仮面ライダーデモンズ Re:Make   作:SoDate

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第9話, 配信記録B-動画と欲望と新ライダー-(B)

「八乙女、今どういう状況だ!?」

『えっと、配信者さんが悪魔を出して……それで今はD.D.C.Uの人達と戦ってるところです!』

「配信、だったよな? 止まる気配はあるか?」

『そのうち消されると思いますけど、今すぐは無理です!』

「わかった、大急ぎで向かう」

 

 八乙女にそれだけ言い残すとバイクに乗ったまま腰にデモンズドライバーを当てる。こういうときに本当有り難い自動装着機能でベルトが出現し固定される

 

『スパイダー』

【Deal】

 

「変身ッ!」

 

【Decide up】

【Deep】〘深く〙

【Drop】〘落ちる〙

【Danger】〘危機〙

『仮面ライダーデモンズ』

 

 バイクに乗ったままベルトにスタンプを押印すると蜘蛛の糸が全身に巻き付き俺の姿を仮面ライダーデモンズへと変身させた。その直後に赤い電撃が身体全体を走るがそれを気にしている余裕はない

 そのままバイクを走らせていると俺の耳に銃撃音と金属がぶつかるような音が聞こえてくる。ある程度目視できるようになった場所にバイクを止め悪魔に向かって走りだす

 銃を構えている隊員たちの上を跳び越すとそのまま飛び蹴りを悪魔へと向けて放つ

 

グァッ!? 

「先輩、後は俺が」

「……わかった、我々は契約者の方に向かう」

 

 少し離れた場所に居たフタバ先輩にそれだけ伝えると興奮した様子の悪魔……あの見た目的に、ウシ? いやバッファローか。バッファローデッドマンに向き合うと構えを取る

 

ウ゛ォ゛ォ゛ッ!! 

「雄たけびも荒々しいなッ!」

 

 そうやってこっちに向かって攻撃を仕掛けてくる。初撃は──突撃か。その一撃をローリングで避けつつ地面にオウインバスターのスタンプを押印して武器を召喚すると蹴り上げてキャッチ。ガンモードをぶっ放す

 

ァ゛ァ゛ッ!! 

 

 だがその攻撃を受けている内にダメージに慣れてきたのか銃撃を物ともせず真っ直ぐ進んでくる……この調子だとダメージ慣れるってのは厄介だな、振り上げられた拳に蹴りをいれて弾きそのまま距離を取る

 今の俺じゃあダメージを一撃でも受けたらアーマーがぶっ壊れかねない……その証拠に二週間の間にあったこまごまとした悪魔災害でも一撃喰らっただけでアーマー割れるは変身の維持が難しくなるは散々だったからな

 

「パワーにはパワーだな」

 

『コング』

【Add】

【Decide up】

【コングゲノミクス】

 

 コングスタンプを使ってゲノミクスをすると両手に幽霊事件の時にも使った剛腕が現れる、軽く腕を振り回しつつ接近してきたバッファローをぶん殴る

 

「さぁ、このタイマンもそろそろ終わらせよう」

 

 契約者の方に向かったフタバ先輩たちが逃げようとしている契約者の事を捕まえているのを見た上でドライバーの側面を二度押し込む

 

【More】

【コングデモンズレクイエム!】

 

 右腕の剛腕から煙が噴き出ると一歩前に踏み出す。急加速した身体を使って右腕を前に突き出すとそのままバッファローデッドマンを殴り飛ばし、角の破片を吹き飛ばしながら爆散した

 

「……流石にこのまま変身を解くのはアレか」

 

 先輩たちの方に近づこうと思ったがその前にガンデフォンを使って八乙女に連絡をする。さっきまで連絡を繋げたままだったこともあり二コール程で通話が繋がった

 

「八乙女か?」

『先輩、大丈夫ですか?』

「あぁ、こっちは終わったよ……それよりも、配信の方はどうだ?」

『配信も切れました、何とか解決したみたいで良かったです』

「そうか、それなら一安心──」

 

 一安心だな、と言葉を続けようとしたタイミングで俺の身体に悪寒が走る──いや、俺だけじゃなくてその場にいた全員がそれを感じていたと思う、それが特に強烈な方を見ると軽やかな足取りで歩いてきたのはさっき俺の前に現れた少女、國本キミ

 

「君、ここは立ち入り禁止で──」

「待てッ!」

 

 國本に声をかけようとした隊員の側に駆け寄った瞬間、彼女はスタンプを地面に押印する。それと同時に辺りには蝶の鱗粉が吹き荒れる。寸での所で隊員を後ろに突き飛ばすことは出来たが鱗粉の攻撃をもろに受け……俺の全身に激痛が走る

 

「ぐっ──あぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

 

 激痛と共に火花が全身を走り、ダメージに耐え切れなくなったのか変身は解け俺はその場に膝をついた

 

「あーあ、もろに喰らっちゃいましたか」

「お前……」

「門原ヒロトさん、今は貴方に用がある訳じゃないんですよ」

 

 膝をついたまま動くくことが出来ない俺の横を通り過ぎると先輩たちと一緒にいる契約者の元に真っすぐ向かっていく

 

「と、止まれっ!」

 

 隊員たちはいっせいに銃を構えるがそれをみた國本はつまらなさそうな表情を向けてスタンプを持った腕を振るう。瞬間──風の斬撃ともいえる一撃が隊員たちを襲い吹き飛ばされる。辛うじてその場にとどまる事の出来たのはフタバ先輩だけ

 

「あら、随分とタフな人もいるんですねぇ」

「お前は……一体」

「アタシですか? アタシはクリスパー、貴方達の探しているスタンプのバイヤーって奴です」

「……そうか、ならばここでお前を拘束するッ!」

「無駄ですよ、只の人間じゃあアタシには勝てない」

 

 そう言った瞬間、國本は手に持っていたスタンプを自身に押印する

 

『バタフライ』

 

 その瞬間、スタンプから現れた無数の蝶が彼女の身体を覆い隠し、はじけ飛ぶと同時に現れたのはデッドマンとも異なる……蝶を模した異形の化け物。その化け物はフタバ先輩を蹴り飛ばし目の前で怯えている今回の契約者に向けて言葉をかける

 

「ねぇ? キミ……名前は?」

「な、名前……日暮(ひぐれ)(まどか)

「日暮マドカくんかぁ……君の願望はなに? 力を手に入れて何がしたい?」

「きゅ、急に何を──」

「良いから答えて、君がしたくてスタンプを買ったの?」

「ぼ、僕は……有名になりたくて──」

「有名になるかぁ、いいねぇ」

 

 何となくだがこのまま会話を続けさせるのはマズい、オウインバスターを召喚した俺は銃口をあの化け物に向けて一撃を放つ。背中に当たった一発は火花を散らすがダメージを与えられている様子はない

 

「……ごめんねぇ、お話は少し後──先に片付けないといけないのが出来ちゃった」

 

 そう言うとこちらを振り返った化け物は手を軽く払うと地面を抉りながらこちらに斬撃が飛んでくる。地面で視認出来たお陰でかわすことは出来た……ならこのまま──

 

「変身ッ!」

『デモンズ』

 

 走ってあの化け物に向かって拳を突き出すが化け物に当たる直前で風が障壁のようになり身体を弾き飛ばした

 

「あーあ、あのまま寝てたら何もしなかったのに」

「そうはいかないんだよ、あのまま話をさせてるとヤバい気がしたからな」

「……ふーん、それなら予定変更。ここで潰しちゃおっかな」

 

 悠然とこちらに向かって歩みを進めてくる化け物を眼前に捉えつつ、俺が取り出したのはモグラのバイスタンプ……風の障壁を作るのが能力だとしたら貫通力で勝負をするしかない

 

【Decide up】

【モグラゲノミクス】

 

 スタンプを使って毒々しい色のドリルを出現させ攻撃を仕掛ける。その一撃を避けようとしていなかった化け物だがその直前で腕についたドリルが高速回転しているのに気付いたのか身体を逸らす

 

「おっと危ない」

「避けたって事は、正解かッ!」

 

 そのまま攻撃を続けていくが目の前の怪物はただ避けるだけでこちらに攻撃を仕掛けてこない……何かを狙ってるのか、それとも時間稼ぎが目的なのか……いや、そんなのどっちでも良い。相手が何かを狙っているうちに速攻で──

 

「──なにっ?」

 

 ドリルを使い攻撃を当てようとした瞬間、自分の意思とは関係なしに回転が止まった

 

「どうして──」

「どうしてって、正解は……鱗粉でした、それに私の鱗粉はこんな事も出来るんだ」

 

 そう言った直後、化け物が指を鳴らすとドリルが爆発を起こした。腕が千切れてもおかしくない威力の一撃を受け腕の感覚がなくなる……それを気にした様子の無い化け物は風の斬撃を俺の身体に向けて放つ

 

「ぐっ……あ────」

 

 攻撃を喰らった俺はその場で動くことも出来ず倒れると砕けるようにデモンズのアーマーも消滅する。辛うじて意識は残っているがそれでも身体を動かすことはできない──そんなことお構いなしな化け物は頭を潰そうと足を上げた瞬間、肩から火花が散る

 

「今度は何?」

 

 少しイラついた声音でそう言った化け物が見ている方を見る

 

「──しょ……ちょう?」

 

 少しずつ消えていく意識の中で最後に見たのは、ガンデフォンを構えた所長──狩谷ミサキの姿だった

 

 

 

 

 

「門原くん……ごめん」

 

 八乙女さんが電話で何かはしている声を聞いた私は、そこで門原くんが悪魔退治に向かった事と、私たちの知らない何かと戦っていることを聞いた……それを聞いて嫌な予感がした私が門原くんたちの居る場所に向かうと……そこに広がっていたのは酷い光景だった

 色々な場所に倒れているD.D.C.Uの隊員に壁に叩きつけられているフタバ先輩──そして、殺されかけている門原くんの姿

 

「はぁ……また邪魔者、次から次へといい加減にしてくれないかな?」

「貴方が、これをやったの?」

「そうだよ。アタシはただ仕事をしに来ただけなのに邪魔者が多くて困っちゃう」

 

 悪びれた様子もない化け物に対して、私の心に怒りの炎が灯る……けど、こういう場面だから怒りに身を任せるのはダメだ。一度深呼吸をしてから真っ直ぐ化け物の方に目を向ける

 

「それで、貴方もアタシの邪魔をしに来たの?」

「……そうだよ、私は貴方の邪魔をする」

「出来ると思うの? ここでボロボロになってる門原ヒロトを見ても?」

「できるできないじゃないんだよ……やらないと、何も始まらない」

「はー、呆れた。只の人間が私に勝てるはずないでしょ?」

「只の人間……そうだね、それでも私は──貴方の邪魔をする」

 

 そう言って私が取り出したのは、もう一基のデモンズドライバー

 

「ッ!? どうして、貴方もそのベルトを──」

「作ったから……私も誰かを守るために」

 

 このベルトは悪魔の力を必要としない……もしも悪魔と別れないといけなくなった時、人の力で人を守れるベルトの最初の一歩。強化エンジンO.V.E.R.を搭載したデモンズドライバー

 ドライバーを腰に巻くと現れたホルダーに収納されているスタンプを手に取る

 

『クワガタ』

【Deal】

 

 スタンプを押印すると同時に出てきた機械仕掛けのクワガタが私の周りを飛び回り、目の前の怪物を門原君の近くから弾き飛ばす

 

「行動は身を結ぶ、門原くんがそう教えてくれた……見てて、お姉ちゃん! 変身ッ!」

 

【Delete up】

【Unknown】未知なる

【Unlest】混沌が

【Unlimited】超える

『仮面ライダーO.V.E.R(オーバー)DEMONS(デモンズ)

 

 赤と青の波紋を放っていたドライバーにもう一度押印すると、私の周りに展開された電子的な空間の中で鎧を身に纏う。インナーは門原くんのデモンズを、そして装甲はお姉ちゃんが昔使ってたベイルのデータを参考にして作り上げた新しい鎧。それを身に纏い変身が完了すると同時に複眼が黄色く輝く。この姿が私の作った新しい仮面ライダー

 

「行くよ、絶対に……あなたの好きにはさせないッ!」

 

 仮面ライダー、オーバーデモンズだ

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