来る世界(とこ)間違えてね?   作:元・配達人

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第五十八話っぽい感じ!

 

 

「髪型を変えてみようかと思う!!」

 

ただ今、昼休み、何時もの如く、保健さんのとこで昼メシ&デザタイムをして、フと思い立った事を宣言。

 

「「「はい?」」」

 

俺の宣言にハテナ顔の何時ものメンツ、保健さんは。

 

「あら、また何か面白いことをするのかしら?」

 

とか言ってるが、まぁ文字通り髪型を変えるだけで、あって、特に面白いことでも、ないような気がせんこともないような気がするが・・・。

 

ン? それだったら、わざわざ宣言するな、とか、そういうのはナシの方向で。

 

ってイカンイカン、今だに何時ものメンツ目が点でほうけとりますがな。

 

あっ、ちなみに、ナナモモの二人は家で留守番中。

 

って、またズレたわい。

 

まぁとにかく。

 

「髪型を変えてみようと思う!!」

 

再び宣言!!

 

それは、もう、敵は本能寺にあり!! と言った、明智さんの如く。

 

ン? 何、いやさ、流石のマサさんも、そんくらいのことは知ってるから、そこまでアレじゃねぇから。

 

「いや、マサ、いきなり意味がわかんないから」

 

「だからだね、髪型を」

 

「いや、そういうことじゃないって」

 

ふむ、だろうね。

 

「まぁアレだ、軽い気分転換だ、こん髪型にして、そろそろ一年くらいだからな」

 

「そうなの? ねぇねぇマサ、それじゃ今の髪型にする前はどんな髪型だったの?」

 

ララ君、どうやら俺の前の髪型に興味があるようだが・・・。

 

「ふむ、前の髪型は・・・フッ・・・あの頃は若かった」

 

「急に浸ったわね」

 

そら、もう自分の若さっぷりに浸りたくもなりますとも、ええ。

 

「で、どういう髪型だったんですか?」

 

ヤミっ子よ、やっぱ聞いちゃう? それ聞いちゃう? まぁいいけど。

 

「そうね、唯にめっさ怒られること間違いない髪型」

 

「だから、どういう髪型よ」

 

ふむ。

 

「今の髪型をベースに横を五分くらいにして更にラインを入れてた」

 

うむ、若気の至りだな。

 

まぁそれなりに気にいってはいたんだが。

「それは、また、なんていうか・・・怖いかも?」

 

「まぁ大分、厳つい感じだったからな、今、思い返しゃあ喧嘩、売られる原因の二割くらいは、そのせいもあったかもな」

 

うんうん。

 

 

 

「マサ君、今、そういう髪型にしたら怒るわよっ!!」

 

「しねぇっつうに、つか既に怒っとるがな」

 

アレは若さ故だしな。

 

「まぁまぁ古手川さん、それで、どういう髪型にするのガクラン君?」

 

「う~む、どういう髪型にしようかねぇ、ピンパ(ピンパーマ)でもあてるか?」

 

探偵○語の時の松○さんの如く。

 

って、コレも唯にコラってされそうだな。

「いっそ切るか? バッサリと?」

 

「ええ~~~切っちゃうの!?」

 

「そう言われれと惜しい気もする」

 

ガクランと共に、このチョンマゲも結構付き合い長ぇし。

 

かれこれ・・・三年前後か?

 

「そう言えば、マサ君の髪って私くらいの長さだよね」

 

そう言ってきたんは春菜さん。

 

「下ろせば、殆ど同じ長さじゃねぇ?つか寧ろ、俺のが長くね?」

 

髪を束ねてたゴムを外し、下ろしみる。

 

「あっホントだ結構、長いかも?」

 

「春菜ちゃんより私に近いな」

 

言われてみりゃ春菜よかリコに近いな、ってこたぁ。

 

「リコも俺と同じ髪型にできんじゃね?」

 

「そうかな?」

 

うん、この長さだったら多分、出来るわな。

 

「どれ、ちょい来てみ」

 

チョイチョイっとリコを手招き。

 

「あっああ」

 

近付いて来たリコをクルッと反転させ俺のヒザの上に座らせる。

 

「ちょっマサ!?」

 

なんかリコが慌ててるが、スルー。

 

「むぅ~~~いいな~~~」

 

「むっ・・・それは勝者の特権のはずです」

 

「まっマサ君、何をしてるのハレンチよ!!」

 

 

「あら、大胆」

 

この辺もスルー、ちなみに上からララ、ヤミ、唯、保健さん。

 

「マサ、ホント凄ぇよ」

 

「アハハ・・・」

 

リトに春菜もスルー!!

 

と、スルーをしまくりつつ、リコの髪を弄り後ろに束ねる、で、俺が使ってるゴムで縛る。

 

うむ完成。

 

「リコ、俺の髪型バージョン!! って微妙!?」

 

やってはみたものの微妙だった。

 

「微妙って・・・いや、それはいいから下ろし・・・いや、でも、下ろして欲しくないような」

 

俺の感想に何やらブツブツ呟いてるリコをヒザから下ろす。

 

「あっ・・・」

 

ンな残念そうな声出されても。

 

「マサ!! 次、私!!私~~!!」

 

「はっ? ララの髪の長さじゃ無理だろ?」

 

 

「いいのっ!! 早く早く!!」

 

何がいいのか、サッパリわからんが。

 

まっいいさね。

 

ポフッと俺のヒザに座り、ニコニコ顔のララ。

 

「はい、お客さん、どういう髪型をご所望で?」

 

「エヘヘ~~マサの、おヒザ!! マサの、おヒザ!!」

 

言語回路がクラッシュしたのか、言葉が全く通じてねぇんですが。

 

「お客さ~ん、冷やかしだったらカンベンして下さいよ~、つか冷やかしだったら下りれ」

 

「わわっ!! えと、えと・・・」

 

「はい、3・2・・・・」

 

「みっ、みつあみ!!」

 

みつあみとな? まためんどくさいのを、まぁいいけど。

 

「かしこまり~」

 

チョコチョコとみつあみ作業に入ります、ちなみに全体的な、みつあみじゃなくて、髪の半ばだけ、みつあみ、にする感じのタイプね?

 

コッチのが楽だし。

 

「お客さん、いい髪質、してますな~」

 

「ホント? ホント!? 嬉しい!!」

 

半分くらいテンプレ的な意味で言っただけなんだが、なんか思いの他、喜んでるな。

 

まっ確かに、サラッサラだしな。

 

と、そうこうしてる間にも完成。

 

「はい、終わりっと、下りれ~?

 

「うぅ~もう終わっちゃった」

 

若干、ションボリしてるララを下ろしたら、続くように。

 

「では、次は私です」

 

若干、予想通りではあるがヤミが名乗りを上げました。

 

つか、なんか最初の趣旨と大分ズレてる気がするが・・・。

 

まっいいさね。

 

「はいはい、どうぞ~、して、ご所望は」

 

「美柑と、お揃いにして下さい」

 

ほう、ほう、美柑と、お揃いか、うむ。

 

「かしこまり~・・・って、ヤミの髪、完全にストレートだぞ? 微妙に違う仕上がりになっけど?」

 

美柑の髪は微妙に、ウェーブがかかってるしな。

 

「美柑とお揃いにして下さい」

 

むむっ・・・それでは微妙にダメらしい。

 

 

霧吹きとムースがあればいいんだが・・・。

 

流石に持ってねぇしな、とクビを捻ってたら。

 

「はい、ガクラン君」

 

と、保健さんに霧吹きと手渡された、やるな保健さん、グッとサムズしときました。

 

で、道具も得たってことで、早速、ヤミっ子の髪を弄り、美柑仕様に。

 

「うむ、どうだ?」

 

「お揃いでしょうか?」

 

「おう、まっ長さと色は違うけどな?」

 

「そうですか・・・フフ」

 

うむ、嬉しそうですな。

 

コレはアレだな、帰ったら即効で美柑に見せびらかすな。

 

間違いない。

 

「じゃあ次は私かしら?」

 

「保健さんか? 保健さんは・・・どんな感じにするべ~かな~」

 

保健さんはショートヘアだしな。

 

ふむ・・・。

 

「西連寺さんみたいにストレートにしてみようかしら?」

 

ストレートか・・・。

 

「丁度ストレートパーマ用のアイロンはあるしね」

 

何故にあるかは謎だが、まっぶっちゃけ、俺のジンガイ握力なら手を熱湯につけて、髪を挟めば、ストパー効果が出るんだけどな。

 

でも、道具がらあるなら、そっちを使います。

 

ってなワケでストパー用のアイロンを使い、保健さんの髪をストレートに。

 

「ン・・・さっきから少し気になってたけど、ガクラン君、慣れてるのかしら?」

 

「慣れてるっ程じゃねぇけど・・・まっ色々とな?」

 

ジジイやパー子(閑話っぽい感じ参照)の髪を切ったり、弄ったりさせられてたし。

 

特にパー子は給料の殆どをアホな通販やらに注ぎ込みやがるから、美容室に行く金すらないパーだったからな。

 

そら、結婚できんわな。

 

「どうしたのマサ? 笑ってる?」

 

「ン、ちょっとな?」

 

知らんうちに笑ってたらしい。

 

「っと、はい終わりっと、おっやっぱ微妙に感じ、変わるな?」

 

「そう? 似合ってるかしら?」

 

似合ってるかか・・・。

 

「似合ってなくもないが、何時もの方が、いい気がすんな、俺はだけど」

「あら、残念、失敗かしら?」

 

「失敗ってワケじゃねぇだろ、あくまで、俺は、だしな」

 

「そ・こ・が、重要なのよ」

 

はぁ?

 

「なんでやねん」

 

「それを素の表情で言うガクラン君って・・・まっ、それがガクラン君かしらね?」

 

よく、わからんが、まぁいいさね。

 

つか、ヤミにリコに唯よ、口をパクパクさせた、と思ったら、今は呆れ顔て、しかも完全に俺を見て呆れてるし。

 

なんか切ないだろ、チクソウ。

 

まぁいいさ、サクッと切り替え。

 

「して、唯に春菜はどうする?」

 

「あっ、私はいいかな?」

 

ふむ、春菜は、やらないと。

 

「わっ、私は・・・でも、あんなヒザの上なんて、ハレンチな・・・でも・・・うぅ~~」

 

唯は・・・何やら葛藤。

 

『キーンコンカンコーン』

 

「おう? 昼休み終わりだな、しゃ午後もお勤め頑張りますかねぇ」

 

次はなんだったかねぇ。

 

「あっ・・・うぅ~~~、勿体ないことしちゃっ・・・って、私は何を!? ハレンチだわ~~~~」

 

疾風の如く走りさってく唯でした。

 

「廊下は走っちゃダメって言うべきか、否か」

 

「やめてあげなさい、ガクラン君も原因の一つなんだから」

 

俺が原因一つらしい、よく、わからんが、従うことにした。

 

「なんていうか、マサ、やっぱオマエ、凄ぇよ」

 

「アハハ・・・」

 

いや、リト、だから何が?

 

そんなこんなが、ありつつ、あっという間に放課後です。

 

さて、今回は、何しようかねぇ、今回は珍しく・・・って程じゃねぇけど一人だし、ちょっと寂しい。

 

『ガラッ』

 

「ガクラン君、ヒマかしら?」

 

「おや、保健さん、昼休みぶり、つか、なんぞ?」

 

「ちょっと手伝ってもらいたいことがあるのよ、いいかしら?」

 

ふむ、手伝いか・・・。

 

「おけ! いいぜぃヒマだし」

 

というワケで、今日の放課後は保健さんの手伝いをすることになりもうした。

 

で、廊下をスッタラ、スッタラしながら、何をするのかを聞いてみたら。

 

「クスリに使う薬草を取りにいくから手伝ってほしいのよ、結構、危険な場所だし、お静ちゃんは、人工体のメンテが終わったばかりだし、サポートがね」

 

 

「あぁ、どうりで、静、朝から見なかったワケだ、で、危険な場所とは? やっぱし大宇宙的な感じか?」

 

「ええ、オキワナ星っていう原始惑星なんだけど、私の宇宙船で片道4時間ってところかしら?」

 

「片道4時間か・・・今から行ったら日付回らね?」

 

「う~ん、そうなんだけど、急に必要になったから、やっぱり無理かしら?」

 

「いんや、全然問題ねぇよ、っと、じゃ行く前にリトに連絡入れとかねぇと」

 

ポチポチとリトにメール。

 

『わかった、コッチは大丈夫だから気をつけろよマサ』

 

との返信。

 

「やだ、リトきゅん、惚れちゃう」

 

「コラコラ、一応、隣に私って女性がいるのに、男の子に、キュンってしないの」

 

「だって、ほら、この気遣い、惚れるわ~」

 

パッと保健さんにもリトからの返信メールを見せてみる。

 

 

「あら、確かにそうね、やるわね結城君」

 

「イイ男っしょ?」

 

「ガクラン君もね?」

 

おう!? なっ・・・なん・・・だと。

 

「いえ、ケフィアです」

 

「照れちゃって、まぁ、可愛いわね~」

 

クッ・・・なんかイニシアチブを取られた。

 

クソウ、エテ山がいたら八つ当たりしたのに。

 

「フフ・・・まっコレくらいにしとこうかしら、ヘソを曲げられても困るしね、それじゃあ、私は準備してくるから、校門で待ち合わせましょう」

 

「あいあい」

 

若干モヤっとした感じを引きずりつつも、校門前で待ち合わせれことに。

 

 

校門に着いて、少ししたらば保健さんも準備が終わったのかやって来た。

 

「結構、早かったッスね」

 

「受け持ちのクラスもないし、そんなものよ、それじゃ、まずは私の家に行きましょう」

 

「あいあい」

 

並んで歩く帰り道、まぁ帰り道つっても保健さんのであって、俺のじゃねぇけど。

 

「そういや保健さん家に行くのってスゲェ久々だな」

 

「そうね、ガクラン君が勝手に冷蔵庫を漁ってた時、以来かしら?」

 

「そこは、スンマセン、猛烈に腹が」

 

「まぁ全治三ヶ月、治療ポッド込みで一ヶ月を、三日で治したんだもの、それはお腹も空くわよね」

 

「ええ、もう、どごぞのラバーメンの如く、食って、寝れば、たいてい、のケガは治るんですわ」

 

キズは食って治せ、を地で行くヤツだからな。

 

「昔から、そうなの?」

 

「ですわい、今でこそガッチガチだけど、しょっちゅう、ケガしてたし」

 

「ガクラン君の、お爺さん?」

 

「そっそ、あんクソジジイは、いたいけな小学生の孫の頭掴んで普通にガラスにガッシャンとかしやがるからな」

 

マジ有り得ん。

 

「それは、また・・・」

 

冷や汗タラリの保健さん、流石の保健さんも引き気味です。

 

「更にだ、アレは、幾つだったかねぇ・・・10になるか、ならないかくらいン時だったか、急に、『漢はクマを倒してナンボじゃ!?』 とか言い出して、デカイクマの前に放り出された事がある」

 

今なら、全然余裕だけど、あの頃はまだまだ若かった。

 

「そっそれで」

 

「それでも何も、肩口から『ガザッ!!』ってやられて大出血サービス、それでも、何とかかんとか、眉間を狙って沈めたけど、クマは眉間が弱点って漫画で読んでてよかったッス」

 

ホント、漫画の知識も役に立ちます。

 

普通はそういう状況ないけどねっ!!

 

「クマを倒す小学生って・・・ホント、解剖」

 

「NO解剖で、つか、まだ続きがあるんですわ」

 

恒例の解剖を断りつつ、そう言う俺。

 

孫をクマの前に放り出すだけでも有り得んジジイだが、こっから先も有り得んです。

 

「つ・・・続きがあるの?」

 

「うむ、で、クマを沈めたはいいが、流石のマサさんも大量に血を失ったんで、ぶっ倒れたワケですよ、で、気付いたら、俺が沈めたクマ君が、俺のキズをナメててさ~」

 

「少年漫画みたいな展開ね、拳を交えて友情がってことかしら?」

 

多分、そんな感じ。

 

 

 

「で、クマ君との友情を深めた俺は、ジジイに復讐をする為にクマ君と共に、ジジイを襲撃に行ったワケですわ」

 

クマ君という心強い強敵(とも)を得たこと、大量出血があった事も重なって、「ヒャハー」な、ナチュラル・ハイ状態だったんです。

 

多分、脳内麻薬だっけ? 的なものもドバドバ出てたと思うし。

 

それが・・・間違いだった・・・。

 

「それで、っていうか一気に暗くなったわね、何があったのかしら?」

 

「フッ・・・返り討ちにあいました」

 

「やっぱり・・・でも、ガクラン君って大体、返り討ちにあってるんじゃなかったかしら?」

 

うぐっ・・・まぁ確かにそうなんだけどね。

 

ただ・・・。

 

「その日の晩メシがクマ鍋だった」

 

「えっ!? えっ? まさか・・・」

 

驚き顔の保健さんの、そんな保健さんに静かに頷く俺。

 

「強敵(とも)よ・・・オマエは美味かった・・・」

 

残さず美味しくいただきました。

 

残すワケにはいかねぇよ!?

 

「とっ・・・とんでもないわね・・・っていうか食べたのね?」

 

「強敵(とも)の血肉を糧に今日も元気に生きてます、クマ太郎ーーー俺は元気だぞーーーーっ!!」

 

「ガクラン君も・・・色々あったのね・・・」

 

色々と有りましたとも、ええ。

 

と、こんな感じで【ジジイ・エピソード~強敵(とも)との別れ、オマエは美味かった編~】 を話してる間にも、保健さん家に到着。

 

今の俺のモチベはかなり高いぞ、ジジイへの怒り的な意味で。

 

「なんか、星をまるごと破壊しかねないくらいに気合いが入ってるわね、気持ちは、わかるけど少し抑えなさい」

 

保健さんにそう言われたんでミ○ミ○飲んで落ち着きました。

 

 

 

で、ミ○ミ○飲んでたら。

 

「あっマサナリさん、どうしたんですか~」

 

静、登場。

 

何故かナース服。

 

「よお、静、チクッと保健さんの手伝いにな?」

 

「そうなんですか」

 

「おう、で、静は体の調子は、どうだ? つか何故にナース服? 保健さんの趣味か?」

「体は絶好調です!! この衣装は・・・御門先生が」

 

あっ、やっぱ保健さんの趣味なんだ。

 

保健さんも白衣だったり、ナース服だったり、随分とまたマニアックな。

 

「なんか微妙に勘違いされてる気がするけど、一応、ココ診療所よ? だからコレは仕事着よ、ガクラン君やヤミさんだって用務作業の時に作業着を着るでしょ」

 

そういや、そうだわな。

 

うん、なんかスンマセン。

 

「で、マサナリさん? どうです、この衣装似合います?」

 

心の中で謝ってたら、静が、クルッと回りながら、そう聞いてきた。

 

うむ。

 

「似合ってる可愛いぞ~~~、ただ、絶対にオマエに注射や点滴はされたくないけどねっ!!」

 

「みっ御門先生~~前半は嬉しいけど後半はヒドイこと言われました!!」

 

保健さんに泣き付く静君、そんな静君に保健さん。

 

「私も遠慮したいわね」

 

「はうっ!? 御門先生まで~~~なっなんでですか~~」

 

ザクッと一刀で斬りふせてた、うむ、流石です。

 

つか・・・。

 

「なんで、言われても・・・ねぇ?」

 

「そうよね~」

 

「なんですか、その目は、なんですか、その目は~~~」

 

言わないのも優しさです。

 

なんとか犠牲が出る前に気付いてくれたら、いいなぁと思う。

 

つか・・・。

 

「今まで、大丈夫だったん?」

 

ちょっと不安になったんで保健さんに聞いてみる。

 

『スッ』

 

目を逸らされた。

 

「マジかい・・・」

 

「冗談よ、流石に」

 

冗談だったらしい、非常にわかりづらいっつうの。

 

 

ちなみに、このやり取りの間、静はプックッー顔で、ずっとワキャワキャしてました。

 

なんか面白かった。

 

もうちょい弄って遊ぼうかと思ったが、出発する時間があんまし遅くなってもアレなんで。

 

「で、ぼちぼち、出ますん?」

 

「そうね、そうしようかしら、お静ちゃんはどうする? 人工体の調子、さっきは大丈夫って言ってたけど」

 

「大丈夫です、私が役に立つってことを証明してみせます!!」

 

ふむ・・・気合い十分だな。

 

ただ。

 

「気合いと結果が反比例すると俺のカンが警報鳴らしてるんだが」

 

「奇遇ね、私のカンも鳴ってるわ」

 

ふんす、ふんす、と気合いが入りまくってる静を不安に感じる、俺と保健さんだった。

 

ともあれ、静も同行ってことで保健さんの宇宙船へと乗り込みます。

 

宇宙船に乗るのはニ度目だな。

 

「じゃっ出発しましょう、行き先は、原始惑星オキワナよ、お願いね?」

 

どうやら音声で行き先指定出来るっぽい、とっつぁんぼうや、の宇宙船も似たような感じだったが、流石は宇宙科学だな。

 

『ヴォン』

 

保健さんの宇宙船は低い駆動音と共に、一気に加速して、あっちゅう間に地球とオサラバ。

 

当然のように。

 

「わきゃ~~~~」

 

と、転がる、静君、シートベルトを着用しないから、まぁ俺もしてないけど。

 

 

 

「しょうがないわね~」と苦笑しながらも保健さんに目で頼まれたんで回収してイスに座らせる。

 

「うぅ~~すいません」

 

「お気になさらず」

 

ションボリ顔の静の頭を撫でつつ、そう言っといた。

 

「そういえばガクラン君って、宇宙船は初めてなの? 慣れてるっぽいけど」

 

保健さんに、そんな話題を振られたんで。

 

 

「いんや、二度目」

 

と正直に答えときます。

 

実際、二度目だし。

 

「二度目・・・ね、一度目はソルゲムを潰した時かしら?」

 

「ですな」

 

って・・・ン? アレ?

 

「やっぱりね~」

 

どうやらカマをかけられたっぽい。

 

つか、なんで知ってんだ? そんな俺の考えが伝わったのか。

 

「銀河ニュースでやってたもの、銀河マフィアのソルゲムのアジトが何者かに、叩き潰されたって」

 

銀河ニュースとな!?

 

そんなもんがあるとは知らなんだ・・・ってアレ。

 

「それで、なんで俺に繋がるんでっしゃろ?」

 

「わかるわよ、ゲイズが来てから、間がないうちにソルゲムが潰されたってなったらね?」

 

あぁ~~そう言われりゃ・・・アレか。

 

「一応、言っておくけど単独犯じゃないよ?」

 

「でしょうね、いくらガクラン君とはいえ宇宙船がないのにソルゲムのアジトに乗り込めないもの、察するに・・・デビルーク王あたりに協力をしてもらったとか?」

 

なんたる推理力・・・。

 

「保健さん名探偵?」

 

「残念、医者よ、それにしてもガクラン君も・・・無茶したわね、ちょっとした話題よ、銀河に謎の正義の味方あらわるって」

 

なんじゃそら。

 

「別に無茶でもなんでもなかったッスけどね~歯ごたえなかったし、とっつぁんぼうや、も手伝ってくれたしな、大体、正義の味方って言われる程、御大層な志じゃねぇしな」

 

半分ヒマ潰しだったし。

 

「まっガクラン君なら、そう言うと思ったけど、それでも、私は感謝したいのよ、おかげで、コレからも地球で、今の生活をおくれそうだしね」

 

「そいつぁよござんした、まっ俺も保健さんがいなくなっちまったら寂しいしな」

 

「フフ・・・そう言われたらますます地球から離れられそうにないわね」

 

 

 

そう言って笑う保健さんは、凄くいいスマイルでした。

 

うむ、ナイススマイル。

 

って、さっきから、静、ひとっことも喋ってねぇが、どうしたんだ?

 

と、静の方を見てみたら。

 

「うぶっ・・・気持ち悪いです・・・」

 

真っ青になってました。

 

「酔ったみたいね?」

 

「そうみたいね、しょうがないわね~、お静ちゃん、酔い止めがあるから飲みなさい、ホントは宇宙船に乗る前に飲んだ方がいいんだけど、大分、楽になるわよ」

 

背中をサスサスして、静に酔い止めを飲ませてやる保健さんです。

 

ココまでベタなんも珍しい、ホント、静、外さないな、ベタ的な意味で。

 

 

 

で、オキワナ星に着くまでの間、大分体調が持ち直した静が再び酔わないよう、気を紛らせる為に、シリトリやらなにやらして過ごしました。

 

 

そして、オキワナ星に到着。

 

原始惑星ってだけ、あって非常に自然が豊かです。

 

「中々、良いとこですな~」

 

「パッと見はそうなんだけど、ほら、あそこ」

 

保健さんが指差す方向には。

 

「はわわわ~~~、なっなんですか、あの大きな生き物!?」

 

「うむ、ジュラシック」

 

レックス的な恐竜がいやがりました。

 

「ねっ? ってワケで結構危険なのよ」

 

なるほどねぇ。

 

「確かにアレ肉食そうだわ、って、なんかアイツめっさコッチ見てね?」

 

「みみみ見てます、はわわわ~~~わっ私、食べても、美味しくないですよ~~~」

 

「あら、私の造った人工体よ、味も保証するわよ? 色んな意味で」

 

色んな意味で、何を言ってやがるんだっつうの。

 

っと・・・まっ、このまま、あのレックスもどきのエサになるんはカンベン願いてぇし。

 

よだれをダラダラ垂らし始めたレックスもどきに。

 

「喰われるのはどっちかねェ」

 

ニイッと笑いながら、そう言ったら。

 

『ビクン』

 

と震えて立ち去っていきました。

 

うむ、実に平和的な解決だったな。

って、静。

 

「まっマサナリさんも怖いです~~」

 

「あらあら、お静ちゃんには、ちょっと刺激が強かったみたいよガクラン君? まっ、あの怒ってる時よりは、全然マシだけど」

 

むむっ・・・。

 

「俺的には大分、紳士的かつ、平和的なアレだったのに・・・」

「そうね、言われてみれば、無駄な争いをしないで済んだんだから、よかったわよね、ほら、お静ちゃん、何時までも震えてないの、何時までも震えてたら、そのうちガクラン君が泣いちゃうわよ?」

 

いやさ、別に泣きはせんが? 多分、きっと、メイビー。

 

「あっ、ゴメンなさい、マサナリさ~ん」

 

「よかよ、気にしなさんな」

 

半泣きで謝る静にそう言っときました、まぁぶっちゃけビビられのは慣れてるちゃ慣れてるしな。

 

「して、保健さんが言ってた、クスリん薬草とやらは?」

 

「ああ、それは、ココから少しだけ森に入ったところにあるわ」

 

「おけ、じゃっ行きまっしょい、静も転ばないよう気をつけ」

 

『ベチャ』

 

「いっ痛いでふ~~~~」

 

言い切る前にコケて涙目で鼻を抑える静、ホント外さないな、ベタ的な意味で。

 

そんな静に注意を払いながらも、保健さんの行ってた場所に向かい、薬草とやらを確保。

 

攻撃を仕掛けてきそうな、恐竜君やら、不可思議植物君やらは、軽くメンチを切ってお帰りいただきました。

 

その度に静が、ガダブルして、即、謝るって感じになってました。

 

そして、今は再び宇宙船。

 

「結構、採集早く終わったッスね~」

 

「ガクラン君のおかげで最短ルートをいけたもの、普段だったら、避けるトコを向こうが避けてくれたから、大分、時間が短縮できたわ」

うむ、どうやら役に立ってたようだ、よかったですわい。

 

あっ、ちなみに静は・・・。

 

「ス~~~むにゃむにゃ・・・美味しいです~~」

 

薬草確保した帰りの段階でお眠になり、俺がおんぶして宇宙船まで連れてきた。

 

今の寝言といい、実にベタなヤツめ。

 

「ベタね~」

 

「ベタですな~」

 

そんな静の寝息と寝言をBGMに、地球へと帰った俺達でありました。

 

 

 

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