仮面ライダーデモンズ Re:Make   作:SoDate

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第9話, 配信記録B-動画と欲望と新ライダー-(A)

 あの幽霊騒動から二週間の時が流れたある日、俺は狩谷の研究室で検査を受けていた……というのも二週間前に起こった幽霊騒動から俺とベイルの間に結ばれていた契約が不安定になっておりそれがここ二週間でさらに悪化したからだ

 

「どうだ狩谷」

「門原くんの身体には異常がないね……時間がある時にデモンズドライバーの方も見てみたけどそっちも異常なし」

「……となると、本格的に理由はわからずか」

 

 正直このままじゃあ仮面ライダーとしての活動は愚か悪魔関係の依頼解決にまで影響を及ぼしかねない

 

「一番いいのは不安定になってる契約は安定する事なんだが──」

「不安定になった契約を安定化させる方法何て私も知らないしお姉ちゃんの資料にものってなかったし」

「打ち止め……だな」

 

 進まない話をして至って仕方がない

 

「まぁ今はゲノミクス一回で下がった分の出力は補えてるし、また何かあったらその時考えよう」

「……そうだね」

 

 不安そうにしている狩谷に対してグッドサインを見せると軽く笑っておく……正直俺もこれからどうなるのかわからないけどやらないといけない事は悪魔関係の事件を解決することだ。何か起こったらその時に考えればいい

 

 

 

 

 そんな事を話した翌日、俺が事務所に赴くと先にやって来ていた八乙女がソファに寝転がりながらガンデフォンを眺めていた

 

「おはよーっす」

「あっ、ヒロト先輩! おはようございます」

「おはよう、門原くん」

「おはようございます所長、そんで八乙女はさっさとそこを退け」

「えー、ここ最近色々あって疲れてるんですけどー」

「じゃあ寝転がり直していいから一回起きろ、座れん」

 

 その言葉を聞いた八乙女は一度身体を起こすといそいそと動き始めた。このソファ一応俺のデスク替わり何だから占領されると困る────

 

「──っておい」

「何ですか?」

「どうしてこっちに頭を置く」

「別に良いじゃないですか……っていうか先輩の太もも固いですね」

「喧しい」

 

 今までの多少可愛げのある後輩成分が完全に抜けて現在は小生意気な後輩となってしまった八乙女に関してはもう何を言ったところでしょうがないから放っておく、飽きたらそのうち動くだろ

 

「所長、何かやることます?」

「今は特にないかな」

 

 細々とした依頼は無いがここ数日だとパッタリ依頼も来なくなり平和そのものだな最近……それにしても

 

「さっきから八乙女は何見てんだ?」

「なにって、バイチューブですよバイチューブ」

「バイ……チューブ?」

「その反応、もしかして先輩使ってないんですか?」

「……いや、使ってるぞ。使ってるが……そんなずっと見るようなのあるか?」

 

 料理動画くらいしか見ないからわからないんだが……今どきの高校生が見るような動画──まぁあるっちゃあるのか? 

 

「ありますよぉ、これとか」

 

 そう言って八乙女が見せてきたのは男二人組が何かしらの企画をやっている動画。確かに高評価の所が何千とかになってるから人気はあるんだろうが……

 

「すまん、これの何が面白いんだ?」

「なんかぉ面白くないですか? というかそう言う先輩は何見たりしてるんです?」

「料理動画とか」

「うーっわ」

「なんだそのリアクション」

「所長は普段何見てます?」

「私はまぁ、ゲーム実況だったり美容系の動画だったり色々かな……と言っても研究室に籠ってる方が多いからあんまり使わないけどね」

 

 なんというか、正直な話俺と所長のベクトルと八乙女のベクトルは反対方向な気がする……というか根本がテレビっ子なんだよ俺、動画サイトあんま使わんし

 

「……! それならお二人とも、私が流行りの奴とか教えるんで一緒に見ましょうよ!」

「えっ? 一応今勤務中──」

「大丈夫ですよ! どうせ普段から閑古鳥鳴いてるんですから」

 

 その言葉を聞いた瞬間、所長の胸に巨大な矢印がぐさりと刺さる音が聞こえてきた

 

「しょ、所長? 大丈夫……か?」

「う、うん……大丈夫だよ。ごめん嘘大丈夫じゃない、少し横になってくるね」

 

 そう言うと所長は若干白くなりながらもとぼとぼと歩いていき仮眠室の中に消えていった、扉が閉まると同時に中からすすり泣く声が聞こえてくる

 

「あーあ」

「ど、どうしましょう!?」

「あぁなったら暫く治らないから放置だな……後でケーキでも買ってきてやれ」

「そ、そうですね。そうします」

「……それにしても、バイチューブねぇ」

 

 あんま使わないSNSを使って適当に検索をかけてみるがそこまで気になる様子はなかったのだが唯一気になる単語が見つかる

 

「なぁ八乙女」

「何ですか?」

「この迷惑系バイチューバ―って何なんだ?」

「あぁ、最近話題になってるますよね……えーっとですね」

 

 八乙女から迷惑系バイチューバ―について説明してもらった

 

 ──迷惑系バイチューバ―は売名やらなにやらで再生数を伸ばすために他人に迷惑をかけることもいとわない動画投稿者の事らしい……自分が稼ぐためとは言え叩かれることをいとわずに頑張るのは理解できんけど

 

「それで、そんなのが最近はやってんのか?」

「流行ってるって訳じゃないですけど、何だかんだ言っても固定ファンはいますよね……この人とか」

 

 そう言って見せてきたのは制裁系とタイトルに書かれている投稿者の動画だった。動画の内容を見てみると最近ちょっと話題になったらしい迷惑系バイチューバ―に制裁を下すという内容だった。まぁやってることは迷惑系動画の投稿者に水ぶっかけたり小麦粉ぶっかけたりするようなやりすぎなイタズラって感じだが……こんなのが流行ってんのか

 

「こんなのが流行ってんだな」

「さっきも言ったけど流行ってるわけじゃないですよ。ただ結構話題に上がることが多いですね……ほら」

 

 確かに話題になってるな、具体的に言うと擁護派と否定派に分かれているみたいだな、件の投稿者が上げている投稿も見てみるが最新の投稿が少々気になった

 

「なぁ八乙女、この一番最新のツイート」

「えーっと、あぁこれですか──『次は生放送、いつもより過激に行きます』?」

 

 何とも言えないがどうにも気になる、少し八乙女にも頼むか

 

「八乙女、どこで生放送が行われるか見つけることできるか?」

「えっと、SNSで探してみますね」

 

 そう言って八乙女に調べさせている間に俺もとりあえず狩谷に書き置きを残して社長のデスクからカバンからスパイダーバイスタンプとデモンズドライバーを取り出す

 

「ベイル」

『……なんだ』

「今の俺とお前の契約はどれだけ不安定になってる?」

『今のまま行けば後何回か変身をすれば契約が完全に切れるだろうな』

「具体的に何回でダメかわかるか?」

『さぁな……だが忘れるな、お前と俺の契約が不安定になる程、お前の身体に負担がかかる事を忘れるな』

「……わかってる」

「あっ! 先輩見つけましたよ!」

 

 ベイルとの話をひと段落させるとそのタイミングで八乙女がこっちにガンデフォンの画面を見せてくる……場所は、少し事務所から離れてるな

 

「八乙女、生放送が始まって相手が移動しだしたら教えてくれ……嫌な予感がするから現場に向かう」

「わ、わかりました!」

 

 カバンを背負って事務所の下に降りてからバイクのエンジンをかける……なんか嫌な予感がするが、結局の所何かあった時は俺が止めればいい。そんな事を考えながらバイクにまたがったタイミングで一人の少女が目の前に現れた

 

「やっほー、門原ヒロトさん?」

「どうして俺の名前を──ってそれはどうでもいいか、とりあえず依頼なら上に人いるからそっちに」

「ううん、依頼じゃないよ。アタシは君と話に来ただけ」

「俺と?」

「そっ、君と話しに来たんだよ? 仮面ライダーデモンズ」

 

 その言葉を聞いた瞬間、咄嗟に身構える──がそれを見た少女は笑顔を見せて言葉を続ける

 

「警戒してくれるのは嬉しいなぁ、でもさ……今回はホントに挨拶しに来ただけだから安心して?」

「お前……一体何なんだ?」

「アタシ? アタシは國本キミ……クリスパーのメンバー、かな?」

「クリスパー?」

「うん、君たちが解決してる悪魔を生み出すスタンプを売ってる組織の名前……アタシはその一員」

 

 バイスタンプを売ってる組織の、一員……ってことはあの監視カメラの映像に映ってたのはコイツか

 

「それで、その組織がメンバーが一体何の用だ?」

「何度も言ってるでしょ? 挨拶に来ただけ……君たちの組織じゃないけどあの大きい方も私たちの尻尾を掴んだみたいだし。どうせなら顔位は知っておいて欲しいでしょ?」

「そんなことしていいのか、俺は普通に捕まえるぞ」

「無理だよ……今の君じゃアタシ達は捕まえられない、それじゃあね」

 

 それだけ言い残すと車庫の壁に通常のバイスタンプとは違う……謎のスタンプを押すと蝶に包まれてそのまま姿を消す。それより少し後に八乙女の焦った声がスマホから聞こえてくる

 

『せ、先輩!』

「……どうした?」

『生放送始まったんですけど、ス、スタンプ持ってます!』

「わかった……それじゃあ急いで向かうから場所教えてくれ」

 

 気になることが出来ちまったがそれはそれとして今やるべきことはスタンプを出したって言う奴を止める為にバイクを走らせた

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