ジョジョのスタンドが24時間定期で変わりながら使えるアーツの『異常なまでに動物に好かれる』体質な見た目はマフィア風なジョジョラーの奇妙な物語   作:サイコロさん

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 ※注意、主人公は口が悪い上にイカれています。あと亀更新かもしれない(しれなくない)。
    


第一部 龍門逃走
プロローグ 全ては此処から始まった……


「俺、ロドス(ここ)辞めたいんだが?」

 

 

 呆気なく発した一言。

 それは普段は心の奥底にある()()()()()()ことであった。

 それは深夜に密かにやっているバーではよく響いていた。

 

 

「ガシャン………は?」

 

 

 白い恐竜みたいな頭と肌をしているバーテンダーが拭いていたグラスを落としていた。

 見た目に反してめっちゃ丁寧なアイツがグラスを落とすなんて、珍しいな………。

 

 

「……No.2殿、もう一度先ほどの言葉を言ってくれませんか? 私だけ聞こえるほど出来る限り声を小さくしながらでお願いします」

 

 

「えっ? どうしたんだよぉトゥエルヴヘブゥ~? 聞こえなかったのかァーーー??」

 

 

「ええ、その通りです。先ほど耳を防ぎたくなるようなこの世の絶望と終焉が詰められたような内容だったのですが、念のため、念のためにもう一度言ってくれませんか……!」

 

 

 謎の気迫に圧されながらも、俺はちゃんと聞こえるようにもう一回言ってやった。

 スゥゥゥゥゥ――――――………………。

 

 

 

 

 

 

「俺はロドスを辞めるゾッーー!!12F(トゥエルブエフ)ゥーーッ!!!」

 

 

「アウトォォオオオオオオッッッッ!!!」

 

 

 突然発狂する12F。両手で頭を抱えながら、まるで悪夢にうなされるように唸り始めた。

 

 

「なんてことだ……! このままでは、このままではァ! ロドスが、ロドスそのものがァあーーッ!!」

 

 

「オイオイ俺のアーツ能力がロドスにとってかなり支えだからって、別に崩壊まではいかねぇだろ。まあ効率低下ぐらいか」

 

 

「おお哀れな天然鈍化乙女タラシよ。どうやら自分がやってきた今までの行為の重大さがわかっていないようだ。はははもうおしまいだ………(キラーン)」

 

 なに? 俺がロドス辞めることを言っただけでそこまで人格変わる? 何処ぞの神父みたいな感じになっているぞ。

 

 

「オイオイ☆。そこまで悲観しなくてもいいじゃないか。逆に考えるんだ。もう辞めさせてもいいんじゃないんかッと……ね」

 

 

「貴様ァ! それでも人間かァーー!!」

 

 

 おっ、結構ノリいいねェ!

 

 

「まあまあ一旦COOLになろうぜ☆。戦いで最も重要なのは『理性』だ。"落ち着く"ことこそが最も当たり前で大切な()()だ。なのでまずは一旦COOLになろうぜ☆」

 

 

「……確かに今さらギャーギャー喚いてもしょうがないですね。で、何でロドスを辞めたいのか、理由だけ教えてくれませんか?」

 

 

 元の口調に戻った12F。俺はどうしてこう思った主な理由を話し始める。

 

 

 モワモワモワ~~ン……。

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

『No.2君。鈍感だからこそ君は天然女タラシなんだ』

 

 

『No.2。いい加減に女の子たちを引っ掻き回すのは止めたらどうだ? そんなんだから女タラシなんだ……』

 

 

『キミっていう奴は、誰かしらの性癖を破壊しないと気が済まないのか……! だからこそ女、いや乙女タラシなんだよッ、キミ!』

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

「見返したいんだ……! 俺をバカにしやがったアイツらに……!!」

 

 俺はカウンター机を思いっきり叩いた。

 俺のことを馬鹿にしてくるアイツらを見返すためには、まずは女タラシという不名誉な呼び名を撤廃しないといけない。

 そのためには俺が女タラシじゃないことを証明するには彼女を作ることが一番だと思ったからだ。

 そうすれば少ないとも"女の子の気持ちは分かっている少々ナンパ気味な男"だと少しだけ不名誉さがなくなる……筈だ!

 

 

「多分、No.2殿の先ほどの言葉を聞かせればいいと思いますよ」

 

 

 どうやって辞職宣言で見返せれるんだ?

 

 

「まあ、とにかくごちそーさん。俺はいい加減に眠るわ」

 

 

「おやすみなさい、No.2殿」

 

 

「おうよ。12Fもな」

 

 

 こうして俺は自室へと向かって眠りについた。

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

「ドクター。話がある」

 

 

 此処はとある四畳半の書庫みたいな、一通りに家具が揃っている部屋、コーヒメーカーと簡単な調理器具、そしてパソコンと積まれた紙の山によって埋もれている机。

 俺はもう一つの机の方でパソコンをカチャカチャしながら、ドクターの秘書をやっていた(エンターキーは強く押す派)。

 俺は一通りのやるべき仕事を終えたので、15分休憩中のコーヒーを飲んでいるドクターに話し掛けた。

 

 

「ん? どうかしたのか、No.2?」

 

 

「ああ、とってもとっても大切なことなんだ」

 

 

「君のことだ。どうせ君の"スタンド"と呼ばれるアーツ能力の検証実験をしたいのだろ? それは残念だが却下させてもらう」

 

 

「いや、違うことなんだ。しかも実験よりも更に重要なことだ」

 

 

 あまりにも真面目な顔と態度で話す俺に、違和感を持ったのか、顔を向けるドクター。

 

 

「驚いた。君がそこまで真面目に話すなら、聞く価値は有りそうだな」

 

 

「まあな、"本気"と書いて"マジ"と言うように、今回ばかりは少し真面目な話だ。なので使わせてもらうぜェ!」

 

 

 その瞬間、俺から紫色のオーラが漂う。

 俺はドクターとは反対向きになる。

 

 

「アーツとは違い、己の精神と心で呼び起こす"超能力"。それはまるで"背後霊"の如く……」

 

 

 俺は上半身だけドクターを向けるように、右へと反らす。

 

 

「誰かは言った。それは『傍に立つ(Stand by me)』。誰かは言った。それは『立ち向かう(Stand up to)』……と!」

 

 

 そして紫色のオーラが徐々に人型の形へとなっていく。

 そして────

 

 

「その名は『幽波紋(スタンド)』! そしてコイツがァ────」

 

 

 ────筋骨粒々な戦士となった!

 

 

「【星の白銀(スタープラチナ)】だぁッ!!」

 

 

 まるで俺の影から現れたように、俺の背中と背中合わせになるように出てきた。

 そして俺はドクターの後ろに向かって指を差す。

 

 

「【星の白銀(スタープラチナ)】! ドクターの後ろにある本棚をドアを塞ぐように置くんだァーー!!」

 

 

 俺の指示どおりに本棚を両手で持ち、そしてドアを塞ぐように置き直した。

 さらに俺は天井に顔を向ける。

 

 

「ドクター、確かお前さんには"シラユキ"ちゅう頼れる護衛がいたよなぁ? その他にも確か二人ほど部屋に隠れた護衛がいたよなぁあ?」

 

 

 俺の笑顔(圧)に狼狽えたドクターが頷く。

 俺は【星の白銀(スタープラチナ)】に向かって笑顔で言葉を放った。

 

 

「今から殴って確認するのはメンドーだけどよぉ。確かこういう時に便利な技ありましたよねぇ?」

 

 

 おそらく荒木先生のノリで生まれた必殺技、おそらく誰もが忘れているだろう、あの必殺技を!

 

 

「【流星指刺(スターフィンガー)】!!」

 

 

 その瞬間、両手にある10本の指が部屋の隅を、天井を、ベッドを貫いた。

 ……えっ? なんで10本とも【流星指刺(スターフィンガー)】使えるって? それはねェ………気合いだよ。

 

 

「………どうやら誰もいないようだな」

 

 

「ねえ、多分3000000龍門幣ぐらいの損害出たと思うんだが?」

 

 

「……(サッ)」

 

 

「……(ササッ)」

 

 

 俺は無言で外套の内側からとある黒いカードを取り出し、ドクターに向けてポイッと投げる。それを無言で受けとってポケットに入れるドクター。

 

 

「では、本題に入りたいと思う」

 

 

「あ、待ってくれないか。パソコンが壊れていないか、確認させてくれないか? 君とは違ってコーヒーが近くにあってこぼれていたら、パソコンも私もお陀仏だから……(白目)」

 

 

 ……確かに。アーミヤちゃんにバレたらアレだな…。

 そしてドクターはパソコンをカチャカチャし始めた。

 

 

「……よし! セーフだ!」

 

 

「オーケー! と言ってもアンタにこれを受け取ってほしいだけなんだ。これを受け取って承諾してほしいだけなんだ……頼むぜ、ドクター」

 

 

 俺は茶色い封筒を渡す。ドクターは封筒から紙を取り出す。

 

 

「────ッ! こ、これはッ!?」

 

 

「おっと動くな」

 

 

 俺はドクターに向かって『だが断る』で有名な某漫画家のポーズをする。【星の白銀(スタープラチナ)】も俺と同じようにポーズをとる。

 

 

「知ってるか? 【星の白銀(スタープラチナ)】は、こめかみから数センチの距離で撃たれた拳銃の弾を()()()()()()ほどの"精密動作"と"動体視力"に優れている……あとは分かるな、ドクター?」

 

 

「~~ッ!」

 

 

「おっと【星の白銀(スタープラチナ)】は約5メートルという短けぇが、四畳半(約7.28㎡)しかないこの部屋ならば圧倒的な脅威となる。そうフェイゼみたいなタイプなスタンドだ。また俺が気合いと根性の名のもとで鍛えた【流星指刺(スターフィンガー)】は射程距離15m、時速1500kmを誇る……」

 

 

「……なるほど、ドアに本棚を置いたり、護衛が居ないのを確認したのはこの為にだったのか……」

 

 

「そうだドクター。俺はこう見えて残虐で冷酷な性格というのは知っているよなぁ? なァに心配すんな、『YES』か『はい』のどちらかで答えてくれるだけでいいんだ……」

 

 

「……なんでこんなことをした、No.2」

 

 

「俺だってなぁ……こんなことをしたくなかった」

 

 

 俺はドクターから目を離さず、思い出を語るように染み染みと話し始めた。

 

 

「俺は辛かった……何故に悪口を言われる、この職場に耐えれなか「本音は?」出会いを求めるのに、こんなワーカホリックの溜まり場じゃあ絶対ムリだと思ったから……あっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 長い長い沈黙が続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てッんめぇ! そんなくだらねぇことでロドスを辞めようとするんじゃねええッ! もっともっと働きやがれこの雰囲気と貫禄だけは戦場帰りのジジイの若造がァ、ロドス(ウチ)は終身雇用かつ仕事がジャンジャンくる今生きるホワイト企業じゃボケ! こッンの悪意がない故にかなり(タチ)(ワリ)ィ天然鈍感男も女を見境なく口説く子どもの性癖破壊マシーンごときがァァアッッッッッッ!!!」

 

 

「うるせぇこのムシ食い野郎がッ! オメェーこそケルシー先生という妻がいながら、アーミヤ、ロスモンティス、スズランを含む幼女のパンツハンターという社会人、いや人間として存在してはならねぇゴキブリ以下! いや例えた生物の方が可哀想レベルの"仕事しか取り柄ありません"しか価値ない、ケルシー先生が詐欺師に騙された方がまだマシやと思えるような不審者コーデ野郎がァアッッッッッッ!!!!!」

 

 

 俺とドクターは睨みあいながら罵倒する。それはまさに虎と竜のようだった。

 

 

「オイオイ忘れたのかァあ? オメェは既に俺の【星の白銀(スタープラチナ)】の殺傷範囲にいることをッ!」

 

 

「チッ、この精神力()()()へラグ将軍以上がッ………!」

 

 

「さあ! 『YES』か! 『はい』か! ハッキリ言葉に出して言ってもらおうッ! 犯罪予備軍(ドクター)!」

 

 

 悩みに悩むドクター、それはまるで「ねえ、さらっと私の悪口言わなかった?」今後のロドスを左右するような重大プロジェクトを決めるかのように。

 そしてドクターは、固い固い口を開いて遂に答えた。

 

 

 

 

「是的ッ!」

 

 

「何故に炎国語ォーー!?」

 

 

 だが、俺は聞いたッ!

 俺は【星の白銀(スタープラチナ)】で壁を破壊する。それは外へと繋がっていることを示すように、眩しい太陽の光が差してきた。

 

 

「ドクター……確かに受け取ったぞ、貴様の言葉を……」

 

 

 俺は壁の穴の方へと向かう。

 最後に俺はドクターの方へと顔を向ける。そして────

 

 

「また何処かで会えることを期待しているぜ、ドクター」

 

 

 俺は【星の白銀(スタープラチナ)】で、自分の体を投げさせた。

 そしてやっぱり最後はアレで〆るよな!

 

 

アリーヴェデルチ(さよならだ)

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

 壊れた壁が日を差し込む部屋、ドアには本棚が置かれており、そこら中まるで何かを貫かれた跡があるボロボロな部屋にたった一人だけ机にもたれた人影が居た。

 それはドクターと呼ばれる、ロドスアイランドの責任者の一人だった。

 

 

「ククク………甘い、実に甘い! ホイップクリーム増し増しのショートケーキよりも甘過ぎるぞ、No.2!」

 

 

 ドクターは不敵に笑っていた。いや()()()()()

 

 

「なァんで私がパソコンを弄っていたのか、わかっているのか、No.2?」

 

 

 ドクターはパソコンの画面を覗き込む。

 そこにはとあるソフトが起動していた。

 

 

「これはとある通信ソフトだ。ただし音声すらも録音して送れるかなり高性能な通信型ソフトだがな」

 

 

 そしてドクターは最後にとある一言を足した。

 

 

「彼、No.2はロドスを抜けた。理由としては『新しい彼女を作るため』だ……!」

 

 

 そして『送信』と書かれた所をクリックした。

 ドクターは椅子にバタンッと座る。

 

 

「………クククククククククハッハッハッ!!

 

 

 ドクターは笑い始めた。徐々に声を大きくしながら笑った。

 

 

「これは闘争? 戦争? いや違う! これは『狩り』だッ! 弱い弱い手負いの獣を、ただただ追い詰めるだけの戦いだ……!」

 

 

 ドクターはコートから何らかの手帳を取り出した。

 それは、誰かのあらゆる情報が載っていた。

 

 

「コードネームNo.2、由来は好きな人物(キャラ)の人生哲学が起源であるまた身長187cm体重は細身な見かけによらず147kgの体脂肪率0.04%の着痩せ型である感染者でありその症状ゆえに目の結膜部分が黒く染まっている本人が言うには特にないらしくアーツ能力のスタンドに合わして毎日特徴的な格好をするが基本的には黒いフード付きコートと両目しか空いていない白仮面を被るまた本人は気づいていないがシルクハットと黒の貴族服に眼鏡とオールバックそしてタバコのセットは最高にカッコよく裏では密かに取引されているとかいないとか趣味嗜好は主に筋トレととある漫画の読書そしてスタンドを使った実験だがオペレーター達にいろんなことを誘われて多種多様なことはある程度できるまた戦場ではスタンド次第によって変わるが主に前線の維持と突撃を我先と行う命知らずであるため彼には危険度の高い任務が回されるまた口はかなり悪いが根は優しい感情的ながらも冷静に対処できる力を持っており様々な企業が彼には注目しておりさらに彼は乙女心以外はなんとなく察する能力や悪意とその人が行った罪を見るだけで判別できる能力がある。他にも……」

 

 

 ドクターはフードとマスクを外す。それは()()()らしい顔つきで、茶色の瞳、黒髪のショートというボーイッシュな髪型だった。

 

 

「また私のことを非常に気にかけており時には私はドクターでなくてもいいっということを肯定してくれた上に"アンタがドクターじゃなくなっても俺はアンタについていく"という私の最大の心理的な支えとなるだけではなく時には秘書ではなくてもドクターだから大丈夫という考え方はなく私の仕事を手伝う優しさがありそれは他のオペレーターにもやっているそして必ず恩は恩で返す性格でありそれはまるで……聖人か」

 

 

 ドクターはとある写真を愛しそうに見始めた。

 それはドクターとNo.2と呼ばれた男の、仮面を外した素のままの姿を写したものだった。

 

 

「君は私の心を支えてくれるまさに()()なんだ。私は誰かを守ったり、戦ったり出来ない。ただただ安全圏から指示と仕事をする。まさに『脳』だけなんだ……だからこそ温かく鼓動を打つ『心臓』がなきゃ生きれないんだよ………!

 

 

 ドクターはフラフラと立ち上がる。

 その目には光は無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「此処から始まった……悲しき逃走の始まりだね……No.2♡」

 

 彼女は笑った。その笑顔は不気味さを通り越して清々しい笑顔だった。

 

 




 本作にご期待いただける方は、是非高評価と感想をお願いします。
 今後ともよろしくお願いします。脱字や誤字報告もしてくれると有難いです。


 ☆作者一言

 (ヤンデレ)女ドクター×オリ主ってなくない? だから書いた、後悔していない。
 ※主人公はドクターの顔を見ましたが、女だと分かっていません。

ある意味オリジナルスタンドを追加していい?(例:他のスタンドをレクイエム化させたり、そもそもスタープラチナを使いこなす精神力によって変化が生じている等)

  • いいよッ! 
  • 駄目だね!
  • 『ノリ』だッ! 筆者の気分で書くんだッ!
  • 原作重視でお願いします!
  • ヤンデレに繋げるならOK
  • 主人公以外の幽波紋使い(転生者)ならOK

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