージがいた場所くらいまでは、感覚で動ける。
素早く、ルルーとジョージの縄を切り、煙の外へ出る。
スモーカーはいるが、肝心なドラゴンがいない。
「ドラゴンは?」
「逃げたよ。」
スモーカーは、ドラゴンが逃げたであろう方角をじっとにらみつけている。
「ありがとうれす。助かりました。」
「ふん。海軍が悪党を捕まえようとして、何が悪い。」
「かわいくないれすね。石は何段積めるようになりましたか?」
「うっせぇ。さっさと帰りやがれ。」
どうやら、まだ10個積めてないようれすね。
「ジョージ、ルルー。嵐がやんだら船を出すれすよ。」
「分かったよし。」
「へい。リーダー。行き先ってもしかして。」
「もちろん、グランドラインれすよ。」